武奈ヶ岳〜コヤマノ岳
- GPS
- 09:44
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,310m
- 下り
- 1,290m
コースタイム
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 9:44
天候 | 晴れ/薄曇り/曇り/小雨/小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰路 - JR湖西線の比良駅にて乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■比良駅〜大山口〜金糞峠 比良駅からイン谷口までは問題ない道が続き、イン谷口バス停の標識の手前で左折。 大山口の標識の地点から正面谷へ。 青ガレの手前で小さな沢を渡渉し、岩っぽいゾーンへ。 岩の中を進むのではなく、その端にルートがある感じなので、岩場が苦手でもあまり問題はなさそうな印象。 その後のザレガレの辺りでは落石を起こしてしまう可能性がありそうなので、人が前後して歩いている際には注意が必要でしょうか。 登り切ると、金糞峠に到着です。 ■金糞峠〜八雲ヶ原 特に問題ないでしょう。 ■八雲ヶ原〜イブルキノコバ〜武奈ヶ岳 少し進んだ辺りからはトラバース道が続き、イブルキノコバへ至ります。 イブルキノコバからは谷筋を進むのが一般のルートなのだけど、ここを歩くのは初めてで、詳細は不明。 この日の経験を踏まえると、写真39の急斜面区間の辺りが気になる程度なのだけど、無雪期にどんな感じなのかまでは分からず。 その後は緩やかに標高を上げて行くと、コヤマノ岳からのルートと合流。 少し進んだ辺りからは凹状で歩きにくい道となるのだけど、冬道を歩くのが一般化しつつあるようで、いずれはそちらに移行しそう? 西南稜に合流し、達成感に浸りつつ武奈ヶ岳の山頂へ歩を進めましょう。 ■武奈ヶ岳〜コヤマノ岳〜八雲ヶ原〜北比良峠 来た道を引き返し、コヤマノ分岐で右折し、ブナ林の中の道をゆったりと進んで行くと、コヤマノ岳の山頂へ至ります。 少し引き返して、パノラマ分岐にて右折。 このルートを歩くのは久しぶりで無雪期の記憶は薄いのだけど、特に問題はないはずで、八雲ヶ原へ至ります。 北比良峠までは特に問題なし。 ■北比良峠〜ダケ道〜大山口〜比良駅 ダケ道は良く整備されており、安心して利用できるルートです。 ダケ道を下り終えると正面谷の沢に出合い、対岸に大山口の標識があります。 この後、途中からは『山と高原地図』に記載されているのとは別のルートを歩いていますが、こちらの方が良いと個人的には思っています。 以上は無雪期について。 積雪期には別の難しさが加わるので、注意が必要でしょう。 天候、積雪量、トレースの有無などで難易度は大きく変化するはずなので、その辺りをきっちりと見込んだ上で歩くようにしたいですね。 イブルキノコバから武奈ヶ岳へのルートについては、積雪時は尾根を辿るのが普通だと思われます。 積雪量にもよるけれど、無雪期に一般に歩かれる谷ルートをこの時期に歩くのはそれなりに大変になる可能性があると思います。 |
写真
感想
2月は高めの気温で推移しそうとの予報のようで、雪がきちんとあるうちに雪山に行く事にし、今回は比良山系へ。
蓬莱山と武奈ヶ岳のどちらにするかで最後まで悩み、ルートの状況の予想がつきやすい後者を選択。
積雪期に歩いたのが2020年1月の1回だけなのに、その時は雪が少なくて、雪が豊富にある時に歩いておきたかったというのもあります。
比良駅からスタートし、いつものように比良のお山を正面に見ながら、まずは直線の道へ。
田畑にはまだ雪が残っていて、あの強い寒波の名残りという感じ。
ある程度以上の標高はガスの中で、ここで細かい雨なので、雪が少し降っていそう。
上空を見ると、雲が切れている所もあり、この後の天気の推移が気になりつつ。
湖西道路の下を通過する辺りから道に雪が現れ、滑りやすくなっている所もあり、どこに足を置くかなど、気をつけて進んで行きます。
イン谷口までの山道区間に入ると普通の雪道となり、歩きにくさは解消。
トイレを経て、いつもよりも遠いなと思いながら歩き、大山口に到着。
ここで十二本爪のアイゼンを装着します。
3人の登山者が通過して行き、こちらも出発です。
正面谷にはしっかりと踏み跡がついており、面白味には欠けるけど、一定のペースで進む事ができ、心身両面で楽です。
寄らないつもりだったのだけど、かくれ滝へ。
この日は誰も歩いておらず、前日のものらしきトレースを辿り、滝の下へ。
倒木は変わらずあり、水量はやや少なめかなという感じ。
左岸側の岩が崩れそうに見える箇所があり、どうも落ち着いて見ていられない。
下って来たワンちゃんに道を譲り、青ガレへ。
寄らないで良いかなと思ったのだけど、踏み跡があり、金糞滝へ。
どの辺りからだったか降っていた雪はここでピークとなり、滝の風景に一定の趣きを加えている。
青ガレの急斜面は雪によって逆に歩いやすいようにも思われる。
この日は前の週の愛宕山と同じ服装で来ているのだけど、その時よりも明らかに気温は高くて暑く感じられ、思ったように前に進まない。
最後の辺りでアイゼンの前後を繋ぐプレートが止め具から外れてしまうのだけど、斜面では直しづらそうなので、そのまま進み、金糞峠に到着。
不具合を直し、この後に備えるべく、パンを食べつつ体を休めます。
いつもは人の行き来があるのだけど、縦走路に踏み跡はないし、到着する人もなく、居心地が良いような、そうでもないような?
