【動画】遭難者発見できた熊本鞍岳、連日氷点下4度ほどを二晩。。。頑張ったね。
- GPS
- 00:16
- 距離
- 0.5km
- 登り
- 44m
- 下り
- 2m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一部積雪あり |
写真
装備
個人装備 |
ハーフロープ50m
スリング複数
ハーネス
ペツルレスキューキット
|
---|
感想
提案要望・写真追加1/8 AM00:08
加筆修正誤字訂正しました1/7 AM00:40
〜〜〜
捜索に参加された民間・警察、消防、消防団・報道を見て心配してくださった全ての方へ
皆さんの事前の捜索活動や情報まとめのおかげで発見に至ることが出来ました。
ありがとうございました。
また、ここに至った経緯はお母さまから伺いました。
ネットでは、軽装過ぎるや山を舐めているなどの辛辣な言葉があります。
事実そうだったかもしれませんが、個々の事情ということをご配慮いただき、本人、ご家族の方、関係者の方へ誹謗中傷などはしないで頂けると幸いです。
お母さまにもお伝えしましたが、捜索救助に当たった多くの方はそのように思う人をいませんよ、と伝えています。
これからも娘さんを連れて山に海に、連れ出してくださいと伝えました。
〜〜〜
★発見につながったポイント
・捜索済み範囲記録(しかし要救助者が移動していることも考慮すると今回のように絶対視は禁物ですが)
・しのちゃんの知見「この斜面をが怪しい、そこから探そう。」
・コンタクトレンズ(冗談じゃなくて普段は度の低めのメガネ)、救助ということで装着して捜索。
・捜索範囲の重複させようとの意識。
・(自画自賛して申し訳ないが沢登りの時とか)ここで救助するならどこでどうするとか、現在のメンバーの人数は全員いるか?などの状況把握。
・【追記】捜索日が偶然全社一斉特別休暇だったこと。
★早期搬出につながったポイント
・当日早朝からの他ボランティアの方の助力。
・登山道入口の竹の棒(発見一報と同時に担架部材として持ち上がって頂いた)、返した際には雪だるまがあったとのこと(ほっこり)
★救助に必要だったもの(季節に応じて多種だが)
・カイロ(貼るタイプと貼らないタイプどっちがいいのか?、、、貼るタイプを貰った俺は焦って貼り付け面がくっついて、、、)
・温かい飲み物
・冷えた体に掛けるもの
特に冬の捜索の場合は参加者に声掛けして持って来てもらうことを勧める、私はクライミングレスキュー道具に専念してましたので反省。
・・・気が付いたら追記します。
(追記↓)
★生存につながったポイント
・落ち葉の上に横たわっていた。
・窪地でより風が来なかった?(これは冷気が斜面を伝わってくるかもしれないので?)
・南斜面だった。(北斜面は雪だった)
★有ったら便利なもの
・簡易担架用布地(竹の棒やストックを2本をフレームの棒として使う、ある程度強度必要だが軽量コンパクト、ファイントラックさんに相談してみよう、、、商品企画に共有しますとのお返事頂いきました。)
・上記布地が無い場合、デイジーチェーン(クライミング用など)で竹の棒やストックフレームを梯子状にする。
以下はヤマレコに問い合わせ提案をしました1/8 00:59
☆★ ヤマレコとヤマップに提案・要望 ☆★
・遭難発生以後のGPSデータを共有できるシステム
・軌跡について
日時が線色か点線模様で識別可能、もしくは選択可能。
人が探したのか、ドローン撮影なのか、ドローンサーモグラフィ捜索なのかの線色か点線模様で識別可能、ログ投稿時に選択。
不必要な範囲のGPSログは自動削除?
