東のナメ沢一ノ沢右俣遡行
- GPS
- 11:17
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,173m
- 下り
- 1,159m
コースタイム
- 山行
- 10:34
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 11:16
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【アプローチ】 ・東沢渓谷の旧登山道は結構よく踏まれており、マーキングに従って歩いていけば、沢通しよりは速い。それなりに長いアプローチ。 【遡行】 ・東のナメ沢は出合からすぐにスラブ滝が始まる。最初の数段は傾斜が緩いのでフリーソロで問題ない。 ・やや傾斜が急になり始める、オタマジャクシの多い水溜りのところからロープをつけて登り始めた。右から落ちている18m滝の下までは、易しいラインを選べばIII+程度までであり、容易。ここまで50mロープで3p程度。なお、滝に近いラインはボルトの抜けた穴があるが、のっぺりしていて難しい(今回は試みたが撤退)。 ・18m滝を登るピッチは水線の左を登るが、直上すると部分的に5.9+位のところがある。しかし左側の立木を使ったり、A0したりすれば大したことはないだろう。 ・大滝最上段の12*15mは、左岸を登ればIII+程度。右岸を登るのは難しいが、登っている記録もない訳ではない(山登魂)。 ・大滝が終わると次は曲線美の綺麗な17m斜瀑と21m斜瀑が立て続けにある。どちらも似たようなスラブ状滝だが直登はかなり難しいと思われる。どちらも右岸側からも左岸側からも巻ける。 ・21m斜瀑の上で右から一ノ沢が出合う。一ノ沢の方が開放的で、登れないナメ滝が多い本谷よりは面白いとされるため、今回は一ノ沢へ。 ・スラブ状が続いて容易な小滝が連続したのち、ガレてくるが、1730m付近で右から多段25m滝が入るので、これを登るとまたスラブ状になる。 ・このガレ交じりのスラブを登っていくと最後はガレ場となるので右岸の藪に沿って登り、適当なところで左へトラバースしていくと、鶏冠尾根の登山道に出る。 【下山】 ・鶏冠尾根の登山道はよく整備されているが、1か所マーキングの間隔が広く、分かりにくいところがあった。岩峰からの景色は素晴らしい。 |
写真
装備
備考 | 50mハーフロープ1本で登攀。特に問題は無し。 クライミングシューズで登ったが、4p目の核心でエイドするなら不要。 |
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感想
前々から行こうとは思っていたが、なかなか機会がなく後回しになっていた東のナメ沢。たまたまkumassiyと2人での週末を過ごすことになったので、ここぞとばかりに計画。しかし土曜未明まで雨予報とあって、濡れていると難しそうなので日曜にした。
駐車場に停めて歩き始めるが、昨日の大春木沢の長い下山で膝を多少傷めたkumassiyのペースは上がらず、増水しているホラの貝ゴルジュを覗き込んだり、道の状況を観察したり、支流の滝を眺めたりしながらのんびり進む。東沢本流は結構増水していて、渡渉する場所は選ばないといけない感じだった。
東のナメ沢に入り、最初の方はフリーソロで登るが、フリクション登攀の苦手なkumassiyにお助け紐を要求された...この先が不安になる。ともあれ下部を適当に登り、おたまじゃくしの多い水溜りからロープを出して登攀開始。
まずはkumassiyリード。容易で問題なくリード&フォロー。
2p目はtamoshimaリード。ここも容易ですぐに終わる。
3p目はkumassiyリード。上部はトラバースになるがここも問題ない。
4p目はtamoshimaリード。さらにトラバースを続けるところが前日朝までの雨で濡れてぬめっていて怖いので、クライムダウンを交えながらトラバース。水線左に取り付いて登っていくと、明らかに核心と分かる細かいスラブ出現。左から巻き気味に登ることも出来そうだが、折角リングボルトもたくさん打たれているので、頑張ってフリーで登った(5.9+〜10a程度)。ここだけはクライミングシューズが役立った。以降は傾斜の緩んだスラブを登り立木でピッチを切る。
5p目はkumassiyリードで水流左を登ろうとしたが、ツルツルスラブで敗退。tamoshimaも試みたが同じく敗退。そのままtamoshimaのリードで右壁を登ったら特に難しくはなかった。単なるルーファイミス。
これで大滝は終了で、以降は登れそうにない20m前後の滝(曲線美が美しい)を二つ巻いて一ノ沢出合。一ノ沢を登る方が快適という記録を読んだので、水量は少ない一ノ沢に入る。
すると、確かに開放的なスラブがガレ混じりながら続き、結構快適。途中で右から滝として入る右俣、沢床は低い左俣に分かれたが、kumassiyの勘で右を選択。これは正解だったようで、ガレ混じりのスラブが滝上でも続いており、なかなか快適。最後は単なるガレとなったが藪漕ぎは殆ど無く、鶏冠尾根の登山道に出た。
鶏冠山の景色は相変わらず良いが、夕暮れが近い。kumassiyを急かしながら下山し(途中で枝を拾って杖にしながら歩いたら膝はだいぶ楽だったらしい)、日暮れ前に駐車場に戻ることが出来た。
コメント
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大方書いてくれたので特に追記はないが、5P目、前日に痛めた膝、と条件が悪い個所もあり、素晴らしい一ノ沢の景観と晴天と相まって良い山行になった。
フリーに転進するのが無難だった気がするが、何故かその選択肢が思いつかず、駐車場から痛かったのに全行程歩き通せたのは一つの経験。
下山中、枯れ木を拾って杖にしたのはナイスアイデアで、前日からそれをやれっちゅーねん、だが、知識はあっても現場で出せるかは別問題。
5P目は何故か「雰囲気」で右岸水流沿いを登ることに。
途中、左側にそれようとするが「そのラインは逃げですよ」のサイコパスな一言で直登することに。
ハーケンを二つ決め、85%以上抜けない自信はあるものの、小川山にもない純粋なフリクションスラブに心が折れる。
前足に体重をかけると、途端に後ろ足が滑り出し、戻れない。
左岸から登り返している時に、その上部を横に見ると、見上げて水平線が切れたラインから2倍(最後のハーケンから)ほどスラブが続いており、突っ込まなくてよかった。
人の言うことは聞かないに限る。
詰めの右俣は快適(ナイスルーファイ)で、東沢渓谷を眼下に鶏冠尾根まで爽快な詰めとなった。
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