この先のルートについては、いくつかの想定をした上で現地の状況を見て判断する事にしていて、まずは八雲ヶ原へ向かう事にします。
積雪期にこのルートを歩いた事はなく、どんな感じなのかと思っていたのです。
踏み跡ははっきりしているものの、先程までに比べて歩かれていなさそう。
曇っているのもあり、モノクロームの世界となっていて、期待していたような風景ではなく、ちょっと残念。
杉の木が多く、枝に無数にぶら下がっている雪の塊が落ちて来るのではと気になり、そわそわとしていたかも?
特に問題なく歩き、八雲ヶ原のエリアへ。
踏み跡はいつもよりも湿原に近い位置と言うか、部分的に湿原の上を辿っているよう。
このタイミングで陽が射し、平らな雪原が輝いていて、とても美しい。
晴れ間は続かないものの、写真18の地点にて絵になる風景を眺めつつの昼食とします。
当初の想定を変更し、先にイブルキノコバに向かい、そこから武奈ヶ岳へ登頂する事にします。
不確定要素があるので、下るよりも登りで通る方が良いとの判断です。
予想通り、こちらは歩いている人は少ないのだけど、当日のスノーシューのトレースがあり、いくらかの安心感がある。
こちらはアイゼンなので、それなりに沈み込み、じわじわと体力が奪われる。
無雪期とは違う風景に感じ入りつつ歩き、イブルキノコバに到着。
以前に下った事のある尾根ルートへ進もうと思っていたのだけど、スノーシューの踏み跡は谷へと続いており、初めての谷ルートへ向かう事にします。
しかし、スノーシューのトレースはあっさりと尾根へ逃れている。
前日のものと思われるワカンのトレースはまだ谷を辿っており、少しの迷いのみで、そのまま谷を進む事にします。
しかし、そのワカンのトレースもすぐに尾根へと向かっている。
ここは考え所なのだけど、結果としては谷へ進み始めていた時点で心は決まっていたようで、苦難が待ち受けているかも知れないものの、そのまま谷を進む事に。
まずは左岸から右岸へ移動し、ウサギのトレースに挨拶をし、先へ。
積雪量が程々なのもあり、過去の比良での大雪の際の労苦に比べると少し楽ではあったと思われるけど、心理的な不安はあり、ドキドキの道中となる。
対岸の方が進みやすそうに思われる所があったりするのだけど、谷を越えるのは大変だと思われ、基本的には高巻いて難所をやり過ごします。
おそらく無雪期だと何でもないような箇所なんだろうけど、これだけの雪があるだけで、どう進むべきかの対処が各所で必要になってしまう。
まあ、でも、おもしろさもあり、楽しんでいたと思われます。
二俣地点で右俣へ進み、その先でルートとしては右折しており、そちらへ。
凹状の部分には雪が崩れたような跡があり、嫌な感じがするものの、その両サイドも進みにくそうに見え、凹状の方へ。
以前にこの辺りを下ろうとして止め、尾根ルートを下ったはずなのです。
不安なまま、もがくように急な斜面を登って行き、何とか突破。
お別れしていたスノーシューのトレースに少し先で再会し、これを頼って、先へ。
ブナが多く見られるようになる辺りで薄日が射すようになり、にわかに辺りは柔和な明るさを帯び、この後への期待感がふくらみます。
幼木の枝にかわいらしい霧氷が付いており、期待感は増加の一途です。
コヤマノ分岐の辺りを経て、前方に輝く武奈ヶ岳の山頂が見えると、嫌でもテンションがアップしてしまう。
人の流れが増すのを感じつつ進んでいると、晴れへと向かいかけていた上昇曲線は下りへと転調してしまったのか、再びの曇り空となってしまう。
心はそれに伴って曇ってしまいそうだけど、期待感は維持しておきます。
曇り空ながらも、辺りの光景は印象的で、この場にいられる幸福感がじんわりと心を包んでくれる。
疲れつつある体を上へと運んで行き、西南稜に合流。
その西南稜はガスに覆われ、近くしか見えない。
賑わう方角へ目を向け、静かに余韻を楽しみつつ歩き、武奈ヶ岳山頂に到着です。
期待も虚しく、曇り空となっていて、近くのコヤマノ岳もはっきりしないぐらい。
次々と登って来られる中、しばし待ってみたものの、晴れてくれなさそうで、先へ進む頃合と判断です。
来た道を引き返し、斜面を下っていると、にわかに雲が薄れ、日が射し始める。
青空が広がり、辺りは鮮やかな風景となる。
うれしくなり、気分は高揚するけど、もう少し早く晴れていてくれたら良かったのにとの思いで、悔しくもある?
