大政山南面の古墳巡り

2024年04月28日(日) [日帰り]

• GPS: 07:18
• 距離: 16.6km
• 登り: 437m
• 下り: 388m

コースタイム

日帰り

• 山行: 6:36
• 休憩: 0:29
• 合計: 7:05

6:33 スタート地点
6:35 6:35 1.富士山古墳
6:51 6:51 2.十日塚古墳
7:27 7:27 3.布着山古墳群其の1
7:44 7:44 布着山古墳群其の2
7:46 7:46 池の脇
8:22 8:22 4.塚本古墳
8:29 8:29 5.内山古墳
8:56 9:02 6.二門塚古墳
9:14 9:14 二門塚古墳の下り藪漕ぎ3分
9:27 9:27 7.遠越古墳
9:45 9:45 8.天神山古墳群
10:07 10:12 蓬田天満宮
11:10 11:15 9.小栗丸山古墳
11:24 11:24 小栗丸山古墳下の墓上部
11:28 11:28 墓の下
11:41 11:41 10.大宝塚古墳
12:10 12:15 11.寺山古墳群入口
12:52 12:52 猪のヌタ場
12:59 12:59 12.雷神山古墳群の尾根
13:05 13:13 雷神山尾根の頂上147ｍ峰仙原山
13:22 13:22 雷神社
13:30 13:30 林道
13:38 寺山古墳群入口帰着

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車 自転車

車を停めたところ：出発地点の富士山古墳に隣接する桜川市立岩瀬小学校の駐車場に車を停めさせていただいた。
自転車をデポしたところ：ゴール地点の寺山古墳群の入口（スプリングフィルズゴルフクラブの近く）に自転車をデポした。

コース状況／危険箇所等

今回は桜川市旧岩瀬地区西部と筑西市にまたがる大政山南部の古墳を見学した。

桜川市旧岩瀬地区西部
1.富士山（ふじやま）古墳
2.十日塚古墳
3.布着山（きんちゃくやま）古墳（個人宅）（藪)
4.塚本古墳
5.内山古墳（個人宅）
6.二門塚古墳（藪）
7.遠越古墳

筑西市蓬田本田ほか
8.天神山古墳A支群及びB支群（藪)
9.小栗丸山古墳（藪)
10.大宝塚古墳（太陽光発電所の中で入れない)
11.寺山古墳B支群（藪)
12.雷神山古墳群（藪)
（藪）は藪漕ぎなしには見学できない古墳。
（個人宅）は個人宅の庭先にある古墳。要注意。

また、次の古墳は今回の見学の対象外とした。
消滅した古墳
13.山ノ入古墳群
14.中台古墳

今回はパスしたが今後の見学対象。
ゴルフ場の中にある古墳　
15.坂戸古墳群（筑波学園ゴルフクラブ)
16.丑塚古墳群（スブリングフィルズゴルフクラブ)
新たに加えたい古墳
17.天神山古墳C支群
18.寺山古墳A支群

写真

4/19 20:41

今日見学する大政山南面その1。
桜川市側（旧岩瀬地区西部）の古墳の概要。
桜川市の古墳マップによる。

4/19 20:30

同じく大政山南面その2。
桜川に加えて筑西市（蓬田本田ほか)の古墳が記されている。
平成14年版桜川市教育委員会作成の「中世の道と城館」に私は小栗丸山古墳を加筆した。

4/28 6:32

桜川市立岩瀬小学校の駐車場に車を停めさせていただいた。

4/28 6:34

1.富士山古墳
駐車場に隣接する、富士山（ふじやま）古墳を見学。
鍬田神社本殿の裏にあって、一辺5mの方墳とされる。高さは2m程度。

4/28 6:34

祠が2基鎮座している。

4/28 6:35

鍬田神社の正面。
鍬田神社本殿により、墳丘西側の一部が破壊されているとのこと。

4/28 6:40

国道50号線の歩道橋を渡って、西へ向かう。

4/28 6:44

富谷山を望む。採石によってすっかり小さくなってしまったような気がする。

4/28 6:51

2.十日塚古墳
全景。高さ2mの円墳とされる。

4/28 6:52

墳頂には祠があるが、すぐ隣の家の氏神様とのことだ。

4/28 7:00

さらに西へ。右手に城山のピークを望み、左手の丘陵地帯は筑波学園ゴルフクラブ場の敷地だ。この敷地内には坂戸古墳群があるので、一度は見学の許可をお願いしているが、いつどのような形で見学ができるのかは不明。今回はパスし、後日改めて、見学したい。

