初秋の【堂満岳】から奥の深谷へ☆八雲ヶ原には可憐な白い花♫
うり
体力度について
- GPS
- 06:00
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 1,028m
- 下り
- 1,028m
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| 天候 | 曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
※大津ワンゲル道の入口前の広地に駐車 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
○スタート地〜ノタノホリ 一般登山道ではありませんが、明瞭な道があります。目印もあり歩き易い道です。 ○堂満岳〜南比良峠 バリエーション尾根道です。道は有りません。方向を見定めて適当に下っています。 ○下山路、カモシカ台より少し下った先でダケ道から逸れたルートはバリエーションです。 p591まではとても薄い踏み跡しかありません。歩きにくい尾根道です。 p591から先は旧道(杣道？)が現れ比較的歩き易くなりますが、最終的には藪化しています。最後はイン谷口すぐ上のダンダ坊遺跡に出ます。 ○その他のルートは全て一般登山道です。 |
写真
拍手イン谷口からスタートします。
その上にはこのような旧の道があります。
左奥の野洲・三上山(近江富士)がまるで本当の富士山のようです。
奥の深谷に沿って金糞峠方面に進み八雲ヶ原を目指します。
比良では初めて見たような気がします。
ますます痩せてきてる？そうでもない？
残念ながら傾いてるのです。
感想
堂満岳は比良山地の中でも好きな山のトップクラスである。しかし何故好きなのかを考えると理由ははっきりしない。
その山容は南東側の麓から見上げると美しい三角形に見えて壮観なので、人気の蓬莱山や釈迦岳よりも登ってみたいという衝動に駆られる山ではないだろうか。
堂満岳の別名の「暮雪山」は、浮世絵師・歌川広重の名所絵でも有名な近江八景の内の一つ「比良の暮雪」に因んだものであるということは良く知られていることである。
私の堂満岳に関する思い出は大きく二つある。
ひとつ目は学生時代のこと。
私が大阪の大学時代に所属していたクラブは体育会に属するものの「ユースホステル部」という何だか軟弱なイメージの名称であった。学内には別にワンダーフォーゲル部もあったのだが、考え方の違いから枝分かれし派生して出来たものとだ聞いていた。産業革命以降にドイツで生まれたユースホステル運動という「自然愛護」「人間性回復向上」「青少年健全育成」などと言った精神を尊重して、それに基づいた活動をしようというグループが立ち上げたクラブだとか。要するにそれらの理念に則っていれば何も山に登る必要は無いというクラブだったのだ。
実際、九州の奥地の山村で農作業の手伝いをしたり、南九州の離島内を数日かけて歩き回ったり、小中学生と自然の中で戯れたり、といった活動もあった。そしてそれらの活動を総じて「ホステリング」と呼んでいた。
宿泊施設の「ユースホステル」はそのような活動を行うために安価に利用できるように作られた施設らしい。(でも我が部がユースホステルを利用することは一度も無かったが…)
ともあれ大学の体育会に属するクラブである。夏の合宿は7月末〜8月初めにかけて北アルプスや南アルプスで一週間ほどの山行をすることが毎年の恒例であり部の中心活動だった。私が昨年30年ぶりに剱岳、今夏32年ぶりに槍ヶ岳、33年ぶりに奥穂高岳にそれぞれ登頂したというのは、いずれも大学時代の夏合宿以来という意味なのである。
夏合宿は5〜6名のパーティで4〜5泊程度のテント泊縦走を行うのだが、当然荷物が膨大になる。ザックの重さは男子で25kg、女子で20kgぐらいになる。
そこで合宿に向けて7月初めの月例ホステリングに於いては、地元関西の山で歩荷トレーニングを敢行する。ザックの中に適当にそこらへんに転がっている石ころを入れて、男子は30kg、女子は25kgに調節する。自宅から体重計を持ってこさされた下級生は、30kgに調整した後で体重計をザックに仕舞うので更に重くなるというトラップにハマるのである。
その荷物を背負っての山行先は、なるべく急登を経験できる山を選ぶことになっていた。
そしてその舞台としてよく選択されたのが比良山地の堂満岳、しかも急坂の東稜道だったのである。
