燕岳
- GPS
- 34:00
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 1,323m
- 下り
- 1,319m
コースタイム
燕山荘7:10-8:00合戦小屋-8:40富士見ベンチ-9:15第三ベンチ-9:45第二ベンチ-10:15第一ベンチ10:45第一P-11:30有明荘(入浴)12:30-13:10須佐渡食堂(信州サーモン丼)13:55-14:15大王わさび農園15:10
天候 | 豪雨後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
「ねえ、この雨大丈夫?」
集中豪雨に見舞われ、この先少々不安を感じていた智之は、洋子の問に即座に返答出来なかった。
「後ろから付いて来てる?」
登り始めのとき、中房温泉入口のトイレ周辺でそれぞれのパーティーが、レインウェアに身を固め、いつ出発するか考えあぐねている中、智之のパーティーが先頭を切った。
本当は様子を見たかったのだが、いかにも健脚風の男性が歩き始めたので、その男性に付いて行く思惑で、智之のパーティーも歩き出したのだ。
しかし、その男性が急にターンし、行き場を失った智之たちはそのまま登山道に向かうしかなかった。
「まあ、いいっか」
一瞬、その男性同様にターンし、中断しようと思ったが、もう後ろから団体パーティーが次々と動き始め、智之たちの後に続いており、後に引けない格好となった。
「危険な状態となれば、後ろからついてくる団体パーティーの助けも得られるだろう」
そんな、漠然とした安心感で進んでいった。
しかし、雨が更に強くなり、体が段々冷えてきた洋子は、このまま行くと限界を超えてしまうのではないかとの不安が募った。
「後ろ、付いて来てるで」
後ろからの団体パーティーが付いてきていないのなら、そろそろ中断を考えようと思っていたが、陽子の返答に智之は決意した。
「では、もう少し第一ベンチまで頑張ってみよう」
(中略)
「スイカ1つください」
合戦小屋で、レインウェアを脱いで一息ついた智之たちのご褒美は名物のスイカだった。
(中略)
この後3人は、図鑑のような数々の高山植物を愛で、槍ヶ岳の勇姿を目の当たりし、いたく感動した。
「あの雨の中、この山行を中断しなくて良かった」
智之は心の中で呟いた。
(小説、「君がくれた銀河」より)
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する