富士宮ルートで富士山(九合目から夜中の撤退)
- GPS
- 09:35
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 1,139m
- 下り
- 1,086m
コースタイム
- 山行
- 4:25
- 休憩
- 8:31
- 合計
- 12:56
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
往路:10,030円 復路:5,480円(予約で45%OFFでした) |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
感想
文章にまとめることを放棄し、以下箇条書きで。
・同僚関係の方々との富士登山
・土日を予定していたが、台風上陸予報により日月に変更
・土曜は台風が去って晴れ、心配だった電車運休もなし
・4名中1名が睡眠不足で残念ながらDNS、富士宮駅からは3名で
・富士宮口五合目のレストハウスは今年放火により消失したので、六合目雲海荘にて高度順応を兼ねてランチ
・新七合目、元祖七合目、八合目と楽しく順調に登っていく
・元祖七合目あたりから風に冷たさを感じ始め、八合目辺りからは風が強まり登っていても冷えも感じるほどに
・元祖七合目でウィンドシェル、八合目でレインジャケットを着用
・かなり順調、オンスケで九合目萬年雪山荘に到着
・寝室は2階の一間に縦3人。前回は横に5人で端の人が落ちる恐れがあったが、今回は快適
・今季開山直後の土日にツアー参加で萬年雪山荘に宿泊した人の話では2階が空いているのに1階に7人詰め込まれたとのことだった
・今後も同じ山荘を利用する場合3人ずつ予約するのがよさそうと感じる(正解かは分からない
・到着後すぐには横にならず、ストレッチしたり身体を拭くなど高度順応してから夕食へ
・夕食は自由に選びたくて素泊まりにしたので(夕食付きの場合問答無用でカレーになる)、食堂にて購入し飲食
・温かいものが嬉しく感じる気温体温
・夕食を終えて就寝時に事態急変、19時の消灯前後に1名が高山病発症
・症状は頭痛と嘔吐
・横になっても壁にもたれかかっていても意識して深呼吸しても携帯酸素使ってもひどい症状が治まらず、夜ではあるものの下山を決断(21時前後
・九合目出発時に下山にかかる時間をプラスした時刻に五合目への配車を依頼するも、深夜ということでタクシー会社2社に断られる
・とりあえず高度を下げないことには改善しないため、登山口にてビバークする覚悟で下山を開始
・九合目付近には風を避けられる場所にビバークする人たちがたくさん。東南アジア系の方々が多い(九合目付近に限らず至るところでビバークしていた
・登ってくるハイカーもたくさん。こちらも東南アジア系が多い印象
・発症者のリュックは自分が持つ。普段可能な限り荷物を少なく軽めにしているのが幸いした感
・ヘッドライトをつけ慣れない夜の、斜度大きめザレ場多めのこれまた慣れないトレイルを頑張って下ってもらう
・続々と登ってくる人たちが居るのはなんだか少し安心感があった(が、それ以上に必死感
・登りのときよりも風が強く冷たいため、途中途中の休憩はなるべく風が避けられる場所で
・下っても下っても症状は改善しない
・元祖七合目にて少し長めの休憩、寒いので高山病発症者にエマージェンシーシートを使ってもらい、発症者が着ていた化繊インサレーションと私のダウンジャケットを交換・着用するも停滞していると体感温度は下がる一方
・こんなときのためにとお湯を沸かそうとするも、ガスの出る音はするものの火が一向に着かずに断念(帰宅後再度試したところ着火した。なんだったのか…
・元祖七合目山口山荘にて温かいもの購入あるいは休憩させてもらえないか小屋の方に聞いてみるもどちらも断られる
・体温を上げるためにも更に高度落とすためにも、症状ひどいところ再び頑張って下りてもらう
・胃に入っていても入っていなくてももどしてしまうため、完全にガス欠状態
・高山病の症状も治まらず意識朦朧足取りふらつきながらも、気力で下りてもらう
・新七合目にて再度エマージェンシーシートを巻いて休憩
・新七合目御来光山荘にて同じように中に入れてもらえるか聞くと、ちょうどご来光目的か数分前に出発した人が使っていた一間を素泊まりで使わせてもらえるとのこと(但し消毒等はできないとのこと
・消毒なし素泊まり料金かかってしまうもののビバークでは低体温症の恐れがあったので、ありがたく利用させてもらう(この時点で1時半頃
・こちらも寝るエリアは2階建て、今回は1階で萬年雪山荘と同じくらいの広さに3人
・高度が低い分なのか、萬年雪山荘よりもシュラフが薄めだった
・とりあえず寝ることにするも、高山病発症者が寒さを訴える
・自分のフリース、ダウンにもう1名の参加者のダウンを着てもらい、本人の化繊インサレーションはシュラフの上から下半身にかけることに
・その後3時間半程度就寝
・周りの行動する音で起床、支度をする
・宝永山に寄ることを考えるも、体調が万全ではないので下山することに
・高山病発症者のリュックは変わらず自分が持つ。九合目からの下山時は背負う方に可能な限り荷重を移したものの、新七合目からの下山時はそうではなかったので、距離は短いものの腕に負荷が。横着すべきではなかった
・夜中よりは少ないものの、朝早くでも続々とハイカーが登ってくる
・六合目にて、タクシーの迎車を依頼。既に向かっている車ありとのこと
・五合目まで下り、無事に下山完了
・下界に戻り症状はマシになったものの依然嘔吐治まらず
・新幹線の駅にて別れてからも心配だったが、無事帰宅と連絡いただけ一安心
・救護の手を借りることなく無事に下山できてよかった
・高山病発症者ももう1名の参加者も慣れない状況でよく頑張ってくれたと思う
・登頂できなかった、ではなく九合目まで行けた、適切な判断で安全に下山できたと思うことにしようかと
・各局面で出来る限りの最善な手を取れた、対応できたとは思う
・が、新七合目で泊まらせてもらえたのは運がよかっただけ。新七合目で断られたら六合目でも交渉するつもりではあったが、もっと低体温症の恐れを念頭に置いておくべきだったかもしれない
・事前にビデオ通話にて装備を確認していたが、よく見えておらずフリースではないものをフリースと判断してしまったのは大きな反省点。今後は意図するギアのリンクを送るなど認識合わせをしっかりする
・知ってはいたものの着用してみて化繊インサレーションはやはりそんなに暖かくないという実感を得た。ダウン最強(用途によるしメリデメあるのは重々承知
・後日、高山病は24〜48時間続くと知る。高度を下げれば即完治というわけでは必ずしもないのだと認識を改める
・入手を先延ばしにしているツェルト、そろそろ購入しないと
・高山病発症してしまった方、登山好きなのは変わらないとのことで安心
・来年以降リベンジするぞ!