ちなみに、その山行の最初から最後まで30kgを背負うわけではない。どのくらいの区間負荷をかけるか、どこで下ろす(石を捨てる)か、そもそも本当に30kgにするのか、などはパートリーダーの匙加減である。やはり軟弱なクラブだったことがよく分かる。
ついでに言うと、他の殆どの大学や短大にも「ユースホステル部」というものはあるのだが、体育会に所属するようなところはまず無くて大抵は宿泊施設としての「ユースホステル」を利用した旅行を楽しむクラブだった。そして女子部員が非常に多いようだった。
新入生のとき、他大学・短大のユースホステル部との交歓会で女子といっぱい知り合えるよ〜！という先輩からの勧誘に惑わされて入部した、私もそのクチである。
ということで、30kgのザックを背負って急坂を登った思い出の山、堂満岳である。
ふたつ目の思い出はちょうど8年前のこと。
そのころ妻が勤務していた学校で登山行事があり蓬莱山へ引率するメンバーになった。実は妻は大学時代のクラブで同じ釜の飯を食った仲間なのだが、仕事上とは言え久しぶりの山行(ハイキング)の機会を得てとても嬉しそうにしていた。
私は当時まったく山への関心は無かったのだが、刺激を受けてしまう。ようし！いっちょ俺も山に登ってみようか！
実は大学生以降に一度だけ涸沢の紅葉を観に山へ入ったことがある。その時買ったトレッキングシューズを17年ぶりに引っ張り出して試し履きしてみる。と、見事に経年劣化でミッドソールが剥がれ落ちた。お金をあまりかけたくないので手っ取り早くキャラバンのC1-02をネットで購入した。山と高原地図「比良山系」も買った。
そして何処に登ろうかと思案した結果、真っ先に思い浮かんだのが堂満岳だった。やはり学生時代の印象が深かったのだろう。
正面谷から金糞峠を経るルートなんて全く頭に浮かんで来なかったので、当然イン谷口からノタノホリ、そして東稜道を歩くことに。
こんな道だったっけ、とか思いながらペース配分も分からず兎に角がんばって登ってゆく。職業柄それなりに普段から身体は動かしているので大して辛くはなかったのだが、さすがに東稜道のラスト、山頂直下の急登はエゲツない。息を切らせてヘロヘロの状態でようやく山頂へ辿り着いた。着いた途端「あぁ〜しんどぉ」と結構な大声を出してしまう。すると頂上には石の上に腰掛けて涼しそうな顔をして美味しそうにマスカットを食べておられる老人がいらっしゃったのだ。驚いて恥ずかしくて「久しぶりに山に登ったものですから」なんて唐突に話しかけてしまった。
マスカットの老人は色々話をして下さった。自分はそのルート(私が登ってきた東稜道)は登らない、スズメバチの巣があっただろ？週に2〜3回来る、堂満岳専門だ…などなど。そして私が相当久しぶりに山に登りに来たと聞いて「せっかく再開したのなら(山歩きを)続けなさい。私の歳になったら周りの連中は歩けない奴や寝たきりの者が多いが、私はおかげでこんなにピンピンだ」と言って自身の脚をパンパンッと叩かれる。とても優しい表情をされているのだが、眼の奥の輝きは鋭い。まるで仙人にお逢いしたかのようだった。
「分かりました！山を続けます！」と言ってしまう。でも本当にそうしようと心の中で誓った。そして今日に至るまで8年間その約束は守れている。
仙人はこの日、金糞峠〜正面谷経由の下山路を共にしてくださった。驚くべきことに金糞峠直下の危なかしいガレ場をピョンピョンと跳ねるように下って行かれるのだ。そして色々な事を教えてくださる。金糞滝やカクレ滝の場所も。秘密の水場も。
私に大きな刺激を与えて下さった尊敬すべきマスカット仙人さんは、kol-yosiokaさんのレコでも度々登場される「Mさん」である。綺麗にケルンを積まれる達人だ。Mさんのケルンを正面谷で見かけると「私は元気に山に登ってますよ！」というメッセージに感じる。私の記憶では現在86歳でいらっしゃる筈である。
このような二つの思い出が、私の堂満岳に対する思い入れを強いものにしているのだろう。
この山には時々無性に登りたくなる。訪れると初心に戻れるような気がする。そして今日もそんな日であった。
最後に、まるでついでのようだが、奥の深谷の清流や霧の八雲ヶ原、ウメバチソウやセンブリの美しい花々。どれもこれも素晴らしく、久々に充実感溢れる山行になったということだけ付け加えておこう。やっぱり比良はいい。
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マスカット仙人さんに会えるように堂満に行きたくなりました。!(^^)!
