こんにちは毎年この時期になると年に数回だけのロードバイクを引っ張り出している今泉です。
坂を自転車で登るなんて疲れるからやだなぁ といいながらそんなに嫌いじゃないです。
松本は山も自転車も気軽にやれる場所なので便利ですね♪
さて先週、あのAppleWatchに対応したヤマレコMAPアプリをリリースした翌日にヤマレコ社内登山が行われました。
リリースした翌日ですから、それはもうAppleWatchを使って登りたくて仕方がないメンバーをよそに、
なんとテーマは読図講習…。
読図講習なので、地図は紙地図で方角はコンパスで確認!
そしてヤマレコMAPアプリは利用禁止。
一応アプリでログはとりますが途中で見るのは山頂と三角点のみ。
(結局わからない箇所でもカンニングさせてもらいましたが)
しかたないのでApple Watchは心拍とるのに使いました…。
メンバーの読図スキル
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2号さん ガイドなので余裕
matoyan 地図大好き 読図大好き
今泉 苦手だけど一応読図講習は何度も受けてる
KJ 初心者
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というわけで必然的にKJさんにみんなで教える形で講習となります。
私は苦手なんだけどポイントは知っているので事前の机上講習では余裕なので偉そうに教えたりして。
机上講習では
- 地図で何をみるべきか
- 尾根、谷について
- コンパスの使い方
- 今回のルートを想定してイメージトレーニング
などを確認しました。
そして実技の日
現在地からの景色。
ガボッチョの2つの山頂を右手に眺めてその左側にあるコルを目指します。
まずはどこを目指すかわかりますか?
答えはこちら↓
見通しがいいのでこれは簡単でした。(こんなに見晴らしがいいのは想定外だったよう)
そしてコルから尾根を登って下って登ってガボッチョの山頂(向かって右側の山頂)につきました。
そしてここからがハイライト
ガボッチョ山頂から西南西の方角にある三角点に到着するのがミッションです。
簡単そうでしょ?
とりあえずコンパスを合わせて…
2号さんはこういう時、西南西ではなく「260度の方向に向かって行きますよ」と北を0度、南を180度、全体を360度の角度から方角を指示するのがわかりやすくてカッコいいのです。
私もマネしようと思いました。
次は120度ね とか言ってみよ〜(古いのかもしれないけどそれがかっこいいような?)
で、コンパスの方角を合わせてずんずん行きます。
方角あってれば楽勝でしょ?
とずんずん歩いているのですが、何度も立ち止まったり地図を見ていると思ったより時間がかかります。
自分ではだいたい10分くらい歩いていれば着くだろうと思いっきりなめてました。
そして、ようやくようやく目的地についたのは、なんとガボッチョ山頂から40分以上も経ってから。
これがその三角点。
ここから反省会をしながらガボッチョに戻ります。
ガボッチョ山頂近くから改めて地図と地形を眺める。
地図を見ると目的地の三角点の北西に湿原があるのがわかります。
山頂からこの湿原を確認しておけば三角点の位置関係を地図と照らし合わせてだいたいの場所が推測できたはず。
また南側は等高線が随分となだらかな場所になってから三角点があるのもわかります。
方角と時間ばかり気にして歩いていたのでだいたいの現在地を推測できませんでした。
改めて感じたことですが読図をしながら歩くのは思っているより時間がかかります。
普段通り800mくらい歩くだけだし、下りだから10分くらいじゃん?と適当な目測は危ない。
今回自分の思い込みに思いっきり引っ張られ随分と手前で探してしまいました。
さて気を取り直して続きをいきます。
次はガボッチョから「カシガリ山に続く尾根の手前の広場」へ行くという司令がでました。
方角と地形を見ながら目指す方向を決めていきます。
読図の時に自分がやりがちなのが、ずっとコンパスと地図と地形を見比べて、時間ばかりすぎて結局わからなくなってしまうパターン。
今回教わったのは現在地がわかっているのなら、行く方向と距離と地形を見て、まず何か目印を見つけて見当をつける。
例えば「あの木が地図のこのあたりだからあの木を目指そう」という具合に。
どうしても歩いているうちに歩きにくい場所とかがあって、方角もくるいがち。
少しだけのつもりが積もり積もって見当違いな場所に行く場合もあるので、おおまかな見当をつけることはとても有効とのことです。
今回は針葉樹の森の際の部分(写真ではわかりにくいですが森に段差があってそこが方角的にあってるので)を目指しています。
そのまま森の中に入り広場を目指します。段々傾斜が緩くなり広場っぽくなってきました。
そのまま森を抜けるとなんとしっかりした道が!
