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Yamareco

記録ID: 2965602 全員に公開 山滑走 槍・穂高・乗鞍

水晶岳-赤牛岳

情報量の目安: S
-拍手
日程 2021年02月28日(日) [日帰り]
メンバー
天候快晴微風
アクセス
利用交通機関
車・バイク
登山センター前の無料駐車場に駐車
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

00:00 左俣林道ゲート
03:10 大ノマ乗越
05:00 双六岳
07:00 岩苔乗越
08:10 水晶岳
10:10 赤牛岳
--
10:20 赤牛岳
12:20 水晶岳
13:20 岩苔乗越
15:40 双六小屋
16:40 大ノマ乗越
17:30 左俣林道ゲート
その他周辺情報下山後の風呂は荒神の湯
過去天気図(気象庁) 2021年02月の天気図 [pdf]

写真

24時間戦う覚悟
2021年02月27日 10:27撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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24時間戦う覚悟
17
スノームーン
2021年02月28日 03:11撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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スノームーン
12
双六手前で板担いで爪
2021年02月28日 04:46撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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双六手前で板担いで爪
9
悲劇、2,800m超えても夜
2021年02月28日 04:59撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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悲劇、2,800m超えても夜
11
三俣蓮華でようやく明るくなってきた
2021年02月28日 05:44撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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三俣蓮華でようやく明るくなってきた
15
今日は良い日になる
2021年02月28日 05:45撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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今日は良い日になる
14
鷲羽、遠くに水晶。赤牛は見えない
2021年02月28日 05:46撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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鷲羽、遠くに水晶。赤牛は見えない
26
月の時間が終わる
2021年02月28日 05:54撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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月の時間が終わる
19
三俣小屋は全然埋まっていなかった
2021年02月28日 06:03撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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三俣小屋は全然埋まっていなかった
10
冬季避難小屋があるらしいが扉を掘り起こすより雪洞を掘った方が楽だと思う
2021年02月28日 06:10撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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冬季避難小屋があるらしいが扉を掘り起こすより雪洞を掘った方が楽だと思う
10
できるだけ岩苔乗越に向かってトラバースしたいがヤブいので大人しく落とす
2021年02月28日 06:10撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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できるだけ岩苔乗越に向かってトラバースしたいがヤブいので大人しく落とす
10
先週行った北ノ俣
2021年02月28日 06:14撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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先週行った北ノ俣
20
黒部五郎に朝が来た
2021年02月28日 06:29撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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黒部五郎に朝が来た
20
三俣蓮華にも日が当たる
2021年02月28日 06:36撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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三俣蓮華にも日が当たる
16
黒部源流を詰める
2021年02月28日 06:44撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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黒部源流を詰める
9
薬師岳の存在感
2021年02月28日 07:05撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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薬師岳の存在感
19
岩苔乗越で板デポ。雪が少なく固いので歩いた方が速い
2021年02月28日 07:06撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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岩苔乗越で板デポ。雪が少なく固いので歩いた方が速い
10
やっと日の光を浴びた
2021年02月28日 07:21撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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やっと日の光を浴びた
13
まずは水晶を突破する
2021年02月28日 07:22撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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まずは水晶を突破する
18
薬師は何回も見てしまう
2021年02月28日 07:23撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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薬師は何回も見てしまう
15
水晶小屋と裏銀座縦走コース
2021年02月28日 07:44撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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水晶小屋と裏銀座縦走コース
16
水晶はいつも空気が薄くて苦しい
2021年02月28日 07:52撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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水晶はいつも空気が薄くて苦しい
17
ここは絶対に落ちれないが雪が固いので爪が良く効く
2021年02月28日 07:58撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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ここは絶対に落ちれないが雪が固いので爪が良く効く
12
ぼっこ確認
2021年02月28日 08:08撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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ぼっこ確認
10
水晶まで全力全開で8時間20分。がんばった。
2021年02月28日 08:18撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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水晶まで全力全開で8時間20分。がんばった。
59
ヘリが辺りをうろうろしていた。心配になる。
2021年02月28日 08:11撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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ヘリが辺りをうろうろしていた。心配になる。
11
赤牛が遠く見えるか近く見えるか。これは精神状態に左右される。今日は近くに見えるぜ。
2021年02月28日 08:21撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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赤牛が遠く見えるか近く見えるか。これは精神状態に左右される。今日は近くに見えるぜ。
27
雲の平。小屋が見える