コメント有難うございます。そして長文・駄文を読んでいただき恐縮です。嬉しいです。
Mさんは毎週のように堂満へ上がっておられるはずです。夏場は素足に短パン！お元気ですよ。出逢われたらきっと分かります。オーラが出てますから😁
一期一会、素晴らしい言葉です。山で、ヤマレコで、出逢いを大切にしたいですね。
どこかでお目にかかれますように！
正面谷からノタノホリへのルート？ これは初めて見たような？？
P724への尾根ルートは良く歩いておられましたよね。
古道のようですが、桜コバを経由せず便利そうですね。
さすがのウリさんもそこの古崎川源流を上がって東陵道に合流するルートは歩いておられないよう。ヒルが恐ろしいルートのようですけどね。
kol-yosiokaさんによると '90の登山地図には掲載されていた古道とのこと。
この３ルートは上がらないだろうな〜 ヘタレですから(笑)
懐かしい響き「ユースホステル」が登場ですね。学生時代は良くお世話になりました。１泊２食付きで2200円ほどじゃなかったかな？ 貨幣価値は別として(笑) ほとんど自転車で廻った所でしたけどね。
30�圓離競奪�担いで堂満の急登を？？ 考えられませんわ。
JRの比良駅で逢った学生諸君の大きなザックを見て「ちょっと担がして」って言って肩を通しましたが速攻止めましたよ。こんなん担げるか〜ってな具合で。
「Mさん」に逢われたんですね。ダケ道も整備されている方ですよね。
お元気ですね。86歳なんですか？ 白山の南竜山荘お会いしたご夫婦は「喜寿の祝いに登りに来ました」とのお話で、私もそのように頑張りたいですと言っていたのを思い出しますが、＋10歳か… すごい。
ノタノホリへのルートは以前から下りでは何度か歩いております。歩き易いですしショートカットできて便利です。
東稜道の肩への尾根ルートは急坂ですが、バリバリ登っていけばかなりの時間短縮ができるルートです。
古崎川？って言うんですか…谷ルートは一度は辿ってみたいものですね。
少しズレますが、南比良峠への深谷のルートは2回ほど下りで利用しましたが、かなり激しかった記憶があります。イン谷口へ戻ろうとすると途中でノタノホリへ登り返さねばならず、さらに体力を消耗しました。
「ワンゲルのようなクラブに所属していた」とは過去に何度かヤマレコ内で話題に出していたのですが、ユースホステル部だったということは今回初めてのカミングアウトなのです。軟弱そうでしょ。体育会の中でも微妙な存在でした。されど体育会、主務をやってましたので就職活動のときはかなり有利だったかも〜
ザックは30kgぐらいになると自分一人では担げないんですよ。地面に置いてしゃがんで背中に背負って、でも仲間に手を引っ張ってもらわないと立ち上がれないのです。
今夏歩いた北アルプスの大キレットや北穂〜涸沢岳間を、学生のとき25kgのザック背負って縦走したのには、我ながら驚きです。若さというのは素晴らしい(恐ろしい？)
堂満岳の仙人・Mさんの話は8年前の思い出の話ですよ。計4回ぐらいお目にかかってますが、ここ数年お逢いできていません。しかしyosiokaさんによるとずっと比良に来られてるようですし、真っ直ぐに綺麗に積まれたケルンを見かけるとお元気な証だと思って安心しています。
なおダケ道を綺麗に整備してくださってる方は、別の方です。
やっぱり比良はいい！ですね(^▽^)
マスカットの仙人さんのお話も良いですね〜
「こんなにピンピンだ！」
そりゃやる気出ますね！
で、ユースホステル部では女子大生にお近づきになれたのでしょうか？？
ウメバチソウは木道の先？
春にミズバショウが咲くあたりでしょうか？
注意深く見れば今の季節でも可憐な花はたくさん咲いているのですね(^^)
