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ヤマレコ質問箱 カテゴリ:装備

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急な下りのダブルポールは危険?
質問2015年05月16日 07:50 (2015年05月18日 21:43更新)
主に比良山系を日帰りで楽しんでいる初心者中年です。下りでは膝への負担を減らしたいのと、バランスを取るのが楽になるのでダブルポールで降りることが普通です。
山岳救助隊で長くご活躍の方の著作を読んでいたら、このことについて警鐘を鳴らされていました。
曰く、「下りでは、相当慣れないとバランスを崩しやすい。疲れてくるとついストックに頼ってしまう。とくに急な下りや、ガレ場、岩場などでは危険が伴う。これがストックがなければ疲れていても自分の両足で下りるしかないから、ゆっくりでも慎重になる。咄嗟のときには両手も使える。賛否両論はあると思うが、私は急な下りでのダブルストックには賛成できない」

皆さんは如何でしょうか。インシデントの体験や、注意されていることなどあればアドバイスいただければ幸いです。転ばぬ先の杖にさせて頂きたいと思います。
回答2015年05月18日 12:45 (2015年05月18日 21:43更新)
回答になるかどうかはともかくとして、一つの視点として述べさせていただきます。

急な下りでのダブルストックはケースバイケースでしょうが、どちらかというと使わない方が良いケースが多いので著者が賛成できないと述べているのではないかと思います。

一言に急な下りといってもいろんな状況があります。
ザレやガレ、岩場、ぬかるんだ地面、乾いた地面など様々です。
個人的に考えるところ、著者が賛成できないといっているのは、こうした場面の違いもわきまえずに、「ダブルストックだから大丈夫だ」「ザックをいちいち下ろして出したりしまったりするのが面倒だから」などの理由で、使うべきか使わないべきかも考えずに使い続けることに対して賛成できないと言っているのではないかと思います。
ダブルストックは確かに便利で、若年層に当たる自分も愛用しています。
ただし、状況によってはストックを収納して傾斜を下ることもあります。
万が一、ストックに体重を掛け過ぎて「バキッ」と折れたりして思わぬ怪我を負うのは怖いので。

どんな道具にしても、万能であるものはないと思います。
それぞれに向き不向きの状況があり、その状況を見極めて使用することで本来の性能が活かされるものだと思います。
ダブルポール、トレッキングポールについてもそれは同じで、どんな状況でも使える万能のものではありません。
著者が警鐘を鳴らしているのはまさにそこで、どんなに便利な道具でも使いどころを間違えれば危険なことがある、だからこそ使うべき状況を見極める力を養わなければならないわけで、それらを無視して使用することに対し賛成できないと述べているのではと思います。
ダブルストックに対して賛成できない、と述べているのではないようですし・・・。
お礼 
kase1911さん、
アドバイスありがとうございます。
これまでに頂いたアドバイスや、御礼と重複するところを割愛させていただくことをお許しください。
山では初心者の事故もさることながら、ベテランが「えっ!こんなところで?」というような場所で遭難されることも少なくないようです。
みなさんのアドバイスに共通しているのは、基本を踏み外さないこと、これに尽きますね。
道具はあくまで補助、基本は自分自身。
今回質問箱を初めて利用させて頂いて、とても嬉しく思いました。
私のような素人の質問にも多くの方が丁寧に回答下さり、またそれだけ安全に関して真摯に向かい合っておられることがわかったからです。
これからも、楽しく山で遊ばせて貰いましょう!

皆様への感謝と共に、ご回答を締め切らせて頂きたいと存じます。
ありがとうございました。
回答2015年05月16日 21:34 (2015年05月18日 21:43更新)
1年半くらい前に右膝半月板変性断裂を経験し、今でも膝痛とうまく付き合いながら登山してるものです。その視点から自分流の使い方を記させていただきます。

