獨協大OBに愛された日

　貴方は覚えていますか。まだ肌寒い3月のあの日のことを。
　多分わたしのことなど覚えていないでしょうね。貴方はわたしと同じようなことをたくさんの方にやられたんですもの。
　わたしは鮮明に覚えているわ。
　あの日、貴方の部屋に入るなり、わたしは軽々持ち上げられ、力強く口を吸われ、身も心も貴方の物になってしまったわ。これで終わりかと思ったら、私の衣をはぎ取り、キレイに洗ってくれたわ。そのうえ、わたしのからだをキレイに拭き取ってくれたわ。
　次にわたしのあそこに無理矢理入れてくるのですものビックリしてしてしまったわ。そんなことをする人初めてよ。でも嬉しかったわ。貴方のことが分かったのですもの。獨協大学ドイツ語学科を卒業された立派なお方だったことを。
　でも幸せな日は続かなかったわ。貴方は私を山に連れて行って置き去りにしたのよ。一日二日は我慢できたわ。貴方が迎えに来てくれるのではと期待していたの。他の方も数え切れない程来たけど、見て見ぬ振りだけなんですもの。貴方に見も心も吸い尽くされたわたしになど誰も関心を示さなかったわ。
　暗くなると毎晩泣いてたわ。１年が過ぎ２年、３年・・・１０年、２０年　こんな生活に慣れてしまったわ。
　貴方に愛されたことを忘れてしまいそうなくらいな時間だわ。
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ich liebe Sie 　あなたから聞きたかったわ
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　２２年が過ぎたある日、一緒に行こうと言う人が現れたの。とても嬉しかったわ。町に着いたら、貴方が無理矢理入れた物を取り出して成仏できる所に入れてくれたわ。