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Yamareco

記録ID: 582870
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ハイキング
中国

総社市 福山~和霊山~幸山 古墳&城跡コース

2015年02月01日(日) [日帰り]
 - 拍手
Machapuchare その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
03:53
距離
8.2km
登り
612m
下り
602m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:39
休憩
1:15
合計
3:54
9:11
34
スタート地点(ふれあい広場)
9:45
9:50
25
天神社
10:15
10:25
19
万貫(まんがん)古墳群東屋
10:44
10:55
21
歴史広場(峠古墳群)
11:16
11:26
11
11:37
11:47
22
12:09
12:23
10
八畳岩
12:33
12:48
17
13:05
ゴール地点(ふれあい広場)
福山千年の歴史を辿るコース
歩行距離8km、歩行時間数2時間40分、歩行数14,300歩
天候 晴れ後曇り
過去天気図(気象庁) 2015年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
電車は井原鉄道orJR伯備線「清音(きよね)」駅下車。歴史広場より登山。
車は「清音ふるさとふれあい広場 」に約260台分の駐車場あり。
コース状況/
危険箇所等
全体的に道はよく整備されており、雨や凍結などがない限りは運動靴でも歩けそうです。詳細な案内図等がないとルートに迷うことが多々ありますが、道標が要所々についているので、通過ポイントを予めいくつか決めて覚えておけば、あとは道標に従って進むだけで大丈夫です。
古墳群はルート上から見た目は平凡な円墳ばかりですが、古墳によっては、道から外れ古墳の裏側に回ると石室が見られ、その中に入ることもできます。
今回のコースでは、和霊神社から和霊山のピークまでが唯一の(竹)ヤブでした。しかし、かすかに踏み跡がついていたり、距離が短いので難なくピークに達することができます。
その他周辺情報 この周辺の総社市から岡山市北区にかけての一帯は吉備路と呼ばれ、吉備文化の発祥の地として日本の歴史を探る上でも大変興味深い重要なところです。国指定史跡になっている備中国分寺、備中国分尼寺跡、こうもり塚古墳、造山(つくりやま)古墳、作山(つくりやま)古墳をはじめ、重要な史跡がたくさんあります。
吉備路自転車道が整備されているので、吉備路の有名な史跡を自転車で巡ることができます。また、今年の2月22日(日)に実施される「吉備路マラソン」はおよそ1万8千人のランナーが吉備路の有名な史跡前を通過することで人気の高いマラソン大会となっています。
01ふれあい広場登山口
いきなり「ハチにご注意を!」という掲示が出てきましたが、この時季は女王蜂以外は越冬できずに亡くなったのでは(・。・)
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01ふれあい広場登山口
いきなり「ハチにご注意を!」という掲示が出てきましたが、この時季は女王蜂以外は越冬できずに亡くなったのでは(・。・)
02三因古墳群分岐
三因(みより)古墳群とは216基以上の円墳を有する日本でも有数の規模を誇る古墳群です。天神、万貫(まんがん)、峠の三つの支群に分かれています。
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02三因古墳群分岐
三因(みより)古墳群とは216基以上の円墳を有する日本でも有数の規模を誇る古墳群です。天神、万貫(まんがん)、峠の三つの支群に分かれています。
03天神社
祭神は菅原道真です。この周辺には天神古墳群が広がっています。
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03天神社
祭神は菅原道真です。この周辺には天神古墳群が広がっています。
04天神古墳群61号外観
73基ある天神古墳群の中で最も魅力的な古墳でした。
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04天神古墳群61号外観
73基ある天神古墳群の中で最も魅力的な古墳でした。
05天神古墳群61号内部
奥が崩壊しているのか、石室の中を通り抜けることができました。その先は切れており危険な状態です。
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05天神古墳群61号内部
奥が崩壊しているのか、石室の中を通り抜けることができました。その先は切れており危険な状態です。
06万貫古墳群18号
32基ある万貫(まんがん)古墳群のうち、この18号がベストビューポイントでした。向こうに軽部(かるべ)山が見えます。
