いいね!北八ッ(中山-高見石-茶臼山-縞枯山)
- GPS
- 24:39
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,126m
- 下り
- 1,207m
コースタイム
11:42渋ノ湯-13:30高見石小屋14:00-15:02中山展望台15:15-15:45高見石小屋(泊)
2/22(日)
7:16高見石小屋-7:34白駒池横断7:51-8:26麦草ヒュッテ-(行動食)-8:53大石峠-9:29茶臼山9:40-10:25縞枯山-10:40雨池峠-(行動食・坪庭経由)-11:20ピラタス山頂駅-12:21ピラタス山麓駅
天候 | 両日とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年02月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースに危険な所はありません。 6本爪のアイゼンとダブルストックがあれば安心して歩けます。 ただ林を出ると風が強いので、しっかりとした防寒対策が必要です。 |
写真
感想
昨年目覚めてしまった雪山。といっても前爪のあるアイゼンやピッケル必須の世界に入るのは躊躇してますが…。この冬はいまだアイゼンを使う機会もなく、そろそろたくさん雪道を歩きたいと思って、北ハッへ向かいました。
○2/21(土)
いつものようにあずさ3号で茅野到着。土日の天気予報も良く、おまけに暖かい。となれば、10時20分の渋の湯行きのバスは増便が出るほどの混雑っぷりです。
バスは途中でチェーン装着のため少し遅れて渋の湯に到着。昨年来たときより1週間早いのですが、今年は雪が少なく、すでに春の様相です。
しかし、登山道に入るまでの200メートルほどの道がカチカチに凍っているので、迷わずアイゼン装着で出発。登山届けを提出し、橋を渡って、右に黒百合ヒュッテ方向への道を見送り、左の高見石方向を目指します。途中、もう一ヵ所黒百合ヒュッテへの分岐がありますが、基本的には高見石まで一本道。この時期、岩や木の根も雪に埋まってしまうので、かえって歩きやすくなります。緊張を強いられるおっかない所もなく、登山道も凍っていないので、安心です。
樹林帯の中を緩やかに登っていくと、賽の河原に出て、一気に展望が開けてきます。今日は少し霞がかかって木曾御岳もうっすらとしか見えません。しかし、雪の白と空の青は最高!木々には霧氷も付きいい感じ。
賽の河原を抜けてやがて再び樹林帯に入ってしばらく行けば、左から丸山・白駒池からの道を合わせ、すぐに高見石小屋に到着です。
まずは、小屋裏の高見石に登ってみます。眼下には白駒池。遠く南アルプスや中央アルプス、木曾御岳は霞んでいます。中山、茶臼山、縞枯山方面は近いだけに良く見えます。うっすら煙を吐く浅間山も見えました。
アイゼンをはずして宿泊の受付。昨年は同じ13時30分到着で一番乗りでしたが、今日はすでに多くの方が到着しています。1階のストーブ脇では早くもビールでくつろいでいる人たちも。仲間に加わりたいのをぐっとこらえて、天気も良いので、ザックは小屋にデポして、中山展望台まで八ヶ岳の主峰群を眺めにいくことにしました。
これが正解でした。風はすごく強かったのですが、午後の日差しに輝く峰々を見ることができました。雪をかぶって大きく広がる樹林帯も上から眺めるとまた格別です。
ビール、ビールと唱えながら小屋まで駆け下って、ストーブの前でプシュ!さすがにメチャクチャ冷えてます。旨い!
