仙ノ倉山・平標山〜初夏の稜線漫歩を満喫〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,285m
- 下り
- 1,271m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大変整備がされています。 |
その他周辺情報 | 猿ヶ京温泉:まんてん星の湯(650円) |
写真
感想
梅雨に入る前にどこに行こう?百名山稼ぎに岩手山方面かまたは谷川方面か?迷ったあげく岩手山方面は今後も晴天のチャンスがあるだろうと考え、今回は谷川連峰の平標山・仙ノ倉山にする。谷川馬蹄もチラッと頭に浮かんだが、今の実力では無理であろう(1泊または、朝日岳往復は日帰りで可能かも知れないが・・・)。今度の日曜は全国的に上天気の予報が出た。谷川方面では、これが梅雨入り前の最後の晴天のチャンスであろう。
前日の22時に千葉県内の自宅を出発。途中、軽く腹ごしらえをし、朝食と昼食を沼田IC近くのコンビニで購入し、苗場スキー場近くの平標山登山口駐車場に着いたのは早朝3時。すでに約30台もの車が駐車しており、駐車場の3割程度が埋まっていた。案外人気のある山なのね。昨日が悪天だったから、みんな今日にしたのだなと思った。
車の中で1時間くらいウトウトして、午前4時10分に出発。気温は3℃くらいで長袖1枚だと寒い。さらに防寒着を着て出発。ヘッデンは要らない。早くに出発すると、混雑も避けることができるし、涼しい内に稜線に立つこともできる。眺望も早朝がよい。早発ちは3文の徳だ。鉄塔までは基本的には急登だが、適度に緩急があり、あまり疲れない。振り返るとまだ雪の多い苗場山が赤く染まっている。暑くなってきたので鉄塔下でTシャツ1枚になる。服もザックも汗でぐっしょり濡れている。この先も同じような急登が続くが、風が冷たいのでTシャツ1枚だと寒い。長袖を1枚羽織るとちょうど良い具合になった。
松手山あたりが森林限界で草原状となり、良く整備された木製の階段道となる。このあたりから高山植物の宝庫となる。延々と続く階段道はチときついが、眺望や高山植物がそれを差し引いて余りあるご褒美を与えてくれる。特に、平標山直下のハクサンイチゲの群落は見事であった。まだ、登山者はまばらであったため、自由に立ち止まり高山植物を撮影したり眺望に見入ったりしながらマイペースに進んでいった。
平標山7時ちょうどに到着。行動食のおにぎりを頬張る。まだ早いが、第一目的地到達だからノンアルコールビールも開けよう。今日は上天気だし、風もカラッとしていて本当に気持ちがよい。残雪を所々に散りばめた草の稜線が魅惑的に私を誘う。いよいよ本日メインの稜線漫歩だ。20分の小休止の間、10名ほどの登山者が通過して行った。
平標山から仙ノ倉山にかけては、高山植物の宝庫だ。色とりどりの花が青空に映えて鮮やかだ。特にミヤマキンバイのお花畑は見事であった。残雪の残る緩やかな草原道は、まさに雲上の楽園という趣だ。この稜線漫歩では何回もの楽しい停止を余儀なくされた。
仙ノ倉山には8時2分。まだ時間的に早いので眺望が良く利く。見所は谷川連峰や苗場山の上信越の山々と越後の山々だ。尾瀬の燧・至仏も仲良く並んで鎮座している。佐武流山の右には、真っ白な白馬連峰が思いの外大きく見える。その右横前には戸隠の高妻・乙妻。頂上で写真の撮り合いっこをした若い単独行者と、山座同定の会話をしながら楽しいひとときを過ごした。一通りの山座同定が終わった後、ノンアルコールビールを開け、景色を見ながらお菓子を食べた。ゆっくりと50分、頂上でのんびりと過ごした。その間にも何人もの登山者が到着したが、証拠写真を撮り、休息もそこそこに往路を戻る人が多かった。
8時55分、名残惜しい仙ノ倉頂上を後にする。歩き出して驚いた。次から次へと登山者が登ってくるではないか。比較的マイナーな山と認識していたが、考えが甘かった。高山植物の山として相当人気が高いのだろう(私はあまり認識していなかった)。山では登りが優先だから、2〜30 m歩いて道を譲り、また10 m歩いては道を譲った。平標の頂上も人で溢れていた。休む気になれず、平標山の家方面に歩を進める。松手山コースをはずれると、幾分静かになった。整備された木製の階段のおかげでテンポ良く下ることができる。間もなく山の家に到着。10時07分。ここから見る万太郎山は立派で、まるで室堂付近から見る剱岳のような趣があった。仙ノ倉から平標の稜線もはるか頭上。ここは良いロケーションだ。冷たい水の出ている小屋のベンチで、ざるラーメンとおにぎりの昼食。緑の稜線の空には白い雲がゆったりと流れていた。ここはゆっくりと時間が流れている。ある登山グループから、絶え間なく笑い声が聞こえていた。
平標山の家からは急な下りが続くが、ほとんどが整備された木の階段だから歩きやすく安全だ。こんなに長い階段を設置された関係者のご苦労が伺える。感謝である。40分ほどで林道に出た。登山口には立派な道祖神が祀られていた。あとは緑のトンネルの林道をしばらく歩き、右に分かれる河原沿いのやや歩きにくい山道を少し我慢すれば、今朝の駐車場に到着した。正午ちょうど。もう少しゆっくりしても良かったが、山上は大混雑だからこれくらいの時間が潮時だったのであろう。
駐車場は満杯であった。600円料金を払って国道に出たら驚いた。苗場スキー場方面に向かって多くの車が路駐をしていた。今日は千単位の登山者があったと推測された。途中、猿ヶ京温泉の「まんてん星の湯」で山の汗を流した。タイプの違う4つの露天風呂(湯船が仕切られている)が良かった。入浴後、施設内の食堂で上州名物「麦豚とんかつ」定食とノンアルコールビールでひとり打ち上げを行った。帰りの高速では強い眠気を催したので、赤城SAで30分ほど仮眠を取った。東松山や練馬出口付近で渋滞に巻き込まれるものの、比較的順調に車を走らせることができ、18時半過ぎに自宅に戻った。
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