勘七ノ沢〜小草尾根下山
- GPS
- 07:41
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 894m
- 下り
- 895m
コースタイム
- 山行
- 7:18
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 7:41
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(追記) この駐車場は2024/7/1〜2027/3/31まで工事のため車両通行止めになっています。 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/f4y/03shinrin/seibi/kenminnomori/omotetanzawakenminnomori_202406.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
・コンディション: 水量普通〜少し多め、ヌメリところどころ滝の水際にあり(CL/SL共にラバーソール) ・他パーティ: 沢内なし ・参考遡行図:「丹沢の谷120ルート」P.98,99 (1級上) ・携帯電話: 駐車場〜沢内F5滝下までは電波なし、F5滝上〜堀山の家付近でd/S/R若干電波あり ・登山届: Compass, 身内へ共有, 登山ポストなし ・CLは初めて入る沢/SLは2022年11月にソロで遡行(記録: https://yamare.co/4872519) CLのリード練習のために、SLオススメの丹沢で特に人気のある勘七ノ沢へ。 5つある滝がどれもバリエーション豊かでおもしろいとのことなので、それを楽しみに行ってきた。 堰堤が途中5つ出てくるのが少しだるいが、F1〜F5のメインの滝は巻かずに全て登攀できるし、後半にある小滝群やゴルジュはジャブジャブ水に浸かりながら進めて夏にオススメのとても良い沢だった。 以下詳細など。 「二俣」の木橋から入渓後、穏やかな渓相を進むと壊れた堰堤。堰堤は右壁を登った。 小草平ノ沢出合を通り過ぎ、勘七ノ沢を進むとすぐにF1が出てくる。 ◾️F1(CLリード) 滝の左壁を登攀。出だしの足が傾斜があり悪い。クライミング経験がないと探しにくいかもしれない。下部は手足があまり良くないが、上部は手足ともにわかりやすい。残置スリングあり。 ◾️F2(CLリード) 滝右壁のリッジ状を登攀。壁の途中にテラスあり。 テラスより上部に古いハーケンがあった。ラストのマントルを返す前がリーチがないと少し厳しかった。上部に残置ロープあり。 ◾️F3(フリー) 大きな釜がある滝。釜の左岸をへつりながら滝下へ移動してそのまま右壁を登る。手足ともにわかりやすい。 釜でへつるところに残置スリングあり。 ◾️F4(フリー) 一段目の滝の右壁を登り、そのまま進んで二段目の右側のチムニー状を登る。F4の前に着くと「ココ進めるの!?」というくらいの迫力ある滝だが意外と登りやすく、滝の裏側まで行けるのが面白い。二段目の手前とチムニー状の壁内に残置スリングあり。 ◾️堰堤 それぞれ左岸を登ったり巻いたりした、と思う。あまり良く覚えていないが、踏み跡を辿った。 3つ目だけ、左壁の岩がゴツゴツしたところをSLがフリーで登って上からロープを出してもらい、CLはフォローで登った。リーチがある人はツッパリ、リーチがない人は細かい粒を使って登れる。少し高度感がある。 ◾️F5(CLリード) 左側の一段棚になっているところから滝の方へトラバースしていき、滝左壁を直登する。壁が全体的に濡れているので少し嫌な感じだったが、ヌメリはそれほど感じない。下部よりも上部の方がスタンスがわかりやい。高度感あり。マントルを返した時やり切った感がある。古いハーケンと残置スリングあり。 ◾️ゴルジュ 登れる小滝が連続し水流を進める。ツッパリなど、大きい滝とはまたちがったムーブが出てくるので面白い。滝が奥に連なっている景色がワクワクする。 ヤマレコの記録でも多い標高890mあたりで左岸の尾根へ脱渓。 尾根は踏み跡がありほぼ迷うことはなさそう。木の根の間が階段状に踏まれているなど歩きやすい。 登山道が近づくとフェンスが出てくる。フェンス沿いに歩いていくと大倉尾根のちょうどベンチのあるところに合流できる。 堀山の家から小草尾根方面へ旧登山道を降る。 「道迷いに注意」の看板あり。 ところどころピンクテープが付いているので見失わずに行けば大丈夫だが、一箇所紛らわしいピンクテープがあり右に曲がるところを間違って直進してしまった。が、すぐに気づいてトラバースしてリカバリーした。 降って行って小草平ノ沢と合流したところで2人とも沢を歩きたくなったので、今回はその合流地点で登山道から逸れて二俣まで沢を下降した。 壊れた堰堤も朝登ったところをクライムダウン。 沢全体を通して特に危険に感じるところは無し。 もちろん初級者・初心者だけではナンバリングされている滝の登攀や脱渓時の地図読みは難しいと思うので、沢慣れしている中級者以上の人と遡行してほしい。 ヒルは沢内・詰めの尾根・下山の小草尾根で各6〜7匹くらいを目視確認。 下山後駐車場にてCLのゲーター外側と内側に各1匹ずついたため駆除、SLはゼロ。 丹沢なのでもっといるかと覚悟していたが、意外とポツリポツリ程度でそれほど脅威に感じなかった。 他にも沢内にはカエルが大小たくさんと、ヤゴもいた。命が溢れている良い時期だった。 |
その他周辺情報 | ラストコンビニ:セブンイレブン秦野戸川店 日帰り温泉:湯遊三昧 湯花楽 秦野店 |
写真
感想
右膝の怪我から回復し、2週にかけて一般登山でリハビリからの満を持しての沢復帰!
