久度ノ沢 〜1326標高点〜和名倉山〜二瀬

2016年01月09日(土) 〜 2016年01月10日(日)

• GPS: 29:03
• 距離: 17.5km
• 登り: 1,796m
• 下り: 1,904m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:21
• 休憩: 0:00
• 合計: 6:21

9:40 スタート地点
10:09 10:09 滝川合流点
11:26 11:26 尾根取付
13:06 13:06 1326標高点
14:26 14:26 1558.7m三角点
15:29 15:29 ヒルメシ尾根分岐
16:01 16:01 宿泊地
7:49 宿泊地

2日目

• 山行: 6:46
• 休憩: 0:07
• 合計: 6:53

7:49 宿泊地
9:54 9:54 北ノタル
10:10 10:11 二瀬分岐(二瀬・山頂・仙波方面)
10:33 10:33 和名倉山
10:43 10:43 二瀬分岐(二瀬・山頂・仙波方面)
10:53 10:58 北ノタル
12:12 12:12 造林小屋跡地
12:19 12:20 森林軌道跡
12:47 12:47 登尾沢の頭
12:52 12:52 旧反射板跡の展望地
14:07 14:07 秩父湖吊橋(和名倉山分岐)
14:42 14:42 秩父湖バス停
14:42 ゴール地点

天候

気象庁発表：当日の秩父 （標高155m）の気温
1/9 9:40 3.6℃ ： 風速 0.7m/s
1/10 14:4012.8℃ ： 風速 1.6m/s

実測
1/10 7:45 標高約1,840mのテント内-2℃

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

【行き】
電車：西武秩父線・西武秩父駅
バス：秩父市営バス川又線・川又停留所

【帰り】
バス：西武バス三峯神社線・秩父湖停留所
電車：西武秩父線・西武秩父駅

コース状況／危険箇所等

危険箇所：
久度ノ沢は所々凍結箇所があるので、渡渉の際には注意。

登山ポスト：
見当たらず。

積雪：
高標高部の日陰に僅かに残っている程度。

その他：
埼玉県警の情報によれば
「和名倉山(二瀬尾根〜山頂コース)は、秩父山岳連盟により登山道標識を主要地点に設置しました。」らしいです。
事故多いらしいので、しょうがないですね。
http://www.police.pref.saitama.lg.jp/d0010/kurashi/sangakujyoho.html

写真

1/9 9:58

川又停留所より歩いて、ここから滝川へ降ります。判り辛くて一旦通り過ぎてしまいました。

1/9 10:01

滝川へ下る途中、川沿いに上流へ向かう道を見ると、崩壊による通行止めテープが貼られていました。

1/9 10:04

滝川に架かっていた、宙吊りブランコ式の吊り橋。これを渡った所が久度ノ沢となります。

1/9 10:05

橋は地面から40〜50cmくらい浮いています。この折りたたみ梯子を下ろして使うようですが、固いし面倒なので使いませんでした。因みに、橋は非常によく揺れますので注意。

