垂天池沼〜立様〜大仏岳北峰 秋田県中央部の藪山へ
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 793m
- 下り
- 791m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
尚、ハイキング道はやがて一時林道に合流しますが、反対側(北側)からやってきた車もありました。そこで下山後、国道を北秋田市方面へ北上してみましたが、垂天池沼への入り口標識は他に見つけることができませんでした。 今回、垂天池沼入口を見つけるまで、林道をかなり迷走して時間をロスしてしまいました。林道にも案内標識を付けてくれるよう、仙北市役所にお願いしてみるつもりです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
秋田県仙北市西木町に、垂天池(たてち)沼という、静かな山中にひっそりとたたずむ沼があります。林道終点からは約2,7キロ、杉林の中の遊歩道はしっかりしています。ただ、途中で林道と合流し、その後500mほどで左手に標識があって、再び杉林の中を進みます。その後、隧道と交差したりしますが、遊歩道を選んで進むと、垂天池沼に着きます。 垂天池沼から立様(たつさま 991,9m)はよく見えますが、道はなく、北側から藪こぎして登りました。灌木をつかみながらの急登です。山頂部が近くなると、かすかに踏み跡もありました。その後、南にそびえる大仏岳北峰へ。立様の南側の尾根を辿りましたが、背丈を超える笹藪がひどく、立様への登りには北側からがお勧めだと感じました。 大仏岳北峰(1162m)へも道はありません。雪が下草を覆い隠しており、その点は助かりました。大仏岳北峰の登りにかかると、雪が笹を倒しているのはいいのですが、笹の上は滑り易く、立ち上がっている笹や灌木をつかみながらの登りとなりました。大仏岳北峰からは北東へ延びる尾根を辿り、途中で北へ延びる枝尾根へ。沢に下り立ってから左手の尾根にトラバース気味に上がり、また別の尾根に移ってから下り、沢に下りてもう一つ北側の杉林の尾根に上がった結果、垂天池沼への遊歩道に出ました。 *尚、ルート図は概略です。 |
写真
感想
立様(たつさま)という名の山があることを知ったのは、1年前のことだった。いつもより早く帰宅した平日、テレビをつけると、NHKの記者が和賀山塊の主・佐藤隆さんの案内で登っている様子が紹介されていた。登山道の無い急斜面を喘ぎ喘ぎ登った末の山頂から、森吉山などのすばらしい眺望が映し出されていた。放送では紅葉がきれいだったが、葉の落ちた晩秋ならさらに眺望が得られるかもしれない。状況により、大仏岳北峰へも足を延ばせたらいい。例年より早く自宅の冬囲いを終え、少し身軽な気持ちで仙北市西木町へ車を走らせた。
国道105号から整備された林道を入っていくが、実は垂天池沼へ行くのも初めてだ。林道をあっち行ったりこっち行ったりと、かなり時間をロスした。大覚野牧場に立ち、霧の晴れた山々を見渡し、二万五千図を広げて推測、ようやく林道終点の遊歩道入口に立ったのは、9時を回っていた。持参した地図は「上桧木内」だけだったが、「戸鳥内」も持参すべきだったと気付いたのは、後日のことだった。
垂天池沼への遊歩道はしっかりしていたが、林道に合流してから方向に疑問を感じ、一度標識のある地点まで戻ってから、改めて林道からの遊歩道入口を探って歩いた。
垂天池沼の静寂さ、立様への急登、さらに大仏岳北峰への藪漕ぎ・藪をつかみながらの登りは予想した通りだった。むしろ今回の核心部は大仏岳北峰からの下り、一度沢に下りてから遊歩道に合流するまでの1時間だった。結果オーライではあったが、沢を下ろうと考えたり、あきらめて尾根に上がって垂天池沼に向かおうと考えたりと行き当りばったり。当初考えていた枝尾根を下ってきたわけではないと気付いたのは、沢に下りて後に尾根を移動した地点であり、状況が予想と違っていたからだ。それまで気付かずにいたのだった。
そもそも沢にしても尾根にしても、最終的にどこに行こうとしているのか、どこで遊歩道や林道に出るつもりなのかが明確ではなかった。今、二万五千図「戸鳥内」を見ると、大仏岳北峰から北東に延びる尾根の先には遊歩道入口、すなわち車を置いた林道終点がある。残雪期にこの尾根はいいルートになりそうだ。
登山道の無い山々を地図を頼りに歩くのは面白い。なかなか好天に恵まれないこれからの季節は、地図を眺めて歩けそうなルートを見つけるのも楽しみの一つ。まだまだ経験不足だが、少しずつ積み上げていきたいと思う。
コメント
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こんばんは
kamadamさんのヤマレコにはいつも感心させられます。
本当の意味でのヤマレコだと思います。
