丹沢/本谷川キュウハ沢
tadomasa
13K
Aki-CL
体力度について
- GPS
- 07:10
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,135m
- 下り
- 1,139m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
本谷林道出合から200m程ヤビツ峠側に戻った所の余地に駐車。 県道70号で塩水橋南詰から唐沢キャンプ場の手前まで歩行者も含めて3/31まで通行止めでした。厚木土木事務所のHPに掲載あり。https://www.pref.kanagawa.jp/documents/16540/k70oshiraser050215.pdf |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆道の状況 ・天王寺尾根は幾つか屈曲点があるので注意が必要。 ・キュウハ沢大滝ではアブミが2丁あった方が良い。 ・ヤマビルの被害は無し。 ◆登山ポスト 登山ポストは周辺には見当たらなかった。 |
写真
宮ヶ瀬湖から県道70号で塩水橋にアプローチしたところまさかの通行止め！塩水橋の南詰から唐沢キャンプ場手前までのたった数キロなんだが。歩行者もダメと言うんで仕方なく戻ってヤビツ峠から向かう。
Aki-CLさんが会話をしながら歩いて行った。漁協から巡視を依頼されている方だそうだ。この山域にはとても詳しく例のエンジンも台風でほぼ埋没していたのも掘り起こしたとか。
iEucalyptusさんと僕は腰まで没水するのは避けて2m滝上の右岸からロープを貰って登った。2m程だけど垂壁で久し振りにアスレチックなムーブをした感じ。
1
Aki-CLさんはやっぱり登るのが辛そうなのでここでエスケープすることにする。中間尾根は踏み跡があるけれどルンゼはボロボロっぽい。
ヤビツ峠を越えて菜の花台の手前で路傍にクルマを停めて富士山の写真を撮っている人がいた。菜の花台の展望台から見ると正に大絶景でした。
2
感想
すっかり春めいてきたこの頃、ヒルが出て来ないうちに普段は行けない沢を楽しみましょう、と言うことで本谷川キュウハ沢へ。色々とハプニングもあり当初計画よりも短くはなったが沢のエッセンスがたっぷり詰まった今年の沢初めでした。途中で疾風のエンジンにも遭遇できたし、ヒルもいなかったし。
県道の通行止めで大転回もあり1時間半遅れの出発となったのがハプニングの始まりかも。伊勢原駅でiEucalyptusさんをピックアップした後の車中で「そう言えば何故宮ヶ瀬経由？塩水橋だとヤビツの方が近くない？」「ヤビツ峠経由だとクネクネだから」「なるほど、まあ宮ヶ瀬経由の方が早そうだね」と言うような会話をしていたのだが宮ヶ瀬湖から県道70号に入りクネクネした林道を塩水橋を目指すと唐沢キャンプ場の先でゲートがあり通行止めになっていた。人は通れるだろう、と思ったら「自転車・歩行者も通り抜けできません」とツレない一言。仕方なく大転回で来た道を戻りヤビツ峠から塩水橋へ。塩水橋自体工事の対象のようで本谷林道出合でもう通行止めだった。その手前の路傍にはすでに9台きっちりと駐車されていたので200m程戻って広めの余地がある所に駐車して1時間半遅れの出発となった。
本谷林道からキュウハ沢の出合まで4kmの林道歩き。ガードレールや法面のあちこちにパッチ状に新しい補修の跡が見られる。出合で沢装備を身に着けて出発すると先ずは堰堤群。最初の堰堤は右岸側を越えるがそれ以外は全て左岸側に設けられた梯子から越えていく。4番目と5番目の間の左岸側の岩壁寄りに太平洋戦争末期に墜落した戦闘機のエンジンが横たわっていた。4年前にAki-CLさん、13Kさん、iEucalyptusさんの3人で遡行した時には2段全部が露出しており、しっかりとした慰霊碑のような標もあったが、数回の台風のせいかエンジン自体は上半分しか露出しておらず下半分は土砂の中に埋もれていた。さらに慰霊碑だったと思われるものも菜箸程度に朽ちていた。エンジンは旧日本陸軍四式戦闘機・疾風の誉（ハ45）18気筒35,800ccエンジンとの説が有力とのこと。キュウハ沢にはもう一つ米軍機のプロペラの遺構もあるが1275m地点と標高が高いので今回は計画外だ。そのうちに行ってみるか？
5番目の堰堤を越えて小滝ゾーンを抜けるとゴルジュの連瀑帯に入り楽しい所。3m, 4mとちょっとしょっぱい登れる滝が続く。4年前には4m滝に倒木が掛かっていたようだったが今回は見られず。意外と釜が深いのでまだ水も冷たいので余り正面からと言う気にはならない。もっとも真夏になるとここはヒル祭りの沢だろうから当然来ないが。そんなんでスラブが目立つ3m滝は高巻き、4m滝も直登は避けて右岸側から二俣へと。
四町四反ノ沢との二俣の先には暗い10mキュウハ大滝だ。バイブルには「要塞のような」と書いてある。左側のコの字のように岩壁に囲われたところから登り、テラスに出たらコの字を大股開いて飛び越すようなトラバースで大滝上に抜けるルートのようだ。Aki-CLさんが手を伸ばして残置ハーケンにアブミを2丁掛けて登り出す。最初は左の垂壁に左手と左足を置き右手と右足は奥の壁に置いていたが、右手に力を入れたところホールドが根元から欠けバランスを崩して突然のフォール。幸いまだ高くは無かったので大きな怪我にはならなかったが膝周りを打った様子。右手の指先にも衝撃があったのだろう最初は指を結構気にしていた。数分休みを取り気を取り直して再スタート。もう奥の壁は信用できないのでほぼアブミ頼りに垂壁を攀じる。テラスからはチムニーを飛び越すようにトラバースして滝上に抜けるのだが足元がスカスカなトラバースもさることながら最後の一歩がなかなか踏み出せない所だった。バイブルには��+とあったが十分に�元蕕呂△襪隼廚錣譴襦１�の壁の脆さからどんどんホールドやスタンスが抜けて行っているのかもしれない。
この後はまた3m, 2m, 2m, 3mと小振りで穏やかな滝が続くが、休憩を取ったもののやっぱりAki-CLさんの歩みが遅く、そこそこダメージがあると感じられる。2段7m滝を前にして今日はここでおしまいにしようと言うことになった。みんなの足跡を見ると四町四反ノ沢との中間尾根に薄い足跡があるが二俣からまた沢伝いに降ることになる。ならば少し登らないと行けないけれど天王寺尾根を目指す方が安全だろうとなった。本当ならトラバースしてクモガフチ径路に行くのが最短だけどおそらくそれは困難、支尾根を見付けて直登するのが最短だ最善だろうとなった。300mの登りには1時間を要したが天王寺尾根に無事出られた。そこからは一般登山道。とは言え所々で屈曲している尾根で明るいうちに帰ることができて良かった。
ヤビツ峠を越えて秦野駅に着く頃にはとっぷりと日も暮れていたがちょうど菜の花台展望台の手前で路傍に駐車して写真を撮っている人がいて前方を見たらほぼダイアモンド富士。これは、と菜の花台展望台に寄って展望をひとしきり楽しんだ。
ハプニングはあったものの無事に今年の沢初めをヒルのいないキュウハ沢で楽しむことが出来た。ヒルが出るまで暫くは最近足が遠のいている表丹沢の沢とか行きますか？それとも花見山行？今日も札掛辺りではミツマタが綺麗だったし、来週にはサクラも開花するだろうし。春が早いと言うことはヒルの目覚めも早いと言うことかも。それはちょっと悩ましい。
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