大雪山から富良野岳!大雪山十勝連峰縦走
- GPS
- 76:35
- 距離
- 68.1km
- 登り
- 4,623m
- 下り
- 4,941m
コースタイム
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 6:00
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 11:20
- 山行
- 10:30
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 11:40
- 山行
- 10:10
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 10:45
天候 | 全行程を通して恵まれた晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
旭岳ロープウェイ(1800円、片道ハイシーズン) 富良野町営バス(500円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
ロープウェイ姿見駅〜旭岳 しっかりと整備されている道です。上部にいくと火山の砂利が滑るので降りは注意が必要です。 旭岳〜白雲岳避難小屋 火山の道でゆるやかなアップダウンです。途中いくつか雪渓がありますが斜度も緩いので問題ないと思います。白雲岳山頂直下の雪渓だけ斜度があるので注意してください。 白雲避難小屋〜化雲岳を経てトムラウシ岳 〜化雲岳までは緩やかな稜線です。忠別岳と五色岳の間のみアップダウンあります。トムラウシはヒサゴ沼分岐を過ぎると岩がゴロゴロと登場します。本体手前に急登あり。トムラウシ自体も急な昇り降りになります。 南沼キャンプ地〜オプタテシケを越えて美瑛富士避難小屋 三川台までは問題のない道です。そこからツリガネ山までは笹薮が濃い目、オプタテシケまでアップダウンを繰り返します。コスヌマプリ〜双子池キャンプ地までも笹薮で足元が見づらいです。オプタテシケの登りルートは迷ったため不明。美瑛富士避難小屋まではベベツの登り以外はほぼ降りですがガレ場もあるので歩きにくいです。 美瑛避難小屋〜富良野岳を経て十勝温泉 登山道ははっきりしていて問題ありません。十勝岳周辺はガス時ルートミス注意。標識はたくさんあります。十勝岳を越えて富良野岳への道はアップダウンあります。富良野岳〜十勝岳温泉登山口までは問題のない登山道です。 |
写真
感想
憧れの北海道!大雪山から十勝連峰の富良野岳までをつなぐ大縦走
今回は手記を書きながら歩いたので手記から感想を記載します
おじさんの恥ずかしい独り言ですが・・・
一日目
飛行機、タクシー、ロープウェイと乗り継いで、大雪山旭岳たどり着いたとき、僕はたまらなく嬉しかった。
憧れていた北海道の山々を歩くことができる。嬉しさで高ぶった気持ちの前では縦走用ザックの重さなど関係なかった。
姿見駅を出発するとさっそく、エゾコザクラやエゾツガザクラが咲いている。君たちに会いたくてここまで来たよと思いながら歩く。
旭岳は今なお煙を噴出している火の山だ。その力強さを自分の中にも取り込むように一歩一歩しっかり踏みしめて歩いた。
旭岳の山頂について少しすると雲が晴れてきて、大雪山の全貌が現れた。大きい、なんて大きい山なんだろう。いくつもの頂が目の前にあった。
その頂を渡り歩いて北海岳、白雲岳と進んでいく。白雲岳から見た旭岳の残雪模様はとても美しかった。白雲岳避難小屋のテント場は雪のため狭く、今回持ってきた非自立の軽量テントは張りづらかった。混んでいる事を予想していたので、タクシーで少しでも早く来て正解だったのかなと思いながら一日目を終えた。
二日目
避難小屋から忠別岳までの道はなだらかで、広々としている。先には忠別岳、五色岳〜化雲岳、その奥にはトムラウシがあった。
このなだらかな稜線はお花もたくさん咲いていて、今回一番会いたかったキバナシオガマやコマクサ、ホソバウルップソウがたくさん咲いていた。お花に目移りしてしまいつい足が止まってしまうが、今日の宿泊地であるトムラウシの南沼キャンプ地はずっと先だ。
花を楽しみながら、それでも気合を入れて歩き続ける。忠別岳に着き、そこから見た五色岳〜化雲岳の稜線は素晴らしかった。土肌と残雪と緑が生み出すトリコロール、その奥にそびえるトムラウシ。近づいてますます分かるトムラウシの登りを意識した場所だった。
