石楠花谷から六甲山上そして寒天道
- GPS
- 03:59
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 528m
- 下り
- 727m
コースタイム
- 山行
- 4:06
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:26
天候 | 晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた道あり。古い道標の破片、マーキングあり。ロープ補助あり。 |
その他周辺情報 | 処女塚温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
不肖asakinuは先週末、風邪をひいて山行をあきらめたが、幸いにも今日までには回復した。しかし、kinuasaは今日、法事があるので山には行けないので、asakinuの単独行となる。そうなると、遠出はもったいない。いきおい六甲が標的に浮上だ。しばらく気になっている石楠花谷に今日こそ行こう。石楠花谷には4年足らず前、関西に越してきた年にわらじ履きで台風一過のギンギンの陽射しのもと遡行した。出合から遡行を開始し、核心部のゴルジュから釜滝まで辿ったが、この釜滝でハプニングが待ち受けていた。そのため遡行は打ち切って下山したのだった。ま、この谷の核心部は出合上のこの部分だというから、それでよかろう、と思うことにしたが、上流部の様子も気になっていたという次第である。しかし、ハプニングのせいでkinuasaはこの谷に行きたくない様子だし、結局、釜滝より上にはいかずに今日に至っていたのだ。そんなわけで、今日、単独でこの懸案の解決を目指すこととなった。ただし、家族が心配するので、沢登りはせず、普通の山登りで上流部を探索することにした。わらじと地下足袋は持ってきていない。持ってきたら、絶対我慢できずに遡行してしまうからだ。
今日はしあわせの村に行く娘と孫に車を託して、自分は出合上のテニスクラブの駐車場からのスタートである。あの花山駅からの長いアプローチはなし!だ。以前遡行したときには全く気付かなかったが、地獄谷と石楠花谷の合流点左岸に踏み跡があって、「石楠花谷」の表示がぶら下がっていた。ここに入っていく。しばらく薄暗い貧弱な杉植林と高速道路塀の境目に沿って進む。二俣を左に入ると林道跡らしくなり、苦も無く行程をこなす。ここからは本流を臨むことはできないが、すでに谷の核心部の辺りである。石楠花谷の核心部は、こうして”道”を辿れば一瞬のうちに過ぎ去るような距離しかない。急に樹木がなくなって日向に飛び出すと、そこは第3砂防ダムの堰堤横であった。ここで谷寄りの踏み跡ではなくその右につけられた踏み跡を辿る。間もなく道は左右に二股となる。ここで右に進んで正しく上流に向かったのだが、釜滝への道は見当たらなかったので、ひょっとするとここは左に進路をとるべきだったのかもしれない。さらに進むと、これまで辿ってきた左岸から離れて分流の右岸へと渡る。その後さしたる距離も行かぬうちに再び分流の左岸に渡渉して戻る。踏み跡は次第に狭まってくる。すると本流の第4堰堤下に導かれ、ここで右岸にわたると、堰堤工事に伴って作られた階段が高巻き道となっている。これを越えると水流が減って、沢が狭まってくる。なおもよく踏まれた道が右岸に続く。水流は傾斜を増してナメが連続するようになり、ところどころ小滝となって落ちているのが木々の合間から臨まれる。なかなか沢床を歩かせてはくれない。この谷は全体に陽射しが乏しく暗い印象である。夏の炎天下に涼を求めて遡行するにはよいだろうが、陽射しの乏しさと濡れた岩盤の暗い色合いがナメの美しさを少々損なっている感は否めない。岩盤は全体にぬれており、おまけにここの岩は濡れていなくても非常に滑りやすい。山靴で水線を進むのはやめたほうが無難だ。やっと道が沢床に降りた時には、水流はもうずいぶん減ってしまっている。それでもつい、水線を進もうとしている自分がいる。それにしてもよく滑る。二俣を左にとり、進むと、右手に岩盤がせり出している地点に到達する。沢はやや左に曲がり加減で、進行方向には7メートルくらいの直瀑が掛かっている。これは面白そう。近づいてゆくと、右壁にロープが下がっている。今日、最初でたぶん最後のアドベンチャーに期待が高まる。立派なスタンスが都合よく上までついていて問題なく登れてしまう。が、中盤から上は逆相なので、足を滑らすことのないよう注意が必要である。心配ならお助けロープを使うこともできる。その上の小さなナメは左を滑らぬように注意して登る。この上には滝ともいえぬ程度の階段状があり、踏み跡は右の高みを越しているが、何もそんな面倒なことをせずとも水流横を右からへつるようにして越えればよい。その上にもロープが付けられている箇所はあるが、これも水流横を簡単に越えられる。前方奥にちょっとした滝が掛かっているのが目に入るが、”ルート”はその手前の窪を左に入っていくようについている。これを辿ると、わずかな登りで地獄谷西尾根に登りつく。
ここからは勝手知ったる道を淡々とダイヤモンドポイントへと向かう。ずっと樹陰を辿ってきたこれまでとは違って、さんさんと陽の降り注ぐ尾根となり、眺望が開けるとなんだかうれしくなる。と、もうそこはダイヤモンドポイントだ。初夏の陽光を浴びながら、娘が持たせてくれたパエリア弁当を頬張る。この先、整備されつくした六甲山上を漫遊しつつ、近ごろ人気が遠のいてちょっぴり寂しい六甲ケーブル山上駅を経由して、裏庭のような寒天道から下山したのだった。
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