読図講習なのにこんなにきれいな道があるなんて〜 と予想外でしたがここがカシガリ山に続く道のようですね。
でもそう思っても、それは思い込んでもいるかもしれない というのを忘れずに。
今回はヤマレコMAPでカンニングさせてもらいました。
ヤマレコMAPで確認したところ。この破線部分で間違い無いようです。
ではこの道をまっすぐ行けばいいのかな?
カシガリ山へ続く道
もう読図を忘れるくらいきれいな道。地図はポケットにしまった。
しかもレンゲツツジがちょうど見頃で誰もいなくて天国みたーい♪
わーい と写真撮りながら楽しみました。
カシガリ山に着きました。
有名ではない山だけど、きれいでかわいらしい山でした。
まだまだ知らないところがたくさんありますね!
今回の読図講習で地図からたくさんのことが読み取れることを学びました。
読図といえば方角とか尾根や谷だけ見がちですが、湿原や他の山、樹木の種類、等高線の幅 その組み合わせで山を知るたくさんのヒントがあるはず。
そしてその地図の内容は地図アプリの地図にも書いてありますね!
しかもヤマレコMAPなら陰影もついているから紙の地図と比べて地形もわかりやすい!
いつもただ「現在地」と「あとどのくらいか?」だけを見るのではなく、地図から地形を想像して実際と見比べ自分の予想が正しかったかを常に検証しながら歩けばまた楽しみが増えるし、記憶に残る山になるのだなぁ と強く思う山行となりました。
表題の読図講習って今時必要か?というのは少しあおりっぽくなりますが、登山のレベルを上げるためには絶対に必要な技術なのではないかと思いました。
地図アプリで答え合わせをしながら、地図と地形を見ながら読図の目線をもつように努力したいと思います。
※おまけ
はじめに見た景色
山の向こうに特徴的な丘があるなぁ〜 と思ったら
写真と地図の向きが逆なので地図を逆さにするのですが、写真の向かって右側が小泉山(1070m)、左側が大泉山(1115m)とのことでした。
遠目で見ると同じ大きさに見えますが標高がちょっとだけ大泉山の方が高い!
地図で名前と標高を見て「なるほど!」と思える豆知識じゃないですか?
わかってちょっと嬉しかったです♪
ではまた!
もし読図講習会が次回あるならば参加したいです
勉強になりました。
小坂様
今回の読図講習は社内講習なので一般用ではないのです。
最近は山道具屋さんやツアー会社が開催している読図講習がたくさんあるので参加されると勉強になると思いますよ。
サリー様
ありがとうございます。
わかっていない自分がわかったことを書いたことが参考になったのなら嬉しいです。これからも頑張ります。
以前、ワイルドワンで行われた読図講習会に参加した事がありますが、実際に地図とコンパスをもって歩いてみるとスマホの地図よりも広い範囲で地形も把握できるし、周りの景色をよーく観察するのでいろいろな発見もありました。
机の上で読図特集の雑誌を読むより地図とコンパスをもって近くの山でハイキングしてみたほうが楽しく勉強できますよね。
こういう記事は勉強になります、ありがとうございます。
ひろさん コメントありがとうございます。
読図ってやってみないとわからない奥の深さがありますし、登山をよりおもしろくしてくれる技術なので知らないともったいないんですよね。
読図は人によって得意、不得意があるようなんですが、不得意な私の学びの方が一般的な方には共感してもらえると思って書いてみました。共感してもらえたらとっても嬉しいです。
ガイドさんには当たり前すぎることがわからなかったりしますよね!