ダブルポール使用に関して:Ameoyajiさんと同じ理由からダブルポール使用してます。

急な下りのダブルポールは危険?に関して:他の回答者さんの回答良く分かります。
kaikaireiさんの回答がもっとも近くほぼ同意見です。

岩場での使用は手じまう。岩場でないところの急斜面では体重をかけすぎない、ポールが滑ったらリカバリーが難しいです。ポールはバランス保持やゆるい登り斜面の機動力補佐やツエルト山行時の支柱替わり、そして最後に、意味ないと思いますが大型哺乳類と遭遇したときの精神的心の支え(ポールで戦うとは言ってませんよ)、ポール持ってた時の方がなんとなく冷静でいられそう。

ここから膝痛持ちの回答。
急斜面で過度に体重をかけ、ポールが滑ると転倒や滑落を避けるため膝に大きな負担がかかる事が有ります。そしてこれを契機に一気に膝痛が悪化しペースダウンをよぎなくされることもあります。膝痛もちでない人は転倒時に怪我しない限り、膝痛にはならないので、ここが大きく違う。

急な下りで疲れてくると、つい脚や膝に対する負担を軽減するためにポールに体重をかけすぎる傾向になりがちなので、ここは逆にポールを手じまって、手足を有効に使い下る。急な下りでポールを使用ぜず、手を有効に使って下ると以外に膝への負担が軽減され、バランスを崩すこともなく、つまり怪我や膝痛を悪化させることも少ないことに気がつきました。

そういうことで、自分でなりに試行錯誤しながら基本ダブルポールで山行してます。
お礼 
mtkenさん、
ありがとうございます。プロフィールを拝読致しました。
なるほど、なるほど、の感を強く持ちました。道具は飽くまで補助・サポートするもので、横着せずに自分の力で歩くことを忘れてはいけないということですね。
よく「リスクは自己責任」といいますが、それは自分が出来ること・すべきことを愚直に行ってこそ言える言葉だと、つくづく思います。
レスキューの方が、「自己責任というほど無責任な言葉は無い」と怒る気持ちがわかります。
基本は、膝に無理ないスピード・手の補助やバランスなんですね。
私も最近、「山渓」で特集していた膝対策の日頃のトレーニングを少しづつ実践しています。

大型哺乳類との遭遇!といったら熊か猪ですね。鹿は向かって来ないし。
でも、ライフル弾も角度バッチリでないと跳ね返す石頭、ポールでは”竹槍でB-29”かもっ^^;

自分の体と上手に厳しくお付合いされているお姿、真似は出来ませんが心に置いて参考にさせて頂きます。
回答2015年05月16日 17:08 (2015年05月18日 21:43更新)
危険かどうかはわかりませんが,槍穂縦走路で割と急峻な岩場をストック2本で前向き(岩場に背を向けて)で降りている人を見たときは,見ている私の方がこわくなりました.あのような場所ではやはりストックはしまって,できれば両手も直接使って,後向き(岩場に腹を向けて)下った方がより安全には思えます.ただ,ストックを出したりしまったりするのは面倒ではありますよね.私はレキのストックを使っているのですが,ジョイントロックを毎回1本2ヶ所の計4ヶ所回転させなければならないので確かに面倒です.それに比べれば,レバー操作のみでロック/解除ができるブラックダイアモンドのフリックロックシステムはとても便利そうです.使ったことがないので耐久性などはわかりませんが.またオスプレーのザックの多くには,ザックを下ろさずとも(一時的に)ストックを左脇下に括り付けられる“ストウオンザゴー”機能があり,これは使っていて非常に便利だと思います.要は面倒臭がらず状況に応じてストックを出したりしまったりすればよいわけで,登山道具を選べばそれがより楽に行えるようにもなるかと思います.
お礼 
sp-dandelionさん、
ありがとうございます。
下にも書きましたが、岩場でなくても事故が少なくないようです。
三点確保が必要な岩場では、ストックは収納しなくちゃいけませんよね。
「面倒」ではありますが、仕方ありません。仰る通りだと思います。
私はレバーロック式のものを使っています。長さ調整もしやすいし、結構気に入っています。
いろいろな情報を頂き、考えたのですが、どうしても急ぎがちになる下り=帰路ですが、すこしペースを落として膝への負担を減らし、ストックに体重をかけすぎないようにする、というのが当面の私の対策かなと思っています。

