記録ID: 4303924
全員に公開
ハイキング
近畿
日程 | 2022年05月18日(水) ~ 2022年05月20日(金) |
---|---|
メンバー | |
天候 | 1日目 さわやかな晴れ 2日目 さわやかな晴れ 3日目 曇り時々薄日 風弱く、日中蒸し暑さを感じることあり |
アクセス |
利用交通機関
高野山までは、電車・ケーブルカー・バスを利用。
電車、
バス、
ケーブルカー等
湯の峰温泉からは、15:29発紀伊田辺行きバス、紀伊田辺17:32発特急くろしお。
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
- 1日目
- 山行
- 7時間13分
- 休憩
- 16分
- 合計
- 7時間29分
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | なんといっても、落石注意!! 果無峠からの下り、「誕生石」の10m先の岩場の崖から落石確認。5分ほどの間に少なくとも5回目撃。1回あたり十数個、ゴルフボールサイズが大半、マスクメロンサイズを一つ確認。くれぐれも注意。熊野本宮近くの交番に情報提供済み。 工事の影響で、ルートがわかりにくかった区間があった。 ・五百瀬から三浦峠への登り口の間、案内なし ・三浦峠からの下り、西中バス停手前の舗装路、案内地図の出来が悪く理解不能 ・十津川温泉「昴の郷」にある道路標識には従わないこと(先人のレコによると道路標識どおりに進むと、その先の橋が通行止めとのこと) |
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その他周辺情報 | 【食料調達】 高野山を出発した後は、しばらく店なし。三浦峠を下った先の舗装路「玉垣内」バス停付近に商店があるようだが、必要な食糧が確保できるかは未確認(一心不乱に歩いていて、全く店の存在に気づいてなかった)。十津川温泉「蕨尾口」バス停付近の商店2軒で3日目のパンを購入。ただし品揃えは希薄で選択の余地なし。更にその先「十津川温泉」バス停近くにスーパーあり(店内未確認)。 【水調達】 気づいた水場は、写真の欄に掲載した。これ以外にも、汲むのに苦労しそうな小さな沢はいくつかあった。ただ、初日の大滝〜大股間は水場を確認できなかった。 【湯の峰温泉】 「つぼ湯」は世界遺産にもなっているとのことで是非とも入りたかった。 「湯筒」でゆで卵、ゆで野菜食べたかった。 いずれも時間がなく、次回へ持ち越し。 |
過去天気図(気象庁) |
2022年05月の天気図 [pdf] |
写真






感想/記録
by suzume9494
1年半ほど前、山歩きを始めた(再開した?)頃から、小辺路歩きを実現したいと思っていた。この1年間、12〜15kgの負荷かけ登山で体をつくり、2週間前には、最後の仕上げ、ダイトレ屯鶴峯〜滝畑ダムの2日間歩きで予行演習して、この日を迎えた。1泊2日十津川温泉まで、体調しだいでは3日目、熊野大社まで歩く計画。
1日目、朝7時、高野山千手院橋バス停到着。こんな静かな高野山は初めて。空気もヒンヤリし、気持ちも引き締まる。いつもより入念にストレッチして出発。高野山の町中を除けば、要所に案内板があり歩きやすい。設定したペースよりは遅くはなったが、14:45伯母子峠到着。既にテントが2張り。小屋は「満室」かと扉を開けると無人。テントは持参しているが、小屋が空いているなら小屋泊のつもりだった。結局上がってくる者はなく、貸切小屋となった。山の上で一夜を過ごすのは数十年ぶり。何かあった時のことを考えると、近くに人がいるのは心強い。19:50いびきの音が聞こえてきた。夢の世界へ旅立った方がいる。私もそれに続けとばかりに寝入るが、寝付けない。普段は、のび太のごとく、布団に入ったら、1・2・3・ZZZ・・・なのに、山歩きした日は気持ちが高ぶっているのか、なかなか寝付けない。この日も眠れぬ夜となってしまった。外で何か小動物がちょろちょろしているらしく、結構外でガサガサ音がする。目を閉じて、テン?ネズミ?そんなこと考えながら、22時頃、ようやく寝入った。でも眠りが浅く頻繁に目が覚め、朝を迎えてしまう。
