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Yamareco

記録ID: 200440
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関東

【正丸峠越えサイクリング】 浦和〜飯能〜正丸峠〜秩父〜寄居〜熊谷〜浦和

1964年08月16日 [日帰り]
 - 拍手

コースタイム

◎ 自宅(3:45) → 志木(4:10) → 所沢病院右折点(4:52) → 五叉交差点(5:00) → 豊岡町地点信号(5:35)
→ 入間川の橋(5:48) → 飯能踏切(6:01) → 右折地点(6:06) → 吾野通過(7:15) → 子の神戸(8:10)
→ --途中オニギリ食-- 正丸峠(9:20=9:42) → 武甲西参道入口(10:40) → お花畑駅(10:45) → 皆野(11:22)
→ 上長瀞(11:33=12:15) → 野上(12:25) → 寄居(13:08) → 熊谷・17号国道(14:30=14:50)
→ 吹上(15:29) → 北本(16:21) → 桶川(16:40) → 上尾(17:02) → バイパスと合流(17:23)
→ 大宮(17:35) → 自宅(18:15)

     −−− ☆★ 所要時間:14時間30分 ★☆  走行距離:168.9km −−−
天候 快晴
アクセス
利用交通機関:
自転車
コース状況/
危険箇所等
◎ 今から48年前の 当時の記録から、ほぼ原文で 載せます。
  
 かねてより計画していた自転車による "正丸峠越え"(埼玉県一周)を、昨日 行こうと決心して、
食料など準備し 3時45分に出発した。
 自転車のパンク、全コースに掛かる時間などに心配があったが、ともかく家を出てしまった。

 暑さの続く毎日でも、朝は空気がひんやりとする。空は満点の星、また、今日も暑くなるに違いない。

−−− ☆★ 浦和(自宅) 〜 飯能まで ★☆ −−−

 閑かな「志木街道」を一人進む。土手前の坂を登って行くと、 「秋ヶ瀬橋」袂の取水口工事の灯とともに、
左に大きく覆う 異様な霧のような "塊"を 見る。
「秋ヶ瀬橋」が近づくにつれて、それが目の前に大きく迫った。
 近くの "銅線焼き場"の煙と判ったが、その異様な広がり方は、全く気味が悪い。

 煙の流れに入る。視界は全く落ちた。やっとここを抜けて「秋ヶ瀬橋」を渡る。
 大きな竜巻のようなそれは、後ろになった。ホッとした。

 東の空は、徐々に明るさを増してきた。「志木踏切」を過ぎてライトを消す。
 川越街道・所沢方面への道路の路面状態は、とても良くなった。
 オリンピッククレー射撃場へ通じる道なので、良いはずだ。

 「所沢消防署」を過ぎて、日の出。真っ赤な太陽が昇る。
 朝の淡い陽の光を背に受けて、コンクリート舗装の道路を進む。
 さっきから、自転車のクランク軸付近で、回転する毎にする音が気になるが、ちょっと解らない。
 
 西武線陸橋で、初めて休んだ。武蔵町の街を通って左折する。
 ここは、一昨年の6月11日に通った時は 舗装されていなかった。
 細い橋を渡り、旧道を経て、舗装された巾の広い「飯能」に通じる道に出た。

 「飯能」が見えてきた。線路を渡って、飯能市内に入る。
 まだ朝の6時なので、静かだった。自転車を休めることなく 市内から「吾野」方面へ右折、
まもなく舗装は終わって、ガタガタ道になった。

 −−− ☆★ 飯能 〜 正丸峠まで ★☆ −−−

 ここからは、初めて自転車で行く道である。
 「吾野」からきた電車が、ゴーと音を立てて左側の土手上を通過した。
 何だか急に山に来たな という感じがした。
 日は段々照りつけてきて、汗が滲んでくるようになった。

 悪路に悩まされ、時々通る車に埃をかけられ、ズボンの皺のところには 埃が白く溜まってきた。
 この辺は、まだ傾斜(=勾配)は 殆ど無く、楽だった。「東吾野」を過ぎて、さあ もう少しで「吾野」だ。
 何回目かの西武電車が通過、目の前に 石灰の山が見えてきた。
 吾野の町並みに入る。「吾野駅」で顔を洗おうと思って走っているうちに、つい駅を通り越してしまった。

 ちょっと先の店でアイスクリームを1本買った。喉が渇いていて、美味しかった。
 目指すは、「正丸峠」。埃道の左側は、高麗川が石にぶつかりながら、美しく流れている。

 平坦な道を、埃を被りながら まず「子の神戸」を目指す。段々道に傾斜が出てきた。疲れてくる。
 ペダルを踏む早さも、段々落ちてきた。
 「子の神戸」までは・・・と、歯を食いしばって頑張る。
 くねくね道を曲がり、やっと身覚えのある「子の神戸」付近が見えてくる。

