稲村岩尾根〜鷹ノ巣山〜石尾根・奥多摩駅
- GPS
- 06:18
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 1,414m
- 下り
- 1,696m
コースタイム
- 山行
- 5:32
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 6:22
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:奥多摩駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・稲村岩尾根は噂通りの急登です。30〜45度はある尾根に延々とジグザグ道が続き、緩む間もなく標高差1150m登りっ放し。インターバルがないので下りも膝に来そうです。 ・稲村岩は北アルプスなどの岩場コースをストレスなく行ける人なら問題なく登攀できます。もちろん、落ちたら終わりですので要注意。 ・石尾根の末端は舗装路に出てから徒歩用ショートカットの指導標を見落とさないように。見落とすと大変大回りさせられます。 |
写真
感想
紅葉シーズン真っ盛りとあって奥多摩駅は大勢の人出。混雑必至のホリデー快速を外して一本前で着くと、東日原まで先発する臨時バスに乗れた。満員の乗客の半分以上は川乗橋で下車。東日原バス停でトイレに寄るうちに定期バスも到着したが、稲村岩尾根に向かう人は10人程度のようだった。
屹立する稲村岩を正面に見ながら車道を外れて沢へ降りる。標高570mほどの巳ノ戸橋を渡り、以降頂上まで下りなし・登りっ放しのルートに入った。植林の斜面から大きな谷間の沢に入り、しばらく木橋を渡って遡上。左岸へ渡る朽ちた廃道の木橋が見えた所で、反対に左手の急斜面に取りつく。ジグザグに切った道で100mほど登り、早くも足に疲れを感じたころ、やっと稲村岩の鞍部に着いた。
リュックを置いて稲村岩へ向かう。息を整える間に後発のパーティーが続々と上がって来たが、だれも行かないようだ。危ないと思ったらそこで引き返せば良いだけのこと。まず目の前の岩を右から巻き、次いで馬の背状の岩場をクリア。上に稲村岩のトップが見えてきた。2.5mほどの壁を、戻るルートの足場を確認しつつ乗り越え、もう一つ細い所を通り抜けると、後は登るばかりの岩場となった。息を喘がせて登りきると、これから登る鷹ノ巣山の紅葉混じりの斜面などが一望できた。
1人行くと続く者が出るようで、入れ違いに中年男性1人が登頂し、馬の背ではハーフらしい若者2人とすれ違った。一か所降りるルートを逡巡したものの、ホールドは豊富なので難なく鞍部に戻ることができた。
汗を拭いて再び急登に挑む。岩登りで脚力を使ったせいもあってスピードが上がらない。というか、上げたら後が怖い。とにかくジグザグに切られた道をひたすらマイペースで辿る。周囲の広葉樹は緑の葉が多く、紅葉は遅れているようだ。一眼レフを下げた若い男性が、たまに見える赤い葉をいろいろ角度を変えて撮影していた。
行けども行けども……という感じの道を初めは10分で標高差90m、最後は同80mというペースで刻んでいく。1350m付近の傾斜が緩んだところで皆さん一休み。こちらもお握り1つを早弁してエネルギーを補給し、あと400mに挑んだ。ヒルメシクイノタワでようやく先が見えた気分になった。木々の間から都県境尾根の山々が見える。
稲村岩ですれ違ったハーフの若者2人に追い抜かれたころ、ついに傾斜が緩んできた。踏み跡がやや不明瞭になったが、彼らの後をついていくと、ほどなく山頂広場が見えた。新しい山名標と休憩する登山者がシルエットで見える。
逆光気味ながら富士山もよく見えている。右手奥には南アルプスの姿も。奥多摩の山々はもちろん、その向こうに丹沢山塊のスカイラインもシルエットで良く見える。大展望をおかずにカップ麺と残りのお握りなどで本来のランチを楽しんだ。
さて、ゆっくりしていたいが、この後は石尾根を延々と奥多摩駅まで歩く仕事が待っている。奥多摩湖側に降りるルートもあるが、バスも道路もかなり混雑するとみて、自力で駅まで歩くコースを選んだ。
まずは広々した草原上の尾根を下る。石尾根巻き道と連絡する榧ノ木尾根分岐で東に向きを変えて急降下。防火帯の尾根を進む。時おり赤くなったモミジの木がアクセントとなるが、全般に紅葉はパッとしない。城山を過ぎ、カラ沢ノ頭で道は右へ急カーブし、尾根が判然としないつるべ落としの急坂で50mほど一気に下った。
10分ほどで巻き道と合流し、平らで楽な道をどんどん行くと、緩やかな登りになって六ツ石山分岐。後を追ってきたランナーがそちらへ走り去った。平らな道はさらに続く。ずっと都県境尾根の三ツドッケや蕎麦粒山が木々の間から見えているが、すっきり視界の開ける撮影ポイントのないのが残念だ。
やがて徐々に下り始めた道は三ノ木戸山分岐で尾根の北側に移り、植林帯でV字状にえぐれた歩きにくい区間となった。先ほど六ツ石山へ寄ったランナーが追い越していった。カラ沢ノ頭以降、他に夫婦らしい一組を抜いた以外、人と出会っておらず、奥多摩駅まで歩く人は少ないのかもしれない。
814m水準点付近で道がUターンして杉の植林帯を下り出した。ランナー2人が追い抜いて行くと同時に、当方も先行者を1人追い抜く。丁字路で左へ。右は早めに林道に出てしまう。ゆるゆる下って行くと、舗装された林道に出た。これで一安心と言いたいところだが、この先は気を付けないと林道伝いに大回りさせられてしまう。
ログハウス風民家の先で左に鋭角で戻るような細道へ入り(別に短いショートカット道有)、次の民家の前で奥多摩駅近道の道標に従って右へ。再び山道を下ると、やがて羽黒三田神社の裏手に出た。鳥居の下を左に行けば民家が見えて小さな陸橋に至る。以前、この尾根を逆行した時の記憶とやっとつながった。
舗装路を下って行くと、廃線の高架をくぐった先に再び奥多摩駅近道の道標を発見。前回の逆行時は民家の私道のような所に迷い込んだが、それとは別の新しいコンクリートの階段で、コンビニ風の店のわきから青梅街道に飛び出した。現在時刻15時12分。27分発のホリデー快速には十分間に合うが、厳しいルートをいささか飛ばし過ぎたようだ。河辺駅前の梅の湯でゆっくり疲労を取ることにしよう。
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