スノーフィールドで遊ぼう「雪洞編」谷川岳マチガ沢にて
- GPS
- 48:00
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 251m
- 下り
- 241m
コースタイム
マチガ沢 13:20
雪洞掘り 13:30〜16:30 泊
二日目
雪洞スタート 10:30
ベースプラザ着 12:00
天候 | 吹雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車料金一日1000円 入庫時徴収。 二日目はノーチェックで出庫のため徴収されませんでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ベースプラザからマチガ沢まで、夏なら20分かかりません。 車道を延々あるく、ゆるい道です。笑っちゃう位の距離です。 しかし、雪が付くとそうではありません。 除雪車が入っているのは登山指導センターまで。 そのあとは、延々ラッセルです。 初日はラッキーなことに先行者のトレースがあり、にこにこにっこりのラッセル泥棒。。でもまあ、この日はスノーシューでひざ上くらいまでの沈み込みでした。 途中で引き返してきたスノーシューを履いたラッセルの主と遭遇。 朝から入ったけどトレースはなく、マチガ沢で引き返してきたとのこと。 単独でご苦労様でした。 ラッセルのお礼は厚く厚く申し上げておきました。 おじさんのおかげで1時間は得したと思います。 二日目、起きてビックリです。 雪洞の入り口はすっぽり新雪で埋まっており、泳ぐように這い出すと、夜の間に50cmほど積もっていました。しかも、強風、猛吹雪、猛ブリザード。 ふかふかの雪を交代でラッセルしながら進み、心が折れそうになったとき、なんとこちらに向かってくる人を発見!!その後とても楽だったことは言うまでもありません。この方も単独のスキーヤーでした。ロープウェイが止まっていたのでこちらへ来てみたとのことでしたが、ホントご苦労様。 この日は腰までのラッセルでした。 |
写真
感想
またまた、テレマークスキーヤーの夫とスノーシューハイカーの妻という凸凹コンビで、雪洞を掘りに行ってきました。
ここを見に来るような人は、当然雪洞というのがどういうものかご存知だと思います。
でも実際に掘ったことがある人ってどのくらいいるでしょう?
ということで、雪洞講座です(笑)
雪洞なんて雪を掻き出せばいいだけなんだから簡単でしょ・・・って思うなかれ。
雪洞を掘る雪の深さになれば、自重にて雪はしっかり固まっていて重くて固いのです。そうかんたんには行きませんよ〜〜〜。
まずは場所の選定。
とりあえず、雪崩れそうにない場所。上からも雪崩れが来ない場所。
さらに、ある程度の斜面(雪を落とせるくらいの斜面でないと排雪に相当苦労しますよ)を選ぶべし。
そして、ゾンデを挿して雪の深さを確かめるのだ。(3mは欲しいところ)
そしたら、まず縦穴を掘りそこから横向きに掘り進んでいく。
一人は掘り係、一人はひたすら排雪担当(とにかく斜面をしっかり雪かきして雪を落としていく)
たかだか二人が入れる空間ですが、侮れない量の雪が出ます。
どっちもなかなか重労働、飽きないよう途中で交代しましょう。
雪は固いです。
スノーソーを使って壁に縦に切り込みを入れておき、スコップで突き崩す感じ。
ブロック状の雪がどんどん切り出されて、大量に出てきます。
入り口は小さめに作りますから、出すのも結構大変。
この時、ビニールシートがあると、滑らせるようにして出せますから便利ですよ。
人一人入れる空間ができると作業はサクサク進むようになります。
反対側の壁にもたれられるし、結構楽ちん。
この辺で余裕を持って、床は水平に整えましょう。
天井も、なるだけキレイに形成しましょう。
火を使って溶けたとき、尖ったところからしずくが垂れてきます。
人数分のスペースが取れないときには、足の分だけ壁に穴を穿つというのもアリ。
壁には、明り取り用の棚(ろうそくを置く)と荷物置きの棚を掘っておくと便利です。
基本、周りは全部雪ですから、ペンライトなどは突き刺せばどこでも設置できます。スプーンやお箸もテキトーに突き立てて置けば、汚れも取れてとっても便利。
雪洞の中は常に0℃に保たれます。
外がマイナス気温でも0℃、中で火を焚いても0℃です。
湿度は100%なので、鍋からの湯気で室内は真っ白。
雪洞で寝るというのはとても快適ですね。
テントだと、外の気温と同じ温度になりますけど0℃というのはありがたい。
朝起きても、顔が凍ってないですから(笑)
テントだと、スノージャケットも着たまま寝袋に入るようですが、ダウンジャケットだけで大丈夫でした。ジャケットはエアーマットの上に敷いて寝ました。テントだと背中から深々と冷えて熟睡できませんが、今回はぐっすり眠れましたもの。
でも、快適すぎましたね。
雪洞内は風の音も聞こえないし、テントみたいに風で揺れたり、テントの上にサラサラと降り積もっていく雪の音やだんだんしなってくる天井の恐怖におびえなくて済むし・・・もちろん夜中に雪かきに出ることもなく・・・
で、朝起きて、入り口を見てビックリです。
入り口すっかり埋まっていました。
あらららら・・・生き埋めになるとこだった(または酸欠)
まあ、ふわふわサラサラの新雪ですから、難なく外へは出られましたけど。
そんなこんなで、楽しい雪洞体験でした。
今回は雪洞を掘るというのが目的で行ったので、雪洞を掘るための装備で行きましたがやはり、掘り上げるのに二人黙々と働いて3時間かかりました。
よく、遭難で「雪洞を掘って一晩ビバークして救助された」なんてのがありますが、バーカと思ってはいけません。
かなり早い段階から、自分たちの置かれている状況を把握し対処できた人たちなのです。(まあ、そういう状況になるというのが見極めが甘いという面はあるにしても)
遭難して、ギリギリの体力で雪洞など掘れるものではありません。
みなさんよく肝に銘じておいてください。
あ、ついでに「雪洞編」となっておりますが、シリーズになるかどうかは不明。
山レコにアップしてないだけで、すでにスノーハイク編、冬テント編、イグルーを作ろう編、モノポールテント編は終了していますのであしからず。
コメント
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有益な情報をありがとうございました。
大変だけど楽しそうですね〜
ビニールシートは必需品・場所の選択と掘り方が重要ですね。雪山はトップを目指さなくても楽しい楽しみ方を知りました。
遊びの向こうに本物があるのだよ〜〜〜〜
意味不明
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