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Re: ビーコンについて (greenriverさんの2022年02月01日 12:58の 質問への回答込)
質問2022年02月08日 07:04 (2022年02月13日 05:48更新)
回答が締め切られた後に蒸し返す様で恐縮です。単独行だとビーコンは持っても無用と長年思って来ましたが、遺体回収で迷惑が掛からない様にとアルバ ネオプラスを買いました。安価なEvo5にしなかったのは、アナログ受信出来た方が捜索範囲が広かろうと言う点と、アナログで磁力線の向きを感じて見たかった為です。実際にテストして見るとデジタルで受信できる距離になるよりも遠距離からアナログで受信は可能でした。勿論、仕様上での最大受診距離がデジタル70mアナログ80mなので、誤差の範囲かもしれませんが。
 ステルスマーケと思われないように欠点も触れておくと、デジタル捜索時に方向を示す矢印がおおまかで、埋没位置に近接する前に発信方向を定める操作では他製品に劣ると思いました。この点は、近づいて十字捜索すれば良いので致命的では無いと思っています。また、ホルスターとベルトが付属するのは良いのですが、手袋を履いたまま小さいバックルを着脱するのはやりづらいです。
 greenriverさんが購入前でしたら参考になれば幸いです。
 さてここからが質問で、私が調べた範囲で全てのビーコンは二次電池が使えないようです。防水懐中電灯の取説に、二次電池は微量のガスが出る事が有るので密封系では使えないと記載が有ったので、同様の理由かと思ったのですが。とは言え毎回単4電池3本を詰め替えるのも資源の無駄遣いに感じます。つきましては二次電池が使えるビーコンが現存していればご教示頂ければ幸いです、贅沢を言えば交換が出来ない専用電池では無く、単3や単4の二次電池が使えると有難いです。よろしくお願い致します。

最後に、ビーコン選びについては類似の議論が下記でされています、8年以上前ですが。
https://www.yamareco.com/modules/plzXoo/index.php?action=detail&qid=1635
回答2022年02月10日 20:00 (2022年02月12日 17:52更新)
こんにちは、ビーコンはどのメーカーともアルカリ電池を使用してください。と取扱説明書に明記されてますね。
以前ピープスのビーコンにエネループの充電池を試しに入れてみたらバッテリー残量が70%ぐらいで、使用も動作不安定でとても使える状態でした。
エネループの電圧は1.2V前後で電圧が低いためだと思われます。
お礼 
8848fuji様、お返事有難うございます、お礼が遅くなり申し訳ありません。アルバのNeoProもアルカリを使用せよと書かれています。試しにNiH充電池を入れて見た時は、送受両モードで動作は正常に見えましたが、本当に仕様通りの性能が出ているか(送信電波の強度や受診の可否)までは確認しておりません。充電直後の無(低?)負荷ではNiH充電池も1.4V出たと記憶しているので、その範囲に過ぎないのかもしれませんし。8848fuji様のご指摘を受けて、アルカリ電池の放電特性からビーコンの動作に必要な最低電圧を見積もれるなあと思ったのですが、放電特性もすべての電池で保証されている訳でも無いでしょうし、無駄な手間はかけない事に致します。取り急ぎお礼申し上げます、8848fuji様が担いでいるのはスプリットボードでしょうか、今日もスキーよりボードの方が多かった気がします。
回答2022年02月10日 09:41 (2022年02月12日 17:12更新)
海外在住のため、日本市場でのビーコンの販売状況は良く知りません。機種そのもの良し悪しでは無く電池に関してのコメントをさせて頂きます。カナダに住んでいますがこちらではビーコンに充電池を使ってはいけない、というか使わない理由がガスにあるとは聞いた事が有りません。電池の種類にはマンガン、アルカリ、リチウム、リチウムイオンなどが材料になった電池が販売されています。充電池としては過去ニッケルカドミウムが使われた物も有りましたが現在は入手不可能に近いでしょう。これらの中で充電池としてはリチウムイオンが現在主流ですが、充電出来ない電池の中にリチウム電池というのもあります。リチウム電池は充電が出来ませんが寿命が長いのが特徴です。
以上の事を既にご存知でしたら、蛇足申し訳ありませんでした。
アバランチビーコンに関しては生命の安全に直結する機器でもありますので、電池の残量表示などをより正確にすべきという観点から、電池の性能として徐々に弱ってゆくアルカリ電池の特性が向いています。通常の使い方で有れば電池の寿命とて十分に1日は持ちます。リチウム系は電池がダウンする直前まで元気いっぱいで一気に落ちる傾向があります。この特性がかえって仇になる訳です。万が一バッテリーアウトの場合、カメラとビーコンでは生命の危機の直結する重みが違います。
次にスパークの問題です。リチウムを使った電池は保管の仕方などで予期せぬスパークを起こしたり発熱したりする事があります。水分によるショートは一つの大きな要因です。内部のガス発生がスパークの要因になる否かはかは知りません。理由はともかくこの現象の危機回避の為に飛行機に搭乗する際はリチウム系電池は荷物として預けられません。ビーコンを使用するフィールドはアウトドアです。当然ヘビーデューティーとなる環境なので日常生活より高い安全性を意識した機器としてメーカーはデザインせざるを得ない訳です。
もう一つの理由として、メーカーは現在の所アルカリ電池利用前提とした設計と製作をした製品を送り出しています。アルカリは全世界で比較的入試しやすく、品質にも大きなばらつきがない為にメーカーが想定した性能が再現される可能性が高いという事です。