2021年02月28日 08:25撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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雲の平。小屋が見える
22
日陰はカチカチで爪がよく効く
2021年02月28日 08:25撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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日陰はカチカチで爪がよく効く
9
何回もアップダウンがある。右の雪庇から巻いていくと距離が伸びるので大人しく夏道通し
2021年02月28日 09:03撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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何回もアップダウンがある。右の雪庇から巻いていくと距離が伸びるので大人しく夏道通し
12
この辺で雪が緩んできたので爪脱ぐ
2021年02月28日 09:18撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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この辺で雪が緩んできたので爪脱ぐ
7
ピークはあの裏側にあるのを僕は知っている
2021年02月28日 09:58撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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ピークはあの裏側にあるのを僕は知っている
15
どんな遠い山も歩けば着くのだ
2021年02月28日 10:19撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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どんな遠い山も歩けば着くのだ
76
どこを見ても絶景
2021年02月28日 10:15撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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どこを見ても絶景
28
あそこまで帰るんですかー
2021年02月28日 10:22撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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あそこまで帰るんですかー
31
トレース再利用
2021年02月28日 10:42撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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トレース再利用
13
水晶マジで遠すぎんだけど!!
2021年02月28日 10:50撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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水晶マジで遠すぎんだけど!!
26
あの辺が高天原だろうか
2021年02月28日 11:18撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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あの辺が高天原だろうか
9
2度目の水晶
2021年02月28日 12:21撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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2度目の水晶
19
冬の笠にも行ってみたかった
2021年02月28日 12:22撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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冬の笠にも行ってみたかった
20
帰りは雪が緩んでシビれる下りだった
2021年02月28日 12:39撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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帰りは雪が緩んでシビれる下りだった
14
野口五郎、烏帽子の方は本当に雪が少ない
2021年02月28日 12:47撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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野口五郎、烏帽子の方は本当に雪が少ない
13
さあ黒部源流スキーの時間
2021年02月28日 13:25撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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さあ黒部源流スキーの時間
19
MONAKAでーす
2021年02月28日 13:31撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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MONAKAでーす
18
いつでも槍が見えるっていうのはイイもんだ
2021年02月28日 14:13撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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いつでも槍が見えるっていうのはイイもんだ
19
三俣蓮華-双六は担いで爪だ爪
2021年02月28日 14:42撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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三俣蓮華-双六は担いで爪だ爪
13
あの岩より向こうに行かないと小屋までトラバースできない
2021年02月28日 15:09撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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あの岩より向こうに行かないと小屋までトラバースできない
11
ここまで来たらもう安心
2021年02月28日 15:25撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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ここまで来たらもう安心
11
小屋より上に出てエクセレント
2021年02月28日 15:38撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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小屋より上に出てエクセレント
11
双六沢は斜度は緩いがちゃんと板は滑る
2021年02月28日 15:45撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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双六沢は斜度は緩いがちゃんと板は滑る
11
溶けた氷がもう一回固まってイイ感じになっていた
2021年02月28日 15:48撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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溶けた氷がもう一回固まってイイ感じになっていた
11
最後の登り、大ノマ乗越300m
2021年02月28日 16:11撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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最後の登り、大ノマ乗越300m
10
もう登らなくていいです!!
2021年02月28日 16:38撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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もう登らなくていいです!!
19
小池新道スキー場へようこそ
2021年02月28日 16:56撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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小池新道スキー場へようこそ
18
橋が見えたら高速道路
2021年02月28日 17:07撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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橋が見えたら高速道路
8
ミッション完了
2021年02月28日 17:33撮影 by NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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ミッション完了
35
なか卯っでー
うーうううう
2021年02月28日 19:28撮影 by GR II , RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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なか卯っでー
うーうううう
16

