ニペソツ山 敗退
- GPS
- 04:31
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 91m
- 下り
- 987m
コースタイム
- 山行
- 4:32
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:32
天候 | 2/1晴れ,夕方からガス 2/2晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ルート上で面発生表層雪崩 ログは2/2(雪崩発生と下山)のものです,下山中のログは飛んでます。 |
写真
感想
概要
2/1はc1600でテント泊。2/2の早朝に尾根から一旦南側の沢に降りるため,スキーでトラバース中に雪崩発生。幸いにも怪我はなくテント撤収し下山。
2/2は午前中の方が天気が良さそうだったため,朝5:20くらいにラテルネ付けて行動を開始する。ルートとしては,尾根の・1662経由で行くのがセオリーだと思うが,・1662の登りや巻きを考えると,一旦南のゆるい沢に下って稜線に登っていく方が楽と考えた。また帰りに前天狗から同様の場所でスキーで滑りたいと考えていたため,一旦南側に降りるルートを選択し計画していた。他の記録で同様のルート取りがあり,それを参考にした。雪崩れた斜面は斜度は急ではあるが木やブッシュが多いというのを前日にも確認しており,あまり雪崩のプレッシャーは考慮していなかった。
雪崩れは尾根からスキーでトラバース気味に降りていく最中に発生。地形図でc1550あたりである。2人での行動だったが,距離は取っていたため1人(誘発者)だけが巻き込まれた。急に足元が滑るのを感じたが回避するなどの余裕はなく流された。流されている最中に下側にブッシュ見えて当たりそうだったためスキーを下側にしガードしようと試みる,どうなったかは分からないが細いブッシュだったため結果的に怪我はなかった。また,流されている時にブッシュにつかまろうとするなど試みたがだめだった。流されているときは落下の速さが加速していくのを感じて怖かった,気付いたら堆積地点あたりで速度がとまりつつあるというかんじだった。最後止まるときは体は顔含めて半分以上は出ていて左足だけ埋まっている状態だったが,上からの雪の圧力がジワジワと大きくなってきて,これで全身埋没になったらやばいなと感じ,必死に雪崩だーと叫び,相方に雪崩のことと位置を知らせようとした。(後に分かったことだが,雪崩発生時にアバランチと私は叫んでいたらしい,覚えていないが。その時点で雪崩れたことは共有できていた。)結局左足だけが埋まった状態で体勢も仰向けで上半身を起こしたような感じで呼吸はできるし怪我も無かった。左足を抜くのに,雪は結構重くて最初は掘ったりしないと無理かとも思ったが,足を動かしているうちに脱出できた。
とりあえず4,50m上にいる相方に雪崩で流されたこと,無事なことを伝え,登り返すことにする。(c1500付近が堆積地点)正しいかは分からないが雪崩の走路をそのまま登り返すことにする。付近に明瞭な尾根は無く,斜度が緩くなっている所もないので,他の雪崩れていない斜面を刺激するよりも雪崩れた所を登るのが一番安全だと判断した。シール・ツボを交えながら登った。
上部で確認した雪崩の幅は10-15mほどで,長さは40-50m流されたので40-50mである。
破断した所を見ると,破断面の厚さは30cm弱はあるかと思う。この破断面の中間あたりに硬めのクラスト層(mfcr,5cm以下くらいか)があり,この層の上下に非常に密度の小さい雪の層(10cm弱とか)があった。また上側の密度小さい雪の層の上(積雪表面)は硬めの層があり,スキーで滑るとその表面の層が割れたりする感じだった。下側の密度の小さい雪の層の下は硬めの層があり,この上の積雪が雪崩れたことになる。この硬めの層は登り返しでは,シールでは沈まないが,ツボ足では踏み抜くくらいの硬さの層であった。
ただしコンプレッションテストや長さの計測も行っていないため完全に見た目の判断であり私見です,間違っているかもしれません。よって弱層が何かについても言及しません。
この記録は文章も練られていなく,原因や改善点などここでは記述しません。よってこれは雪崩の報告書でもなんでもありませんが,とりあえず弱層が保存される可能性を考え,ニペソツや他の山域でも今シーズン行く人がこれを読んだときに雪崩を回避できればという思いです。
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