1982年に市川山岳会の遠征隊として中国チベットのミニヤコンカ(7556m)を目指し、山頂直下から20日間におよぶ執念の撤退・下山の記録です。ノンフィクションの方がフィクションよりも凄いという好例。ページをめくる手が止まらず、一気に読み終えてしまいました。62kgあった体重が、病院に担ぎ込まれたときには、32kgになっていたという数字が、すべてを要約しているように思います。
薬草を採りに登ってきたイ族の農民4人に発見・介抱され、磨西の町まで100kmもの崖道を100人以上もの担架隊で運ばれ、マイクロバスで400km運ばれて四川省の病院で治療を受け(手指と足を切断)、日本に帰るところまでは、さらっと記載されていますが、おそらく続編とも言うべき「足よ手よ、僕はまた登る」でも触れていると想像されますので、そちらを読みたいと思います。
いやはや、参りました…
のもしんさんこんにちは
ミニャコンカはこの事故の前にも後にも日本人の事故があり、とても恐ろしい山と感じています。
これは本に書かなくてはならない、という体験ですし、ヒマラヤに行くなら一度読まなくてはならないと思う凄い本ですが、山の本の生還記の中では二度目に読むのがかなり辛い本ですね。20年以上開いていません・・・。
重ね重ね、ありがとうございます。
確かに、本書としては記録としてありのままを絞り出したというところに価値があるのでしょう。一方で、仲間だったパーティの他の方々や、最後に分かれてしまったパートナーの遺族の方々などの心境を考えると、強烈すぎますね。
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