電池の技術は日進月歩ですから、いづれ充電池を手軽な価格帯のビーコンに安心して使える日は来ると思います。使い捨て電池が懐や環境に優しくないとしても、今は是非あなた自身の命を守る保険の意味でもアルカリの新品をその都度愛機に収める事をお薦めします。
メーカーとて当然環境問題など勘案していますから近い将来何らかのアナウンスをすると思いますのでその日まで待ちましょう。
以下にビーコンと電池に関する英語のサイトの情報を貼り付けました。ご参考になさって下さいください。
https://www.alpineascents.com/blog/avalanche-beacon-batteries/
お礼 
Sam_M様

 詳細な御解説を頂き有難うございます。また、お返事が遅くなって失礼致しました、日本は今日までの好天の予報だったので足慣らしに出かけておりました。
 さて充電池不可な理由はご指摘の通り放電特性の問題が主なのですね。遅ればせながら雪崩教本(1)を紐解いたところ、"ほとんどの雪崩トランシーバーは、アルカリ電池を推奨しており、充電式電池やオキシライド電池、リチウム電池などは電圧の関係で使用を禁じている"との記載が有りました。確かに、リンクをお示し頂いたページの悲劇が起きかねないですものね。greenriverさんへの御返事にも書いたようにガーミンのeTrexシリーズを使っているのですが、これはNiH電池を入れて設定で充電池を選ぶと、使用時間と共に残量が徐々に減って行くので、NiH電池でも放電特性から残量を見積もる事は可能と思われます。ただ、ハンディGPSとビーコンは販売数が桁違いなので、架けられるコストが異なるかもしれません。あるいはご指摘のように生死に関わる事なので、使用電池の選択ミスでの残量が正しく無くなる事を回避するために、各ビーコンメーカーは意図的にアルカリ電池での使用を指定しているのかもしれませんね。後者の理由だと、アルカリ電池とその他放電特性が異なる電池を確実に区別する回路が出来るまでは、将来もアルカリ電池以外使用不可のままなのかもしれませんが。ともあれ、今日もそうでしたが指定通りアルカリ電池を使う事に致します。重ねてお礼申し上げます、カナダも冬だと思いますが、山などにお出かけなのでしょうか、Sam_M様もお気をつけてお出かけください。