・参加条件や行程を見直す。2,500〜3,000m宿泊経験必須あるいは前泊で弾丸できる体力必須とするべきか、、
・ともあれ繰り返しになるが、無事に下山できてよかった。お疲れ様でした
いや〜、大変なチームリーダーの責務を全うされましたね。拍手です。
確かに、これだけの内容を、一つの文章にまとめるのは難しいでしょうね。ちょっとドキドキしながら、一行づつ読んでいきましたが、後半の部分は、真に迫ってくるものがありました。
みんな無事であったことが幸いです。よかったです。
よかったといえば、「高山病を発症した方が、登山好きなのは変わらないとのことで安心」したとの一文がありましたが、これはmka10さんが山が好きだからこそ、その方がまた山に登ってくれると言ってくれたのが嬉しかった・・・と云うことなんだと僕は勝手に解釈し、よかったと思いました。(意味不明でしょうか・・)
僕も富士山に何度も登りましたが、軽い高山病用の症状は、よくあります。高山病の症状のため2〜3回は、頂上を断念しましたが、高山病の症状としては軽かったためか、登山口まで降りたら、普通の状態になりました。
高山病、早めの撤退が肝要と思いますが、その判断はなかなか難しいですね。グループで行くなら、客観的な指標として、パルスオキシメーターの導入は如何でしょうか(パルスオキシメーターは小さいし、軽いし)? 酸素飽和度がどれくらいなら、高山病が疑われるか知りませんが、事前に調べてから行けば一つの指標として十分に使えるように思われます。・・・なんて、偉そうなことを書いてしまいました、すいません。
これからも、mka10さんのレコをフォローさせて頂きますね。
cf. 1 8合目池田館の隣に、富士山衛生センターがあったと思いますが、ここはやっていませんでしたか?
cf.2 今年の自分の山行歴を、日記に書いておきます。よろしかったら、ご覧ください。
コメントありがとうございます!皆さん無事で幸いでした。
はい、私がお連れする方々はこれからお山を好きになってくれるかもしれない、あるいはもっとお山を好きになってくれるかもしれない方々であることが多く、自分がお山を好きだからこそ周りの人でお山を好きになってくれる人が増えるといいな、もっともっと好きになってほしいなと思っています。
私がお連れすることで真逆の結果になってしまうことは非常に恐ろしいので、今回発症された方にそのように言っていただき心から安心しました。
私もAki2shimaさん同様高山病の症状としては軽く、しばらく意識して呼吸を深くしていれば治ってきたので、高山病を甘く見てはいけないと認識を改めました。
パルスオキシメーターは海外登山でリーダーに使わせていただいた際にあった方がいいと感じ、家族を富士登山に連れて行く際に購入を考えていたときがありました。が、その後新型コロナの感染が拡大していた時期に入手困難になってから頭から消えておりました。
今は購入できるようになっているので、早速購入しました。次回以降は持参します!
富士山衛生センター、大城和恵先生が駐在されている診療所ですね!
以前情熱大陸で大城先生の回を視聴しtwitterのアカウントもフォローしており投稿も見ていたものの、なぜか吉田ルート上に所在しているのだと思い込んでおりました。
「これより奥宮境内地」という看板は目視したものの診療所である旨は完全に見落としていました。
失態です。発症された方に申し訳ないことをしてしまいました。
今後同じようなことがあった場合は診療所を利用させてもらおうと思います。
Aki2shimaさんのご教示により改善点が増えました。とてもありがたいです。感謝しております。
今回の反省を踏まえ、次回は安全に登頂できるよう策を講じたいと思います。
Aki2shimaさんの山行歴ものちほど拝見させていただきますね!楽しみです!
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