八ヶ岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 2,154m
- 下り
- 2,141m
コースタイム
- 山行
- 6:55
- 休憩
- 2:35
- 合計
- 9:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪の付いた赤岳山頂直下はそれなりに要注意 |
その他周辺情報 | 縄文の湯の後、「みつ山」で美味しい寿司を頂く。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
行動食
飲料
水筒(保温性)
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
|
---|---|
共同装備 |
調理用食材
調味料
スコップ
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ポール
テント
|
感想
2月9日 晴れ
君津21:15-22:10八千代22:15-1:10八ヶ岳PA2:50-3:20諏訪3:50-4:30美濃戸口(328km)
美濃戸口6:05(50)6:55美濃戸7:20(60)8:20 2010m 8:40(1:40)10:20行者小屋11:35(1:10)
12:45文三郎分岐12:55(40)13:35赤岳13:50(30)14:20赤岳天望荘14:30(1:05)15:35行者小屋
(計6:55)
今回は久しぶりに桂さんとの山行。桂さんとは一昨年6月の利尻山以来1.5年ぶりだ。
行者小屋をベースに阿弥陀岳、赤岳、横岳、硫黄岳に登る予定。会社帰りに食料の買い出し をし、荷造りをして21:15我が家を出発。
昨年本社に転勤した桂さんを八千代の社宅に迎えに行く。
館山道の渋滞無く約1時間で桂さん宅に到着。最寄り駅は運賃が高い事で有名な 東葉高速鉄道・勝田台駅で、16号線にも近く京成バラ園への行き帰りに近くを通っている場所だった。
京葉道路、首都高・箱崎経由で中央道に乗ったが、渋滞は無かった。
笹子トンネルは本日午後に上り線が開通し、年末からの下りトンネルを使った上下対面通行が 解消したばかりだが、特に渋滞は無かった。
当初計画では談合坂SAで仮眠だったが、大きなSAでは音や明かりが邪魔なので、小規模な八ヶ 岳PAで1.5時間強の仮眠をとった。八ヶ岳PAの気温は-7℃、直近に雪が降った形跡は無い。
諏訪ICで降りていつものようにメルヘン街道沿いのすき家で朝食。茅野市内も路上に雪は無い。
すき家では年末同様にお湯をもらい、テルモスにミルクティーを作った。これからはこの手で 行こう。
美濃戸口の約2km手前から雪道になったが、大した雪の量では無い。
4:30美濃戸口着。八ヶ岳山荘前の大きな駐車場に車を入れる。気温-15℃だが、風が無いので それほど寒く感じない。周辺の積雪は30cm程度で予想より少ない。
駐車場で20分位仮眠してから出発の準備。八ヶ岳山荘前の登山補導所のポストに計画書を投函 して6:05に出発。道路凍結に備えてはじめからアイゼンを履いて行く。美濃戸口から美濃戸まで は約1時間の車道歩き。
美濃戸まで一般車も通行可能だが、急坂があり凍結している事も多いので、四駆+チェーンでないと安心 して走れない。
路面凍結は殆ど無く、FF+スタッドレスでも行けそうだったが、一部凍結した急坂では前輪の みチェーンを着けた四駆車が登れずに立ち往生していた。やはり無理して来ないで正解だった。
50分で山小屋数軒が並ぶ美濃戸地区に到着。気温は-14℃。美濃戸にも大きな駐車場があり、 四駆で入った大勢の登山者が出発準備をしている。
最奥にある美濃戸山荘前から行者小屋に向かう「南沢」の登山道が始まる。
登山道の積雪は50cm程度で、トレースがしっかり付いているのでラッセルの心配は無い。
美濃戸〜行者小屋はほぼ樹林帯で急登も少なく、雪は良く締まってアイゼンが良く効き歩きや すいが、冬山テント泊装備で26kgの荷物が肩に食い込み、ちょっと辛い。
日の当たらない樹林帯の気温は-15〜-18℃と低いが、風が無いのであまり寒くは感じない。
しかし、口で呼吸すると肺が少し痛い。
行者小屋が近づき樹林帯が途切れる頃には日差しが当たるようになり、汗をかいてしまった。
さらに両足太腿がつりそうになった。先月の安達太良山でもつってしまったが、歳のせいか?
10:20行者小屋到着。美濃戸口から正味3時間30分掛かった。気温-11℃。積雪は1〜2m程度。
行者小屋は冬期閉鎖中だが、トイレと水場が使え、たくさんのテントで賑わっている。
赤岳鉱泉と同じ経営で、通年営業の赤岳鉱泉から幕営料を徴収に通って来るのだ。
行者小屋のテント場はキャパ200張と広いが、冬期はどこでも張れるので、小屋に近いところ に設営した。
桂さんは年末にも行者小屋に来ており、天気が悪く稜線までは行けなかったので今回はそのリ ベンジを狙う。
年末には小屋のトイレ脇の水場が使えたそうだが、今回は雪に埋もれて使えなかった。しかし 、小屋から文三郎方面に100mほど行ったところに穴が掘ってあり、ホースから勢いよく水が流れ ていた。
昼食はカップ麺の予定だったが、到着が予定より1時間以上遅れたので、行動食を食べて出発 した。
今日は文三郎道から阿弥陀岳を往復する予定だが、行者小屋から見上げる文三郎尾根はテカテ カと不気味に光っている。アイスバーンだったらヤバイ!
