晩秋の北岳へ
- GPS
- 11:08
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 2,048m
- 下り
- 2,056m
コースタイム
- 山行
- 2:32
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 2:58
- 山行
- 6:29
- 休憩
- 3:35
- 合計
- 10:04
天候 | 2日間とも好天に恵まれました。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はあまりありませんが、とにかく急登が続きます。適切に休憩を取って無理なく進むことが大切かと。 |
その他周辺情報 | 甲府まで戻って、駅から徒歩12分の喜久乃湯温泉という銭湯で風呂に浸かりました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
|
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感想
この秋は週末ごとに宜しくない天候が続いた。
同僚とは、9月くらいから「天気が良くなれば槍か北岳に行きたいねぇ」と言い合っていたのだが、生憎と天候が好転せず、フラストレーションを抱えた日々になっていた。
そんな中、漸く訪れた好天の週末。シーズンはもう終わりに近いけど、降雪はまだなようなので、防寒をきちんとすれば結構登れるのではないか、という予感もあった。
新宿発のスーパーあずさで、指定席の通路まで人が溢れていたのを見て、「この連休は人が多い」と実感するだろうとは思っていたが、甲府からのバスも2台、それも多くの乗客が途中の夜叉神峠で下車してしまい、広河原まで乗り通したのは半分くらいだったろうか。
初日は樹林帯の急登からスタート。慣れてはいるはずなのに最初から息が上がりかける。心拍数もやけに上がっていく。のっけから厳しい急登が続き、あえぎながら少しづつ高度を上げていく。それでもこの日は白根御池小屋までだから、長くても3時間の行程。焦らず、時々紅葉の写真など撮りながら登る。
ある程度高度を上げると、それまでの急登から打って変わってトラバースに。「小屋まで20分」などという標識に元気づけながら、登ったり降りたりしていると、やがて発電機の音とともに白根御池小屋に到着。
先行した同僚が良い場所を確保してくれている。
水はけが良く、トイレも近く、何よりもテントの正面に北岳の雄姿が見える。
到着は3時前。のんびりとテントの設営をしても、ちょっと夕食には早い時間。それでも、つまみを囓りながら少し早めの宴会を始めた。
モツ煮あり、缶詰あり、乾き物もありの贅沢な宴会を堪能して、最後は目玉焼きを載せたカレーで締める。翌日は早いので、日が暮れて早々にテントに入った。
…だが、寒くて中々眠れない。元々、気温が下がるのはわかっていたので、ダウンと雨合羽は重ねていたのだが、そこにさらにフリースを重ね、更に使い捨てカイロを投入すると漸く人心地つく。トイレの寒暖計を見ると、既に気温は4度まで下がっていた。
途中何度も目が覚めるが、流石に睡眠時間を確保したので調子は悪くない。
朝食を撮って4時過ぎにテン場を出た。
草滑りに入ると、また急登が始まる。
整備の良い登山道なので、あまり無茶な箇所はないのだけど、元々の傾斜が相当急なので楽できるわけではない。これが標高差で500mも続く。若い頃はもう少し何とかなったかも知れないが、歳を食った身には結構辛い。
最初はヘッドライトを付けていたが、やがて東の空が白んでくる。
時を置かずして御来光。夢中でシャッターを切った。
やがて、肩の小屋に着く。
ここまで来ると、山頂まではあと少し。
あまり綺麗な小屋とは言えないが、手作り感がある。
相当鍛えないと厳しいけど、次はここのテン場にテントを張りたい。
一休みして登山道を上ると、結構体力のありそうな兄ちゃんが立ち止まって呻吟している様子。何でも高山病らしい。同僚が心配して声をかけるが、「休めば降りられる」とのことで、そのまま山頂に向かう。(帰り道では居なかったので、無事に肩の小屋までは降りたのだろう)
山頂は思いの外広かった。
周囲の展望は勿論、申し分なく。
北アルプスは槍、穂高、中央アルプスに南アルプス、八ヶ岳、富士山まで掌の中にある。
山頂は風が吹いて冷たいけど、来て良かったとつくづく思う。
素晴らしい展望を眺めて、再び草滑りを降りていく。しかし、これも急登ならぬ急下降の坂。膝を笑わせながらも、空荷なのでそれでも随分と楽な気持ちで降りていく。
眼下に白根御池が見えれば、テン場はあと少し。
テン場には11時前に着いたので、思いの外時間があった。
テントを撤収して、昼ご飯を食べて、周囲の紅葉を眺めてのんびりする。ほんとはビールでも飲みたいのだけど、ここから重量のあるテント装備を抱えて広河原まで降りるのだから、それは流石にできない。
小屋の名物、カレーほうとうを食べて、コーラを飲んでゆっくりする。
それでも昼過ぎには出ないとバスには乗られても、甲府までの2時間が地獄になる。
名残惜しさに後ろ髪を引かれつつ、再び急登の樹林帯を降りていく。
やはり、テント装備は重さが違う。空荷とは言え1000mを降りてきた身には相当応える。ふらふらしながら、時々滑って怖い思いをしつつゆっくりと降りる。
這々の体で広河原に着いたときにはコースタイムを30分ほど上回るタイムになっていた。
途中、少し危ない局面もあったけど、紅葉も見られて、シーズンの終わりを飾るに相応しい、良い山行だった。
甲府で風呂に浸かり、かいじ号の中で酒を飲んで、漸くそういう余裕を取り戻していた。
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