 「子の神戸」に着いた。喉がからからで、そこの茶屋でジュース(50円)を飲む。
 冷えたジュースが、腹にしみ渡る。サア・・・、正丸峠まであとわずか。出発だ。
 ここからは きつくて、自転車を転がして行かなければならなかった。
 日曜日なので、ドライブの車、オートバイ、バスと 盛んに通り、その度に 埃をもうもうと立てる。
 折からの暑さで、たまったものではない。
 さっきの「子の神戸」を 木々の間から下に見ることが出来た。
 ガーデンハウスが見え出す。日はジリジリと照りつけ、体は汗でびっしょり。

 腹が空いてきた。飯は「正丸峠」で食べようと思ったが、混んでいるだろうから、
カーブで道が外に出ているところを見つけて 自転車をそこに止める。
 道からちょっと外れて、埃がこない。涼しい風が、汗の体に当たる。
 オニギリ4個のうち 2個を食べて、水を飲み、粉末ジュースを飲んだ。
 ぐっと涼しくなって、気持ちよくなった。

 相変わらず車が多い。自転車に乗って出発したが、すぐに苦しくなって降りた。
 カーブ右のすぐ脇に 滝が落ちていた。ああ ここにあったっけと思い出しながらさっそく手・顔をを洗い、
さっぱりする。

 「伊豆ヶ岳」が見えてきた。もう「正丸峠」が近い。
 ガーデンハウス前を 自転車に乗って通過。次のカーブで、遂に「新正丸峠」が現れる。
 やっとのことで、「新正丸峠」に到着。
 念願だった 自転車による "正丸峠越え"は、今 果たせた。
 峠は、乗用車、観光バスなどが 狭いところを 増々狭くしていた。
 人も多く居た。茶屋は満員。氷を食べたかったが 高そうなので、生ぬるい水筒の水で我慢した。

 展望台のベンチに、腰を降ろして休んだ。思えば ここへ来たのは、小学校5年生の3月であった。
 そして、ここから「伊豆ヶ岳」に登った。(1959/03/21。記録上の "初登山")

 −−− ☆★ 正丸峠 〜 秩父 〜 長瀞まで ★☆ −−−
 
 少々道は悪いが 下りは全然楽で、ただ ブレーキをしっかりと掛ければいい。
 たちまち「山伏峠」入口を過ぎ、どんどん下っていった。
 全くペダルを踏まないうちに、「二子山」入口も通過。

 いくらかペダルを漕ぐようになったが、まだ下りは続く。武甲の頭がチョっと 覗いた。
 やがて、「武甲山」の北東側が 道路前方に見えだした。
 自転車を止めて、自転車を入れた写真を撮る。右手には、綺麗な流れがあった。
 人が、釣りをしたりしている。

 武甲山北側の "雄姿"が、左手に大きく拡がる。「武甲西参道入口」を過ぎる。秩父市近し!。
 見覚えのある G.Sを過ぎ、国道にぶつかった。向こう側にコンクリート5階建ての立派な「秩父市役所」があった。
 一旦 まっすぐ十字路を突っ切り、「お花畑駅」を確認して、再び十字路に戻り、一路「熊谷」へ。
 道路は、快適だった。自転車は活気を取り戻し、スピードを増す。
 道路からの照り返しで、非常に暑い。

 途中でタイヤが "ぺちゃんこ" なのに 気が付いた。後輪だ。
 道路の暑さのため、以前パンクした所から 漏れているものと思う。
 空気はまだ残っていて、平らな道なので、自転車を休めてから 再び走り出した。

 タイヤを気にしながらも どんどん進み、「皆野」を過ぎ、荒川を渡って「上長瀞駅」に着く。
東口広場中央の水飲み場で、顔を洗う。水を沢山飲んで、水筒にもいっぱい詰めた。
 自転車は 空気が抜けて乗れないので、近くに置いて、荒川の河原に降りた。
 川では、子供たちが 泳いでいた。
 サンダルで水に浸かったら、案外ぬるく、気持ちが悪い。
 「自然科学博物館」の前を通って、自転車のところへ戻った。

 駅前の店で牛乳を飲んで、そこで空気入れを借りた。これで、ちょっとは持つだろう。

 −−− ☆★ 長瀞 〜 熊谷まで ★☆ −−−

 さあ、次に目指すは「寄居」。荒川は幅広く、右側を刻んでいる。
 坦々と舗装道路は続く。ああっ暑い。ジリジリと腕、顔を焼き付ける。全くたまらない。
 途中、木陰で休憩。
 秩父鉄道が、道路と並んで左側に走っている。そこを今、貨物列車が通る。
 道路の照り返しの熱気で、ムッとする。
 寄居町内を通り抜けた。熊谷目指して快走。腕は、真っ赤に焼けている。
 
 さっきからお腹が空いていて、適当な木陰があったら 残りの握り飯を食おうと思っていたが、木陰が全くない。
 仕方がないから、日のカンカンと照る下で、自転車を止めて飯を食った。
 大きい麦わら帽子が、影を作ってくれて 涼しい。
 ブドウパンも食い、水も飲んだ。田んぼの緑が目にしみる。
 静かな田園風景を見ていると、疲れが取れていくようだ。
 