4/28 7:10

桜川市坂戸小学校を通過。

4/28 7:15

西飯岡集落センターを通過。
偵察時、センター前に車を停めたら個人所有で、公共の敷地ではないとのこと。要注意。
また周囲の山も、むやみに入ってはいけないとのこと。今の季節はタケノコの盗掘を警戒しているようだ。

4/28 7:23

真言宗豊山派満願寺の前を通過し、

4/28 7:25

3.布着山（きんちゃくやま）古墳群
巾着ではなく、布着だが、きんちゃくと読む。地元の歴史家の方から教わった。
其の1。個人宅の庭にあって、

4/28 7:26

石室が露出して開口している。高さ4m。

4/28 7:26

墳頂部。奥に氏神様と思われる祠が見えている。

4/28 7:44

裏山を一周（藪こぎ)。
西側の池の近くに、2基の古墳らしきものがある。
其の2。高さ1.5m？

4/28 7:45

盗掘跡のようなへこみがあるので気になる。

4/28 7:46

其の3。高さ1.5m？

4/28 7:46

大木が生えていて、碑もある。
なお、布着山古墳群は2基の円墳で構成されているようなので、其の2，其の3のどちらかは古墳ではないようだ。

4/28 7:48

布着山古墳群の其の3に隣接する池。

4/28 7:49

黄砂の影響か霞んで見える筑波山。

4/28 7:53

時宗、元向寺の前を通過。

4/28 7:58

筑波学園ゴルフクラブの入口を通過。
入口の手前に駐車スペースがある。

4/28 8:03

道路わきの「勝譱（ぜん）神」の碑。碑の後ろにある岩が気になる。

4/28 8:04

大政山のピーク（右手の奥）を望む。

4/28 8:10

下泉集会所（旧岩瀬町立坂戸小学校下泉分校の跡）を通過。ここにも駐車が可能だ。

4/28 8:15

福島東幹線332号の鉄塔の奥に大政山と城山を望む。

4/28 8:21

4.塚本古墳
小栗街道の南側に隣接している。

4/28 8:22

高さ2.5m。（私の見立てでは高さ5m）

4/28 8:23

横穴式石室があるとのこと。墳頂部の石は石室由来のものかもしれない。

4/28 8:26

道路を挟み北側の池の先、

4/28 8:29

5内山古墳。
高さ3m。（私の見立てでは高さ6m）

4/28 8:30

墳頂部には祠がある。個人宅の庭先なので、氏神様のようだ。

4/28 14:06

道路沿いの山ノ入古墳群入口の標識。（自転車で戻る時撮影したもの）

4/28 8:35

標識につられて入ると、池の前で行止まり。

4/28 8:39

池の堤防を進み、山ノ入古墳群の辺りを望む。

山ノ入古墳群の解説。山ノ入古墳群は北関東自動車道の開設に伴い大規模な発掘調査が行われ多くの貴重な遺物が発見された。
桜川市の古墳マップによる。

4/28 8:43

北関東自動車道のトンネルをくぐり、大政山トンネルの入口を望む。

4/28 8:45

旧い田んぼが尽きるあたりで、

4/28 8:45

左の斜面に分け入る。

4/28 8:47

少しでも藪の薄いところを登り、

4/28 8:56

6.二門塚古墳。
二門塚古墳其の1。
高さ3mほどの円墳。
ただし資料では、1基のみ。となると其の1の位置付けは？

4/28 8:57

同墳頂部。

4/28 8:59

二門塚古墳其の2。
高さ5m。（私の見立てでは前方？部の長さ約10m）

4/28 9:00

墳頂部。

4/28 9:01

後円部？（私の見立てでは直径約8m）

4/28 9:03

墳頂部付近にあった石。石室由来のものかは不明。

4/28 9:08

古墳の西側斜面には古い山道がトラバ―スしている。

4/28 9:08

機械の一部のようなものが落ちていた。

4/28 9:14

「きけん」の標識も落ちていた。

4/28 9:14

南側斜面に広がる太陽光発電所の上に出た。
黄砂に霞む筑波山を望む。

4/28 9:17

わずか3分ほどの藪を越すと、二つの太陽光発電所に挟まれた稜線に出る。シノダケが伐り払われ、敷き詰められた道だ。

4/28 9:23

降りてから、稜線両側の太陽光発電所と二門塚古墳方面を望む。

4/28 9:24

小栗街道に出ると池があり、

4/28 9:26

ハスの花が咲いていた。

4/28 9:27

7.遠越古墳
小栗街道の北側。案内の杭もあってすぐわかる。

4/28 9:27

高さ4m。3体の像がある。
桜川市岩瀬地区西部の古墳巡りはここまで。

4/28 9:40

続いて筑西市蓬田本田ほかの古墳巡りを開始。
8.天神山古墳群
天神山古墳B支群
南側の人家の傍から入る。空き地の東側に古墳らしきものがある。
其の1、高さ約2m。

