トムラウシ山(日本百名山完登!)
- GPS
- 10:08
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,657m
- 下り
- 1,655m
コースタイム
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 10:08
天候 | 下部曇り、上部強風ホワイトアウト |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
しっかり除雪してあったので助かった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆トムラウシ温泉〜コマドリ沢出合 ・最初の徒渉はスノーブリッジでこなす。 ・尾根取付きは適当にジグで登って尾根筋まで。 ・ラッセル必要だが今回は2日前の自分のトレースを使った。 ・あとは1450mくらいまで尾根と台地を適当に登る。 ・1450mくらいからカムイサンケナイ川の沢床に向かって気持ち下降しながらコマドリ沢出合までトラバース。 ◆コマドリ沢出合〜前トム平 ・夏道を意識しながら登りやすいところを登る。 ・この日はガリガリで雪崩リスクなし。クトーを使って登った。 ◆前トム平〜トムラウシ山 ・地形が複雑かつホワイトアウトだったため正直よくわかっていない。 ・今回のように視界がない場合はこまめにGPSを見ながら進む。 ・西北西の爆風を避けるため尾根の東側を意識して歩いた。 ・トムラウシ山周辺は岩稜帯なのでスキー向きではなさそう。ということで1900m付近で板デポ。ツボ足アイゼンで山頂へ。 ・視界があれば登りも滑りももう少し良いルートが選べたかもしれない。 ◆スキー滑走 ・山頂から板デポ地点まではツボ足アイゼン。 ・ホワイトアウトで視界もなく岩だらけなので前トム平手前までシールのまま移動。 ・登り返しを避けるべくお鉢をグルっとトラバース気味に滑走。お鉢上部はガリガリで雪崩リスクなし。お鉢下部はパウダーだが樹林帯なので大丈夫。 ・1450mからは来た道に合流して自分のトレースをボブスレー。 |
写真
感想
一昨日トムラウシ山で日本百名山完登を狙ったが敗退。
-28℃、地獄一丁目の風に全く歯が立たなかった。恐るべし北海道。
だが北海道の滞在期間はもう少し残っている。YSHRセンセーから「あと2回チャレンジできるじゃん」とLINEが来たがそんなに行かねーですよ。
残り二日は晴れ予報もなくコンディションは必ずしも良くないが17日金曜日は比較的チャンスありだと思った。
気温-19℃、風速17mでガス。2日前は気温と風でやられたのでまず気温的にはクリア。あとは風だが常にビュービュー吹き付けられてホワイトアウトだとさすがに厳しい。西風なのでうまく尾根を壁に使えればなんとかなるのか。
まああまり考えすぎても仕方ない、山は行ってみないとわからない。
午後から吹雪くみたいなので一昨日より1時間早い2時にスタート。やはり全然暖かい。いや、もちろん-10℃くらいあって寒いのだが体がマヒしてる。
2日前の自分のトレースがほぼそのままの形で残っていたのでありがたく利用。あれから雪は降っていない。つまり雪崩リスクはほぼ大丈夫。
今日はポンツーン169できた。1000mより上まで来るとトレースも消えてきたのでラッセル用に169にしてよかった。それに帰りもきっとよく滑る。
1450mまでの尾根歩きは順調。前回もここまでは問題なかった。さあここからコマドリ沢出合までのトラバースはどうか?風はほとんどなくて暖かくて快適。第一関門突破。
コマドリ沢に到着する頃にちょうど明るくなってきたので登りルートを吟味。それほど急ではないので夏道から付かず離れずで直登しよう。下部は軽いラッセルだったが登るにつれて段々氷化してきた。クトーの出番だな。
前トム平まで来ると風が強くなってきてガスで視界もなくなってきた。地形も複雑っぽいのでGPSをこまめに見ながらルートを刻んでいく。だるまさんが転んだを延々と続けることになるのでペースがめちゃくちゃ遅い。それにやはり西風爆風なのでできるだけ東側にルートをとって尾根を風よけに使おう。
岩陰でダウンを着て防寒テムレスをセット。完全地獄装備だ。ダウンは今季初かもしれない。
これって結局地獄じゃないか。本当にピクれるのか、一瞬自分を疑った。いやいける、このコンディションはやれるだろ?経験してるだろ?あの時の白山、あの時の槍ヶ岳、あの時の四ッ岳を思い出せ!今こそ自分のすべてをぶつける時じゃないか。
周り中岩だらけで視界もないので1900mあたりで板をデポすることにした。山頂まで担ぎたかったがこの風でシートラしたら確実に飛ばされる。ツボ足アイゼンで着実にピークを獲ろう。
歩きやすいところを選んで登っていくが複雑な地形ゆえにいつの間にか変な方へ向かっている。2〜3分おきにGPSを確認して軌道修正。視界がないのは本当に厄介だ。
さあ山頂まであと200mというところで急に風が止んで一瞬だけ日が差した。山の神様が迎えてくれているのか。色んな想いが込み上げてきて涙があふれてきた。おいバカ、ゴーグルが凍るからやめろ…自分の中で葛藤が起きていた。
当初から百名山完登を目指していたわけではないがある時から意識し始めた。
2年前の夏にトムラウシで敗退してこの山をラストにしようと決めた。そして2日前にまた敗退。もう今年は登れないんじゃないかと頭を過ったが神はお見捨てにならなかった。
そして山頂に立った。周りは真っ白で何も景色は見えないが、自分にとってこれ以上素晴らしい景色なんてない。トム!登らせてくれてありがとう!
