谷川岳 裏馬蹄形変則ロングルート
- GPS
- 10:32
- 距離
- 36.3km
- 登り
- 3,211m
- 下り
- 3,222m
コースタイム
- 山行
- 10:01
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 10:32
天候 | 曇り、霧、一時雨。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
下りの平標新道は滑りやすい笹原、急坂、倒木跨ぎ等一般ルートとしてはかなり厳しい方だと思います。使うなら登りの方がいいですね。 |
写真
装備
個人装備 |
バックパック サロモン XA ADVANCED SKIN12
アッパーシェル OMMイーサージャケット
ロワシェル モンベル トレントフライヤーパンツ(携行のみ)
アッパー スキンズA200ロング
ボトムス CW−Xレボリューション+TNFショーツ
TNFバイザー+モンベルメッシュバイザー+TNFネックゲイター
グローブ TNFアルファドライ
シューズ サロモンFELLRAISER
ソックス DexShell防水+Tabio5本指トレイル(携行のみ)
ポール BDウルトラディスタンス
ポカリスエットイオンウォーター1.5L(全消費)
水1L途中給水(全消費
携行食(トレイルバー2(▲1)
クリフバー2(▲1)
ショッツ2(▲1)+塩熱サプリ)
ファーストエイドキット
携行トイレ2(▲1)
iPhone5S(Map+Compass+GPS)
ソニーDSC-HX30V
日焼け止め
パーフェクトポーション ボディスプレー
|
---|---|
備考 | 谷川岳が涼しかったので、肩の小屋では水を0.5Lだけ買いましたが、失敗。1.5L必要でした。 |
感想
昨年馬蹄形を走った谷川岳にまた来ました。その後裏馬蹄形というコースがあることを知ったのですが、万太郎山から下山したレコは多く、ランナーとしてはもう一捻りしたいと考えて、平標山まで脚を伸ばして平標新道を降りることにしました。
(土樽〜蓬ヒュッテ)
中の休場あたりまでは距離の割に標高が上がらず、また風が抜けないため蒸し暑かったです。つづら折れの区間もそんなに急ではないです。森林限界を抜け、蓬沢最上部をトラバースすると、蓬ヒュッテ下の水場。コップ2杯飲んで、ソフトフラスクに500ml給水。ここからはすぐに蓬ヒュッテ。出発から1時間40分。ここまでに右太腿と左脹脛、2箇所をアブに刺されました。上も下も体にピッタリのウェアなので、この時期の水の多いルートとしてはこの程度で済んだのは悪くないかな。
(蓬ヒュッテ〜肩の小屋)
蓬ヒュッテにはテントが5張り程ありました。
あいにく雲がちでしたが、比較的雲が高かったので、進路一ノ倉岳まで、左手朝日岳方面もよく見えました。
ここから茂倉岳取付きまではひどい笹原。防水ソックスを頼りに突っ切りました。武能岳山頂には女性ハイカー1名。蓬ヒュッテテント場を除くと最初のハイカー。茂倉山頂には1パーティー。武能山を過ぎてから時折雨がパラつくためレインジャケットを羽織って進みましたが、茂倉山取付きからトマの耳までの蛇紋岩の岩場は天候の割に然程滑らず、助かりました。
以降一ノ倉岳山頂は無人、ノゾキも無人、オキの耳は先行者1名と入れ違いという静かなトレイルを進んで、3時間50分、8時30分にトマの耳到着。ここも無人。ロープウェイ組が登ってくる前の静かな山頂でした。
肩の小屋ではトイレを借り、500ml400円の水を補給。ハイドレーションとソフトフラスクはほぼいっぱい。ここまで35kmの予想行程中15km進んで水分の消費はほぼ800mlだったため、残り20kmを2Lでいけると判断しましたが、これが失敗。
(肩の小屋〜仙ノ倉山)
標高を下げていくと暑くなってきます。沢から吹き上がる風の当たるところは涼しいものの、以後殆どは暑さを感じながら進みました。
オジカ沢ノ頭は直前から急登ですが、それまではアップダウンの緩いトレイルで快適。ただ、まだ走れる体に戻りきっておらず、小障子ノ頭のあたりから徒歩が増えました。全体にハイカーの姿も少ないですが、大障子ノ頭手前で谷川岳方面に向かうランナー1名すれ違い、ピークでは休憩中のランナー2名とすれ違い。