文三郎道は稜線に近づくにつれて急登になるが、テカテカ光っていたのはトレースの無い雪面 の表面が薄く凍っていて逆光で光っていたのだった。トレースは良く踏まれており、急登でもア イゼンが良く効いて登りやすい。
小屋から約1時間で文三郎分岐に到着。阿弥陀岳の背後に南アルプス、中央アルプス、北アル プスがきれいに見えて素晴らしい。気温は-10℃。
分岐からは一旦下り、中岳を越えてさらに急登を登って阿弥陀岳に至るが、狭いナイフリッジ の急登が続く。足の調子が不安なので、阿弥陀岳は回避し、赤岳に向かうことにする。さすがに 稜線は風が強いのでバラクラバを被る。
赤岳直下の岩場は鎖が露出しているが、スリップしたらどこまでも落ちていきそうで、雪面の トラバースは緊張して通過する。
13:35赤岳山頂着。赤岳に登るのは2002年の年末に馬場崎さん・桂さんと登って以来なので、 実に10年ぶりだ。
気温-10℃だが、風があるので寒い。山頂からは西側のアルプスに加えて東側の秩父や浅間山、 そして富士山も見えて360°の大パノラマだ。
下りは往路を引き返してもつまらないので、地蔵尾根を下ることにした。山頂から天望荘への 下りは足下が不安定で、ちょっと緊張した。
天望荘は冬期閉鎖と思っていたが、発電機が回っていてびっくり。2/1〜3/4の間「厳冬期営業」 をしているのだった。天望荘の東側で風を避けて休憩。風が当たらないと日差しでポカポカと暖 かく、ビールが欲しくなったが、なんと桂さんがビールを担いで来ていた。500cc缶を二人で呑 んだが、絶景を見ながらのビールは旨かった。
地蔵尾根からは驚くほど多くの登山者が登って来るが、みな天望荘の泊まり客のようだ。厳冬 期に稜線の小屋で泊まれるのは魅力的だ。機会があったら泊まってみたいものだ。
地蔵尾根は距離は短いが、その分急斜面なので慎重に下る。樹林帯に入る少し前の急斜面は雪 が柔らかく、足場が崩れて登りも下りも非常に苦労する。
15:35行者小屋到着。天望荘から1時間05分だったので、丁度夏道の標準タイム通りだった。
テントはさらに数が増えており、約50張になっていた。
ここで「おやつタイム」。今日のおやつは「手作りアイスクリーム」と「イチゴミルクフラッ ペ」。
生卵2個を割り、卵黄だけボールに入れる。卵は凍りかけていたが、なんとかなりそう。ボー ルで良く撹拌し、練乳を加えてさらに撹拌。最後に雪を加えて完成! ロッテ「爽」のバニラ味 に味も食感もそっくりだ。
さらに器に盛った雪の上にイチゴを乗せ、練乳をかけてイチゴミルクフラッペの完成。
どちらも冷たくて美味しい。氷点下の世界での冷たいおやつだが、美味しいのだ。これも雪山 の楽しみだ。
小屋の西側が少し開けており、V字の谷間の先に北アルプスらしい山並みが見える。良く見る と槍・穂高連峰だった。日中は稜線がはっきりせず、槍が判りづらかったが、夕方になると尖っ た穂先が綺麗に見えた。
17:00〜夕食開始。今夜は「すき焼き」だ。
まずは定番のアジの桜干しを焼いてビールで乾杯! う〜沁みる〜!
山のテント泊ですき焼きは初めてだ。いつもは鍋だが、今回は2泊なので、今晩はすき焼き、 明晩は鍋にしたのだ。
さすがにすき焼きは旨い!これからは冬の定番に加えよう。
就寝前に外に出ると満天の星空が輝いていた。明日もきっと良い天気だろう。
19:40就寝体勢。外気温-20℃、テント内-10℃。火気がないとかなり寒いが、シュラフに潜れば ぬくぬくだ。
2月10日 晴れ
行者小屋6:35(30)7:05赤岳鉱泉7:20(1:30)8:50赤岩の頭8:55(20)9:15硫黄岳9:40(10)9:50赤岩の頭
10:05(5)10:10赤岩の頭下10:30(50)11:20赤岳鉱泉11:50(35)12:25行者小屋14:20(50)15:10 2025m
15:25(45)16:10美濃戸16:20(50)17:10美濃戸口 (計3:25)
美濃戸17:50-18:15縄文の湯・みつ山20:35-0:35八千代0:40-1:30君津(330km)
4:00起床。天気は晴れ。外気温-22℃、テント内-15℃。-20℃以下は久しぶりだ! 厳冬期はこ
うでなくちゃ。しかしテント内-15℃は予想外。プラティパスの水がカチカチに凍ってしまった。
朝食は「力うどん」。昨夜のすき焼きの残り汁に水を足し、ヒガシマルのうどんスープの素を入れ て、焼き餅を1人2個入れて完成。ちょっと汁が甘いが、美味しい!
