さくちゃんのポリオ４回目。
間隔的には、年明けから行けたんだけど、
家族が風邪引いたり、さくちゃんハナタレでのびのびになっていた。
予防接種は８０歳くらいの老夫婦がやっている診療所へ。
ここはいつも空いていて待ち時間なし。
時々、先生、間違えて打ってんじゃないかなぁと心配になるけど、
まぁ間違えてたら間違えていたでそれもよし。（よくないか）
と思っていたら、
『あーさくちゃんね
名前書いてとっといてあるよ。ポリオ』
だって。
実は、ポリオ（小児マヒ）のワクチンはここ数年で制度が随分と変わった。
上の子３人の時代は『経口生ワクチン』だったので、
接種の前に電話を入れてワクチンを用意してもらわないとダメだった。
生ワクチンなので効きは良いらしく、２回接種だった気がする。
ただ問題があって、接種後ウンチに混じって生ウィルスが体外に排出された。
この排出された生ウィルスが何かのきっかけで、
ポリオの予防接種をまだしていない子どもの体内に入ったりすると、いろいろ問題が生じる。
最近は、保育園とか子育てセンターとか赤ちゃん広場で、
赤ちゃん同士が交じり合うのでそういう危険性が高いらしい。
昔だったら１歳未満の赤ちゃんをあっちこっち連れ回すなんてこともなかっただろうけど。
そんな訳で『生ワクチン』の接種が停止されたのが２年くらい前だった筈。
その後、それに代わって『不活ワクチン』が打たれることになった。
『生』じゃなくて死んでるポリオウィルスを皮下接種（注射）することになった。
ただ、不活ワクチンは免疫を作るには効果が弱いらしく、４回接種に変更された。
たしか生後７ヶ月くらいまでに３回、その一年後に追加の１回。
ところが、ここ数年のワクチン事情は他にもいろいろあって・・・。
ここ２〜３年で、Hibと小児肺炎球菌の予防接種がほぼ公費負担で打てるようになった。
※Hib ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症（インフルエンザ『ウィルス』ではなく『菌』）
どちらの病気も１歳未満の乳児が感染すると重症化する可能性が高く、
欧米では以前からワクチン接種による予防策が取られていたらしいのだが、
３〜４年前あたりだったか、Hibと肺炎球菌の恐ろしさを
メディアだか医療機関だかが取り上げたせいか、
突然メジャーになってあっという間にほぼ公費負担という流れが出来上がった。
で、さっきから１歳未満と何回か書いたけど、
ポリオもHibも小児肺炎球菌も小さいうちにかかると重症化する可能性が高く、
それを予防するには生まれて直ぐにでも予防接種を打つことが有効なわけで・・・。
結果として、生後７ヶ月くらいまでに、
ポリオ３回、Hib４回、肺炎球菌４回の接種が望ましい。
ということになってしまった。
予防接種っていうのは、基本的に一度に何本も打てるものではなく、
一本打ったら、次を打つまでに一週間なり一ヶ月の間隔が必要なわけで、
また、そもそも生後２ヶ月くらいまでは基本的に予防接種は打たない。
というわけで、生後３〜７ヶ月の間に１１回のワクチン接種（注射）をすることになる。
これだけでもかなり大忙しなんだけど、
この他に、BCGもあれば３種混合も打たなければならない。
というのが２年くらい前の予防接種事情。
で、話をポリオに戻すと。
『生』ワクチンが廃止され『不活』ワクチン（４回）になったあと１年後くらいだったか、
さすがに接種の種類や回数が多すぎるということで、
３種混合（ジフテリア・百日咳・破傷風）にポリオを加えた４種混合が使用されるようになった。
この１年のズレが微妙な時期で、うちのさくちゃんの場合、
ポリオの不活ワクチンを『単独接種』するタイミングにドンピシャだったのだ。
で、
『ポリオを単独接種で始めた場合、途中から４種混合に変えることはできない』
とのお達しが出ているらしく、
さくちゃんには単独接種用のポリオワクチンが必要なのだが、
さくちゃんより半年後に生まれた子からは、全国的に４種混合になるので、
単独接種用のポリオワクチンは日本中で不要になった。
というわけで、冒頭の
『あー、さくちゃんね
名前書いてとっておいてあるよ。ポリオ』
というお医者さんの言葉になるのでした。
おじいちゃん先生曰く、
『一本打てば全部の病気が防げる注射ができるといいね』
とのこと。
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