06万貫古墳群18号
32基ある万貫(まんがん)古墳群のうち、この18号がベストビューポイントでした。向こうに軽部(かるべ)山が見えます。
07峠古墳群26号
67基からなる峠古墳群のうち、細長い玄室が良く残っており、左端に袖石が見えていました。また、右の詰石は下部で側壁に乗っていました。
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07峠古墳群26号
67基からなる峠古墳群のうち、細長い玄室が良く残っており、左端に袖石が見えていました。また、右の詰石は下部で側壁に乗っていました。
08峠古墳群1・2・3号
歴史広場に移された峠古墳群の3基のうち、一番奥が1号、右が2号、手前が3号墳です。3号墳の左横に県内に一例しかない第二石室があります。
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08峠古墳群1・2・3号
歴史広場に移された峠古墳群の3基のうち、一番奥が1号、右が2号、手前が3号墳です。3号墳の左横に県内に一例しかない第二石室があります。
09峠古墳群2号内部から外
2号墳の石室内部から外を見ました。室内は寒くありません。
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09峠古墳群2号内部から外
2号墳の石室内部から外を見ました。室内は寒くありません。
10福山登り階段1234段分岐
100段毎に表示されており、福山ピークまでどれだけ進んだかがわかります。本当に1234段のようです。
10福山登り階段1234段分岐
100段毎に表示されており、福山ピークまでどれだけ進んだかがわかります。本当に1234段のようです。
11峠古墳群61号
珍しく左の積み石が露出していました。階段側からは見逃しやすい古墳です。
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11峠古墳群61号
珍しく左の積み石が露出していました。階段側からは見逃しやすい古墳です。
12福山ピーク
標高302.3mの三角点です。地形図からある程度予測はしていましたが、広々としています。
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12福山ピーク
標高302.3mの三角点です。地形図からある程度予測はしていましたが、広々としています。
13福山城跡
国指定史跡です。南北朝時代、後醍醐天皇方の新田義貞軍1500騎と足利尊氏軍30万騎がこの地で3日間激しい攻防を展開したと記されています。
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13福山城跡
国指定史跡です。南北朝時代、後醍醐天皇方の新田義貞軍1500騎と足利尊氏軍30万騎がこの地で3日間激しい攻防を展開したと記されています。
14福山から和霊山&狸岩山
福山から東方面に和霊山、さらに東に狸岩山と延びています。総社の山はなだらかな丘陵地帯が多く古墳を造りやすいのでしょう。
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14福山から和霊山&狸岩山
福山から東方面に和霊山、さらに東に狸岩山と延びています。総社の山はなだらかな丘陵地帯が多く古墳を造りやすいのでしょう。
15福山頂上の主
福山山頂にはメジロがたくさんいます。もしかしてこの山の主かもしれません。梅や桜が開花するとさらに増えるはずです。
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15福山頂上の主
福山山頂にはメジロがたくさんいます。もしかしてこの山の主かもしれません。梅や桜が開花するとさらに増えるはずです。
16猿田彦神社
全国約2千社の猿田彦大神を祀る神社の一つです。総本社は鈴鹿市の椿大神社か、伊勢神宮内宮の近くにある猿田彦神社か論争中だそうです。
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16猿田彦神社
全国約2千社の猿田彦大神を祀る神社の一つです。総本社は鈴鹿市の椿大神社か、伊勢神宮内宮の近くにある猿田彦神社か論争中だそうです。
17和霊神社
伊予の国宇和島藩家老の山家(やんべ)清近衛公頼を祀った宇和島の和霊神社の分霊を祀ったとみられます。勝運の神様とされています。
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17和霊神社
伊予の国宇和島藩家老の山家(やんべ)清近衛公頼を祀った宇和島の和霊神社の分霊を祀ったとみられます。勝運の神様とされています。
18和霊(われい)山ピーク
和霊神社から和霊山ピークまでは竹ヤブの中をヤブコギをしながら進みました。予想通り何もないピーク(220m)でした。
18和霊(われい)山ピーク
和霊神社から和霊山ピークまでは竹ヤブの中をヤブコギをしながら進みました。予想通り何もないピーク(220m)でした。
19福山&和霊山分岐
