北山川黒瀬谷 標高370m付近の高い滝のとこまで
過去天気図(気象庁) | 2006年05月の天気図 |
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感想
https://powttonchaan.wordpress.com/2006/05/14/%E5%8C%97%E5%B1%B1%E5%B7%9D%E9%BB%92%E7%80%AC%E8%B0%B7-%E6%A8%99%E9%AB%98370m%E4%BB%98%E8%BF%91%E3%81%AE%E9%AB%98%E3%81%84%E6%BB%9D%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%81%93%E3%81%BE%E3%81%A7/
一緒に行った人
男前はん
コースタイム
8:11 白川集落バス停駐車地発
8:33 黒瀬谷 出合 吊橋
17:15 時間切れのため水線 標高370mあたり、高い滝の巻きの途中で遡行打ち切り
18:15頃 黒瀬谷右岸の東西に伸びる尾根上
19:01 黒瀬谷 出合 吊橋
19:25 白川集落バス停駐車地着
前日
19:40に沢良宜駅で男前はんに拾てもらう。メインの紐を男前はんに持ってきてもろとってんけど それが10.5mmか11mの50mとのことで、「濡れたら重たなって えらいわ。」と思って、「もう少し細目のあります?」と聞くと「ウチに あるよん。」とのことで、男前はんの おうちに寄って、9mm40mの紐をゲット。
吉野町の最後のコンビニ、サンクスに寄ると駐車場 満タン。大混雑で出れまへーん。車内ではCDでスイングアウトシスターズやABBAなど 俺が知ってる少し前の洋楽がかかり、ご機嫌なドライブ。
R169から白川又川林道に少し入ったとこで車中泊。岩登り・沢登りについて語りまくる熱い男前はんであった。
・当日
7時過ぎに起きる。運動前は特に朝飯を抜いたほうが調子が良いように思う(思わされてる?!)ので、男前はんの朝飯の間、もう少し寝ようとしたら、男前はんの朝飯は一瞬で終わってもうたようで、出遅れた俺は少し待たせてもうた、えらいすんまへん。駐車場所を探してウロウロするが、白川集落内はとめにくそうなので、白川バス停んとこに停めた。そこにある便所は めっさ綺麗。
橋でダムを渡り、白川集落に入って、階段を登って、禅寺の横からダム沿いの小道に入る。小道に入る前に岩屋谷の雄滝が見える。こりゃーすげー水量だべ。遠くから見ても迫力がある。小道を歩くと、右に高い滝の連瀑があり、「もう黒瀬谷?、これが黒瀬谷?」と考えたが、谷の向きが違うっぽいので、もう少し進むと立派な吊橋があり、「あぁこれが黒瀬谷か」と騙されなかったことに感謝。
吊橋左岸たもとを10mほど行くが、あまり行きやすそうではないので、吊橋で右岸に渡り踏跡っぽいところを辿って谷が南から東に屈曲してるあたりから入渓。
前日の雨のせいか、なんか轟々流れてまっせぇ。流れる淵を泳いだりして進んでいく。入渓後10分で「ボルト打って登った」とかって噂の滝の下に着く。
動画
記念撮影を済ませ、男前はんと登りルートの相談。
メインの水流の右側から取りつくことに。
これはメインの水流の4m程 右にあるサブ?!の流れを下から見たところ。この水流の右脇あたりを登った。
相談の結果、リードはワテ。「ボルト打ちとかで疲れたりしたら交代しまひょ」っちゅう感じ。最初、男前はんは「取り付きのとこは肩貸すでー。」て ゆーてはったけど、
よぉ見ると、丁度 手が届くぎりぎりあたりのところに残置ハーケンおます。
