山門水源の森 キタヤマオウレン。
天候 | 降ったり止んだり。 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
R8を北上。福井県に入る前に大浦沓掛線へ。 山門水源の森の駐車場には数台。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
山門湿原の森、一部ぬかるんでいます。 |
写真
感想
キタヤマオウレンは、2011年に新種として発表されたまだ新しい花です(Y KADOTA:Corptis kitayamensis(Ranunculaceae) a New Species from Central Japan. J Jpn.Bot. 265-272(2011)。
バイカオウレンとの違いとして、「蜜腺がシャクシ型」、「葉は普通3全裂」、「花はより大きい」、「卵形〜楕円形の萼」、「茎はより厚く、紫色がかっている」としています。ところが、ここ山門水源の森のキタヤマオウレンの葉っぱは全て五全裂です。この事についてKADOTAは、「分布域の西部(福井県西部,滋賀県北部,京都府東部)には葉身が掌状に五全裂して一見バイカオウレンに似た個体が出現する。しかし、本種は頂小葉と側小葉は共に倒卵状菱形で、先端は鈍く、基部は楔形で柄が不明瞭であることでバイカオウレンと区別することができる」としています。確かに五分裂した小葉の基部に柄はありません。そして蜜腺はまん丸では無く、やや細長い楕円状を呈しシャクシ状と云えます。これはバイカオウレンではなく、キタヤマオウレンに間違いは無さそうです。
バイカオウレンにも葉が三全裂したものがあり、ミツババイカオウレン(コシジオウレン)と呼ばれています。それとの区別としてKADOTA の論文には、「バイカオウレン・キタヤマオウレンにはある匍匐枝が、ミツババイカオウレンにはない」、「葯の色がキタヤマオウレンでは白(ミツババイカオウレンでは赤)」と記されています。コシジオウレンとして紹介されている写真には、かなり違っているものがあり、混乱しているのが判ります。
ちなみに、キタヤマオウレンのキタヤマとは、KADOTAが見つけ場所に由来するものです。KADOAはCentral Japanとしていますが、まさに日本の中心、日本の人口重心岐阜県です。そこは、岐阜県山県市の旧北山村で、岐阜県博物館の標本にその宗記されています。イワザクラで有名な舟伏山の麓ですヨ。
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