しかしやはり山頂は爆風。地獄二丁目の風だ。長居はできない。幸いなことに板は下にデポしてあるのでそのままツボ足で下山開始。やはり視界がないので油断すると変な方へ降りていく。こんなにGPSを見た山行はなかったのではないか。
板デポまで降りたらアイゼンを外して板に換装。ただ複雑な地形ゆえに登り返しもあるだろうと踏んでシールのままで下山を続けた。
前トム平の手前でシールオフ。ようやく自由の翼を手に入れた。
コマドリ沢まで降りると登り返しになるのでお鉢をグルっとトラバースしてそのまま滑り下りる作戦を取った。
上部は斜面も硬いのでよく距離が延びる、樹林帯はパックされたパウダーで少し落とされるが何とか1450mで登り尾根に合流。そこからはトレースに乗って快適にボブスレー。尾根に合流してから45分程度で下山。スキーが使えるとやっぱり速い。
今回の北海道遠征の主目的だった「トムラウシで百名山完登」が果たせてよかった。
でも次は晴れたトムラウシを見てみたいし登ってみたい。また来年来ちゃおうかな。
地獄トムへの単独登頂の流石です、感動しました!
次はthe dayのトムにお越しください。
その際は天人峡からアテンドさせて頂きたいと思います。
今回はノルマがあったのでスケジュール押してしまいましたが次は緩い計画立てて来たいと思いますので一緒に遊びましょう。あ、でも天人峡は手加減してください笑
地獄二丁目の中、再チャレンジして無事完登素晴らしいです
僕の知らない極寒の世界大変だったことでしょう、
感動しました、ホントお疲れさまでした😆
一度は敗退したものの応援メッセージにも励まされました。
やっぱり山は天気が良い時に登るのがいいですね。
もう地獄のトムラウシにはいかないと思います笑
厳冬期トムラウシ山と百名山おめでとうございます!来道されたレコずっと見させてもらいとても楽しかったです。今度来る時はピッカピカのトムラウシ山が見えるといいですね!お疲れ様でした。
コメントありがとうございます。道民の方からするとツッコミどころ満載の記録だと思いますがお許しください笑
トムは自分の中でも色んな意味で特別な山になりました。次回真っ白な山容を見に来たいと思います。
百名山踏破おめでとうございます㊗️🎉🎉
1度目が大変だったけど、2度まで行けてよかったですねーーッ!
この冬の厳しい時に北海道を選んだとは‼️
さすがは『地獄軍団のがんちゃん』ですね😃
同県人としても嬉しいです♪
今日はもう帰途走行中ですか?
マイカーだから疲れていてもあまり休めませんね。どうか気をつけてお帰りください!
百座お疲れ様でした❗️
ありがとうございます。いえ、北海道の厳しい寒さの洗礼を受けました。今回は節目の山行だったので頑張りましたが次回は晴れた日にのんびり登りたいですね。
ご明察の通り運転中です、居眠りしないように気をつけます!
がんちゃんさん
百名山完登おめでとうございます🎉?️
YSHR先生のブログから始まり、がんちゃんさんのブログも毎朝拝見し元気を貰っています。
これからも毎朝よろしくお願いします🤲
コメントもブログもありがとうございます。山もブログもそれなりに大変ですがライフワークとなっているので頑張りたいと思います。
sanちゃん、柄にも無いぞ。まさかの涙ですか(笑)
・・・いや、失礼!
今回の感想文、ぐっと来たなあ。
今度リアル感想、聞かせてね♪
いやたまにあるんです、山で涙を見せることが。3回目くらいですけどね。
あの冬の蓼科山から始まった雪山がとうとうここまできちゃいました。感慨深いですね。
yamachanもせっかくなので残りの百名山ぜひ進めましょう
追伸)六百山のレコが印象的でした。
ありがとうございます!
いつも変な山行ばかりで恐縮です笑
本質的には冒険をしたいんだと思います、きっと。
まさかここで六百山が出てくると思わなかったので笑ってしまいました。あれも2度目はないですが地獄のトムも2度目はないです笑
そろそろよっしーさんが達成された山梨百も少しづつ登ってみようかなあなんて思い始めてます。
無事に降りて来られて
良かったですね!
コメントありがとうございます。
一度は敗退して北の山の厳しさを知りました。
今回のような地獄山行は二度とやりませんが次は晴れた日にトライできればと考えています。
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