2日目、6時出発。テントの2組は既に出発した。食料が減った分、荷物は軽くなったが、体が重い。頭もボーッとする。寝不足のせいだろう。ペースもかなり遅い。三浦峠を下りてからの10kmの舗装路歩きは、見て楽しめるものもなく、なかなか辛いものがあった。好きなアーチストの歌で、山歩き時の辛い時には欠かせない私の応援ソング「もう少し この先へ 行ってみよう もう少しだけ〜」を口ずさみながら、早くゴールしたい一心で全力で進む。この10kmの舗装路歩きが、この3日間の中で、最もきつい区間であった。
3日目、筋肉痛もなく、布団で8時間ぐっすり寝られたおかげで、体調もすこぶる良い。熊野大社を目指すことにした。民宿の朝食時間の関係で、ちょっと遅めの7時出発。めっちゃ体が軽い。3日目にして一番調子いい。2日目は寝不足でダメだった。初日も5時間ほどしか眠れていなかった。眠ることの大切さを実感した。難なく果無峠突破。下りも快調に進む。ところが「誕生石」で落石に遭遇。5m前方を十数個の石が落ちていった。そのうち、一つはマスクメロンサイズだった。落石に遭遇するのは当然のごとく人生初。「誕生石」手前でガサガサ音がしたので、下の斜面にいるだろう動物を探すため、歩速を緩めたことが幸いした。そのままの歩速で進んでいたら直撃してたかも。現場をささっと通り過ぎて、先へ進もうとしたところ、上の斜面でガサガサ音がする。何か動物がいるのかと現場に近づくと、また十数個の石が落ちてきた。慌てて退避。ガサガサ音は落石の音。5分ほどの間に、覚えているだけでも落石は5回。然るべき所に通報した方がいいと判断。通報先は、警察かな、営林署かな、よくわからんが先を急ぐ。
七色分岐付近で、昨日お会いした10人ほどのグループと再会。落石のことを尋ねると、1人が足に当たったがケガはしてないとのこと。食事休憩したいところだが、ガス欠しない程度にレーズンをポリポリ食べながら進む。そういえば、果無集落で私を追い越していった走りの方、「八木尾で折り返し、十津川温泉に戻る。」と仰っていた。もうそろそろすれ違ってもいい頃なのに、姿を見せない。マイナス思考の私は「まさか、落石に巻き込まれたのでは。」と考えてしまう。道の駅の先で、伯母子峠でテント泊してた方と再会。落石のことを尋ねるが、全く知らなかったとのこと。落石は一時的な現象だったのかもしれない。
熊野大社で、3日間、無事に歩けたことを感謝した。全く信仰心のない私、神社やお寺で手を合わせるなんて希なこと。そんな私が手を合わせ感謝する。これが熊野の持つ見えない力なのかもしれない。お叱りを受けるかもしれないが、信じるべき、頼るべきは、神や仏ではなく人であり、最後は自分だと思っている。こんな世の中ではあるが、この3日間でその思いを強くした。
交番では、OBの方だろうか「相談員」の方が、私の話を真剣に聞いてくださった。「役所に連絡しておく。」とのこと。念のため、走りの方が戻ってこないことも報告。杞憂に終わってくれることを信じるしかない。
大斎原の広い芝生で食事休憩しながら、最終目的地、湯の峰温泉に浸れるかどうか検討。体調もいいし、行けると判断。先を急ぐ。時間との勝負、嫌いじゃない。湯の峰温泉への道、標高差250mの大日越え、登り口を見つけられず、近くのお店で教えてもらう。勾配は急。でも無心で登れた。この3日間で達観したと思いたいところだが、そうではない。頭の中が、温泉の湯煙とビールの泡で満たされ、まっ白になっているだけ。
湯の峰温泉、5分しか湯船に浸かれなかったが、とても良かった。満足。ただ、3日目の靴下とパンツを用意しておらず、ノーパンのままズボンを履く。紀伊田辺行きのバスに乗ってから、水の飲み過ぎによる不快感を覚える。塩分足りてなかった。山小屋での寝不足を含め、課題と反省はあるが、無事に小辺路を完歩できたし、いろんな思い出の詰まった3日間となった。この3日間のことは、生涯忘れることはあるまい。今回の山歩きは100点かな。
小辺路は「登る時は登る、下る時は下る」のメリハリがある分、頻繁に上り下りを繰り返すダイトレ屯鶴峯〜滝畑ダム2日間と比べて楽に感じた。2週間前のダイトレ2日間で体が慣れたこともあっただろうが、ダイトレ2日間歩けたら、小辺路完歩できると思います!
