記録ID: 1047653
全員に公開
アルパインクライミング
八幡平・岩手山・秋田駒
岩手山 区界沢ルンゼ〜鬼ヶ城継第一尾根・第二尾根続登攀
2017年01月07日(土) 〜
2017年01月09日(月)
bito
その他1人
- GPS
- 56:00
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 1,462m
- 下り
- 96m
コースタイム
1日目
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:50
2日目
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:00
(入力フォームが3日目が表示されないんだけど・・・)
岩手山 区界沢(仮称)
1日目。超快晴。
岩手山相の沢駐車場に車をデポ。6時出発。鞍掛山への登山道から区界沢へ降り立つ。今年は雪が少ないが、ある程度の積雪はあるのでワカンでの歩行は苦にならない。時々出てくる滝を高巻いたり氷瀑をダブルアックスで突破したりしているうちに、先頭を歩いていた高さんの鼻先に、突然、熊さんが雪の中から出現。熊さんもさぞや驚いただろう。一目散で逃げていった。14時頃に尾藤のスタミナ切れてルンペン小屋をルンゼの中に制作。クサヤ祭が始まる。
2日目。超快晴
たっぷりの睡眠時間を取り、7:15にC1を出発。今日は区界沢の核心部とも思える狭隘部の突破。遠目には垂直ガレ場としか見えなかったが、近づけばガバだらけのフェース状だ。いったんは取り付くもののあまりの高度感に耐えきれず横から巻き上げる。
その先も、アンザイレンしたまま一瞬の気が抜けないほどの堅雪壁急登がひたすら続き、11時前にやっと不動平を見下ろす外輪山稜線地点に。
一本どこか登ろうということで鬼ヶ城方面に向かい、最初に見つけた岩稜が格好よく、二人そろって「これ、行ってみよう」と取り付く。
いったん小屋まで行き荷物をデポ。そこから噴火口へと10分ほど下降し、ゴジラの背ビレ状の岩塊を回り込んだところから登りだし取り付く。全3Pぐらいだが、極度に緊張感のある登攀を強いられた。ゴジラの背ビレ状の岩の裏にある岩稜なので「ゴジラの胸びれ岩稜」と高野命名。(登山体系によると「第一尾根」という殺風景な名前だが。)1時間あまりであったのが信じられないほど、手応えがあり充実した登攀であった。
登攀後、さらに時間がありあまったので、岩手山の山頂まで行ってお鉢巡りをしてから小屋泊。
3日目。ガス。視界30m〜100m。下界はみぞれ。
第二尾根へ向かう。高が昨年、途中まで登ったと言っていたが、下から見上げる第二尾根はとてもじゃないが登攀対象となるとは思えないほど威圧的だ。だが、彼は何の躊躇も無くその基部へ近づいていく。流石だ。取り付き前からアンザイレンをして、左右の切り立った小さなテラスへ立つと、1mばかりの岩塔が真上から直線的に次から次へと津波のように襲いかかってくるように見える。
高・尾と交替交代にショートピッチを登攀した後、その先のほぼ垂直に立つ岩塔に尾藤が恐れをなし、右下数mにあるルンゼに入り、3mばかりの氷瀑から登攀。尾リード。垂直部分が1mばかりあり、これもまた緊張を強いられた。
氷瀑後はまたもや急な堅雪壁を1ピッチ蹴り上がって、鬼ヶ城稜線。登攀中、雪と岩しか無い極寒の風景の中に、2羽のホシガラスを野鳥の会の高が目を緩ませて見ていた。この第2尾根の命名「ホシガラス岩稜」。
あとはのんびりと御神坂尾根を下降して終わった。
岩手山 区界沢(仮称)
1日目。超快晴。