先日南比良峠に行った時、私もトリカブトの鮮やかな青紫色が目に留まりました。
ところでノタノホリへショートカット？できる道が気になりますね。
みなさんの軌跡を見ていてもこの辺り一般登山道では無い道がいくつかありますし。
実は山を始めて間もない頃、まだヤマレコの存在すら知らない時に初めて堂満岳にチャレンジした時は、桜のコバから入って行って小さな橋を渡り民家の脇を通らないといけないところを「こんな家のすぐ脇を通る訳ない」と思い込んで山道を直進してしまったんです。
その後ですごくガレている谷をひたすら真っすぐ上がることになり（今思えば谷が二つに分かれていたら遭難してたかも(^^;)）、ロープが張ってあって・・通行禁止と書いてありました。そこでやっと登山道に合流し、「しまった、やっぱりずっと間違ったところを歩いていたんだ」と恥ずかしくなった苦い思い出があります(^^;)
あの谷は皆さんの軌跡の中のどれかにあるのか無いのか・・いつも気になっています。
ウリさんはご存知でしょうか？
やっぱり比良はいいですよ！抜群の安定感です。結局お気に入りの同じ山やルートに訪れてしまいます。
長いだけのつまらない話を読んで下さったんですね。ありがとうございます。
仙人さんとの約束を守るために週2回を目標に山へ行くようにしてますが、ちょっと頑張り過ぎでしょうか。
学生時代、某短期大学ユースホステル部と交歓会がありましてね、実行委員をしてましたから、そこの実行委員の女子と知り合って素敵な人だなぁと気になってたのですが…ロマンスは生まれませんでした〜。のちに彼女も私に気があったとか人から聞きましたが、そんなの後の祭りですわ。
当時、山で使う地形図や天気図を読むのが苦手でしたが、女性の気持ちを読むのはもっと苦手でした〜、今も(笑)。
ウメバチソウは八雲の湿原の中に結構たくさん咲いてます。木の歩道の周りにも有りますので観察しやすいのですが、板がかなりヤバいですので気をつけてください。
いつも濁ってる方の池にはヒツジグサ(未草)というスイレンの仲間の水草が咲くのを昨年知ったのですが、今年は花を観ることが出来てません。
センブリとリンドウがこれからスキー場のゲレンデ跡にたくさん咲きます。西南稜でも見られますよ。比良の秋の花もいいですよ！
初めての堂満岳で歩かれた谷ルートというのは、東稜道の肩へ上がる少し手前のロープでバリケードがしてある所に出たんでしょうね。恐らく荒れた谷だったでしょう。ののさんの仰る古崎川源流というのがこの谷のことかも知れません。ヤマレコマップの皆んなの足跡で、一人だけ歩いてそうな薄〜い軌跡がありますね。一度チャレンジしてみよかな。
お花の咲いている場所の情報どうもありがとうございます！
秋の花、私が知っているのは昔、すれ違ったオジサマに聞いた「10月になると神璽谷にダイモンジソウが咲く」ということだけ。
しかもそれもまだ見に行けていないんです〜。
センブリ、リンドウ、、初秋の比良も見逃せないようですね！
古崎川なんて初めて聞きました。
そんなに荒れた谷だったかなぁ？？
当時は焦っていて写真が全く残っていないんですよ(^^;)
残っているのは途切れ途切れの朧げな記憶だけ。
確かめるためにはもう一度現地に行くしかなさそうですね。
覚悟を決めなければ！
もちろん山頂手前の急登も気合いが要りますよね〜(^^;)
敢えていやらしい谷ルートを再び辿らなくていいのでは？😁
堂満へはショートカットでスパッと東稜道に上がってインディジョーンズ体験して激登りするのがよろしかろうと。
それより神爾谷のダイモンジソウの方が魅力的ですね！大好きな花。比良では見たことがありません。これは探しに行かねば❗️
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