頭陀ヶ平〜藤原岳【採掘工事が進む袴腰と孫太尾根を眺める】
- GPS
- 09:10
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,247m
- 下り
- 1,246m
コースタイム
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 9:09
天候 | 曇り 後晴れ 時々霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
木和田尾の巡視路序盤でも、ヒルの被害はありませんでした。 |
その他周辺情報 | *忘備録* 【袴腰】 2016年以降加速した感のある鉱山事業の採掘工事ですが、 山上台地の東側尾根地形に沿ってしっかりしたフェンスが建てられ、 太平洋セメントの工事区域として立ち入りが禁止されました。 以前存在した三角点のピークは完全に姿を消し、裸の平地に変わって しまいました。 【孫太尾根】 丸山と草木の鞍部中腹辺りまで進んでいた採掘現場でしたが、 今年の4月には鞍部の登山道直下にまで伸びている作業道を見て 驚きましたが、6月になり正式に通行禁止が発表されました。 花の百名山に相応しい尾根としてメジャールート化しただけに 複雑な思いです。 なんとか西側の山腹に迂回路を通して、登山道としての存続を 願うばかりです。 |
写真
感想
9月1日から通行ができなくなる孫太尾根、すでに大きく姿を変えた袴腰。
共に資源開発のため失われていく姿を眺めるため藤原岳へ出かけよう。
計画はWさんのレコに触発され裏道を下山コースに選び、頭陀ヶ平から
山上台地に出て採掘現場を眺めてこよう。
自宅を出発して間もなく雨が降り始めた。コースを短縮して登山口を
大貝戸に変えるか、止むのを待って計画通り木和田尾を登るか考えながら
養老を過ぎると幸い雨は止み、要らぬ心配だった。
「・・・のジョニー」を靴やズボンにたっぷり吹き付け出発する。
鉄塔巡視路から子向井山へ向かうが、谷地形に風がなく異様と感じるほど
の湿度だ。30分ほどの登りでたちまち全身は汗にまみれ、脚が重くなる。
No.205鉄塔を過ぎた辺りで早くもへたり込む始末だ。
それでも気持ちは何とか続いていたので、騙し騙し子向井山から
R201鉄塔に向かうが、元気づけてくれるような展望は得られなかった。
頭陀ヶ平での展望を楽しみに、その後も亀のような歩みで県境稜線を
目指すと願いは通じ、西から南側の霧はすっかりと消えていた。
僅かだが吹く風はやはりありがたい。涼しい風に吹かれながら、
隣の御池岳は言うに及ばず、主脈の竜ヶ岳辺りから御在所岳〜雨乞岳〜
綿向山の展望を楽しみながら行動食を頬張り、英気を養い計画通り
県境稜線に沿って天狗岩北側の広場に出て昼食タイムとする。
木陰に腰を下ろし、目前の御池岳周辺の山並みや足元の花を愛でながら
たっぷりと休憩したおかげで、やっと普段の調子に戻る事ができた。
これなら計画通り山上台地から展望丘を廻って裏道を下れそうだ。
山荘直下に立てられた「孫太尾根通行禁止」の注意看板を見て山上台地へ
踏み込む。地形図にある池に立ち寄り、台地の南端に向かうと
重機が作業中の袴腰や草木へ上がる鞍部直下まで作業道が伸びた孫太尾根
の採掘現場がよく眺められる。藤原岳の自然保護よりも資源開発を
優先された現実を改めて確認して裏道を下る。「長命水」と言われた
水場に出ると妙な匂いに誘われ近寄ると奇妙な形をしたカリガネソウが
見頃を迎えていた。
【今現在は孫太尾根の通行再開の可能性に関しては明示されていないが、
2012年当時は登山道迂回の可能性など対策も考慮され、自然保護と
資源開発が共存できる可能性も残っていたようなのだが・・・】
コメント
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孫太尾根が整備された折、開発ラインからは
免れたと思いきや、残念な結果になりましたね。
ミノコバイモも数を増やしつつあったので
なお残念です。
今回の通行禁止についてはいろいろ残念に思います。
有数なバリエーションルートだった尾根が、豊富な花に恵まれた
おかげでメジャールートに変わり、おかげで登山道の整備も進みました。
花や雰囲気の変化を楽しみながら多志田山に至り、圧倒的な登りで展望丘に立つ、
そんな魅力いっぱいの尾根が登山道として復活するように、行政に期待する
のみです。
袴腰も消え、孫太尾根も分断される、それが藤原岳の悲しい宿命
なんでしょうか・・・。
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