感想/記録

厳冬期赤牛ワンデイは可能だ。今の僕ならやれる。

2018年の春に北海道から本州に越してきて3度目の冬を迎えた。先生のHPを見ている人なら知っていると思うが4月に北海道に戻ることになった。本州最後の冬、でっかい思い出づくりをしよう。北アルプスで最も奥深い山、赤牛岳ワンデイだ。冬の水晶も候補だったが多分普通に行ける。2年前の3月にカタヤさんと2人で18時間かかったが、今ならルートを知っているので要領よくやれば(天気と雪次第だが)あの時よりも短時間で冬の水晶を日帰りできるだろう。ということで水晶よりもっと遠い赤牛岳を最終決戦の山に決めた。肝心のカタヤさんは先日の富士山で足を痛めて不参加。単独での挑戦となった。2月最後の日曜日は強力な高気圧に覆われる。さらに満月。直近に大きな降雪が無いのでラッセルはほぼ無し。こんな好条件は滅多に無い。神は言っている、やるしかないと。決戦前日の土曜日は林道と雪の状況を下見するために大ノマ乗越まで登った。細板にするかPon2oon159cmにするか考えていたが、小池新道は超絶モナカだったので細板の選択肢は消えた。安定のPon2oon159cmで。装備も決まったところで土曜日はひらゆの森でしっかり体調を整えた。その後は新穂高に移動して早めに車中泊した。冬に一人でチャレンジングな山をやるのはいつぶりだろうか。興奮してあまり眠れなかった。本当はこんなきつい山はやりたくない。胸の奥が苦くて山に行きたくない。みんなで楽しく山に登って、早めに下山して温泉でのんびりしてスイーツでも食べて明るいうちに優雅に帰宅した方が絶対幸せだよ。ああー行きたくねえー。大きな山の前はいつもそうだ。

気合の23時起床の24時出発。空には満月が煌々と輝いている。めぐみ橋から山並みがくっきり見えた。最近は平日のトレーニングのことを考えて土日は力を抑えているが今日は決戦、明日のことは全く考えない。最後の一滴まで絞り出すつもりで出だしからフルスロットルで林道を飛ばす。小池新道もガンガン登る。小池新道は夏道沿いに登るとじわじわ右に移動しながら登る。これは脚が疲れるのでまず狙いの尾根まで横移動してから一心不乱に真上に登っていく。こうすると変な筋肉の使い方をしなくてよいため疲れにくい。また沢筋は広くてユルいうちに渡った方が楽。上の方で沢を横切るのは深さがあるので大変だ。大ノマ乗越の直下は昨日よりカチンコチンで緊張した。もしもクトーが外れたらタダでは済まない。今日一番の核心部はここだったかもしれない。大ノマ乗越から双六谷まで300m滑るがシール脱着はタイムロスになるのでそのまましゅるしゅる下りてきた。僕のシールはエッジ出す派なのでシール貼ったままでもなんとなく滑れる。谷に降りたら双六岳に向かってひたすら登る。月がとても明るいので目指すピークがくっきり見える。ルート確認の時短になるので満月は最高。夜なのに木々に影ができていて美しい。双六岳には5時ぴったりに着いた。予定よりだいぶ早い。寒いのでガッチリ着込んで三俣蓮華を目指す。こんな真っ暗の尾根をシール剥がして滑るのは危ないので板担いで爪。幸い雪はカチカチに固いのでズボることなく快適だ。右手には槍穂のシルエット、左手には月明かりに照らされる黒部五郎、北ノ俣、薬師。夜景撮影をしている時間は無いが本当に美しい光景だったのでやっぱり撮っておけばよかったと後悔した。手持ち夜景撮影が出来るほど高感度が強いカメラが欲しい。