・投稿データ、、、アカウント作成ユーザーに限定しない。のが良いのかな。
・捜索中データもアップロードされれば更新される。
・捜索終了を複数名ユーザーがボタンを押すことで完了とする、半自動機能、システム管理者の負担軽減。
・これらをヤマレコとヤマップでデータ共有(どちらでも同じデータが利用可能)
〜〜〜
2023年1月4日
04:50 起床、顔を洗って「コンタクトレンズ装着」いつもは山登りなら度の弱いメガネ。
06:30 四季の里温泉駐車場に集合(バンが一台、運転席に人が寝ていたが、、、?)、I君のクルマに乗合して山頂駐車場へ向かう。
06:50 山頂駐車場到着
07:04 入山開始
07:20 遭難者発見
経緯
・「しのちゃん」が(有志の方が作成)捜索済みの範囲地図を入手済みなので後について入山。
・メンバー三人では一番知見が多いしのちゃんが(添付作図した赤線付近の)「500m進んだ西側の森(崖付近)」から捜索することを決定。
山頂駐車場にはクルマは無かった、捜索はまだの様子。
山頂駐車場に脊梁登山道整備の主催の「Tさん」が現れた、暗くてよくお顔を確認出来てませんでした。
登山道整備(テープ貼り)、スキー場から小川岳、トンギリ山、黒峰 - 2022年06月04日 [登山・山行記録]-ヤマレコ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4364328.html
この時もしのちゃんと一緒に鍛えられたな、、、
・入山して間もなく、(07:12)私は右側の高い木の間の雪面(添付作図のオレンジ線、ここは捜索済みは把握している)に入り、適時小さな音でピッと「笛」を鳴らし他2名にこれくらい離れている旨の意思疎通をしながら進む。
・その雪面は捜索隊なのか不明だが足跡が見受けられ、木々の間隔も空いて見通しも良いので登山道に戻り合流(07:16)。
・当初の「500m進んだ西側の森(崖付近)」を目指し登る。
・(07:18)目的の「500m進んだ西側の森(崖付近)」に入るために左に折れる。
・他二人は高度を上げる向きで進むが、私は捜索範囲を重複させる意図と気になる谷筋が見えたので、「左側」を注視し始める。
黄色い布(上着だがフリース?)のようなものが視界に入った、聞いていた服装は黒っぽいだが、、、木があって良く見えない。
念のためにきつい傾斜を降りて近づくと今後は黒い布(ズボン)が見えた、、、
さらに近づくと肌色が見えた?なんで肌色?
その肌色は素足の踵付近だった。
大きな声で「見つけたー!」
同時に大きく「笛」を鳴らした。
声を掛けて体をゆするとうなづいた、「意識ありーー!」
「I君」に警察へ連絡を頼み、下の別チーム(がいるだろうと思って)に合流してもらう。
よく見ると足は素足そこは覚えている、黄色い服はきちんと着ていたのかな?
俺の上着のダウンジャケットを素足の下に引いて、上着を上半身に掛けて体をさする。
念のために持ってきたクライミングロープの束で枕にする。
声を掛けるがうなづく程度の意思疎通しかできない、体力も限界の様子。
「頑張ったね」連呼しながら体をさする。
状況を整理すると
・登山道から30mほど入った下で登山道からの高度差5m?程度。
・登山道からは地面の傾斜や凹凸で直視できない、土手に立つと黄色い服が見えたかも。
・落ち葉のベッド。
・頭は高度的に上側で顔は山を向いている。
・靴下は両足とも履いていない。(追記:靴下は普通の長さと短いものと二枚履きだった)
・(黒っぽいと報道された)ジャケットの上着は着ていない。
・上半身はとても薄着。
※矛盾脱衣について、低体温症になると脳が混乱して暑く感じるような症状(要約してます)
しのちゃんが来てくれたのでカイロ(貼るタイプだった)を貰う、今見える鼠径部は首回り、とりあえずあごの下が見えたのでそこに添えた。
しのちゃんと看護を交代し、(この辺から動画撮影開始した)俺は登山道までのルート確保で枝を折ってじゃまな木をどけ、目印の紐やスリングを木に下げたり、登山道から左に入る地面にわかりやすく置いたりした。
【遭難救助】熊本鞍岳2023年1月4日ロング版10分、プライバシー配慮して要救助者は映ってません。 - YouTube
警察連絡を頼んだI君は詳細を見ていないので、看護はしのちゃんに任せて一旦山を下りる。
途中で脊梁のTさんにすれ違い、動けないので担架要請を伝えるために駐車場を目指す。
どこだったか正確に覚えていないがTさん知り合いの4名?とすれ違った?
