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Yamareco

記録ID: 339187
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

前穂高 奥又白池から明神岳はとどかず前穂高へ

2013年08月28日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
12:15
距離
17.5km
登り
1,638m
下り
1,630m

コースタイム

上高地バスターミナル − 05:20
徳沢      06:45 − 06:55
松高ルンゼ出合 07:50 − 08:10
中畠新道合流  09:25 − 09:35
奥又白池    10:20 − 10:40
踏替点     11:45 − 11:55
A沢のコル   12:55 − 13:15
前穂高     13:40 − 13:45
岳沢小屋    15:35 − 15:45
7号標識    16:35 − 16:40
河童橋     17:25
天候 晴れ、時々曇り
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自転車
梓川から見る明神岳全景
待ってね、午後行くから
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梓川から見る明神岳全景
待ってね、午後行くから
梓川右岸道
鎖がない、パノラマ道は開通しているらしい
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梓川右岸道
鎖がない、パノラマ道は開通しているらしい
松高ルンゼ
中畠新道は右の岩の基部を右へ
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松高ルンゼ
中畠新道は右の岩の基部を右へ
松高ルンゼ最上部の崩落壁は入らず、右のルンゼへ
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松高ルンゼ最上部の崩落壁は入らず、右のルンゼへ
中畠新道上部から見る前穂北尾根下部
中央が5・6のコル
右端の露岩で緑が禿げているなだらかそうに見えるのが8峰
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中畠新道上部から見る前穂北尾根下部
中央が5・6のコル
右端の露岩で緑が禿げているなだらかそうに見えるのが8峰
奥又白池
右の人はカメラ以外、装備・食料無し。水も飲まずに帰られた
ある意味最強
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奥又白池
右の人はカメラ以外、装備・食料無し。水も飲まずに帰られた
ある意味最強
奥又白池の水場
先週雨が降ったからかよく流れていた
冷たくて美味しかった
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奥又白池の水場
先週雨が降ったからかよく流れていた
冷たくて美味しかった
目指す明神主峰
踏替点へ向かう尾根
正面のブッシュまで踏み跡は明瞭
一般登山者が安全に登り降りできるのはここまで
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踏替点へ向かう尾根
正面のブッシュまで踏み跡は明瞭
一般登山者が安全に登り降りできるのはここまで
迫力満点の北尾根4峰正面壁
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迫力満点の北尾根4峰正面壁
踏替点から登ってきたところを振り返る
このガレ、写真写りよりかなり手こずります
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踏替点から登ってきたところを振り返る
このガレ、写真写りよりかなり手こずります
踏替点からA沢上部
中間部の雪渓はズタズタではなく繋がっているのは有り難い
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踏替点からA沢上部
中間部の雪渓はズタズタではなく繋がっているのは有り難い
雪渓末端でアイゼン装着
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雪渓末端でアイゼン装着
雪渓最上部から踏替点を見る
この時期の雪渓は歩きよい
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雪渓最上部から踏替点を見る
この時期の雪渓は歩きよい
A沢上部のガレ
雪渓が消えるとこのガレ
全部浮き石
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A沢上部のガレ
雪渓が消えるとこのガレ
全部浮き石
A沢のコルへ"あとすこし"
左岸の岩をホールドにガレを登って来たが、ここでホールドになる岩もなくなった
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A沢のコルへ"あとすこし"
左岸の岩をホールドにガレを登って来たが、ここでホールドになる岩もなくなった
A沢のコルからA沢を見下ろす
踏替点も奥又白池もよく見える
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A沢のコルからA沢を見下ろす
踏替点も奥又白池もよく見える
目指す明神主峰と2峰
何とか時間はギリギリ間に合うかと思ったが・・・
無理は止めようと諦めた
あと標高で100m登ると登山道のある前穂高へ逃げてしまった
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目指す明神主峰と2峰
何とか時間はギリギリ間に合うかと思ったが・・・
無理は止めようと諦めた
あと標高で100m登ると登山道のある前穂高へ逃げてしまった
前穂高への途中から見える奥又白池
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前穂高への途中から見える奥又白池
こんにちは、前穂高さん
また来させてもらいました
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こんにちは、前穂高さん
また来させてもらいました
北尾根2峰と3峰
前穂高にも北尾根にも誰も人は居ない
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北尾根2峰と3峰
前穂高にも北尾根にも誰も人は居ない
岳沢パノラマ
左上に河童橋も見えます
写真では無理か・・・
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岳沢パノラマ
左上に河童橋も見えます
写真では無理か・・・
岳沢パノラマからみる明神岳
右端が2峰、左端は前穂との最低鞍部
岳沢パノラマからみる明神岳
右端が2峰、左端は前穂との最低鞍部
岳沢テント場から見る大伽藍
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岳沢テント場から見る大伽藍
7号標識
う〜っ、明神5峰からロープを張られたここへ降りてきたかった・・・
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7号標識
う〜っ、明神5峰からロープを張られたここへ降りてきたかった・・・

感想

日帰りで奥又白池から明神岳縦走を試みた。
タイムリミットは、明神5峰のトラロープをヘッデンなしで通過することとした。
当然、上高地からの最終バスは無いので釜トンまで歩いて出る算段だった。

本当は、3週間前の小梨平ベースキャンプの時に行く予定だったが、小梨平でマッタリしすぎてまるで気合い入らず、あのときは同行のTさんにもご迷惑をおかけした。
今回は、明神岳縦走一本に絞って気合い入れて来てみたものの、もう気合いで馬力が出る歳ではなかった。