こりゃ、利用しなくっちゃってことで、「落ちひんかな」とちょっと引っ張ったりした後、男前はん持参のアブミをかけちゃう。人工登攀なんて慣れとらんので、ふーらふら、ふーらふら、バランスが悪いったら ありゃしない。
なんとか頑張ってアブミの上のほうに立った。「さー、次は どうするかな。」と目を凝らすと 今度はリングボルトが刺さっとるのを発見。「おー、使わにゃ、損損。」とばかりに、もう一つのアブミをかける。さー、フィフィで休憩だ。と、メインの道具は全て男前はんのもの。このフィフィが曲者で、かけたら、紐が ほどけてきたやんけ。ワテのチェック不足じゃ。使う前には使う人自身がチェックせなのぉ。なんとかすっぽ抜ける前に気づけてラッキー。得意の8の字結びで結び直す。と、今度は、靴紐も ほどけてきたがな。なんでーーーー。もー、しゃーないなー。ってことで、男前はんに「降りる」と合図し、一旦 戻る。それにしても、凄い水音で ほんま近くで喋らんと何ゆーとんのか全然わからん。
で、男前はんとリード交代っす。男前はんはビレイしてる間に身体が冷え切った様子。登る時は もっと濡れるんで、俺の上の合羽を貸す。(この男前はんが合羽を持ってきていないことが後々 仇となる)
男前はん、もう一個先の割れ目にカムでランニングをとり、その先の残置ボルトにあぶみをかけるとこまでいって、「寒いぃぃぃぃ。」とロワーダウンで降りてくる。あ゛〜ん、降りてくる時、あぶみも下ろしてもらわんと次 登り難いやんけぇ。
また交代。ワテ リード。空身なので荷挙げ用に20mの紐も引っ張ってく。今回の登りでは荷揚げできる安定したところまで登ったんどぉっちゅう意気込み。出だしは一個先の残置ボルトにかかったあぶみを無理矢理掴んで「おりゃおりゃおりゃー」と登る。で、次の あぶみにも何とか乗れた。
でもって、次はどうしたっけ。1回か2回ハーケン打ったような気がするな。で、ハーケンに あぶみをかけて、で、また残置ボルトがあったんで、あぶみで進む。途中、ランニングをとってるボルトにあぶみもかけてて、そのランニングのカラビナのゲートが開いちゃいました。げげーーー。怖すぎ。んーー難しいなー。なんとかランニングをとりなおし、で、”あと2m弱で平らなところ(滝は まだ続く)に出る”ってところで、岩は結構のっぺりで、ボルトはないし、適当なリスも無いとこに来た。さーどうするか。少し右に振れば岩がボコボコしとるんで登れるかも、どうかな?!でも、平らなとこまで最短距離で行きたいな。ってことで、たわしで足を載せるところをゴシゴシ綺麗にしてあげて、エイエイとなんとか平らなとこに出れた。下から男前はんの「おーーー」っちゅう声が聞こえる。ふー…、ようやった。でも、最後、少しランナウトしたせいで あぶみを回収できず、つけっぱ。平らなとこには残置ハーケンが二つほどある。なんとなく不安なので、これにカムを加えてセルフビレイをとり、まずは二人分の荷揚げ。大してモノが入ってないので軽い軽い。
荷揚げの次は男前はん。セカンドビレイで登ってもらう。なかなか登ってけーへんなー。どうしたかな。5分ぐらいして、あまり紐がたぐれてないので どうしたか見に行こうとすると、笛3回。ん?ビレイ解除? 下を覗くと男前はんが手ぇをクロスして「×」の合図。よぉ聞こえへんねんけど「むりー」て言うたはるみたい。(後から聞いたところでは この登ってる時「残置ボルトが一本 抜けた」とのこと。)