福山近辺は道が枝分かれしている所が多いのですが、道標がしっかりとついているので、方向を見失うことはありません。
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19福山&和霊山分岐
福山近辺は道が枝分かれしている所が多いのですが、道標がしっかりとついているので、方向を見失うことはありません。
20道祖神
猿田彦神社から、北方にある八畳岩にかけて、西国三十三観音(道祖神)が祀られています。
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20道祖神
猿田彦神社から、北方にある八畳岩にかけて、西国三十三観音(道祖神)が祀られています。
21八畳岩毘沙門天磨崖佛
福山城跡から幸山城跡に下る途中に、八畳岩と呼ばれる花崗岩の大岩があります。右側に毘沙門天磨崖佛が彫り込まれています。
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21八畳岩毘沙門天磨崖佛
福山城跡から幸山城跡に下る途中に、八畳岩と呼ばれる花崗岩の大岩があります。右側に毘沙門天磨崖佛が彫り込まれています。
22八畳岩十一面観音
八畳岩に彫り込まれた十一面観音(第二番紀三井寺)です。なお、全国の磨崖仏の7割近くは大分県にあるそうです。
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22八畳岩十一面観音
八畳岩に彫り込まれた十一面観音(第二番紀三井寺)です。なお、全国の磨崖仏の7割近くは大分県にあるそうです。
23八畳岩から総社市景観
八畳岩の上部は総社市を一望できるビュースポットです。
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23八畳岩から総社市景観
八畳岩の上部は総社市を一望できるビュースポットです。
24八畳岩頂上
八畳岩の上を上っていくと、最後はねずみ返しで最上部に立つことができません。ホールドもない岩です。
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24八畳岩頂上
八畳岩の上を上っていくと、最後はねずみ返しで最上部に立つことができません。ホールドもない岩です。
25八畳岩トンネル
八畳岩の上を上るルートの一部が岩でできたトンネル状態になっていました。
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25八畳岩トンネル
八畳岩の上を上るルートの一部が岩でできたトンネル状態になっていました。
26八畳岩の上から景観
八畳岩は側面(北面)が八畳と思っていたら上の面も八畳あるような不思議な岩です。ここは絶好の休憩ポイントです。
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26八畳岩の上から景観
八畳岩は側面(北面)が八畳と思っていたら上の面も八畳あるような不思議な岩です。ここは絶好の休憩ポイントです。
27幸山(こうざん)ピーク
幸山ピークには三角点もピーク標もありませんが、パノラマ展望を楽しむことができます。
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27幸山(こうざん)ピーク
幸山ピークには三角点もピーク標もありませんが、パノラマ展望を楽しむことができます。
28幸山ピーク直下
幸山ピークの南側は岩場で、ほぼ垂直な崖状態です。見るだけで緊張感がMAXに達しました。
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28幸山ピーク直下
幸山ピークの南側は岩場で、ほぼ垂直な崖状態です。見るだけで緊張感がMAXに達しました。
29幸山城跡
鎌倉時代後半に築城、16世紀に備中松山城主三村元親と毛利氏の間に備中兵乱が起きました。三方が絶壁で攻めにくい城のようでした。
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29幸山城跡
鎌倉時代後半に築城、16世紀に備中松山城主三村元親と毛利氏の間に備中兵乱が起きました。三方が絶壁で攻めにくい城のようでした。
30幸山城跡より総社景観
幸山城跡は城を築きやすい平坦な地形でどこからでも景色を楽しむことができます。岩が散在しているのも趣があります。
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30幸山城跡より総社景観
幸山城跡は城を築きやすい平坦な地形でどこからでも景色を楽しむことができます。岩が散在しているのも趣があります。
31ふれあい広場梅開花
ゴール直前で、出発のときには気づかなかった梅が開花しているのを発見しました。春の足音を少し感じる瞬間でした。
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31ふれあい広場梅開花
ゴール直前で、出発のときには気づかなかった梅が開花しているのを発見しました。春の足音を少し感じる瞬間でした。

