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ヤマレコ質問箱 カテゴリ:山の情報

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積雪の急斜面は?
質問2013年07月05日 12:52 (2013年07月08日 10:15更新)
雪の急斜面の下りはどのようになされていますか?
先日、山小屋の人にアイゼンあれば降りられるよと言われたコースが、あまりにも急斜面で立ってるだけでも滑り落ちそうな所でした。アイゼンつけていても滑り落ちてしまいます。このような急坂は、どのように下ればよいのでしょうか?
回答2013年07月07日 08:16 (2013年07月08日 10:15更新)
kazunoyamaさん、こんにちは。
下りということですが、まず、登りの場合、アイゼンを付けていてもいなくても、雪が柔らかい場合、『キックステップ』が有効です。つま先を雪に蹴り込んで登っていくのがキックステップです。分かりますね。

下りの場合、ドスンドスンと踵から足を落として下るのも『キックステップ』と呼んでいます。これもアイゼンを付けていてもいなくても同じ方法です。

初心者の場合、踵からドスンドスンとする動作が小さいので足が浮いてしまって滑落の危険性が出ますので、なるべくドスンドスンと踵を落とすようにした方が安全です。操り人形(マリオネット)のような足の動きです。アイゼンを付けていても同じです。この方法でアイゼンが無くてもかなり安全に下ることができます。靴底は水平になります。

もっと斜度が強い場合は、後ろ向きでキックステップで下ります。サイドステップという方法よりも後ろ向きの方が有効だしスピードが早いし安全だと思います。ただしピッケルは必要です。
ジグザクにトラバース気味に下るという回答もありますが、トラバースは足を引っ掛けたりすることも多いので、後ろ向きでも前向きでもステップキックで真っ直ぐ下に降りた方がいいと思います。

雪渓が薄くて下に空洞があるような状態だと、ドスンドスンとする衝撃で雪渓が落ちる場合もあります。スノーブリッジ状になっている場所や、岸の岩に近い部分は下が空洞になっている場合があるので要注意です。こういう場所を日本ではベルクシュルント、あるいは単にシュルント、ドイツ語圏ではラントクルフトと呼んでいます。

どちらにしても、滑落の危険性がある場合はピッケルによる『滑落停止』の技術が不可欠です。
http://www.yamareco.com/modules/diary/42284-detail-46666
↑ピッケルによる滑落停止のコツ

もしも、ピッケルをもたずにそういう場所に来てしまったら、『キックステップ』で登り下りすることが特に必要です。
お礼 
物凄く為になりました。ありがとうございます。早速、練習に行ってこようと思います。
回答2013年07月06日 06:59 (2013年07月06日 11:57更新)
>アイゼンつけていても滑り落ちてしまいます。

ふふふ・・落ちても大丈夫だったんですね?

アイゼンは、12本が基本かと思いますが、山小屋の方が行けるというのですからアイスバーンではないと判断します。たぶん、簡易アイゼン使用していたんでしょ?

サイドステップ、かかとのキックで、ピッケルの補助があれば充分いけるでしょうね。

いずれにせよ、アイゼンワークの練習ですね。夏でも雪渓がありますから気をつけてください。
お礼 
6本でした。
アイゼンワークの練習ですね。
やはり、かかとが大切ですか。
ありがとうございます。ためになります。
回答2013年07月05日 22:00 (2013年07月06日 11:59更新)
アイゼンは滑落、滑り落ちるのを防ぐひとつの手段でしかありません。
アイゼンを装着していても、(傾斜にもよりますが)いったん滑り落ちると、止める手立てはありません。

特に下りに関しては、自然に停止する斜度でない限り、停止するための手段として必要なのがピッケルです。
ピッケルは雪山に行くのに必要なのではなく、雪山で身を守るために必要なのです。

「アイゼンあれば降りられるよ」っと山小屋の人に言われたのであれば、それほどの斜度とは思えません。
少なくても、雪上のアイゼン歩行ができる前提で言われたのでしょう。

アイゼン歩行のイロハが判っていないと、「このような急坂は、どのように下れば」を文章で解説しても理解は難しいでしょう。
「あまりにも急斜面で立ってるだけでも滑り落ちそうな所」に行く前に、十分な雪練をして、安全な登山を楽しんで下さい。
お礼 
ありがとうございます。
やはりまだまだ準備不足ってことですね。
回答2013年07月05日 17:20 (2013年07月06日 12:01更新)
お手持ちのアイゼンは前爪のついたものでしょうか?
軽アイゼンや爪の短いものだと傾斜のあるところではあまり役に立たない事もあります。雪が締まって(凍って)いれば垂直の場所でもアイゼンで立てます。

あとは雪が締まっていればよいですが、雪の状態が悪く、解けている場合などもアイゼンが利かず滑るかもしれません。
強く蹴り込んであるく、斜面を少しトラバース気味にジグザグに歩くなどで少しは歩きやすくなるかもしれませんね。

ただ、それ程急な斜面であれば当然ピッケルも必要だと思いますのでそういった他の装備や経験もしっかりと身に着けたほうが良いのではないか思います。
お礼 
ありがとうございます。
道具の選択と活用方法が自己流なので、
誰か経験者に教えてもらうことが必要ですね。