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山麓に見られる白くて、雲のてっぺんが毛羽だったような雲が層雲です。この雲がある辺りは、一面に森が広がっています。森にある木の幹や葉、枝は雨によって水分をたっぷりと含み、それが蒸発していきます。元々、雨が降っているときは、空気中に水蒸気が多く含まれていて、空気の中は水蒸気で満たされていて満腹に近い状態です。そこに木々からの水蒸気が入ると、これ以上水蒸気を含み切れなくなって、吐き出した部分が雲粒になっていきます。それが集まったものが、今日見られた層雲です。雨あがり、空気がお腹いっぱいになると見られる雲なんです。
やがて、この雲は小さくなって、北西側(写真では左側)から消えていきました(写真2枚目)。
これは北西(写真の左側)側から乾いた空気が入ってきたからです。乾いた空気は、水蒸気があまり含まれていないので、空気にとってはお腹が空いている状態です。つまり、まだまだ水蒸気が含めるので、これまでそこにあった湿った空気と混ざり合うと、空気の胃袋に余裕ができて、雲は蒸発していってしまいます。写真では左から乾いた空気が入ってきているので、左側から雲が消えていく一方、右側ではまだ雲がやや厚くなっているのが分かります。雲が空気のお腹の空き具合を教えてくれているのですね!
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