とりあえず水から揚がってもらい「ちょっと待ってー」っちゅうて、懸垂下降して あぶみを回収し 男前はんに渡す。で、あぶみがあれば楽勝?!、男前はん、10分ほどで登ってくる。と、この時 既に12:15。登り始めてから3時間弱も経ってまっせ。遅過ぎ?! 男前はんに「ちょっと休憩しまひょか」と言うが「登ってまお」とのことで、休む間もなく登る。次のピッチは男前はんがリード。ここからメインの水流の右側をちょこちょこ登る。で、その後、見えなくなる。この先、一体どうなってるのやら。楽しみ楽しみ。
で、セカンドで登る。男前はんは最初はメインの水流沿いに行ってたが、見えなくなってからは水流から離れたようや。寒いせいもあるんかもしれん。で、この先、水から少し離れたとこの岩を乗り越えようと男前はんは合図していたが、メインの水流右側に戻って登らせてもらった。そのまま俺リードでメインの水流脇をぺたぺたと登り、滝の落ち口にたどりつく。
滝の上は凄い釜。うへー。渦巻いちゃってるよー。渦潮やんけー。
んー…。どこでピッチを切るべきか。もうちょっと行って安定したところで切ろうと思い、渦潮の脇を辿ってみる。案外 浅く、1〜2mほど泳ぐだけで また足がついて、なんとか安定したとこに出れた。で、笛3回。次のピッチは男前はんに行ってもらう。水流を登るところで かなり逡巡していたが、えいっと男前な登りで抜けていった。
で、丸太で切って、俺も到達。そこには少し陽が射し込んでいて、そこで昼飯とする。もう13時でっせ。
さて、昼食後の しょっぱなの滝。これもなかなか迫力あり。俺リード。これは水流のすぐ左をペタペタペタと登った。ハーケンを3枚打ったかな。もうちょっと水が少なけりゃ、水流中も辿れるかもね。
で、この滝を上がったところで一旦ピッチを切る。が、また渦潮君よろしくの釜でえらい迫力。右岸は結構簡単に登れそうだが、ここまでせっかく水線沿いに来たので、もうちょっと水線沿いにこだわってみまひょか。今日は水線の日。
ここは釜からガクンと曲がってて先のほうが見えないので まず、落ち口のとこから少し緊張しながら左岸に渡り、先を偵察。
これが偵察の結果。
はい、引き続き俺リードで、なんとか水流の左が登れそう。っちゅうことで滝の下の左に取り付こうとする。めっさ流れとるんですけど…。深さがよく分からないので かなり逡巡の後、ダイブっ!が、とりつけまへんでした。えらい勢いやー。もっぺんトライ。今度は もう少し上流側めがけてダイブーっ。とりつけました。で、その後、ハーケン2〜3枚とカム1つで滝の上に出る。
安定したとこまで引っ張ってってピッチを切る。10分ほどかかって男前はんも登ってきた。
さて、この先
こんなんなんですけど…。
トユ状滝っちゅうんでっか?!
鯉の滝登りみたいに登っていけるやろか。
男前はんは「無理無理無理ー、これは登れんでしょ」ってゆーたはる。
どーかなー。水流れてるとこの滝の下の取り付きの深さが よー分からん。行ってみてもええけど結構な勢いで流れとんなぁ。
それより何より、まだ先に ごっつい滝が覗いている。すげーーー。凄すぎ。
動画
で、結局 右岸側の壁を攀じることにする。あー、なんか、残置ボルトがあるよん。これでセルフとろ。で、男前はんリード。15分ほど粘ったが2mほど上がったところで次の1歩が踏み出せず、「やっぱ降りるわ。」とのことで降りてきはった。交代して、俺リード。確かにズルズルで外傾で嫌らしい。逡巡しとると男前はんが下から「厳しいやろ」と言ってくる。なんかそんなんゆわれたら「行ったらー」とか思っちゃうんよね。時間は既に15時半で ちょっとヤバヤバやけど、谷を降下しても時間かかるし、この登り、行っちゃいましょー。っちゅうことで、また、例によって、苔蒸した岩をたわしでこすります。苔ちゃん ごめんなさい。でもって、ハーケンを打ち、ランニングを上にとり、足を一歩前へ。ふーっ。またリスを見つけ、ハーケンを打つ。抜けやすいかも。ってことで3枚ほど打つ。ランニングを取り、たわしでこすり、また一歩。またハーケンを打ち、また一歩。次に木の根でランニングを取りトラバース。で、やっと太い木ぃに辿りついた。やったー!!!やれば出来るじゃん、俺。でも20分ほどかかったがな。もう16時前じゃん。先には やっぱりエグい光景が。