沢ハイシーズンに向けて、CLの計画及びリード力向上トレのため、ヒルに目を瞑って表丹沢、勘七へ。
一昨年一人で来ていて、コンパクトに初級な滝登攀が楽しめる良い沢ということで以前からCLにおすすめしていたが、ついに機運が訪れ計画してもらった。
前に来たのが晩秋だったこともあり、水量の多い盛夏の季節の沢として十分に楽しめた!表丹沢の初級者向け滝登攀な沢はここが一番楽しいと思う!異なる5種類の大きな滝、すべて登れるゴルジュ、楽しくはないが大きめの堰堤越え、詰めの地図読み、とコンパクトな中に初級沢の要素盛りだくさん。
人も多く入っているので、丹沢特有の岩の脆さもそこまで感じることなく、支点や残置スリングなども要所にあり気楽に楽しめる。
少し心配していた天気は大きく崩れることもなく、たまに晴れ間のある曇天でちょうど良い沢日和だった。服装はベースレイヤー上下+Tシャツ+ハーパンのみで全く問題なく水線突破が楽しめた。山行終了時の車の外気温計は30℃。
表丹沢の沢といえばヒル。遡行中でも両岸の土や落ち葉の上などを歩くと足から上がってくるヒルを多く見た。そのためゴーロでもなるべく水線を歩いた。ただ、詰めではヒルは不可避。数分毎に足をチェックすると何匹かはついている。手や、休憩時のザックはなるべく地面につけない+数分置きの足回りチェック+靴や靴下の中に入り込ませないゲイター装備のお陰か、特に被害はなかった。山行開始時にヤマビルファイターをたっぷりつけてはいたが、その効果かはいつもよくわからない……。
というかそもそも体を這ってるヒルを見てもすぐに取れば問題ないので、あまり何とも思わなくなって慣れてきてはいる、のかなwあまり慣れたいものではないけど……。一応、携帯ボトルに塩水も用意して携行(肌に噛み付いてしばらく経つと外しにくくなるため)していたが、必要になることはなかった。山行終了後のチェックでも僕の装備にはヒルは見かけなかった(CLに1匹くっついていた)。
CLの計画やリード登攀には大きな不安はないものの、やはりロープワークや支点構築にはまだまだ伸び代がありそう。
今回もF1でフォロービレイが正しくできていなかった(落ちなくてよかった…)事件があったが、何より忘れちゃいけないのは構築手順や内容ではなく、点検項目であることを改めて肝に銘じて欲しいと思う。長い山行では疲れなどから正しく支点構築ができていないことや、人間なのでミスもあるのは想定内にしたい。最低限、何を点検すれば良いのか(フォロービレイならクライマーのロープを引いてみて止まること)だけわかっていれば、ある程度の安全は守れるはず。例えば何かの理由で確保機や引き上げがうまくできないなら、ロープをフィックスしてフォローにアッセンダー登攀してもらう判断などでも良いわけで。最も重要なのは「正しい手順」よりも「正しい点検」ということでやっていきましょう!
僕としては、今回は確保機としてエーデルリッドのメガジュルを初めて沢に持っていった(これまではBDのATCアルパインガイド)。
マルチでは既にメガジュルを使っていたが、満を持して沢にも投入した形。沢で使う細いロープ径+濡れコンディションでも問題なく使える自信が付けられた。メガジュルは特に懸垂下降時のバックアップ機構が安心できる(今回の山行では使ってないが)ので、これからは沢でもガンガン使っていこうと思う。気になるのはエーデルリッド社以外のカラビナとの相性ぐらい。今回は試さなかったが、グリベルのクレプサイドラが使えると嬉しいんだけどなぁ。これは少しづつ試していきます。
まぁとにかく、総じて、とても楽しかった!
今夏の丹沢修行は多分これで最後になるでしょう。北上していこ!おつかれさまでした!
初、勘七ノ沢!
前からやっくんに「超オススメ!楽しい沢!」と聞いていたのでいつか行きたいなーと思っていた沢。ヒルがいるけど水流の中にいればそんなに気にならないだろうし、楽しく滝登りできるなら!と計画しました。
全体遡行してみて、コンパクトな中に毛色の違う滝やゴルジュが程よいサイズで次々出てくるので全然飽きない!
丹沢でも他の沢に比べると滝を登っている限りでは岩が脆い感じもなく、詰めに利用した尾根も沢の詰めにしては楽なほうなので、初心者・初級者さんも安心して連れて行けそうだなと思いました。
とにかく5つの滝が全部表情違って面白いです!見ても登っても楽しめる。さすが表丹沢の人気沢、と納得の一本。
ヒルが我慢できる人なら行って損はない沢です。
今回3本の滝をリードさせてもらいました。そもそも沢の中で何本もリードを担当したことがなかった(メインの大滝を一本だけ、というのはあった)のですごく緊張しました。緊張爆発と朝イチ体が動いてなかったり、頭が全然回ってなかったりで初っ端のF1のフォローのダイレクトビレイを大間違い!!!!!!!クリティカルな大間違い!!!!!危うくパートナーをこ◯すところでした……。
本当に申し訳ありません……。
初心者さんとか連れて来てるときじゃなくて本当に良かったです……。
めちゃくちゃ叱ってもらった&正しいやり方をおさらい。
でも、こんなにやらかしたのにその後出てくる滝もリードを任せてもらえたことに感謝。
各滝で支点作りのチェックをしてもらい、ここはどういった理由でこの場所で支点を作ったのか・自分がリードだったらどこで支点をつくるか・この木よりもこっちの岩の方が良さそう、などなど、次回別の沢でリードした時にもっと視野を広げて選択肢を増やせるアドバイスをしてもらいました。
家で復習もきちんとやります。
以上、反省。
お疲れ様でした!!ありがとうございました!!
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