(1) 雪崩災害調査チーム&雪崩事故防止研究会編 (2017); 雪崩教本; pp98; 山と渓谷社刊 
回答2022年02月08日 23:25 (2022年02月13日 05:48更新)
g-yamarecoさん、こんばんは。
ご回答、ありがとうございます。
実は、あの後、色々検討してマムートのBarryvoxを買いました。
27%?引きで3.6万でした。
アナログは近距離で使用するものと思っていたので、アナログの方が遠距離受信できたというのは、少し驚きでした。

ご質問の件は、私は回答を持っておりませんが、勉強になりました。
ここで少し「あれっ?」と思ったのは、ガーミンやヘッドライト、スマホなど防水仕様なのに二次電池使用可能なものが多数あります。つまり、防水=密封ではないのかもしれないと思いました。

そう考えると、単純に防水仕様=二次電池は使用不可というわけではなく、ガス抜き構造なるものがあるのかもしれません。ちなみに、一般的なビーコンは防水仕様でもなかったはずですので、二次電池が使えるものが見当たらないのが解せません。

探せば出てくるような気がしますが、ないとしたら二次電池から発生するガスが受発信性能に影響を及ぼすのかもしれないなあ・・・と感じました。

回答ではないのですが、思うところを列記してしまい、失礼いたしました。

追記:g-yamaco様
防水、密封→ガス濃度上昇→発火可能性上昇という理解でした。言葉足らずで申し訳ありません。ガスが発生しても密封でなければガス濃度が低下して発火リスクとして無視できる程度には濃度が低下する可能性があるとおもいます。そういう理由で、ガーミンなどは二次電池使用が可能なのかもしれませんね。

山行についても、装備、技術の向上に合わせてより危険な山行になるのでは、結果的にリスクが上がり意味がないので、今まで以上に気をつけようと思います。
ありがとうございました。
お礼 
greenriverさんお返事有難うございます。
 購入前に間に合わず恐縮です。マムートも勧められたことがあるので良い選択かと思います。せっかく買われたので、お近くに他製品でも構わないのでビーコンを持っている方がいれば、是非一度探索を体験されると良いと思います。あと自戒を込めてですが、ビーコンを持った所で救出が間に合うか分からないのだから、これまで以上にリスクを冒す様になっていないか自問が必要かと。
 二次電池の話題にもご指摘を頂き有難うございます。二次電池が不可な理由については、
https://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/18088/~/%E5%AF%86%E9%96%89%E6%A7%8B%E9%80%A0%E3%81%AE%E6%A9%9F%E5%99%A8%E3%81%AB%E5%85%85%E9%9B%BB%E6%B1%A0%E3%81%8C%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E7%90%86%E7%94%B1%E3%81%AF%EF%BC%9F-pz18088
と理解しています。内圧上昇では無く発生した水素ガスへの引火が問題だとすると、ガス抜きが有っても危険性は残る気がします。他の可能性は、電池の放電特性が異なるので、ビーコンが残量を正しく表示出来ないので使用不可なのかもしれません。ただガーミンのeTrexの様に、使用電池を一次電池と二次電池と設定できる物もあるので、対応のしようはあると思うのですが。
 ともあれお礼申し上げます。まだしばらく雪山シーズンが続きますが、ビーコンが役立つ機会が無い様にお気をつけてお出かけください。

greenriverさんの追記へのお返事
 水中ライトとガーミン製品の差として、まず火花発生の有無が有るのかと思いました。水中ライトは機械的なスイッチでON/OFFするでしょうから、そこで火花が発生する可能性は有るけれど、ガーミンは電子スイッチを使っているでしょうから原理的には火花は発生しないはずだと。更に、水素ガスは過放電で発生するのだが、水中ライトの機械的なスイッチでONにしたままだと過放電状態に出来るのに対して、ガーミンは一定以下の電源電圧になると動作停止してしまって過放電にならない、と言う差も有るのかも。推測ばかりで恐縮ですが、そうするとビーコンが充電池使用不可な理由は、Sam_M様ご指摘の残容量確認が出来ない事と、8848fuji様ご指摘の動作電圧に満たないからの二点が先なのだと思います。でもご指摘有難うございました。