ヒサゴ沼の分岐から本格的にトムラウシの登りに差し掛かる。ここまでの行動時間は7時間、疲れも感じている。トムラウシのガレ場に苦労しながら登った。手前の急登は特につらかった。
トムラウシに登りきって見えた景色はちょうど半分の景色だった。来た道に目をやれば悠然とそこにある大雪山やそれに続くなだらかな稜線。
行く道にはオプタテシケを筆頭に巨大な山が立ち並んでいた。
ここまで来たのだ。そしてこれからなのだ。
三日目
化雲岳やトムラウシから見た巨大な山、オプタテシケ。今日はこの山を越えるのだ。その手前にはいくつかの峰が並んでおりアップダウンがある。さらには今回のコースで一番山深いエリアになるので笹が繁茂している。足元が悪いので、木の根や石に気をつけながら進んでいく。
一つづつピークを越えるたびにより大きくなるオプタテシケ。最後になるコスマヌプリを越えたとき、その巨大で端麗な山容に息をのんだ。
後ろの山は見えない。僕の目の前にはオプタテシケしかない。
双子池キャンプ地周辺の雪渓で道を失ってしまった。一つ赤テープがあるのだが、続く先が見当たらない。雪渓の上部で人工的な光を見つけたので雪渓を登る。それは古びた銀マットで正しいルートを指し示すものではなかった。
しかし斜度のある雪渓を降りることに恐怖を感じた。山深い道中ということもある。雪渓から藪を漕ぎ、ガレ場に移る。ガレ場に出てしまえば登山道を外れていてもピークを目指せるだろう。ガレ場と藪を渡り歩いてオプタテシケの前峰に辿り着いたのは、コースタイムより一時間も後だった。
山頂で休憩をしているとき、美瑛方面から登ってきた方からビールを一口いただいた。とても美味い。ビールと、優しさが染み渡った。
その方とは美瑛富士の避難小屋でも一緒で、山の話をしたり、一緒に夕日を眺めた。山の厳しさや、人の優しさを強く感じた三日目となった。
四日目
この日は美瑛岳〜富良野岳まで歩く最終日。昨日お世話になった方々にお礼を言って美瑛岳に向かう。ここからの十勝岳はとても美しかった。また歩いてきた大雪山やトムラウシも見える。おそらくこの先に進めば、この美瑛岳が壁となってこの景色は見えなくなるだろう。
十勝岳を目指していると、すれ違った人に「最終日ですか?お疲れ様」と声をかけられた。最終日という言葉が妙に胸に残る。そうなのだ、今日で終わってしまう。素晴らしい道を歩いた日々が終わってしまうのだ。
十勝岳には多くの人がいた。比較的登りやすそうな百名山、さすがの名山だ。
上ホロカメットク、三峰山と歩いてとうとう富良野岳を前にした。
もう富良野岳しか僕の前にはない。
分岐に縦走ザックをデポして、アタックザックで軽快に登る。エゾハクサンイチゲとエゾコザクラが僕を歓迎してくれているようだった。
そして富良野岳の頂上に立つ。ここが最後のピークだ。
来た道を振り返る。十勝岳までの稜線、その先の稜線は見えないが、遠くに大雪山が見えた。あそこから、ずっと、ここまで。
歩いてきたという自信と達成感が押し寄せる。さあ、後は降る道だ。
いよいよ足も痛く、ゆっくりのペースで降る。14時半を過ぎてようやく下山。この縦走を僕は歩ききったのだ。
素晴らしい景色があった。美しい花が咲いていた。暖かい人との出会いがあった。間違いなく、僕は幸せだった。
最後までこんな恥ずかしい日記を読んでいただき、ありがとうございます
初めまして。貴重なデータと手記に感銘を受けました。おひとりで行かれたのですか?来月7日から二人で同じコースを予定してます。初日はやはり白雲避難小屋泊のほうがいいようですね、タクシー代9千円の価値はありそうですね。ひとつ教えてください、ちなみにザックの重さは出発時は何キロでしたか?
そう言っていただくと嬉しいです!ありがとうございます(*'ω'*)
そうですね、朝早くスタートできないのであれば白雲避難小屋が有力だと思います。僕はスタート時23kg程度でした。もともと4泊5日で歩く予定だったのでちょっと重めですかね(;'∀')
9月に登られるということなので水の確保が気になります。場所によっては水が枯れているかもしれないのでヒサゴ沼やトムラの北沼あたりでは補給が必要になるかもしれないですね。
美瑛富士避難小屋は水は確保できないと思います。7月半ばで地図に載っている水場は枯れており、雪渓の融雪水を使いました。
とても素晴らしい縦走路だと思います。oni2kaさんの山行が素敵なものになりますようお祈りします(^O^)
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