追伸
お名前を間違えてしまいました。
大変失礼致しました。お詫びして訂正させて頂きます。
回答2015年05月16日 13:13 (2015年05月18日 21:43更新)
Ameoyajiさま、こんにちは。比良でニアミスしたmasaike55でございます。
WストックについてはTPO次第でと解釈しています。山岳救助の方が警告されているのは急峻な山岳でのことと拝察します。たとえば剱の水平道では両手がふさがってしまったがために折角、ワイヤがあるのにつかめずに墜落した事例もあるようです。

昔はストック使用はヘタレと見られるのがいやで使わない岳人が多かったですが(ボクもそうでした。また書かれているようなレスキューの方の考察もあり)、今はバリバリの若い方も使っていますし下りでのヒザへのダメージを軽減するために積極的に使うようにしています。狭い山道ですれ違う際にもストックあれば崖側で安心して待機できますし。

スキーヤーの方はストックで滑降ですがボードのボクも余りのパウダの時には1本はストック持って滑降します。微妙なバランスが要求される斜面や転倒したときにストックなければ起き上がれないんです。まああくまでストックは補助アイテムであり使いこなしてこその道具ですね。

kaikaireiさまと同様、登山でも滑降でもイザと言う場合はストック捨てられるようにベルトには手を通しません。山行仲間にもそのように助言しています。
ただ、ストックなしで長い間山を歩いてきた人と最初からストックありきで歩く人とは身についているバランス感覚・依存度が異なると思います。かなり個人差、年代差の大きい領域なのでご自分にとっての安全な使用法を探ってみて下さい。

「インシデント」→アクシデントほどでもないがヒヤリ、ハットした出来事なんですね。新しい言葉を覚えました。ひとつ賢くなりました。
お礼 
masaike55さん、
アドバイスありがとうございます。
ワタシも、あまりストラップは通さないですね。
やはり、ストックはバランスの補助アイテムということですね。
どうしても、膝が気になって体重をかけすぎてしまうことを注意しないといけないのですね。
ところで、救助隊の方、実は東京・青梅署の救助隊ですから奥多摩なんです。
長野や富山ではないんです。三点確保が必要というほどでもない下りで、大きな事故が起きているそうです。
体重をかけすぎてズリッと滑る、以外にストックが足に干渉して転倒・左右に滑落という事例です。中高年特有かもしれませんね。
疲労が蓄積して、気持ちと体が離れていくのが下りの危険の本質かも。
ああ、悲しき中高年!
下りをもう少しゆっくりにしようかと思います。
回答2015年05月16日 11:16 (2015年05月18日 21:43更新)
Ameoyajiさん、こんにちは。
僕はダブルストックを使っていますが、急な下りでも(ザレや、木や岩を掴まなければ下りられないような場所を除きます)ダブルストックで下ります。
しかし、山岳救助隊さんが言いたい事は凄く良く理解できます。  実際、岩場でストックを使いながら下るという事は不可能ですし、一旦仕舞ってクライムダウンする方が遥かに安全です。
そして急斜面でも、脚の補助という感覚では無く(ストックに過剰に頼るとストックが滑った時に大きくバランスを崩します)バランスを取る為の道具として考えた方が良いと思います。

僕の場合は斜面を駆け下りる際、スキーのようにバランスを保ち、ターンをする補助的に使っています。  その際に注意するのはストックのベルトループに手は通しません。
仮にバランスを崩した際にストックを直ぐに離せないでいると自分まで危険な状況になってしまうからです。

上手く説明できませんが、僕はこんな感じでストックを使っています。
お礼 
kaikaireiさん、
ありがとうございます。
仰るとおり、バランスを取る道具、という理解は大切かもしれませんね。
ついつい体重をかけすぎてしまったときが危ないように思います。スキーのストックワークと関連付けて頂くととてもわかりやすい!
救助隊の方の論点のひとつも、まさにそこです。
ただ、中高年になると無意識に膝をかばいたくなるんですねえ。
ここが、要注意。
日ごろから、膝周りのトレーニングをして備える、というのが肝要かな?
なかなか難しいですが・・・^^;