垂天池沼の存在は知っていましたが行ったことはありませんでした。静寂な感じのいい沼ですね。
立様・・・なるほど藪の奥に特徴的な山容が見えますね。
秋田にはまだまだ知らない良い山がたくさんありますね。
『登山道の無い山々を地図を頼りに歩くのは面白い。なかなか好天に恵まれないこれからの季節は、地図を眺めて歩けそうなルートを見つけるのも楽しみの一つ。まだまだ経験不足だが、少しずつ積み上げていきたいと思う』・・・・kamadamさんこれからも楽しみにしています。
そして、私もいつか・・・登山道の無い山々を地図を頼りに歩いてみたいと思います。
ご苦労様でした。
去年の敗退を教訓に、晩秋のうちに立様に出かけようと考えていましたが、どうやら今年はボツ企画になりそうです。笑
垂天池沼から立様までは想定内ですが、立様から大仏岳北峰まで足を伸ばすとはさすがですね。
行き当たりバッタリ感もありますが、見事なルートファンディングです。
来年は立様のピークに立ちたいなあ〜。
垂天池沼には行かれたことは無いのですか
本当に静かなところでした
林道で間違うという人はあんまりいないとは思いますが、どれもよく整備された林道で、うろうろしました 大覚野牧場からの二又でまずは右に進んだのは良かったのですが、その後の二又で左へ、山側へ上がっていったのが間違い。牧場まで戻って今度は左へ・・その先はなんと国道の近くにでました 参りましたよ
太平山の東側の山々は、登山対象としてはほとんど注目されることがなかったと思います。雪に覆われる季節は楽しめるフィールドになりそうですよ
その前に、林道網を把握しないと
すいません、お先に行っちゃいました
立様の山頂からは、東側だけですがすばらしい展望が楽しめましたよ 急な登りですが北側の尾根はひどい藪ではなく、こういう山が好きな人に意外に登られているかもしれません。
今回は、「山は下りが難しい」というのを改めて味わいました
kamadamさん、こんばんわ
薮山レコとても楽しく拝見しました。
落葉初冬期の薮尾根歩きも独特の雰囲気があり楽しいですよね。
この山域は熊が多いようですが、ロマン溢れるピークが点在し小生も以前から興味を惹き付けられています。レコ拝見し(現在リハビリ中?ですが)垂天池沼などは是非訪ねてみたくなりました。(写真No16などは晩秋に訪ねた山形大蔵村の「今熊山」から見下ろした御池を思い出します。)
寒くなりましたが、次号レコも楽しみにしています。
立様を登りながら、レコを載せたらtonkaraさんにぜひ読んでいただきたいな〜と思っておりました
メッセージありがとうございます。
阿仁マタギの猟場でもあったのでしょう、クマの足跡はとても多く、時々「ホー、ホー」と声を上げながら歩きましたよ
この周辺の山々は林業の山で、登山対象としては地味で記録も少ないとは思いますが、地図を眺めているとおもしろそうなピークや稜線がいっぱいです。
ぜひ時間を作ってお出で下さい。仙北市西木町はグリーンツーリズムに力を入れていて、そんな宿に泊まって山を登り歩くのも楽しいと思います
tonkaraさんの「失意の1091独標」レコ、見逃しておりました。アキレス腱の具合はいかがですか。復活レコ、お待ちいたしております
冬に向かおうとしているこの時期,新しいコースに挑戦するとは・・・さすがです。
こんにちは。
葉が落ちてうるさい下草が雪に埋もれる、かと言ってラッセルというほど積っていないこの時期は、残雪期と並んで登山道の無い低山を歩くのにいい時期ですよ なかなか好天には恵まれませんが・・
仮に迷っても下山はできるという小さい山、何度も歩いている山から始められることをお勧めします
初めて出かける山域だと、このレコのように林道からウロウロなんてことに
お久しぶりです 先日、立様に登ってきました
大覚野牧場末端から続く歩道は、周辺の伐採により作業路が張り巡らされ、一部で消失や不明瞭になっていました
このルートで垂天池沼まで気軽にハイキングは難しい状態です。私としては、桧木内又線から続く垂天池線の登山口を起点とした方が良いと思いました。
山頂にある三角点も見つけてきました 灌木の根に巻かれて根の下に埋もれてました
mountrexさん、こんばんは!ご無沙汰しております。
立様の三角点踏破、おめでとうございます。
灌木の根の下に埋もれていましたか
私のレコは5年前になるので、またかなり藪が濃くなっていたものと思います。
アプローチは大覚野牧場側からではなくて、もっと北側から林道を入っていくということですね。
垂天地沼への遊歩道はどんな状況だったでしょうか。
後ほど、HPを拝見したいと思います。
今年の秋はこれまで、比較的好天が多かったですが、私の方はなかなか山へ行けません・・
クマが多い地域、十分にお気をつけて。健闘をお祈りします
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