沢渡初発のバスで上高地入りして、まずは徳沢を目指す。
新村橋を渡って右岸道へ。パノラマ道は開通されたらしくワイヤーははずされていた。
松高ルンゼの出合で、ペットボトルに水を汲み、粉末の「お〜いお茶」を入れる。規定の量より薄い目の方が私には山では飲みやすい。
中畠新道には入らず、いつものように松高ルンゼを登っていく。
時間を急ぐなら中畠新道の方が速いと思うが、暑い樹林の中を登らされるより、沢の方ははるかに爽やかだ。
(松高ルンゼは、岩登りの心得がないととても登れません。また、岩慣れした人でも下降には向きません。懸垂下降が必要になります。)

奥又白池では、水場まで見に行ってきた。今は、冷たい水がしっかり出ていた。

池からA沢踏替点を目指す。
2/3程は、踏み跡のはっきりした径で歩きやすいが、その踏み跡もガレに消えると実に歩きにくくなる。
こういうガレ場は、堅いハイカットシューズで大胆に行く方が歩きやすい。
踏替点の詰めは、確か2〜3mの壁だったと記憶しているが、今日はガレのまま踏替点に出ることが出来た。
この踏替点で、アイゼンはザックの最上部に入れ、ピッケルは外に着け、ヘルメットをかぶった。
A沢にはいると、ガレと言うよりザレに近い。
雪渓の末端で、12本爪アイゼンを装着した。
計画書では、チェーンアイゼンと書いていたがA沢の傾斜を思い出し、12本爪に切り替えて持ってきた。
やはり安心感が全然違う。12本爪アイゼンで正解だった。
お陰で安定した登りで雪渓は登り切った。
問題はその上部、A沢のコルまで。ガレがひどい。
常に、左岸の岩を右手でホールドにして、ガレ場を登っていったが、最後の20m程は、右手の岩もなくなり、ヒヤヒヤものだった。

踏替点からA沢のコルまで、標高差で僅かに150m、距離も200m足らずだが、登り切るのに1時間もかかってしまった。
A沢のコルは、前穂高・明神岳の稜線より僅かに東にずれて居るので、稜線まで行って休憩した。
目の前には、明神の主峰と2峰が綺麗な三角錐で凛々しく聳えている。
もう要らないアイゼンやピッケルをザックの底に収納し、代わりに、シュリンゲや補助ロープを上部に収納した。
出発直前に、もう一度、時間計算をしてみた。
日没までに5峰西南稜のトラロープ帯を通過できるか?
実に微妙。頑張れば充分間に合いそうだし、そう疲れている感じもない。
ただ、腹に力を入れることに自信がない。担いでいる食料も殆ど減っていない。体調は万全とは言えないようだ。
う〜ん、頑張るか?逃げるか?行くか?

一歩歩き出して「前穂高へ逃げる」決心をした。
いつもの私の軟弱さが最後に出てしまった。

そうと決まれば気は楽だ。
僅かに標高で100mも登れば、前穂高の山頂になる。
辿り着いた山頂は誰も居ない。北尾根にも人は居ない。
たった一人の山頂だ。
また来させてもらいましたよ、前穂高さん。
過去にどの山よりも一番多く登らせてもらったピークが前穂高だ。
2年前に、もう来れないかも知れないと、頂上で万歳三唱してから降りたので、また来れたのがとっても嬉しい。
今回はあつかましくも「また来させて下さいね」とお願いして下降をはじめた。



[ 未明出発の時間設定を見直す ]

上高地へ初発バスで入り最終バスで出てくるには時間が足りないルート設定の場合、今までは、夜中に釜トンを歩きはじめていました。
でも、いつも睡眠調整に失敗して早朝に撤退をしていました。
一体何回同じ失敗をしたことか。
それで今回は発想を変えました。
初発バスに乗るとして、4時まで車中仮眠できたので睡眠は充分ではないにしても問題はありませんでした。。
早朝、上高地を歩き出すのは静かだし、気持ちも良かったです。
反面、下山に問題が起きます。
一つは、最終バスに到底間に合わない。釜トンが閉まるのでタクシーも無くなります。
しかし、上高地から釜トンまで僅かに6kmほど、歩いて下山する心づもりで計画立てればどうってことはありません。登りでも1時間半なので、疲れていても下りなら同じ1時間半見ておけば充分でしょう。
これで最終バスの問題は解決できます。
2つ目の問題は、日没後に上高地に向かって下山する、と言う問題です。
常識的には、日没後に下山は危険すぎると思いますが、岳沢小屋や横尾から日没後に上高地に向かっても大丈夫、危険はないだろう、と見ました。
今回は明神5峰西南稜で日没の計画でしたが、ここは私の場合2往復半、すなわち5回も通っているので径迷いで動けなくなる遭難はないと計画しました。
要は、日没までにどこまで下っていれば安全かが読めれば、最終バスに間に合わせる計画でなくてもいけると思いました。



[ 新EK度数 ]

murren さん考案の 新EK度数

44.64 = 18.59 + 17.38 + 17.33/2

で、 日帰りとしては非常にきつい でした。
登山道ではないルートだったので、本当は適用外なのかも知れませんが、うまい計算式だと改めて思いました。
murren さん、素晴らしい!!

(お断り、上記の歩行距離や標高の数値は、「山旅ロガー」のGPSログでルート図を作成した時の数値です。ロガーの生データを使いたくありませんので、公開用ルート図は、地形図ベースの手書きですので数値が違って来ています。
GPSルート図と手書きルート図では、かなりの数値に違いがあります。
しかし、手書きルート図を細かく書けば、新EK度数の数値には誤差程度の違いしか出ていません。やっぱり新EK度数は素晴らしい。)









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