食事は17時30分と、18時30分の2回戦。私たちは1回目だったので、18時すぎには食事を終えて、2階の大部屋に戻ります。今日はなかなかの混雑で、一人一枚の敷布団にはなりませんでしたが、羽毛の布団に包まって早々におやすみなさい。寒いことは一切なく夜中、暑くて目が覚めるほどでした。
○2/22(日)
朝、部屋の電気が点いたのが確か5時半。朝食は小屋主催のスノーシューツアーの方たちが6時。私たちは6時半からでした。洋食タイプの朝食をとりながら、ポットにお湯を入れてもらいます。(500ml 100円)
出発前にもう一度高見石に登って景色を眺めます。今日行く茶臼・縞枯方面もすっきり見えています。今日もいい一日になりそう。小屋前へ戻りアイゼンを付け、7時16分出発。
丸山経由で麦草峠へ向かおうかとも思いましたが、白駒池も見てみたいということで、小屋前から少し急なコースで池へ下っていきます。このコースはスノーシューには傾斜が少しきついということですが、アイゼンなら難なく歩けます。
軽〜いウォーミングアップという感じで湖畔に到着。今日はツボ足で池の上に立ってもズボッといきません。せいぜい10cm沈む程度。ラッキーとばかりに池横断です。まだ誰もいない池の上を歩くのは爽快そのもの。
向こう岸の青苔荘まで行って、樹林の中のクロスカントリースキーのコースを歩いて麦草峠へ向かいます。麦草ヒュッテ前の広い斜面も一面の雪ですが、ここもツボ足でも沈まないのでコース取りは自由です。
麦草ヒュッテの前を通過し、冬季閉鎖の国道を渡っていよいよ山道に入っていきます。大石峠で五辻への道を左に分け、直進。茶臼山山頂直下で斜度が急になり一直線に登っていきますが、細かくステップを切ってゆっくり登れば大丈夫。すぐに樹林の中の茶臼岳山頂に着きます。ここでは7〜8人が休憩中。
林の中のトレースを左に行けば絶景の展望地です。左の八ヶ岳から右の蓼科山まで180度をはるかに越えてずずずいーっと見渡せます。ただ、風はメチャクチャ強く、足元は雪が飛ばされて赤い地面が見えています。さすがにこの風で痛いくらいに寒い!早々に茶臼山山頂へ戻りました。
縞枯山へは一度下ってから登り返しになりますが、茶臼山への登りと比べれば断然楽チン。登りが終わった所に、右に行くと展望台を示す標識があります。ここに行けば、先ほどの茶臼山の展望台からは見えなかった、浅間山や金峰山方向の景色が良く見えます。ここも気持ちのいい場所です。
ここからはしばらく平坦な道になります。やがて縞枯れの中を行く道になり、振り返れば枯れた林越しに八ヶ岳が見えます。贅沢な景色に囲まれながら行く極上の道。写真を撮りながら歩くのでなかなか進みません。
縞枯山の山頂標識から右に直角に折れて雨池峠への下りにかかります。ここが今回で一番急な下りですが、ステップもあり、雪も凍っていなかったので、快適にずんずん下ります。
雨池峠まで来ればあとは気を使うところはありません。縞枯山荘の前を通り、坪庭経由でピラタスロープウェイ山頂駅までお散歩気分で歩けます。
空にも薄雲が広がってきたし、北横岳の山頂もハンパじゃない風が吹いていそうということで、こちらはあっさりパス。その浮いた時間で温泉に行くことに迷うことなく意見が一致。軟弱山ノボラーの本領発揮です。
それでも山頂駅からはバスの時間まで大分あるので、山麓駅まで歩きました。蓼科山や八ヶ岳を眺めながら約1時間で下れるなかなか気持ちのいい道です。
13時10分の茅野駅行きのバスに乗り途中のプール平で下車。次のバスまで2時間弱あります。蓼科温泉の公衆浴場(400円)でゆっくりと温まって、荷物の整理をします。
「風呂上りはビールでしょ」ということで、バス停隣のお土産物やさん兼酒屋さんでビールを購入。ご親切にもバスの時間までお店の中の椅子を使わせてくれました。おまけに「ビールに合うよ」とお煎餅まで頂いてしまいました。登山者に優しいなぁ。感謝、感謝です。
時間どおりに到着したバスに乗って登ってきた山々を眺めながら茅野駅へ着けば、楽しかった今回の山行もお終いです。
期待どおりの青と白の世界と山々の景色を堪能しました。北八ッは安全に雪山気分を味わえ、個性のある小屋も点在するなど、楽しみどころ満載。冬の定番になりそうです。
(おまけ)
高見石小屋で寝床が隣だった方と茅野駅でバッタリ。その方は日曜日は中山経由でにゅうに寄って、黒百合平経由で渋ノ湯へ下りると言っていました。こんなこともあるんですね。
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