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記録ID: 3738076
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

【南ア】小日影山(2506m)

2021年11月13日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
12:47
距離
17.2km
登り
1,901m
下り
1,881m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
12:45
休憩
0:02
合計
12:47
6:05
136
スタート地点
8:21
8:21
191
11:32
11:33
65
12:38
12:39
66
13:45
13:45
178
16:43
16:43
129
18:52
ゴール地点
何てこった。前回登れなかった小日影山に登ろうと言うのに、さっそく寝坊野郎だ。林道はズタズタだが「勝手知ったる」的な。早立ちして暗いうちに林道を通過したかったのに。

この時点で、早くも黄信号が点滅した。トンネル前の急崖の取りつきを、闇に巻かれて下山するのはリスクまみれ。
過去天気図(気象庁) 2021年11月の天気図
アクセス
スタートは釜沢の登山口
7月と同じスタート地点
スタートは釜沢の登山口
7月と同じスタート地点
複数箇所にわたる
崩壊地は相変わらず
複数箇所にわたる
崩壊地は相変わらず
復旧のめどは
いまだ立たず
復旧のめどは
いまだ立たず
林道沿いのモリノカレバタケ
林道沿いのモリノカレバタケ
前茶臼と奥茶臼コンビ
2
前茶臼と奥茶臼コンビ
丸山・大沢岳・赤石・荒川三山
1
丸山・大沢岳・赤石・荒川三山
そうこうするうち
トンネル手前の登山口に着く
そうこうするうち
トンネル手前の登山口に着く
沢の右岸の岩塊直下を
かき登るのが
一般ルートだが
写真に見える滝脇右岸の
凹地を登っても良い
沢の右岸の岩塊直下を
かき登るのが
一般ルートだが
写真に見える滝脇右岸の
凹地を登っても良い
大岩の直下を這い上がると
見事な紅葉に迎えられる
1
大岩の直下を這い上がると
見事な紅葉に迎えられる
オオモミジ
コハウチワカエデ
コハウチワカエデ
ダンコウバイ
尾根がまとまってきた
2
尾根がまとまってきた
クマの足跡にびびり
クマの足跡にびびり
赤石の勇姿に
心がはずむ
1
赤石の勇姿に
心がはずむ
ケモノ道を追って
ヤブをくぐると
小日影山の前衛が見える
ケモノ道を追って
ヤブをくぐると
小日影山の前衛が見える
南面は休斜面で
取りつく島もない
1
南面は休斜面で
取りつく島もない
北西面に回り込んで
勝機をうかがう
北西面に回り込んで
勝機をうかがう
振り返ると
二児・黒河・笹山・入山・樺山・小黒山の本谷山尾根
2
振り返ると
二児・黒河・笹山・入山・樺山・小黒山の本谷山尾根
鳥倉山・豊口山のラインが
三伏峠に吸い込まれて行く
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鳥倉山・豊口山のラインが
三伏峠に吸い込まれて行く
針葉樹の森を抜けると
針葉樹の森を抜けると
恵那山・大川入山・青田山
1
恵那山・大川入山・青田山
ぼやーってしてるけど
槍ヶ岳など北アの山並み
・・・そうこうするうち
1
ぼやーってしてるけど
槍ヶ岳など北アの山並み
・・・そうこうするうち
泣けるっ
小日影山の三角点!
2
泣けるっ
小日影山の三角点!
小河内・烏帽子・本谷・塩見
2
小河内・烏帽子・本谷・塩見
塩見岳みーつけたっ
2
塩見岳みーつけたっ
大沢山・赤石岳
時間に追われ
下山にかかると
時間に追われ
下山にかかると
わたくしごときのために
大沢岳があいさつに現れた
2
わたくしごときのために
大沢岳があいさつに現れた
私と共に歴史を築いた
除山が眼下に見える(笑)
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私と共に歴史を築いた
除山が眼下に見える(笑)
ふたたび
小日影山の前衛を振り仰ぐ
ふたたび
小日影山の前衛を振り仰ぐ
このワイヤを見れば
まもなく2128分岐点
このワイヤを見れば
まもなく2128分岐点
ガンガン高度を下げる
美しすぎるぞ
恵那山!
・・・ゆっくり見ていたいが
夕陽と追いかけっこだった
3
ガンガン高度を下げる
美しすぎるぞ
恵那山!
・・・ゆっくり見ていたいが
夕陽と追いかけっこだった