三俣山荘に着くとヘッドライトから解放された。すばらしく良い天気だ。雲ひとつない。ここまでかなり飛ばしてきたが脚はまだまだ残っている。体調はバッチリだ。まだまだやれる、まだまだここからだ。岩苔乗越に着いたら作戦会議。当初の予定では高天原温泉まで滑り込んで温泉沢を詰めて赤牛山頂に立ち、温泉沢を滑ってふたたび岩苔乗越に登り返す予定だった。しかし雪が悪い。温泉沢もモナカだろう。800mもモナカを滑りたくはない。しかし冬の赤牛頂上滑降なんて山スキーヤー的には捨てがたい。赤牛頂上滑降を諦めて、夏道尾根どおりに水晶経由でピストンすれば冬の赤牛&水晶ワンデイ踏破になる。山ヤ的にはこっちの方が魅力的だし尾根は景色も良い。うーん、尾根ピストンで決まりだな。僕は根は山ヤだから。ということで岩苔乗越から先は雪は固いのでここに板デポ。身軽になったら赤牛まで尾根通しでピストンすることにした。ここからはアップダウンとの戦いだ。空気も薄いし心臓バクバクだが脚は緩めない。去年から平日は結構厳しいトレーニングをしている。心拍数が上がって苦しい状態をいつまでも我慢できるようになった。水晶を踏んで時刻は8時20分。赤牛往復で4時間はかかる。そこからペースを緩めずに下山すれば18時には下りてこれそうだ。今日は24時間戦う覚悟だったが予定よりだいぶ速く進んでいて自分でもびっくりしている。トレーニングの成果が出ている。

水晶-赤牛の間はそりゃもう絶景だ。後ろには歩いてきた水晶、槍穂高、遠くに笠。右手には野口五郎に烏帽子に船窪や針の木に蓮華なんでも見える。左手には黒部五郎、北ノ俣、薬師、遠くに白山。正面には目指す赤牛に立山、奥に劔の頭がちょこん。こんなにたくさんの山に囲まれて幸せだ。予定通り水晶から2時間で赤牛到着。記念撮影をして水を飲んだらさっさと帰る。余韻に浸っている時間は無い。帰りもペースを緩めず頑張る。2度目の水晶を下りて岩苔乗越に戻れば板を履いて楽しい黒部源流スキー・・・のはずだったがモナカで全く気持ちよくない。とは言え太板なのでだいぶマシか。細板なら大変なことになっていただろう。その後は三俣蓮華まで登り返し。壁みたいな三俣蓮華を見ると心が折れそうになるが登らなければ帰れない。横着して双六下道から・・・とかやると大抵ロクな目に合わない。黙って登るべし。双六の尾根のアップダウンに耐えて指定のポイントでシールを剥がしたら高速トラバースで双六小屋の上に出た。このトラバースポイントは2年前にカタヤさんに教えてもらった。今日は雪が柔らかかったが問題無く小屋まで行けた。双六沢をしゅるーっと滑って大ノマ乗越の下まできたら最後300mの登り。もう許してくださいって感じだ。今日は僕以外にラッセルしてくれる人はいない。登るしかない。300m登り切ったら時刻は16時半。2度目のヘッドライトは必要なさそうだ。小池新道はモナカと言えばモナカだが日中溶けた雪が気温が下がって再び硬くなり始めていて、なんとも奇妙な雪質で一言で言えばめっちゃタマランチだった。我慢のモナカだと思っていたので嬉しいご褒美。その後はデブリをいくつか乗り越えて林道に出ればあとは高速自動運転。土日に僕以外に入った形跡はなかった。

17時間半, 52km, +4,100mの死闘だった。特にアクシデントも無く大成功。イメージした通りに、予行演習どおりに、今まで何度も何度も山でやってきた動きをいつも通りに淡々とこなした。登る、滑る、水を飲む、写真を撮る。ただそれだけ。ピークを獲ってくるマシンだった。フィジカル的には負荷の高い山行だったがメンタル的には「人生で一番キツかった白山オートルート」に比べたら十分な余裕があった。経験値が低い頃のキツかった山や、悪天に捕まったとき、アクシデントに見舞われた山行の方が印象に残る。

一緒に山へ行ってくれるみんな、特に先生やカタヤさんには本当にたくさん山のことを教えてもらって、鍛えてもらいました。おかげであの頃は何も知らなかった僕が今ではこんなに強くなりました。ありがとうございました。ですがもう並大抵のルートじゃ完全燃焼できない身体になってしまいました。これからも向上心を忘れずにトレーニングを続けて今よりももっと強くなってみせます。持っている力をすべて山にぶつけて燃え上がるような山行をいつまでもしていきたい。たまには。たまにはね。
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