万太郎山では吾策新道を下ったら楽だろういう誘惑に何とか打ち勝ちましたが、鞍部から500mの登り返し、しかも途中にはこれも結構厳しいエビス大黒ノ頭までの登り降りがあり、その先仙ノ倉山頂は雲の中。ハイドレーションの残量を気にしながら、時折脚を止めて休憩しながら、何とか登頂。手前からは木道が始まります。ここまであまり人がいない山行でしたが、肩の小屋と、仙ノ倉山から平標山の間だけは人の影が濃かったなと。7時間20分、丁度12時でした。24km踏破。
(仙ノ倉山〜土樽)
ここから平標山までは整備された木道&石のトレイル。アップダウンも緩く楽でした。但し、もう走る気力が残っていないのでずっと徒歩。ゆっくり歩きのハイカー比1割増し程度の低速で進み、登頂。遠景がないので、休憩なしで下山開始。
以降長い下りの間誰とも会わず、完全ソロ。
降り始めは池塘を見下ろす緩やかなトレイルなので、またやる気が出て走り始めましたが、池塘エリアを過ぎて20m程登り返して間も無く下り、草付きの急下り。以降は岩場、木の根、倒木跨ぎが連続し、走れるところありません。そして平標山までは持たそうと思ったハイドレーションは樹林帯に入ったところで空に。残りはソフトフラスクの約400ml。最後まで持つめどは立ちましたが、水分補給はかなりセーブ。
沢の音がようやく近付いてくると、仙ノ倉沢の渡渉点。ここまで9時間、29km。「登り3時間半、下り2時間半」の表示に萎えます。
この後は沢を高巻くための登りが若干ある以外は緩い下りで、無数の渡渉がありますが、走る力はもう残っていなかったので、歩きます。ひたすら歩いて登山口到着。14時17分、平標山頂から1時間50分程。長い下りでした。
そこからは林道〜舗装道路。土樽駅まで1時間近く掛かりました。雨がポツポツ落ち、雷が鳴り始めたところでゴール。
長かった。。。
全行程36.4km
所要時間10時間32分
獲得標高差2850m
コースタイム比0.5で設定した計画では10時間47分。後半相当歩いて初めのアドバンテージを食いつぶし、0.5を僅かに切っただけした。
土樽駅は、登り電車が到着寸前。続々下山してきたハイカーは間も無く誰もいなくなり、帰宅準備中は、車で来た沢登りをするというお兄さんと暫し会話。
アイスキャンディーに噛り付き、コーラと牛乳をガブ飲みするのが下山後の習慣ですが、降り出した雨のため、土樽駅の自販機で買ったコーラを飲んだだけで帰路に就き、コンビニにも寄らずに帰宅。その後、スイカを食べ、大量のお茶と水を飲みましたが、トイレにはまるで用無し。そうだとは思いはしましたが、相当脱水していた模様。
今週こそ北岳、と狙っていましたが、二輪しか脚がなかったため、一般道区間の長い奈良田行きは回避、天候の調査もしないで来た関越方面。
標高差からすると白峰三山より400m程少ないのですが、終盤の仙ノ倉山への登り500m(エビス大黒ノ頭の登り降りを合わせればもっと)と、暑さに対して不足した水分、そもそも体力回復途上でロングトレイルを走る体力がまだ付いていないことが効きました。
正直な感想。「もういい!」
因みに平標山に西から入る登山口には掲示者不明の「トレラン自粛」プレートがあるそうですが、平標新道こそトレラン向きじゃないです。
今回も気持ちよく通して下さったハイカーの皆さん、有難うございました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
ABi-Rさん
お世話さまです。
今回のチャレンジも楽しく読ませていただきました。
とは言っても、自分は5/29に馬蹄形を逆回りしたくらいですので、ABi-Rさんのこのコースの大変さはよくわかっていないでコメントさせていただいてます。すみません。
暑い環境で水の残量を気にしながらの山行は、身体はもちろんのこと、メンタルにもストレスがあったことと思います。
ハイドレは見えないですし尚更ですよね。
大変おつかれさまでした。
自分のあの日の馬蹄形は快晴で暑かったものの、時折吹く風がとても心地よく最高のコンディションでしたが、残念ながら白毛門から笠ヶ岳の間で内転筋を攣ってしまい、その後はトマの耳まで何度も攣りながらヒーヒー歩きました。
ですので挽回の機会を狙っております (¬_¬)
今回もありがとうございました。
cuda様
またご覧いただいて、ありがとうございます。
ここは、去年馬蹄形を走った時に西方面の稜線が印象に残っていました。記録が少ないルートなのもポイントですね。第一号ではありませんが。
