栂海新道 白馬より親不知へ
- GPS
- 73:54
- 距離
- 48.1km
- 登り
- 3,647m
- 下り
- 5,420m
コースタイム
- 山行
- 5:43
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 5:56
- 山行
- 7:33
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 9:41
- 山行
- 11:09
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 12:49
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
栂池高原ロープウェイ |
コース状況/ 危険箇所等 |
マムシに注意 |
その他周辺情報 | 親不知観光ホテル 日帰り入浴 この時期は下山者が少ないとの事で清掃中でした 事前確認と予約を。 朝日小屋 予約必須です。 白鳥小屋 寝具無し? 銀マットは置いてありましたが使用して良いのか不明、 自分は寝袋とマットを持参しました。 |
写真
感想
もう何年も前から計画していた栂海新道、まとまった休みと天気がなかなかかみ合わず実行できずにいたが、今回は初日こそ我慢の日となったがそれ以後は絶好の登山日和でこの縦走路を楽しむ事が出来た。
海を目指して下っているのに、登りで苦しむ時間が多かったのがこのルートのハードな所だと思う。
美味しいと評判の朝日小屋の食事もたのしみだった、ごはんを一口食べた瞬間に他とは違うとすぐに判った、ごはんが美味しい。
おかずも美味しすぎる、今回はこれを食べに来たのだといっても過言ではない気がした。
最終日に海岸に降り立つ時、迎えてくれたのはフナムシたち、栂海新道らしいなと思わずひとり笑ってしまった。
1日目
予報通り雨とガス、始発のゴンドラも三人だけ、初めから完全装備で歩き出す
猿倉からも選択肢ではあるが、どうも大雪渓って落石のイメージがあり何度も登りたいとは思わない
雨風共に場所により多少強まるが、歩行に支障をきたす程ではなく黙々と歩く、登山道の先に雷鳥のヒナと親鳥が先行してくれたひと時が本日のハイライト
いつも泊りがけなら荷物の核心部分は、防水のインナー袋にまとめるのに今回それを怠った為、寝袋を少し濡らしてしまった
二日目
白馬岳山頂で朝を迎える、白馬〜雪倉〜朝日は今縦走前半のハイライト
以前朝日から白馬へ歩いた時は暴風雨だった思い出深い道のりだ
時折蓮華温泉からの日帰り周回の方とすれ違うが、ほとんど貸し切り状態
重厚な山頂標識の雪倉山頂で、コーヒーと白馬山荘の弁当でのんびり
小桜ヶ原の木道上でも人が来ないので、靴を脱いでどかっと腰をおろして大休止
木道の上で胡坐をかいてグダグダする
水平道が昨日開通した様だが、時間もあるので急登ではあるが朝日岳へ立ち寄る、
朝日岳の山頂でも靴を脱いでコーヒータイムでくつろぐ
朝日小屋へチェックイン、予約が三名との事だったが結局自分一人のみだった
予約しても来ない方がいて、おかみさんが心配して登山道方面へチェックしに行っていた、そういえば前回テント泊できた時も夕方まで、来ないだのなんだのと騒がしかった記憶がある。
たのしみの晩御飯は予想以上の美味しさ、ここはどこかの旅館か?と勘違いしてしまう。
三日目
本日は白鳥小屋までの相当きつい行程だ、朝日岳で日の出を迎えいよいよ栂海新道へ足を踏み入れる。
あちこちに池や残雪、小さな小川花の群落、みたこともない楽園が続く
目まぐるしく変わる光景は圧巻だ、両側が深く落ち込む細い稜線、よくもこんな所に登山道を通そうと思ったなと、感服する。
小さないくつものピークを乗り越えて行くのだが、登山道はあくまで明瞭でどこも薮刈りがきれいに施されている、どこか薮刈のプライドすら感じる。
ようやく栂海山荘へ到達、大休憩にする 朝日小屋で買った笹ずしが美味い。
栂海山荘からは激下り、黄連の水場辺りはブナが美しい、下駒ヶ岳へは両手も使い這い上がる、そこから白鳥小屋までの2時間もきつかった。
完全燃焼寸前でたどり着いた白鳥小屋は天国に見えた、今晩も一人かと思ったが、荷物を広げて寝床の準備をしていると土間の方から小さいネズミがちょろちょろと現れた、しばらくうろちょろして目があうとぴょんと跳ねて逃げていった、食料類は吊るしておくことにした。
小屋の屋上が展望台だ、淡い日没をぼんやりと見つめ物思いにふける。
暗くなった頃合いを見て目をつむっていたら、すっと寝てしまった。
突然目が覚めたのは、顔の上に何かがトントンッと来たからだ、最初は虫だろうと思い手で振り払いめんどくさいのでそのまま目を閉じていた。
しばらく静まり返っていたが、突然寝袋の足元からスルスルっと小さいヤツが侵入してきた、さすがにこれは飛び起きてライトを点けたがどこかに逃げた様だ
さっきの顔の感触もネズミだろう間違いない。
すっかり目が覚めてしまい、それ以降目を閉じるも二階でトトトンッと駆けている音で寝つけなかった。
四日目
夜明けは白鳥小屋の屋上で迎えた、遥か遠くに朝日岳が見えるよく歩いてきたもんだと感慨にふける
今日は日本海まで短めの行程、少々楽勝気分でいたが実際は金時坂の激しい下り、なかなか着かない尻高山となかなか楽はさせてもらえない。
幾つか車道を横切り遂に親不知観光ホテルが見えてきた時、ようやくホッとした。
マイカー回送サービスを利用したので、自分の車が停めてあるのを確認して一安心。
ウェストン像に挨拶に行き駐車場の一角から海岸へ降りるのだが、これもまた結構な距離がある。
蛇行しながら降りてゆき最後のストレート階段に差し掛かる、青い海が目に飛び込んでくる。 足元には大小のフナムシたちがササッと横切る、ふと頭に浮かんだのは3000メートルの過酷な環境で生きる雷鳥のヒナたちだった。
栂海新道ってすげえと、ひとり納得する 雷鳥で始まり最後はフナムシ、こんな面白いルート日本でここだけだ!
備忘録
小野建さんの「栂海新道を拓く」を読み返すと色々な情景が目の前に浮かび上がってくる、これはもちろん一度歩いたからに他ならない。
最初の計画では栂海山荘で宿泊だったが、色々思案の末白鳥小屋までに変更した。
12時までに栂海山荘に着いて、そこから白鳥まで3時間の行程を歩ける体力が残っているかどうかで判断することにした。
結果的に白鳥まで行けたのだが、つくづく白鳥まで行っておいて良かったと思ったのは、白鳥から親不知までがまた以外に長かったので余計そう感じたからだ。
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