で、セカンドビレイで男前はんに登ってもらい、そのまま つるべ落としで男前はんリード。また かなり逡巡してはります。「ガバが無い」とのこと。10mほど高度を上げて、止まった様子。何かオガってはる。どうも「ビレイ解除」ってゆーてはるっぽいねんけど、水音で何ゆーてるか分かり難い。このために「ビレイ解除は3回笛」の合図を決めといてんけど…、なんか、男前はん、余裕なくって 笛のことは忘れてるっぽい。何度か確認するが結局 何ゆーてはんのか分からんので、セルフビレイを外し登ってみる。ロープはクイクイ引かれてるのでビレイはしてくれてるみたい。
登りだすと、男前はんが逡巡してたわけがよー分かる。っちゅうか、こんなとこ よー登りはったなー。
男前はんがピッチを切った箇所からは少し斜度が緩むが、まだロープは手放せない。今度は俺がリード。30mほど登り、よーやくロープなしでも行けそうなところに辿りつく。
さー、もー17時を回ってますやん。今は黒瀬谷の右岸に居る。車に行くなら左岸からのほうが早ょ帰れるけど、降りて登ってしてる内に暗なりそう。早めに尾根に出たら、尾根は明るいからヘッドランプなしで帰れる距離が伸びるやろ。ってことで、右岸側の尾根を目指す。がーんばれ、がーんばれ!お陽さんとの競争や。糖分を補給する。水分は もーおまへーーん。水線から離れる前に、水汲んどくんやった。なんとか東西に伸びる尾根に出れたのが18時過ぎ。
その尾根を西に辿るとダムのバックウォーターやらが見えてくる。
で尾根の西の端で二重線ピンクテープが2本の木ぃにつけたぁる。男前はんが「二重線は道の分岐点って意味や」と教えてくれはる。当初、地形図上で見た限りでは北東尾根を降りたほうが早く車道に着けそうで そないしょうかゆーてたけど、実際に見た分には、南西尾根のほうがシダ生えが少なく、歩き易そうやったんで南西を選ぶ。尾根は急で、途中、だいぶ暗なってきたんで、木を持ちながら確実に降りる。で、汗だくで降りていくと見覚えのある景色。黒瀬谷出合いや。
かなり暗い中、嫌ーなトラバースの踏跡を辿り吊橋へ。車まで帰る途中の枝谷の水をゴクゴク飲み干す。あー、絶品。
やっとこさ車に着いたわー。ヘッドランプは使わずに済んだ。(済ませた?!)
男前はんは夜中2時から仕事なので、温泉に寄らず、南阪奈道→近畿道でリッチに帰り、22時半に沢良宜からモノレール乗って 自宅に着いたら23時。
たっぷり遊べた一日。
その他 感じたことなど
今回、ウェットスーツ&ライジャケ着用で入ったが、通常の水量ならウェットスーツは不要。ライジャケも俺らが遊んだ区間は通常水量なら不要だろうが、その奥は もしかしたらあったほうがルンルンになるとこもあるかも。合羽はあったほうが良い。
今回、ジャンピングを二人とも持っていったが重いのでパーティ内で1つ共同装備にしたほうが軽なる。
今回、あまり奥へは入れなかったが、一つ一つの動作をスムーズに短時間で確実にこなせば 限られた時間で なるべく長い区間を楽しめる。
残置ボルトも残置ハーケンも抜けることがある。
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