女性が一名見えて看護師さんっぽかったのは覚えている。
(思い出したので追記する)
登山道入口の看板に置いてあった複数の竹の棒で担架を作ろうとのことを会話した。
I君が警察とスマホで電話中だったので詳細伝達のために交代する、I君にはスマホなしで上がってもらう。
警察と消防だったか、二回ほど電話が掛かってきたのを対応する。
「四季の里」通過したと消防から連絡があり、サイレンの音も聞こえだした。
そのあたりも動画にあるがまだまだ到着までには時間が掛かるだろう、、、他チームのことを思い出したので前述に追記する。
まずは警察の方が1台二名で到着され、事情説明する。
ほどなくして救急車も到着した。
救急隊員に以下を伝える。
・意識あり。
・自力で動けない。
・担架必要、また先行者が竹の棒で担架を作っているはず。
・一部雪があり滑る場所がある。
担架を持って登山道を登ることになった。
(担架はKEM社のカタログにあるような頑丈なプラスチック製に似ているがメーカー不明)
5分ほど登ったら、要救助者を竹の担架に乗せたチームが降りてきた。
消防の方の判断で乗せ換えはせずに、そのまま下山することになった。
私も一旦先頭の担架を女性と代わったが、警察との現場検証もあるので代わってもらった。
以後の要救助者を私は見ていません。
これからは現場検証です。
警察と一緒に現場に戻るといろんなザックなどが置いてあるが、残された要救助者の所持品は、「この靴下のみ」と伝えてどんな風に横たわっていたかなどを伝える。
消防に引き継いだ他のメンバーも戻った頃だろうか?
他の所持品(黒っぽい上着とサンダル)を捜索することにした。
(添付の「宙作成その3」ピンク色が警察と所持品捜索した際の軌跡を参照)
下方面は谷筋でだんだん狭くなり、石も出てきて歩きにくいからここから先は無いだろうと、傾斜のきつい西側を捜索する。
発見位置から南西の急傾斜の上の赤い丸部分に、ジャケットを発見しました。
ジャケットはボタンを留めたままで脱衣されていることに警察の方が気が付かれました。
Tシャツを脱ぐ感じで脱いでいたと思われます。
その奥の西側は低木の密集で進むのが難しい感じで、10m進んだその奥は急な斜面になりはじめるので進むのを止めた。
履物(クロックスタイプ)は赤丸から30mほど北で警察の方が発見されました。
ここで検分が終了した。
〜〜〜
一息ついてほっとしたころ、しのちゃんだったら、山登り再開だろうと思うので、鞍岳の男岳、ツームシ山に行って来ました。
男岳山頂で警察の方から3名の個人情報を連絡。
ツームシ山に向かう途中で標識を見落として、男岳方面の別ルートでUターンする始末。
あの看板は立て位置が悪いと以前も思ったが、、、
無事にツームシ山に到着して奥の斜面だったらスキーで降りれるとか、、、あ、無駄話しは止めとこうこれは救助の記録だった。
ツームシ山、男岳からの下山を初めて発見場所を通過してしばらく下山を進めると、三脚とカメラの報道チームが、、、
・KABの三名(レポーター1名とカメラマン2名)、あ私二本木が地元で古町小学校です、、、関係ないけど。
・RKKの単独カメラマン
しのちゃんとI君はクルマに戻ってもらい、俺が現場を案内することにした。
警察に話したようなこと細かく再現した。使われるカットはほとんどないことは重々承知です。
一通り終わって、下山を再開そろそろ駐車場だ、、、あ、別の局メンバーが、、、
「どちらの局ですか?」
「TKUです」
その場でインタビューを受けて、TKUの方には現場は進めばわかりますと伝えた。
※TKUさんは1/4 年始初めてのニュース番組でしかもTOPニュースで扱ってくださいました。。。
[TKUニュース 23.01.04 18:30 ] 「体力が限界だったみたい」菊池市の鞍岳で遭難した女性を救助【熊本】
https://www.tku.co.jp/news/?news_id=20230104-00000005
少ない素材で長い尺編集、ご苦労様でした。
戻るとしのちゃん、I君は苦笑いしてました。
帰りにカレー食べようと思ったら年始でお休み、反対側のハンバーグは?時間掛かりそうなのでジョイフルでハンバーグ食べて捜索を完了しました。
当日出動された皆さん、捜索ボランティアの皆さん、重ねてありがとうございました、ご苦労様でした。
写真に1/2〜1/4の近隣阿蘇乙姫の天気情報追記。
帰ってオヤジに話したら凄く喜んでくれた、俺も親孝行出来た。。。
〜〜ご家族、関係者の方へ〜〜