4/28 9:41

南側に削ったような跡がある。

4/28 9:41

其の2、高さ約1m。

4/28 9:46

竹林の藪に入り、
其の3、高さ約2m。

4/28 9:46

同墳頂部。

4/28 9:48

其の4、高さ約2m。

4/28 9:48

盗掘跡のような窪みがある。

4/28 9:50

其の5、高さ約1m。

4/28 9:50

盗掘跡のような窪みがある。

4/28 9:50

其の6、高さ約2m。

4/28 9:51

同墳頂部。

4/28 9:52

其の7、高さ約1m。

4/28 9:53

同墳頂部。

4/28 9:54

其の8、高さ約3m。

4/28 9:54

同墳頂部。

4/28 9:56

其の9、高さ約4m。

4/28 9:56

同墳頂部。

4/28 9:58

林道に出て、天神山古墳B支群の見学終了。
天神山古墳はB支群で8基と聞いていたので間違いがあるかも知れない。

4/28 10:01

蓬田天満宮への長い階段を登る。
階段途中には古墳で使われていた石室の石があるかもしれないというので、探してみた。

4/28 10:01

最下段の石。

4/28 10:02

中段の石。いかにもそれっぽいように思われた。

4/28 10:06

天神山古墳A支群。
階段の左の大岩。こちらも石室に使用されていたもので円墳と思われる。天神山古墳の見学終了。

4/28 10:07

蓬田天満宮を参拝。

4/28 10:13

小栗丸山古墳を目指す。偵察時はお墓から上がったが、今回は逆ルートにチャレンジ。最初はトラバース道を行き、

4/28 10:19

途中から稜線をめざして上がる。

4/28 10:21

倒木もあるが通常の藪。

4/28 10:24

鞍部で一息ついたのち、

4/28 10:27

急な登りの藪漕ぎで

4/28 10:27

ピークに着いた。

4/28 10:30

ピークからの下りは藪。

4/28 10:42

どんどん下った先はなんとゴルフ場。
下る方向を間違えたのだった。

4/28 10:58

リングワンデリングの後、元のピークへ。

4/28 11:01

再び訪れたピーク。墳長30mの古墳と思えるような細長いピークであった。

4/28 11:06

今度はシルバーコンパスを取り出し、慎重に下った。

4/28 11:06

9.小栗丸山古墳
小栗丸山古墳其の1。
小栗山古墳の直下に高さ2m、直径10mほどの円墳？があった。

4/28 11:07

同墳頂部。

4/28 11:08

下から小栗丸山古墳の墳頂部を仰ぐ。

4/28 11:09

小栗丸山古墳其の2
薄い樹林帯、明るくて気持ちのよい小栗丸山古墳に着いた。

4/28 11:10

後円部。ネットによると直径54m、高さ11m。

4/28 11:14

墳頂部。

4/28 11:16

墳頂部。

4/28 11:16

墳頂部。

4/28 11:16

墳頂部。（墳頂部の長さは私の見立てでは約50m）

4/28 11:17

墳頂部。
前方部は幅46m、高さ7mとのこと。

4/28 11:24

小栗丸山古其の3.
お墓の最上部にも古墳のような高まりがある。高さ約8m。

4/28 11:25

このお墓の石段を下り、再度見上げてみた。

5/5 6:50

小栗丸山古墳は航空写真から発見されたという。
日本古道紀行により、著作者の許可を得て転載。発見は2015年以降のようだ。

5/5 7:10

小栗丸山古墳付近の地図を拡大してみた。
原図は2014年版。私の手で小栗丸山古墳を加筆。

4/28 11:29

お墓の下から小栗丸山古墳のある小ピークとお墓を望む。

4/28 11:27

お墓から望む筑波山。

4/28 11:41

10.大宝塚古墳
お墓の先で、スプリングフィルズゴルフクラブを回り込むと、大宝塚古墳。
フェンスで囲まれた太陽光発電所の中にあるようで、立ち入ることができない。

4/28 11:43

別の場所から、大宝塚古墳を望む。手前の高まりがそれらしい。手の届きそうなところにある。

4/28 12:01

今日最後の古墳巡りはスプリングフィルズゴルフクラブのすぐ上にある、2つの古墳群だ。ゴルフ場の門の手前で左の舗装された林道に入る。