馬蹄形は私も時計回り1回ですが、ラスボス仙ノ倉山への登り、平標新道の下り、距離1.5倍と、(ファストハイカー的に)チョロい西黒尾根とジャンクションピークあたりがハイライトの馬蹄形より大分手応えあります。レコでは後半歩いたと書いていますが、稜線に上がってすぐから笹薮漕ぎで歩いていたので、しっかり走ったらどうでしょう、8時間半くらい、ファストハイク11時間、逆周りならコースも給水も少し楽、というところでしょうか。。
自分の経験比では、飯豊山同等、白峰三山、黒戸尾根八丁尾根より上でしたが、多分に体調の違いでしょう。黒戸尾根〜鋸〜八丁尾根よりは確実に楽(笑)。
給水は油断ですね。気象条件含めて読み違えました。山と高原地図では水場が2箇所あるのに、寄らないで行けるつもりで、地図データに登録しないで出ましたから。因みに、サロモンのトレラン用バックパックは、ハイドレーションの下部を掴んで大凡の残量が分かるんですよ。絶対量が足りないのには対抗できませんが、これで調整できたから帳尻を合わせられました。
まあ夏は2000mでは暑くてダメですね。尤も南アも、上はいいものの下が地獄の暑さですが。
暑さに気を付けて山行楽しんでください。
こちらこそまた、わざわざお返事をいただきましてありがとうございます。大変嬉しい思いです。
ただ、私への返信がご負担にならぬよう、お忙しいときなどはお気遣いなくどうぞ f^_^;
ABi-Rさんが体調が万全でないなか、これだけこなせるのは、日頃からよほど意識なさって努力を継続していないと成しえないと思います。とても勉強になります。
自分は連休が厳しいので日帰りとなります。それでなるべく遠くの山まで行ってみたい、そしてできれば周回ルートとなると、どうしても早歩きせねばというスタイルになってきたという流れです。
サロモンのトレラン用バックパックは便利なのですね。
自分は特に暑さに弱いので、ハイドレーションは凍らせていきます。
1〜2割溶けた状態でスタートして、例えば6月の八丁では600mlほど溶けずに下山となってしまいましたが、夏場は6〜7時間は冷たく飲めている感じです。
ちなみに中身はアクエリアスなどのパウダー1.5リットル分 + シークワーサー原液少々 + 水=1.8〜2リットルです(甘いのが得意ではないので)。
馬蹄形はABi-Rさんのレコを拝見してから臨みましたが、逆回りにしたのは単純に西黒尾根は一度登ったことがあったからでした。
自分のスタイルはトレランとは考えてはいないのですが、(よほどのフラット以外は専ら下りですが)走れるところを走った時にその気持ちよさを感じることはできます。
あの日は笠ヶ岳手前で内転筋が攣って以来、上りでは何度も攣りながら歩きましたが、幸い 肩の小屋からの下りでは気にならなくなり、土産店が閉まる前に下山して買わねばならないタイムリミットを気にして急いで下りたものの、下りなから気づくとハイになって気持ちで良かったです。
その時は 肩の小屋〜西黒尾根の登山道入り口まで89分でした。
最近は自分の休みと天気の相性が悪かったり、車のオイル&フィルター交換などと言い訳しつつ、実は山行スピードが遅いので14:00くらいから徐々に渋滞が始まる中央道の上りが恐ろしくて、日曜日に天気が良くても南ア方面を避けてしまっておりますが、先日、片方の黒爪も一皮向けたことですし どこかの山にチャレンジしたいす。
去年の秋に歩きました
【鳩待峠〜アヤメ平〜皿伏山〜白尾山〜尾瀬沼〜(ナデッ窪)燧ヶ岳(ナデッ窪)〜尾瀬ヶ原〜至仏山〜鳩待峠】
を今年も行ってみたかったり(尾瀬ヶ原の木道を約6km走れるのは気分最高です。空いていて乾いていれば。)、馬蹄形、白峰三山や八丁(鋸は行きません、いや、行けません ^^;)も再び歩かねば、です。
今回も詳しく解説までしていただきまして、本当に痛み入ります。
経験のある方のイメージまで含めたコメントは大変貴重です。
ありがとうございました。
体調と言っても、病上がり後の運動が少なくて体力を回復していない話で、体を動かさないと回復しませんので。遭難しない範囲で動きます(笑)。
中央は確かに渋滞が早くて困りますね。その点、午前中に下山できて早く帰れる中央の甲斐駒と東名の富士山はお手軽二大峰。と言うと周りからおかしいと言われますが。。。
投稿は少ないですが、結構山行は多いようですね。至仏山は、数年来残雪期に行きたいと思ってますが、未だ行けてない山の1つです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する