感想

<釜沢ゲート〜トンネル登山口>
捨て試合のつもりで、やさぐれてスタート。おまけのつもりで、登山口にあるトンネル内をのぞいた。泥が堆積して、いきなり靴がはまり込む。時間が許せば、トンネル先の別尾根で登ってやろうと思っていたけど、尻尾巻いて退散。

<トンネル登山口〜2128標高点>
前回のトライから4か月。季節も移ろい、紅葉と冠雪の季節。きのこは晩秋のカレバタケくらい。でも、紅葉と落ち葉はゴージャスだ。ヤマモミジやハウチワカエデ、メグスリノキと、原色の洪水が目を奪う。

それに輪をかけ、木々の間に見え隠れする景色が誘いかける。林道歩きの友は大沢岳と赤石岳。背後に控えるのは奥茶臼と前茶臼。その稜線が丸山、赤石岳、荒川岳へとつながっていく。そこに木曽駒や空木など、中央アルプス勢が加わる。やがて前聖岳がひな壇に登壇。

雪が散り敷きはじめる。クマの足跡まであるじゃないか。進行方向右に岩峰がそびえる。小日影山の前衛だ!思わず襟を正した。

2128標高点に到達。時間読み必須の時間帯になった。山頂までの等高線の数は8本。斜度、水平距離から到着時間を予想する。そこにヤブと雪をこなす時間、ルート読みにかける時間が必要になる。到着予想を12:30〜12:45、とはじき出した。

常識のある人なら、この時期のこの手の山では、リミット12:00では遅すぎる。とりわけ、帰りの2128南尾根末端部は、明るい時間帯に通過する必要があった。

<2128〜小日影山>
打ち捨てられたワイヤロープの輪を越えると、シャクナゲのヤブが始まった。獣道を使って、腰を落としてくぐり抜ける。

なつかしき二児山〜本谷山尾根が見えてきた。黒河山・笹山・入山・樺山・小黒山を連ねて、本谷山に伸びあがっていく。手前の鳥倉山や豊口山が、三伏峠に吸い込まれる。そこに乗鞍や、槍・穂の北アルプス勢が加わる。青田山の背後は、大川入山や恵那山だ。

小日影山は前衛峰が厄介だ。岩壁を避けながら、北西面にルートを伸ばしていく。2050m〜2200mの標高帯が一番気を遣う。登りはまだいい。問題は帰りだろう。前衛峰をクリアすると、標高差200mのホームストレッチが迫った。

苦しい登りの末、山頂に立った!三角点に積もった雪をはらい、コケに覆われた標石を確かめた。

東に少し移動すると、冠雪した塩見岳が見える。その前景が小河内岳・烏帽子岳・本谷山だ。じわじわ喜びが広がっていく。

<小日影山〜2128南尾根末端部>
しかし、歓喜の時間は、あっけない。腕時計を見て、置かれた状況をただちに理解する。さあさあ下山だ!前衛峰からの下りは、最初の核心部。雪に刻まれた自分の足跡を丹念に拾って歩く。時に見失い、ルートを探し直す。ロストしてコースアウトしたり、あやまって崖上に立てば、ピンチだ。

ようやく2128標高点。たった一人の作戦会議。日没は16:45。薄暮の限度は17:00と見た。しかし、山の端が高くて、実際にはかなり早く陰るはずだ。

この尾根は傾斜がきつくて、下りであっても時間が稼げない。もとより、登りと違って下降は難関だ。この尾根は明るい時間帯でないとルートの見極めが難しい。

<2128南尾根末端部〜釜沢ゲート>
林道に降りる直前、あと一歩というところで闇が迫る。気づくと足元に現役のワイヤーロープが固定してあるじゃないか。こいつは、林道の落石防止工の網留めワイヤだ!しまった!下りすぎたぞ。

登ってきたルートにこだわり、来た道を登り返して立て直そうとする。しかし、暗闇のヘッデン行動は困難を極める。何で赤布つけなかったんだ。

誤って滝口に滑落したり、崖上からスリップする悲劇は避けたい。暗闇の中で見慣れた景色を探すよりは、独自に安全ルートを見つける方が良さそうだ。

沢筋にたぐり寄せながら、全身を耳にする。滝頭に降りるシナリオだけは避けよう。水の流れを身体で感じ取り、滝の位置を探った。

慎重に高度を落としていく。登ってきたルートより、上流寄りと知れた。滝の右岸のルンゼを慎重に降りる。これでフィニッシュだ!静かにガッツポーズを決める。

因縁の山は、最後までサービス満点だった。

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