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Yamareco

記録ID: 193924
全員に公開
沢登り
北陸

荒島岳・九頭竜川支流七反滝谷核心部

2012年05月26日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
4m
登り
---m
下り
---m

コースタイム

駐車地7:50-入渓点8:10-[F2]七反滝8:10-標高600m地点13:15(引き返し)-入渓点15:30
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2012年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道156号線沿い「七反滝スノーシェッド」付近に駐車。
コース状況/
危険箇所等
核心部は出合から標高差250mの区間、標高600m辺りまで。それを越えると谷は勢いを落とす。
国道から望む七反滝谷(中央の深い切れ込み)。
2012年05月26日 07:53撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 7:53
国道から望む七反滝谷(中央の深い切れ込み)。
七反滝前の河原。
2012年05月26日 08:04撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 8:04
七反滝前の河原。
七反滝谷出合。F1と、その奥にF2となる七反滝を見る。
2012年05月26日 08:04撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 8:04
七反滝谷出合。F1と、その奥にF2となる七反滝を見る。
七反滝の全貌が見えてきた。
2012年05月26日 08:11撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 8:11
七反滝の全貌が見えてきた。
七反滝(下段)。
2012年05月26日 08:12撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 8:12
七反滝(下段)。
七反滝の登攀。左から取り付くが、古い残置があって驚く。
2012年05月26日 08:28撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 8:28
七反滝の登攀。左から取り付くが、古い残置があって驚く。
F3でもロープを延ばす。
2012年05月26日 20:43撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 20:43
F3でもロープを延ばす。
10m級の滝のオンパレード。
2012年05月26日 20:44撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 20:44
10m級の滝のオンパレード。
眼下に国道が見える。
2012年05月26日 10:57撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 10:57
眼下に国道が見える。
F6は落ち口までフリーで抜けたが、この先が際どい。
2012年05月26日 11:40撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 11:40
F6は落ち口までフリーで抜けたが、この先が際どい。
滝は息つく暇もなしに現れる。
2012年05月26日 12:03撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 12:03
滝は息つく暇もなしに現れる。
フリーで登れそうな滝はフリーで。
2012年05月26日 12:04撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 12:04
フリーで登れそうな滝はフリーで。
高度感たっぷり。
2012年05月26日 20:47撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 20:47
高度感たっぷり。
2012年05月26日 20:47撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 20:47
F9 15mは左岸カンテからルンゼの中へ。
2012年05月26日 12:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
1
5/26 12:36
F9 15mは左岸カンテからルンゼの中へ。
下山は当然、懸垂のオンパレード。
2012年05月26日 14:27撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
5/26 14:27
下山は当然、懸垂のオンパレード。

感想

今日もまた荒島岳の谷へ。

今回は予てから目星を付けていた、荒島岳の東面尾根の末端に位置する「七反滝谷」に入渓。

この谷は国道156号線からも見える通り、名瀑「七反滝」が存在する急峻な連瀑谷。いつかは入渓したいという思いがあったものの、なかなか機会を得ることができなかったのだが、今回ようやく入渓のチャンスをつかむことができた。

国道156号線の退避スペースで準備をしていると、一台の車がやってきた。車から降りてきた男性はすたすたとこちらにやってきて、オレに「○▲□さんですか?」と聞いてきて驚いた。なんと彼は地元の山屋である、あの"山猿"君だった。

実は山猿君とお会して話をするのはこれが初めて。オールラウンドに山をこなす山猿君は、地元でも有名な山屋&クライマー。地元では沢屋人口が少ないので、話したことはなくともお互い名前や辿った記録はよく知っているのである。また山猿君も、兼ねてからこの「七反滝」を狙っていることは、オレも風の便りでよく知っていたこともあり、初対面でも沢の話に暇がなかった。

さて、滝には幾つかのパターンがあるが、大きく分けると二つある。

まず一つが「まったく手が出せない(登れない)滝」で、もう一つは「登れる滝」である。

前者が多いと遡行の悦楽が極端に半減、しかも登れないとなると当然「捲き」に終始することとなり、これも相乗してとてつもなく心の萎れた遡行になってしまう。が、逆に後者のように登れる滝が多い場合は、俄然遡行心志が掻き立てられて、気持ちは沢まっしぐらになれる。

この「七反滝谷」の面白いところは、滝が"すべて登れる"という点だ。こういう渓相を持つ谷はかなり珍しく、通常はまずあり得ない。

しかし滝が登れるということと、容易であるということはまったく次元が違う話である。

滝を登る場合は、ほとんどが所見である。見た目で登れそうか登れないかを、経験と勘で判断するのだが、所見では登れるという判断を下しても、実際取り付いてみると冷や汗をかかされるということは往々にしてあり、またその逆で、登れないだろうと思った滝が、案外岩の弱点を見抜けなかっただけで、すんなり登れてしまったということも少なくない。

この「七反滝谷」もその例に漏れず、所見と実際の違いでかなり手こずらされた。中でも「七反滝谷」F2下段20mはかなり際どかった。

ちなみに名前の由来だが、反(たん)は面積の単位ではあるが、これを「段」と例えることもあるようである。また反を距離に置き換え、六間(約11m)と算出する方法もあるそうで、それを使うと11m×7(反)=77mという計算になる。また、全国各地にも滝に「反」をあしらった滝名はけっこう多い。

「七反滝谷」は、この"周辺特有"の渓谷である。

滝の高さも突き抜けるという形容には乏しく、岩盤も発達はしているというものの威圧感は薄い。いわばコンパクトに連瀑がまとめられた谷であり、そういう意味においてはやはり"周辺特有の谷"という形容がよく似合う。

オレは沢に対しては選り好みはしないので、今回の遡行でも不満はまったくない。むしろ谷の中で、溢れんばかりの自然の営みを享受できたことに感謝したいほどである。

谷が開けた地点で遡行を打ち切り、連続懸垂で出合へと戻った。本流に降り立つころには気温もずいぶん上がり、辺りはすっかり蒸し暑くなっていた。

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コメント

目に狂いなし
記録拝見させていただきました。
やはり、面白そうな谷ですね。
登られていないわけないだろうなーとは思っていましたが、やっぱり残置ありましたか。ちょっと残念。
それにしても、“滝が全部登れる”とは、これまた遡行意欲がわきます。
僕は、稜線まで抜けて下山コースで下山ですね。
また手軽な沢、ご一緒させてください。
2012/5/28 19:07
どもです
周辺の谷にしては内容の濃い遡行ができました。
が、スケール感は「地元の谷」という感じで、季節がもっと遅くなると、藪に埋もれてしまうかもしれませんね(笑)
陽当たりのよい沢は、雪解け後の好天がやっぱりいいです。空気も澄んでいるし、寒くもなく、暑くもなく。しかも虫もいないのがいいですね。
もし行かれたら、ヤマレコに記録をアップしてくださいね。楽しみにしています

>また手軽な沢、ご一緒させてください。

こちらこそよろしく
2012/5/28 19:18
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