白髪岳〜松尾山
- GPS
- 03:11
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 736m
- 下り
- 724m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
良好に整備された登山道 白髪岳の南尾根には岩場がいくつかあるが補助ロープも整備されている |
写真
感想
雲ひとつない秋空が広がっている。脚の不調はかなり快復はしてはいるものの無理のない短い山行を考える。折角の好天なので、好展望の期待できる山ということで、篠山の里山、白髪岳へ向かうことにする。
登山口の駐車場には既に10台以上の車が停められている。流石に人気の山なのだろう。周辺ではススキの穂が満開だ。道路の脇では、たわわに実った柿を収穫している方がおられた。登山道へと向かう林道を進むと両側には立派な身をつけた栗園が広がる。丹波栗の名産地なのだろう。
登山道に入ると先行する10名以上のパーティーに追いつく。沢沿いの道を離れると、パーティーの誰かがはぐれたのだろうか、後ろから「〇〇さん、聞こえますか〜?」「どこですか〜?」と大きな声が聞こえる
やがて登山道は谷を離れ、右岸の斜面は急登をつづら折りに登ってゆく。白髪岳から南に延びる尾根に乗ると涼しい秋風が吹きわたっており登りの労をねぎらってくれるようだ。早速にも両側に好展望が広がり、東側には松尾山が見える。緩やかに尾根を登ると、すぐにも岩場が現れる。岩場はホールドも多く、難易度はそれほど高くはないように思えるが、真新しいロープがつけられれている箇所が多い。
岩場からは期待通り、好展望が続く。痩せ尾根を辿ると、わずかに一息で山頂にたどり着く。山頂には三人組のグループと単独行の女性が先に到着されておられた。
山頂からも見晴らしが良好だ。篠山盆地を挟んで東側に見える多紀アルプスはすぐにわかるがその他の山々は全くと馴染みがないので山座の同定が難しい。
山頂で一息つくと先に進む。山頂からはわずかばかりの間、急下降となるがすぐにも北側の小ピークp689への鞍部にたどり着く。鞍部からは尾根を南東に巻く道もあるようだが、急ぐ山旅でもないのでピークに立ち寄ることにする。
樹林に囲まれたp689の小さな山頂にはいくつかの小さなプレートがあり、水山という山名が記されている。ピークからは北西の方向に切り開きがされており、展望が開ける。
p689からは東に向きを転じ、緩やかに尾根を下降する。低木の尾根から樅の大樹が目立つ高木の樹林に変わると、樹間に漂う透明な秋の空気の清々しさを感じる。林相の美しい自然林の疎林が広がるようになると、鐘掛の辻と記された道標がある。
右手の樹間から白髪岳のシルエットを望みながら松尾山にかけての最後の登りを辿る。松尾山の山頂は樹林に囲まれた静謐な雰囲気の広場であり、酒井城址と記されたプレートがある。山頂周囲にも平坦地があり、かつての山城のために人工的に作られたところのようだ。山頂で一息つくと、緩やかに南尾根を下る。
小さな鞍部から上り返すと根元から二股に分かれた大きな杉の樹が現れる。大樹の下には「千年杉」とのプレートがある。すぐに小さなピークに達する。仙ノ岩と呼ばれるところらしい。ピークの東側には大きな岩場があり、岩場からは東側の展望が大きく開ける。
樹林の中に忽然と数多くの卵塔が現れる。それぞれが僧侶の墓であることを考慮すると山中にあった寺院はかなりの栄華を誇ったのだろう。柔らかな木洩れ陽の落ちる卵塔群は独特の霊気が漂うパワーポットとなっていた。
卵塔群からは尾根のすぐ先には単独行の男性が先行しているようだ。植林の樹林の中にリンリンとよく響きわたるクマ鈴の音を追って尾根を下り始めるが、高仙寺の跡地と不動の滝を通るルートは卵塔群から左に曲がらなければならなかったことに気がつく。
再び植林の斜面を登ると卵塔群の裏側から東側の斜面をトラバースする道が分岐していた。トラバース道を辿ると忽然と平坦地が現れる。ここが高仙寺跡のようだ。特異なノスタルジーが漂っているように思われた。少し下ると再び広い平坦地が現れ、阿弥陀堂の跡地らしい。
谷間に下ると苔むした谷間に不動の滝が現れる。水量が多ければそれなりに見応えのある滝になるのだろうが残念ながら水が少なく、滝というよりは水が岩肌を濡らしているように見えた。
流れの細い植林の谷沿いに下り、林道に出ると一気に視界が広がる。左手の斜面には小さな茶畑が広がっている。近づいてみるとわずかに可憐な茶の花が咲いていた。
ここは低いですけどロープ場や岩場上りもあり面白いお山ですね。
不動の滝のことが出てきていたので久しぶりに過去レコを見ておりますと、数年前にここだけでは物足りず下山後に弥十郎ヶ岳へ上がり筋肉痛。4日後に槍ヶ岳へ行ったことを思い出しました。現在では、こんな元気は出て来そうもありません(笑)
写真確認してみるとあまり記憶には無かった「不動の滝」には、そこそこ水量もあったよう。卵塔群は印象に残っていたことを思い出しました。
PS 山猫さんの日記にて畑薙ダムの話が出ていましたね。リニア新幹線の工事にて「林道が舗装されている…椹島までは舗装される予定らしい」とのこと。
いいのか悪いのかは置いておいて、登山者には朗報なのでしょうね。
かくいう私も、山猫さんの「上河内岳〜聖岳〜赤石岳☆追憶を辿る山旅」でコメントしておりましたように、沼平から椹島まで自転車で上ろうかなと無謀なプランも作ってあるので朗報ですかね。
ただ、気になるのが「歩行者通行禁止」 東海フォレストのバスだけ通れるのかな?
確かに白髪岳は松尾山を周回しても距離が短いですから、帰りがけに弥十郎ヶ岳・・・と考えたくなるでしょうね。この篠山近辺も魅力的な里山が多いですが、ののさんのところからは近くていいですね。私共のところからだと沓掛まで京都市内を横断するのがついつい億劫になりがちです。
ところで畑薙ダムからの林道は確か平日は工事をしているため「歩行者通行禁止」との情報でしたが、私が下山した時は日曜日だったせいか、全く問題なく通行可能でした。
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