1/9 10:40

久度ノ沢を暫く遡行すると、この潰れそうなプレハブ小屋が。

1/9 10:52

それを過ぎると、いよいよ巻き道も崩壊箇所が増え、更に進むと道も赤テープも無くなります。

1/9 11:11

倒木やガレが続き、渡渉も挟んでだんだん進行が遅くなりますが、沢を見て心を和ませながら進みます(笑)。

1/9 11:16

ここから尾根へ取り付きました。斜度はだいたい40度くらいでしょうか。

1/9 11:29

傾斜が急でかなり疲れますが、体重を預けられる樹木が多いので特に滑落の恐怖感はなし。

1/9 11:51

やっと尾根らしい所まで出ます。

1/9 12:21

ちょっと緩やかになっている所に出ると、地面に空き瓶がありました。これを過ぎるとまた元の急斜面になります。

1/9 12:25

岩陵に行き当たるので、ここは左に巻きました。

1/9 13:04

やっと緩やかな尾根へ出ました。この近辺が1326m標高点となります。

1/9 14:25

更に進むと、1558.7m三角点があります。

1/9 14:39

尾根が広くなると、コメツガとブナの林が広がります。これだけ広いと、落葉前は地形が判らなくなるだろうなと思いました。

1/9 14:48

だんだんとスズタケが目立ってきます。

1/9 14:53

標高1630m前後に遙か広がるスズタケ。さすがにここには特攻しませんが、入ったら出るのが難しそう。

1/9 14:56

高さ2m超えるスズタケの中を進みます。尾根沿いに歩けば踏み跡があるので多少は楽ですが、防御しないと顔や手の皮膚が傷だらけになるので注意。

1/9 15:30

ヒルメシ尾根分岐のあたりで突然道が広くなります。今までの藪は一体何だったのかと。

1/9 15:35

たぶんここの標高だと思いますが、1735と書かれたプレートが。

1/10 8:55

明けて翌日。ヒルメシ尾根を巻かず、樹木が密生して暗い尾根筋を直進しました。

1/10 9:35

大ヨケノ頭あたりに差し掛かると、地面や倒木は苔だらけ。

1/10 9:52

二瀬尾根コースとの合流点は突然開けていました。

1/10 9:56

日陰にはうっすらと雪が残っていました。ある程度の面積で残雪があったのは、こことせいぜい2，3箇所くらいだったと思います。

1/10 10:09

二瀬分岐。いろいろと標識が親切に設置されていました。事故多い影響でしょうかね。

1/10 10:14

地形図上で荒れ地記号になっている箇所。

1/10 10:25

山頂へ到着。事前情報通り眺望なし。そういうの期待してたらここには来ませんが(笑)。

1/10 10:26

逆方向から。因みに、右側に見えているのが、仁田小屋登山口方面のルート。さて戻ります。

1/10 11:15

1913m標高点のやや東側には北側への踏み跡があり、立入禁止のテープで塞がれていました。何かあったんでしょうね。この先は岩場のようですし。

1/10 11:17

やけに開けた場所。

1/10 11:20

珍しく眺望がありました。久々に遠景を望んだ気がします。

1/10 11:24

1780m付近で見つけた、南への踏み跡を木で塞いだ場所。ここも何かあったんでしょうね。

1/10 11:35

進むルートの両脇にあるスズタケが、ビニール紐で纏められていました。かなりの労力が必要と思われますので、先人の苦労が偲ばれます。

1/10 11:59

炭焼窯跡。

1/10 12:06

造林小屋跡地にあるヤカン。沢の水は飲めるのでしょうかね。あまり試す気は起きませんが…。

1/10 12:10

造林小屋跡地に用意されている黒いポールみたいなものは、結構新しそうですが、何か建てるのでしょうか。

1/10 12:14

時を偲ぶように残置されている索道。

1/10 12:17

こういう歩きやすい道が、だらだらと続きます。

1/10 12:20

落石の多そうな箇所が。岩の脆い所なんでしょうね。上を警戒しつつ足早に通り過ぎます。

1/10 12:35

これは雪ではなく、苔から立ち上って霜になったものと思います。なかなか綺麗な光景。

1/10 12:49

旧反射板跡にもヤカンが。

1/10 12:51

他の方が撮影した写真を見るに、反射板はこの平らなところにあったようです。今は痕跡すらなし。

1/10 13:38

役目を終えて残置され、長い年月が経過。

1/10 14:03

変哲もない場所が続いてこのまま車道まで出るのかと思っていたら、秩父湖近くで急に険しい地形になっていました。

1/10 14:05

大洞橋。久々にしっかりした橋を渡る気がする。渡っている途中も安心そのものでした。

1/10 14:07

ここから奥多摩湖沿いに北へ進むルートは、落石などで通行止めらしいです。

1/10 14:11

大洞橋の反対側。渡れるのは一度に5人までらしいです。

1/10 14:12

立て看板の裏側にあった、物々しい「死」のスプレー。ここから少し進んで判ったのですが、どこぞのチンピラさんの自己主張の落書きでした。

1/10 14:16

秩父湖と、背後に登尾沢ノ頭方向を望む。

1/10 14:17

ここから三峯神社への道があるんですね。今回は時間の関係で、行くのを断念。

1/10 14:27

四期萩が見えます。岩肌があちこち露出しており、南面は険しそうです。

1/10 14:31

二瀬ダム。水位よりずっと深いように見える。

1/10 15:03

日が沈んだ直後の秩父湖停留所。これにて今回の登山終了。

撮影機器：

PowerShot S120 CANON

感想

matagi

昭和51年発行の国土地理院地図を見ると、久度ノ沢から1558.6m三角点へ至るルートが記載されていたので、それを目指してみました。
実際に行って見ると、急傾斜で時間も掛かりそうな様子だったので、その手前の1326m標高点を経由する尾根へ変更。
こちらも急登な事に変わりはないですが、登攀具の類は不要。
地面はやや脆いですが、樹木が体重を預けられる程度はしっかりしているので、滑落などの危険もまず無いと思われます。
1326m標高点に付いてからはスズタケの群生しているエリアを除けば、かなり楽に進めました。

帰りは仁田小屋登山口も検討してみましたが、時間的な関係で断念。
二瀬尾根を選択しました。
二瀬尾根コースは「コース状況」に記載した通り、登山道標識が適宜箇所へ設置されており、赤テープも判りやすく付いていましたので、恐らく現状は奥多摩深部・奥秩父あたりの一般的な登山道と同等と思われます。

今回、がんばれば初日に将監小屋まで行けるかなと思いましたが、序盤で時間をどんどん浪費する内にリミットとなり、やむを得ずビバークしました。
小屋のテン場と違い静かな山中でしたが、夜起きた時に見た夜空の星が信じ難いほど綺麗で、強烈に印象に残りました。
今まで色んな地で何度も星空見てきたつもりではありましたが、星ってこんな力強く輝いているものなのかと…。

山行では途中、北ノタル付近と山頂で単独登山者の2名とすれ違いました。
この時期は誰も居ないと思ったら、さすがにそうでもないですね。

それにしても、序盤に通った沢の名称。
久度ノ沢と久殿ノ沢の、どちらが正しいのやら。