ここで起きた奇跡に近いものがご家族と俺を引き合わせたのかもしれません。
日本二十六聖人殉教地、聖フィリッポ教会 - YouTube
6:50 山頂駐車場着
脊梁マスターのTさんとバッタリ。
西側を捜索する、と伝えると、Tさんはトレラン仲間と東側を捜索するとのこと。
7:00 東登山口から3名のグループで入山
この辺から登山道を逸れて西側の森に入っていきましょう、と3方向へ分散して森に入ってすぐ・・・
7:20 「いた!!大丈夫ですか?!」とchuさんの声。
すぐにいのしんさんに110番をお願いし、chuさんのもとへ。
いのしんさんは警察誘導のため登山口へ。
動いていたので、「生きてる!!良かった!!」と持参したホッカイロを首に当て、暖かいお湯を飲ませる。意識は朦朧しているけど声かけには反応あり。
裸足でジャケットも着ておらず、chuさんと私の上着をかけて身体をさすりながら、chuさんが救助隊が入れるように周囲の木を折って道を広げました。低体温になると逆に暑くなり、上着や靴下を脱ぎ棄ててしまうことがあるそうですが、それにしてもこの薄着裸足でこの寒さを生き存えたことがすごい🥶
Tさんへも連絡し、しばらくするとTさんも到着。
パンを食べさせ、お湯やスープを飲ませ、声をかけながら体をさする。
Tさんが、発見してから救助が来る間に亡くなったこともある、と言うので、しつこく声をかけているうちにTさんのトレランチームの皆さんが到着し、看護師さんが脈を確かめ湯たんぽや寝袋を出してくれ、さらに竹4本で担架も作成。
救急車のサイレンが聞こえてきたので、誘導に私が走り、6~7名で竹の担架で運び出しました。
今回、遭難者の友人の方も必死で探しておられ、お母様が自分を責めて本当に苦しんでらっしゃったと聞きました。
本当に、この寒さの中、命を繋げたことに、感謝いっぱいです。
そして、多くの方が心配して捜索に入って下さったことで、絞り込みやすい状況にもなり、見つけることが出来たのだと思います。
私は過去3回捜索のお手伝いに入ったことがあるのですが、1度ご遺体を見つける結果となり、その後しばらく暗い森の中を彷徨う夢を見て苦しみました・・・今回、生きていて本当に良かった・・・🥲
コメント
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今回、ニュースで見て丸一日の捜索で見つからずとのことで、氷点下の夜を2日経過しており、生存は厳しいかと思ってましたが、ご無事で何よりでした。
ここ最近の気温状況だと発見がもう少し遅れていたら危なかったでしょうね。
あ母様もホッとされたことでしょう。
皆さん、ご苦労様でした。
コメントありがとうございます、記録整理を先行して返事が遅れました。
私も氷点下で二晩は厳しいと思い、朝一捜索開始しました。
そして開始直後の発見は、指揮者しのちゃんのおかげですし、いち早く連絡してくれたI君、後続チームの協力のおかげです。
ホントに良かった。
ネットニュースを見て驚くとともに、やはり山の人たちは山の捜索に強いんだなと改めて思います。
行動経路はなかなか明らかにならないでしょうけど、やっぱり谷を下るんですかね。
低体温が予想される場合は、保温・加温の準備ですか。勉強になります。
コメントありがとうございます、記録整理を先行して返事が遅れました。
本文に追記したように、ヤマレコに要望・提案、アイディアを連絡しました。
データ連携基盤、捜索まとめ、行政では出来ない、やり難いなどあるので垣根を、壁を破れればなと。
明日会えそうなので詳細を話しますよ。
宙さんの動画やshinoちゃんの○○ップの日記で矛盾脱衣?という人間の行動があることを知りました。勉強になりますm(_ _)m
遭難者情報が出るとすぐに行動する宙さんとshinoちゃんに脱帽です。
生きた遭難者発見で良かった良かった!
暗い闇の中を彷徨う夢を見らずに済んで
新年早々お2人共にお疲れ様でしたーー
あっ、今年も宜しくお願いします(^^)
コメントありがとうございます、記録整理を先行して返事が遅れました。
動画からお知りになったんですね。
すぐに行動してるのはしのちゃんで、私は着いていくだけです。
ただ注意力や洞察力はある方だと、まめに記録するし、長文過ぎますけどね。。。
しのちゃんの日頃のガンバリの負担を減らせればと思ってます。
今後の捜索救助の助力になればと思います。
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