岩手山相の沢駐車場に車をデポ。6時出発。鞍掛山への登山道から区界沢へ降り立つ。今年は雪が少ないが、ある程度の積雪はあるのでワカンでの歩行は苦にならない。時々出てくる滝を高巻いたり氷瀑をダブルアックスで突破したりしているうちに、先頭を歩いていた高さんの鼻先に、突然、熊さんが雪の中から出現。熊さんもさぞや驚いただろう。一目散で逃げていった。14時頃に尾藤のスタミナ切れてルンペン小屋をルンゼの中に制作。クサヤ祭が始まる。
2日目。超快晴
たっぷりの睡眠時間を取り、7:15にC1を出発。今日は区界沢の核心部とも思える狭隘部の突破。遠目には垂直ガレ場としか見えなかったが、近づけばガバだらけのフェース状だ。いったんは取り付くもののあまりの高度感に耐えきれず横から巻き上げる。
その先も、アンザイレンしたまま一瞬の気が抜けないほどの堅雪壁急登がひたすら続き、11時前にやっと不動平を見下ろす外輪山稜線地点に。
一本どこか登ろうということで鬼ヶ城方面に向かい、最初に見つけた岩稜が格好よく、二人そろって「これ、行ってみよう」と取り付く。
いったん小屋まで行き荷物をデポ。そこから噴火口へと10分ほど下降し、ゴジラの背ビレ状の岩塊を回り込んだところから登りだし取り付く。全3Pぐらいだが、極度に緊張感のある登攀を強いられた。ゴジラの背ビレ状の岩の裏にある岩稜なので「ゴジラの胸びれ岩稜」と高野命名。(登山体系によると「第一尾根」という殺風景な名前だが。)1時間あまりであったのが信じられないほど、手応えがあり充実した登攀であった。
登攀後、さらに時間がありあまったので、岩手山の山頂まで行ってお鉢巡りをしてから小屋泊。
3日目。ガス。視界30m〜100m。下界はみぞれ。
第二尾根へ向かう。高が昨年、途中まで登ったと言っていたが、下から見上げる第二尾根はとてもじゃないが登攀対象となるとは思えないほど威圧的だ。だが、彼は何の躊躇も無くその基部へ近づいていく。流石だ。取り付き前からアンザイレンをして、左右の切り立った小さなテラスへ立つと、1mばかりの岩塔が真上から直線的に次から次へと津波のように襲いかかってくるように見える。
高・尾と交替交代にショートピッチを登攀した後、その先のほぼ垂直に立つ岩塔に尾藤が恐れをなし、右下数mにあるルンゼに入り、3mばかりの氷瀑から登攀。尾リード。垂直部分が1mばかりあり、これもまた緊張を強いられた。
氷瀑後はまたもや急な堅雪壁を1ピッチ蹴り上がって、鬼ヶ城稜線。登攀中、雪と岩しか無い極寒の風景の中に、2羽のホシガラスを野鳥の会の高が目を緩ませて見ていた。この第2尾根の命名「ホシガラス岩稜」。
あとはのんびりと御神坂尾根を下降して終わった。
天候 | 7日 晴れ 8日 晴れ 9日 ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
1月7〜9の3連休、高さんと岩手山区界沢〜鬼ヶ城第一尾根(ゴジラの胸びれ岩稜)〜鬼ヶ城第二尾根(ホシガラス岩稜)の継続登攀の記録。
区界沢(仮称)。岩手山不動平から南側に走る雫石町・滝沢市の境界線。岩手山足元の鞍掛山から北にまっすぐ延びる、地形図では名前の無い涸沢。岩手山を下から見上げると、猫のひっかき傷のようなけっこう鋭いルンゼが頂上直下に見上げることが出来る。
そこを突破したあと、更に鬼ヶ城火口壁で遊んでみようという企画。
総括として、高野・尾藤の持ち味を出してうまくミックスすることが出来た充実感があった。
特にも高さんの岩稜を登攀する能力は極めて高く、安定したリードが冴え渡った。また尾も2つの氷瀑でひさしぶりのダブルアックスを堪能。登山全体としては好天に襲われ雪が腐るし気力は萎えるしで散々だったが、ルートと言い、熊の出現と言い岩手山と高野さんの奥深さも再認識できた。また何よりも、これほど身近に、八ヶ岳や上ホロに引けを取らないほどの好ルートに囲まれていることを実感出来たのが嬉しい。
もっとメジャーになっても、いいのにね。
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