4/28 12:07

古い水道施設のところで朝デポした自転車を確認。まずはここから寺山古墳群に取り付く。

4/28 12:14

デポ地の傍の道路際にキンランが花をつけていた。

4/28 12:18

11.寺山古墳B支群
稜線に上がると、早速、其の1。高さ1mの円墳。

4/28 12:18

直径約8m。

4/28 12:19

シノダケの藪を漕いで、県境稜線直下まで登る。

4/28 12:30

県境稜線を10分ほど進み、わずか降りる。この位置は偵察時に見当をつけておいた。
其の2、高さ約2m、直径約5m。

4/28 12:31

長い墳頂部。

4/28 12:32

墳頂部の長さは約20m。

4/28 12:34

さらに高さ6m、直径10m。（其の2は前方後円墳のようだ。）

4/28 12:36

稜線に戻って、
其の3、高さ約1m。

4/28 12:37

同墳頂部。

4/28 12:36

其の3の先に其の4が見える。

4/28 12:37

其の4、高さ約1m。

4/28 12:37

同墳頂部。
以上で寺山古墳群の見学を終了し、雷神山古墳群を目指す。

4/28 12:39

稜線直下に虎ロープが下がっていた。
藪の斜面を下る。

4/28 12:47

雷神山古墳群のある稜線を目指し、ショートカットの藪を漕いでいくと、鞍部にイノシシのヌタバに最適な水場があった。

4/28 12:59

さらに藪漕ぎを続け、コカ・コーラのガラス瓶のある尾根にひょっこり躍り出た。雷神山の稜線だった。

4/28 13:01

尾根を少し登ったら、東電巡視路の鉄塔標識を見つけた。

4/28 13:01

12.雷神山古墳群
この標識のすぐ上に、雷神山古墳群の其の1古墳があった。高さ約2m、直径約5m。

4/28 13:02

墳頂部、直径約5m。

4/28 13:04

147m峰のピークに着いた。このピークは仙原山。

4/28 13:12

ピークの西、栃木県芳賀郡益子町側は太陽光発電所が広がっていた。
頂上を後にして下る。

4/28 13:21

中腹に、雷神社。

4/28 13:22

雷神山古墳群の其の2古墳。高さ約2m、直径約10m。

4/28 13:29

林道まで降りると鳥居があり、

4/28 13:28

隣に雷神社参道の碑と、仲町雷神社の由緒の碑。

4/28 13:33

林道を10分ほど歩いて、

4/28 13:43

寺山古墳群入口の自転車デポ地に戻った。

4/28 14:31

自転車をこいで、出発地点の桜川市立岩瀬小学校の駐車場に帰着。

撮影機器：

RICOH WG-50 リコー

装備

個人装備

Tシャツ ズボン 靴下 日よけ帽子 靴 ザック 行動食 飲料 地図（地形図） コンパス 予備電池 GPS 筆記用具 携帯 時計 タオル カメラ

感想

山とハム

桜川市にある古墳は300基あって今回はそのうち200基あるとされる旧岩瀬地区の初回古墳巡り。隣接する筑西市蓬田本田地区周辺も加えて12箇所を見学した。

今回の偵察は計3日。旧岩瀬地区の古墳は文献もあって予測も可能だったが、筑西市側は手探り状態で偵察をはじめた。
天神山古墳群の偵察を開始してまもなく畑で仕事をしていた方に思い切って手がかりになるようなことがないか尋ねたところ奇跡がおこった。なんとその方は地元の歴史研究家だった。比較的最近の古墳群の調査には地元として参加したとのことで、多くの貴重な手がかりを得ることができた。
ただし、天神山古墳群にはほかにも古墳（天神山古墳C支群）があり、寺山古墳群（天神山古墳A支群）も残っている。このあたりまだまだ見学したい古墳が多い。

今回は2箇所のゴルフ場内の古墳群見学をパスしたが、近いうちに実現にこぎつけてみたいと思う。そのうち特に期待しているのはスブリングフィルズゴルフクラブ。ゴルフ場の傍を通った時に金網越しに見た小高い複数の高まりは、私には丑塚古墳に見えた。現地に行ってこの目で確かめたい。

素人の私の見つけた今回の古墳には誤りや見落としが数多く含まれていることは間違いなさそうだ。
古墳などの文化財は貴重な文化遺産として後世に残していくこと。また、今回の古墳には個人宅の庭先など私有地が含まれているので地元とのトラブルにならないように節度ある行動をお願いしたい。