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下(厚手) 防寒具 手袋(防水加工) 軍手 雨具 スパッツ 日よけ帽子とフード 雨用帽子 登山靴(防水加工) 靴ひも予備 アタックザック ザックカバー 地形図 コンパス ファスナー付クリアーファイル 筆記用具 携帯 時計(防水) タオル カメラ 飲料水(スポドリ&茶) 水筒(保温) 非常食(栄養補助食品) スマホ(山使用可能) eTrex30(GPSナビゲーター)
備考 「福山登山詳細図」を持参しました。大手書店でも売っていなかったので、コンビニ系のネットショッピングで取り寄せました。

感想

福山は人気のある山と聞いていた割にはこの山域の詳細な地図がありませんでした。そこで、福山登山詳細図を事前に購入すべく大手書店をいくつか尋ねましたが、どこもありません。またいくつかの大手ネットブックショップで注文しようとすると、在庫なしの状態でした。ところが、意外にもコンビニ系のネットショッピングで取り扱っており、しかも家の近所のコンビニで2日後に受け取れるということで、山行前日に地図をゲットできました。
登山詳細図を見ても、出発点近くのふれあい広場近くの道や和霊神社から和霊山までのルートや通行禁止エリアなどわからない所もありますが、低山にありがちな地図上にないルートの確認やランドマーク、さらにポイントごとの距離など有用な情報を活用することができました。もちろん、ポピュラーなコースのみの山行であれば地形図すら必要ないでしょう。

さて、この地域(吉備路)は国指定の貴重な史跡(古墳、城跡、神社仏閣等)が多いことで有名です。特に前方後円墳として全国4位の規模を誇る造山(つくりやま)古墳と全国9位の規模を誇る作山(つくりやま)古墳があるなど、全国有数の古墳地帯でもあります。しかもこの地域の古墳は多くが中を覗いたり上を歩いたり立ち入りができるのです。これは大仙古墳(仁徳天皇陵)などの他の地域の有名な古墳とは違い、実際に古墳を肌で直接感じることができる貴重なものです。
その中にあってこの福山の山域は北西部の三因(みより)古墳群だけでも216基以上の円墳を有する日本有数の古墳のメッカです。ただし、福山に訪れる人の多くが気付かないのか、あるいは関心がないのか、ほとんどスルーしていきます。道から見えている古墳は極めて平凡な形で山の地形と同化しており、石室が見えない方向に向いていることが圧倒的に多いので、その存在すら気付かないというのが実状なのでしょう。
しかし、この一ヶ月間でにわか古墳マニアになってしまった自分にとっては、古墳時代と呼ばれた大和朝廷の時期に近畿地方以外にも有力な豪族がここ吉備国にも存在したことを示す手掛かりとして、非常に興味深く探索することができました。

一方、時計の針を古墳時代から一千年先まで進めると、この地は戦乱の地と化します。福山城(国指定史跡)は福山(標高302m)山上に存在した山城で、南北朝(室町)時代に『太平記』に記された福山合戦の舞台となった所です。
また、幸山(こうざん)城は鎌倉時代後期より戦国時代にかけて、度々戦火の舞台となりました。福山城とともに山城であり、少ない兵力で多勢に対抗するには山城という立地を利用した戦術が必要だったのでしょう。

古墳時代から室町時代にかけての約1,000年間にこの地で起きた出来事に想いを馳せながら、本来2時間余りで山行できるコースを休憩も含めたっぷり4時間余りかけて回りました。全体的に山容そのものは平凡なのですが、長年にわたる歴史の重みがぎっしりと詰まっている山でした。

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