出発前にトイレに行くと長蛇の列。なんと10人以上並んでいる。冬トイレは個室が2コのみ。-15℃のなか じっと待つ15分は長く辛かった!
今日は文三郎から赤岳に登り硫黄岳まで縦走する予定だったが、昨日赤岳に登ってしまったの で、予定を変えて赤岳鉱泉から硫黄岳に登り、横岳経由で地蔵尾根を下ることにした。
赤岳鉱泉までは樹林帯の緩い登り下りで、大勢の登山者とすれ違った。中山乗越からは横岳の 大同心・小同心が良く見えた。
30分で赤岳鉱泉に到着。通年営業の赤岳鉱泉は大勢の登山者で賑わっている。名物の人工氷壁 「アイスキャンディー」は朝早いせいか誰も登っていなかった。
硫黄岳への登りでは、赤岩の頭の少し下で、間違ったトレースを辿ってしまい、次第にトレー スが薄くなり、ついには消えてしまった。トレースの主は恐らく引き返したのだろう。引き返す事も考えたが、 稜線近くに居る人の姿がすぐそこに見えたので、ラッセルしながら強引に登ることにした。
幸いラッセルは僅かで済み、すぐに締まった斜面になった。5分も掛からずに赤岩の頭への正規 ルートに合流し、稜線に出る事が出来た。
稜線は風が強いと思いきや、赤岩の頭はほぼ無風。気温-12℃だがあまり寒さは感じず、やや 雲があるものの360度の展望が素晴らしい。
赤岩の頭から硫黄岳への稜線は広くなだらかで、シュカブラが美しい。
硫黄岳に近づくと風が強まり寒くなった。山頂に着いた頃にはガスが出て展望が無くなってし まった。山頂は20人以上の人で賑わっており、山頂標識前での記念撮影は待ち行列が出来ていた。
ガスで展望なく風が強くて寒いので、横岳はパスして引き返すことにした。
赤岩の頭に引き返すと、我々が間違えたルートを大勢の人が登って来ており、しっかりとした トレースが付いてしまっていた。
赤岩の頭はやはり無風で、強風の主稜線からさほど離れていないのに不思議だ。硫黄岳から赤岳 に至る稜線はガスが切れてくっきり見えて来た。引き返さずに縦走しても良かったかも?
赤岩の頭の下降点から少し下ると無風かつ日差しでぽかぽかと暖かい。ビールが飲みたいと思 ったら、今日も桂さんが持ってきていたので、乾杯した。気温-10℃でも日差しがあり、無風なの で暖かくビールが旨い。ビールは凍りかけていたが・・・・
赤岳鉱泉では休憩しつつアイスキャンディーを登るクライマーを見物した。なかなか面白そう だ。
12:25テントに到着。今日はもうする事が無い。このままもう一泊するか迷ったが、下山する事 にした。鮨処・みつ山に電話して明日11:00の予約を今日19:30に変更してもらった。ソフトバンクは 圏外だが、さすがドコモは通じる!
登りもそうだったが、下りも長く感じた。美濃戸付近の南沢コースでは所々土が露出していた。 あんなに雪があるのに、そこだけ無いのは不思議だ。
17:10美濃戸口に到着。駐車場入り口の事務所で駐車料金2日分、1,000円を支払った。
風呂はみつ山の近くにある「縄文の湯」にした。縄文の湯はとても繁盛していて、駐車場は満 車で路駐もたくさんあったが、丁度出る車と入れ替わりに駐車出来た。
ゆっくりお湯に浸かり、「みつ山」へ。郊外にある一軒家の寿司屋さんだが、沢山の車が来ており 繁盛しているようだ。ここは野口健さんが贔屓にしており、桂さんの要望で選んだお店だ。
5〜6席のカウンターは貸し切りだった。カウンターでお寿司なんて、とても贅沢な気分だ!
まずはノンアルコールビールで乾杯! 「特選にぎり(\3,675)」は、にぎり10貫と卵と鉄火巻きの セットだったが、流石に毎日築地から届くというネタは新鮮で美味しかった。酢飯は赤酢を使って いて褐色をしていた。ご飯が少なめなので、ちょっともの足りなかったが・・・ 回っていない鮨は久しぶりだった。
帰りは開通したばかりの笹子トンネル上り線を通ったが、天井が黒かったり、歩道の手すりが 仮設だったりで、まだ事故の爪痕が残っていた。
八王子の手前で少し混んだ以外は順調で、0:35に桂さん宅に到着。我が家には1:30に着いた。
久しぶりの南八ヶ岳は天気に恵まれ、厳冬期の山を満喫する事が出来て満足だ。
右手の第2〜4指の先が痺れている。軽度の凍傷だと思うが、いつもは血流が戻った時点で解消 し、後遺症が残った事は無く、こんなことは初めてだ。
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