 暑いながらも、気持ちがいい。さあ、出発。熊谷市が近づく。
 喉が渇いてきた。水筒は空っぽ。熊谷に入ったら、氷を食べよう。
 ついに国道にぶつかった。すぐ、近くの氷屋に入って、氷(25円)を食べる。
 熊谷市内の国道は、巾が広い。郊外より、町中の方が広い。
 近くの4階建てぐらいのデパートに入る。冷房が効いていて、入るとひんやりとした。

 市内を眺めようと、屋上へ。国道沿い市街、荒川が見えた。
 ジュース(10円)を飲んで出る。

 −−− ☆★ 熊谷 〜 浦和(自宅)まで ★☆ −−−

 南風が吹いていて、向かい風のため、かなり苦しい。また、長い直線が多く、苦しい。
 ペダルを 漕いでも漕いでも、進んでいるような気がしないのである。
 「吹上」通過。「鴻巣」も過ぎて、いよいよ足に力が入る。
 どの辺りだったか、利根導水路(工事中)が、国道と斜めに交差していた。
 バイパスが、左へ大きな巾で入っていく。こちらは、そのまま17号を進む。
 車はぐっと空いた。「桶川」に入る。喉が渇いてたまらない。

 アイス2個食う。さらに氷屋に入る。タイヤがまたペチャンコだ。
 自転車屋で、空気を入れる。「上尾」を過ぎて、大宮近し!!。
 バイパスが左からきて、いっしょになった。このまま真っ直ぐ行くと旧中山道だ。
 右折する。車は激増した。町並みが混んでくる。川越からの、16号線がぶつかる。
 「大宮」から 町並みは、切れる事なく続く。整備された国道を行く。
 我が家に向けて、志木街道に入る。
 いつも通る道だが、すごく遠く感じる。こうして、18:15、無事 家に着く。
上長瀞駅
2012年07月25日 16:02撮影 by  MP480 series, Canon
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7/25 16:02
上長瀞駅
伊豆ヶ岳が見えてきた
2012年07月25日 15:44撮影 by  MP480 series, Canon
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7/25 15:44
伊豆ヶ岳が見えてきた
my bicycle
2012年07月25日 15:34撮影 by  MP480 series, Canon
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my bicycle
子の神戸を見る
2012年07月25日 15:25撮影 by  MP480 series, Canon
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子の神戸を見る
武甲山全景
2012年07月25日 15:52撮影 by  MP480 series, Canon
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武甲山全景
国道の陸橋より
北へ向かう
2012年07月25日 16:00撮影 by  MP480 series, Canon
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国道の陸橋より
北へ向かう
長瀞
2012年07月25日 16:03撮影 by  MP480 series, Canon
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長瀞
正丸峠 635m
2012年07月25日 15:39撮影 by  MP480 series, Canon
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正丸峠 635m
コース略図
全 168km
2012年07月25日 15:20撮影 by  MP480 series, Canon
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コース略図
全 168km
モダンな建物の
秩父市役所
2012年07月25日 15:58撮影 by  MP480 series, Canon
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モダンな建物の
秩父市役所
砂利道を下ってくる
武甲山が見えてきた
2012年07月25日 15:50撮影 by  MP480 series, Canon
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砂利道を下ってくる
武甲山が見えてきた
前方に正丸峠
ガーデンハウスが
見えてきた
2012年07月25日 15:36撮影 by  MP480 series, Canon
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前方に正丸峠
ガーデンハウスが
見えてきた
長瀞町矢那瀬付近の
国道を走る
2012年07月25日 16:06撮影 by  MP480 series, Canon
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長瀞町矢那瀬付近の
国道を走る
砂利道
2012年07月25日 15:28撮影 by  MP480 series, Canon
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砂利道
秩父自然科学博物館
2012年07月25日 16:04撮影 by  MP480 series, Canon
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秩父自然科学博物館
吾野の"石灰の山"が
大きく見えてきた
2012年07月25日 15:24撮影 by  MP480 series, Canon
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吾野の"石灰の山"が
大きく見えてきた

感想

◎ 今から48年前の 世紀のイベント・[東京オリンピック]の直前、高校2年生の夏休み。
 お盆の熱い盛りの時期に、"県内一周"を 自転車で行ってきました。
 その自転車は、今風のMTBではなく 普通の自転車です。

◎ 「飯能」から「秩父」までは、急勾配の上、当時はまだ "砂利道" です。
 埃と汗で、体と顔はグチャグチャ。
 それに、「秩父」から 後輪が空気漏れ。途中で空気を補給しながらの走行。

◎ 1日で168kmの行程を、よく走ったものだと 我ながら "感心"しました。
 また、詳細な記録を 何処でどうメモっていたのか?。
 これも、我ながら"感心"しました。(以上、自分で自分を褒めました)

◎ 写真は、当時のアルバムから スキャニングしました。

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