風雪を乗り越えて槍ヶ岳


- GPS
- 32:50
- 距離
- 40.2km
- 登り
- 1,921m
- 下り
- 1,914m
コースタイム
- 山行
- 7:45
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 8:59
- 山行
- 7:16
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 7:43
天候 | 晴れ⇒曇り(強風)⇒雪(暴風)⇒晴れ(強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪、凍結ありなので10爪以上のアイゼンが必要。 山小屋の営業が終了しているところもあるので、水の補給場所は事前に要確認。 装備と天候が折り合わない場合は即撤退を。 |
その他周辺情報 | 上高地温泉ホテルは日帰り入浴が可能なのようです。(15時まで) |
写真
装備
個人装備 |
10爪アイゼン
ランタン
|
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感想
元々は上高地から槍ヶ岳まで上がり、大喰岳、中岳、南岳と縦走してから上高地まで下りる予定でしたが、
降雪と強風のため、上高地〜槍ヶ岳のピストンに変更しました。
紅葉に関してはピークが過ぎていたので特に見所はなかったです。
営業が終了したり、営業終了間近の小屋が多いので事前によく確認を。
毎日アルペン号を利用して、新宿から上高地へ。
朝5時20分ごろに上高地バスターミナルを出発し、9時間かけて槍ヶ岳山荘へ到着。
天気は良く、風もそこまで強くなかったため支障はなかったが、
槍ヶ岳山荘へ着いて受付を済ませテントを張り終わる頃には風が強くなり
槍の穂先はガスの中に消えてしまった。
槍の穂先へは明朝アタックすることにした。
槍ヶ岳山荘の宿泊者は10名ほどでテント泊は私だけでした。
(天候のこともあったので小屋泊にするか少々悩んだが)
予報では風速25m以上となっていたので、テントの張り糸をしっかり設置することに
加え、テント内の四隅に岩を置いた。
また、ペグがあまり深くまで刺さらなかったのでペグの上に岩を置いた。
北西から風が吹き込んで来るとのことだったので、北西から見て岩陰にあたる箇所に
テントを張った。
設営時点では、「場所選びも設営も入念に行えたし安心できるだろう」と思っていたが、実際はそうでもなかった。
16時過ぎからは風がかなり強くなりテントの外に出る気もなくなった。
夕食を食べ、早々に寝袋に身体をもぐらせたが、1時間ごとに目が覚めた。
外では「ゴーゴー」と低い風鳴りが響き、テントは大きく揺さぶられた。
特に風が強く感じられたのは23時台、2時台、3時台だった。
テントが変形するまでの暴風。
「テントごと吹き飛ばされないか?」
「テントが壊れたら小屋に逃げ込むしかない、だがこの風で小屋までたどりつけるのか?」
「明朝までに風は収まるのか?穂先に登れるのか?予定時刻に下山開始できるのか?」
未経験の状況だったため色々な事が頭をよぎったが、成す術は何も無いので
目を閉じひたすらにこの状況を耐えるしかなった。
幸い防寒対策は十分だったようで、-11℃まで冷え込んだが問題なかった。
【レイヤリング】
上:化繊Tシャツ、化繊ロングシャツ、ライトシェルジャケット、ソフトシェルパーカー
下:コンプレッションタイツ、ハーフパンツ、ウィンドブレーカー、ハードシェルパンツ
明朝、風(おそらく風速15m前後)はあるものの天気は良かった。
テントの周りには10cm以上の積雪。
槍ヶ岳にもしっかり雪が付いていた。
朝食を済ませ、風が少々弱くなったタイミングを見計らって即座にテントを撤去した。
アイゼンを装着し、サクッと槍ヶ岳登頂。
感無量だった!昨夜の辛さもあり、さすがに涙が出た。
ただ、残念なことにスマホやデジカメが寒さのせいでうまく起動せず、ほとんど写真が撮れなかった・・・
心のフィルムに絶景を焼き付けて再訪することを胸に誓い下山した。
槍ヶ岳、ほんとに素晴らしい山だった。
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