気分を切り換えるまでもなく、心なしか足取りは軽くなっており、コヤマノ岳のブナ林へ踏み入ると、小ぶりながらも霧氷が付いており、青空の下で恥ずかし気に輝いていて、いつか見てみたいと思っていた風景でもあり、自然と表情が緩んでしまいます。
コヤマノ岳の山頂を経て、写真55のシンボル的な木へ。
曇り空で霧氷もなく、いつもよりも小さく見えてしまう。
何がどう見えるのかは、心による作用の部分も大きいのでしょう。
久しぶりのパノラマコースはたっぷりの雪のおかげもあってか、初めて歩くぐらいに新鮮な感じで、ゆったりと風景を堪能しつつ下って行きます。
八雲ヶ原に戻り着き、少し休憩。
いつもよりも歩きやすいように感じられるルートを辿り、北比良峠へ。
ここは風が強いのか、所々で地面が露出している。
武奈ヶ岳は輝いているように見え、山頂に滞在している人は素晴らしい展望を楽しんでいるのかと推察。
そちらほどの展望ではないかも知れないけれど、ここからは琵琶湖が間近に見えていて、深い青さでどっしりと横たわる姿には不思議な安心感みたいなものがあるような。
安定のダケ道での下山です。
ここまでの道中でもそうなのだけど、道は思っていた以上に踏み固められていて、アイゼンを装着しての歩行は足への負担が大きいように感じられる。
使用しなかったワカンやピッケルの重量も加わり、膝の具合が心配になる。
日当たりの良い所など、やや雪融けが進んでいそうな所はあったものの、積雪量は保たれたまま、カモシカ台へ。
終盤は雪が緩み始めていた中、疲れで微妙に足運びが怪しくなっていた以外は問題なく、大山口に到着。
何かのツアーなのか、20人ぐらいの団体さんがいて、トイレ渋滞になると嫌かな思い、トレースのない所を歩いて追い抜き、アイゼンを外し、トイレへ。
舗装路の雪はシャーベット状で滑りやすそうだけど、前の週の愛宕山のツツジ尾根に比べれば大した事はない。
何事もなく雪のある区間を通過し、湖西線の電車の発車時刻に合わせてペースを調整し、最後にいつものように比良のお山を振り返っての撮影。
もう何を気にするでもなく晴れる事にしたようで、普通に青空となっています。
比良駅に到着し、この日も無事にゴールです。
昨年の9月末の山行以来、少し久しぶりの比良への山行。
初めて訪れて以降、コンスタントに出向いていたとの印象で、4か月以上のブランクはこれまでになかったかも?
雪山を歩いておきたいけれども、以前のように歩く事ができるのかとの不安もあり、今回は想定しやすい武奈ヶ岳への山行。
人気の山で、土曜を経ての日曜の山行でもあり、大半の区間はきっちりとトレースがあり、面白味という点では割引だけど、安心して歩く事ができました。
思っていたよりも天気は良くなかったものの、途中からは青空が広がり、いつかは見てみたかったコヤマノ岳のブナ林での霧氷を見られたし、良かったかなと思う。
もっと素晴らしい風景が見られるはずなので、その時を待ちたいですね。
なんと同じ日に比良だったんですね・・・朝も同じ電車、ということは多分出会っています。
私は女性と一緒だったのですが、 village-greenさんのコヤマノ岳ピークの写真に東尾根に向かって二人分のトレースが映っています!
今回の目的のひとつでした。
下山後は駅前のHSひらでお茶して4時37分の電車なので帰りの電車も同じかも!
ではでは⛄⛄⛄
同じ日に比良で、しかも朝の電車も同じでしたか。
帰りの電車については、着いてすぐに来た電車に間に合ったので、1本前の便で帰路に就きました。
感想で書き忘れてしまいましたが、この日は20回目の武奈ヶ岳でした。
期待していたほどの好天ではなかったけれど、しっかりと雪のある中を歩いて武奈ヶ岳に登頂でき、その後のコヤマノ岳の霧氷も良い感じで、じんわりと幸福感に浸る事ができたように思います。
コヤマノ岳の山頂からの踏み跡に気付き、どこへ向かっているのかなと思い、現地でiPadで地形図を確認していました。
483264さん達が歩かれていたのですね。
また訪れた際には、斜面の具合などを観察してみます。
どこかでお会いして、お話しする機会があるかも知れませんね。
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