今回見た動物 猿、野ウサギ、鹿、リス
荷物、出発時14.3kg、帰宅時12.7kg
1日目、朝7時、高野山千手院橋バス停到着。こんな静かな高野山は初めて。空気もヒンヤリし、気持ちも引き締まる。いつもより入念にストレッチして出発。高野山の町中を除けば、要所に案内板があり歩きやすい。設定したペースよりは遅くはなったが、14:45伯母子峠到着。既にテントが2張り。小屋は「満室」かと扉を開けると無人。テントは持参しているが、小屋が空いているなら小屋泊のつもりだった。結局上がってくる者はなく、貸切小屋となった。山の上で一夜を過ごすのは数十年ぶり。何かあった時のことを考えると、近くに人がいるのは心強い。19:50いびきの音が聞こえてきた。夢の世界へ旅立った方がいる。私もそれに続けとばかりに寝入るが、寝付けない。普段は、のび太のごとく、布団に入ったら、1・2・3・ZZZ・・・なのに、山歩きした日は気持ちが高ぶっているのか、なかなか寝付けない。この日も眠れぬ夜となってしまった。外で何か小動物がちょろちょろしているらしく、結構外でガサガサ音がする。目を閉じて、テン?ネズミ?そんなこと考えながら、22時頃、ようやく寝入った。でも眠りが浅く頻繁に目が覚め、朝を迎えてしまう。
2日目、6時出発。テントの2組は既に出発した。食料が減った分、荷物は軽くなったが、体が重い。頭もボーッとする。寝不足のせいだろう。ペースもかなり遅い。三浦峠を下りてからの10kmの舗装路歩きは、見て楽しめるものもなく、なかなか辛いものがあった。好きなアーチストの歌で、山歩き時の辛い時には欠かせない私の応援ソング「もう少し この先へ 行ってみよう もう少しだけ〜」を口ずさみながら、早くゴールしたい一心で全力で進む。この10kmの舗装路歩きが、この3日間の中で、最もきつい区間であった。
3日目、筋肉痛もなく、布団で8時間ぐっすり寝られたおかげで、体調もすこぶる良い。熊野大社を目指すことにした。民宿の朝食時間の関係で、ちょっと遅めの7時出発。めっちゃ体が軽い。3日目にして一番調子いい。2日目は寝不足でダメだった。初日も5時間ほどしか眠れていなかった。眠ることの大切さを実感した。難なく果無峠突破。下りも快調に進む。ところが「誕生石」で落石に遭遇。5m前方を十数個の石が落ちていった。そのうち、一つはマスクメロンサイズだった。落石に遭遇するのは当然のごとく人生初。「誕生石」手前でガサガサ音がしたので、下の斜面にいるだろう動物を探すため、歩速を緩めたことが幸いした。そのままの歩速で進んでいたら直撃してたかも。現場をささっと通り過ぎて、先へ進もうとしたところ、上の斜面でガサガサ音がする。何か動物がいるのかと現場に近づくと、また十数個の石が落ちてきた。慌てて退避。ガサガサ音は落石の音。5分ほどの間に、覚えているだけでも落石は5回。然るべき所に通報した方がいいと判断。通報先は、警察かな、営林署かな、よくわからんが先を急ぐ。
七色分岐付近で、昨日お会いした10人ほどのグループと再会。落石のことを尋ねると、1人が足に当たったがケガはしてないとのこと。食事休憩したいところだが、ガス欠しない程度にレーズンをポリポリ食べながら進む。そういえば、果無集落で私を追い越していった走りの方、「八木尾で折り返し、十津川温泉に戻る。」と仰っていた。もうそろそろすれ違ってもいい頃なのに、姿を見せない。マイナス思考の私は「まさか、落石に巻き込まれたのでは。」と考えてしまう。道の駅の先で、伯母子峠でテント泊してた方と再会。落石のことを尋ねるが、全く知らなかったとのこと。落石は一時的な現象だったのかもしれない。
