残雪の矢倉岳
過去天気図(気象庁) | 2004年12月の天気図 |
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写真
感想
「今年最後のお山はどこにしようかなぁ」
と思いながら我が家から丹沢方向に目をやるとこの数日降った雪が溶けずに残っているのが見える。
「ウ〜ン、雪山は苦手だなぁ」
苦手と言っても今まで歩いた事がないだけなのだが、雪が積もっている山道を歩くことはとても危険なイメージを連想してしまう。
愛読本「マイカーで出掛ける山歩き」をペラペラめくる。
あるページに目を留めるとそこにはカヤトで覆われた山頂に木で組んだ櫓の写真が写っている。
「何々、矢倉岳?、のんびり寝っ転がれそうなお山だ、よし2004年の締めはココにしよう」
矢倉岳へは始めて登るが、前回急峻な鍋割山を登り自信を得たこと、
そして何より標高が1000mにも満たない低山で雪もないだろうと
それほど心配せずにrikutoを乗せてクルマで出発する。
丹沢山塊の西の端っこ、箱根の山々との間に位置する「おむすび」の形をした
特徴ある山が徐々に近づいてくる。
それとともにうっすらと雪をかぶっているのが見え始める。
「まいったな」
低山と言えどもまだ雪は溶けていないようだ。
ここまで来て引き返す訳にもいかない、まぁ何とかなるだろう。
駐車場までの車道にも日陰となっている部分にはうっすらとまだ雪が残っているので
慎重に運転しながら高度をあげていく。
公園脇の駐車場にクルマを停めザックを背負い登山口から歩き始める。
他に登山者はいないが、登山道の奥へのびている雪面には足跡が残っている。
ふたりでそれを辿りながら歩いていく。
天気は良く、前方にはこれから登る矢倉岳がはっきり見えておりとても
気持ちよく歩ける。
しかし、歩きはじめは大したことのなかった雪道が進むにつれて深くなってきてズブズブと登山靴が埋もれるようになってくる。靴には防水スプレーをしてきたが、それ以外にスパッツなどの装備はない。
私の心配を知ってか知らずか、rikutoは楽しいらしく雪を手に取って投げたり踏みあとのない雪面をガンガン歩いている。
それでも何とか1時間ほど歩くがそのうちrikutoのズボンすそが雪で濡れてきて
それが靴下にも染みてきたようだ。
矢倉岳まではあと1時間も歩けば着くだろう。
だが無理は禁物、この時点で引き返す事にする。
山歩きをはじめてから最初のリタイアとなる。
rikutoは予想外の終わりに喜んでいたが父としてはやはり悔しい思いだ。
ここまで来てとは思うが、まぁこんなこともあるだろう。
駐車場に戻りお湯を沸かし山頂で食べるはずだったラーメンを作る。
「ウ〜ン、やっぱり雪山はキライだ」
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