熊野大社で、3日間、無事に歩けたことを感謝した。全く信仰心のない私、神社やお寺で手を合わせるなんて希なこと。そんな私が手を合わせ感謝する。これが熊野の持つ見えない力なのかもしれない。お叱りを受けるかもしれないが、信じるべき、頼るべきは、神や仏ではなく人であり、最後は自分だと思っている。こんな世の中ではあるが、この3日間でその思いを強くした。
交番では、OBの方だろうか「相談員」の方が、私の話を真剣に聞いてくださった。「役所に連絡しておく。」とのこと。念のため、走りの方が戻ってこないことも報告。杞憂に終わってくれることを信じるしかない。
大斎原の広い芝生で食事休憩しながら、最終目的地、湯の峰温泉に浸れるかどうか検討。体調もいいし、行けると判断。先を急ぐ。時間との勝負、嫌いじゃない。湯の峰温泉への道、標高差250mの大日越え、登り口を見つけられず、近くのお店で教えてもらう。勾配は急。でも無心で登れた。この3日間で達観したと思いたいところだが、そうではない。頭の中が、温泉の湯煙とビールの泡で満たされ、まっ白になっているだけ。
湯の峰温泉、5分しか湯船に浸かれなかったが、とても良かった。満足。ただ、3日目の靴下とパンツを用意しておらず、ノーパンのままズボンを履く。紀伊田辺行きのバスに乗ってから、水の飲み過ぎによる不快感を覚える。塩分足りてなかった。山小屋での寝不足を含め、課題と反省はあるが、無事に小辺路を完歩できたし、いろんな思い出の詰まった3日間となった。この3日間のことは、生涯忘れることはあるまい。今回の山歩きは100点かな。
小辺路は「登る時は登る、下る時は下る」のメリハリがある分、頻繁に上り下りを繰り返すダイトレ屯鶴峯〜滝畑ダム2日間と比べて楽に感じた。2週間前のダイトレ2日間で体が慣れたこともあっただろうが、ダイトレ2日間歩けたら、小辺路完歩できると思います!
今回見た動物 猿、野ウサギ、鹿、リス
荷物、出発時14.3kg、帰宅時12.7kg
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コメント、ありがとうございます!
ご夫婦で、小辺路を無事完歩できたとのこと。お疲れさまでした。私は、伯母子峠の山小屋泊ですら、満足に眠れず、翌日の山歩きに影響したというのに、4泊5日、全テント泊!頭が下がります。本文にも記載しましたが、果無峠からの下りで遭遇した落石、何事もなく現場を通過できてよかったです。気になっておりました。
「標高が低い」とはいえ、全行程70km、登り時の標高差は、伯母子峠で700m、三浦峠で800m、果無峠で900m。私は、これに耐えられる体を作るため、1年前から準備して、ようやく本懐を果たすことができました。西中から十津川温泉までの10kmの舗装路歩きは、辛いものがありましたが、それ以外の区間は、本当に楽しく歩くことが出来ました。あっという間の70kmでした。私も、この山歩き、大変満足しています。本当にいい道でしたね。
お会いして、すでに1週間が過ぎましたが、お二人の仲睦まじい姿が微笑ましく、たいへん印象深く心に残っております。この道を一人で歩く不安と緊張の中、お二人と会話できた時間は私にとって貴重な安らぎの時間でもありました。上西旅籠跡で撮影させていただいた、お二人の写真、大切にさせていただきます。気さくで、笑顔の素敵な奥様に、よろしくお伝えください。
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