蔵王山・御釜と秋色の果実

2020年09月22日(火) [日帰り]

• GPS: 01:40
• 距離: 4.1km
• 登り: 87m
• 下り: 439m

コースタイム

日帰り

• 山行: 1:18
• 休憩: 0:01
• 合計: 1:19

12:39 大高山分岐
12:45 12:46 馬の背分岐
12:56 12:56 馬の背
13:13 13:13 蔵王レストハウス内避難小屋
13:19 13:19 刈田岳避難小屋
13:27 13:27 剣ヶ峯
13:58 13:58 大黒天登山口
13:58 ゴール地点

天候

曇り　道は乾いている

アクセス

利用交通機関：

自家用車

コース状況／危険箇所等

熊野岳から馬の背に降りる道では浮き石による転倒に注意。

写真

蔵王エコーラインの大黒天に車を置き，刈田岳までの登山道を登り始める。

火山地形を脇目に見ながら歩く道は，山岳道路が開通する前には昔の修験者や登山者がみんな通った道。

熊出没注意の看板を立てたのは宮城県の観光担当部署。これだけでは，どう注意したら良いのかわからない。

大黒天から刈田岳の下では，急傾斜にはこのような石段や木道が作られており歩きやすく，ハイキングコースと呼べるものになっている。

雲が湧き，後烏帽子岳の麓を埋める。東風に吹かれてだんだん雲が上へと登ってくる。

コマクサの株に遅れ花が付いている。ここに種子が実るとは思えないけど。

オオカメノキの果実が熟しているが，紅葉にはまだ早い時期。

緑色の水を湛えた御釜が見えてきた。今みたいに火山活動の警戒がされていない昔には，火口湖のふちを歩き，五色岳に登ったりする人たちが普通にいた。

路上に落ちていたテンかタヌキのふんには，2種類の種子が詰まっている。近くで実を付けていたオオカメノキとミズキのものだと見当を付けたけどどうだろうか。

その昔，中で泊まったこともある刈田避難小屋。室内は相変わらず湿っぽくて異臭がしていたが，火山防災の視点からは大事な小屋であることには違いない。

4連休の最終日である今日は，たくさんの人々が御釜を見に来ている。人々に近づいたときはマスクを付けて，離れると外す，というのを何回も繰り返した。

このコケモモの果実は，クランベリーではなくてリンゴンベリーLingonberryとして区別されているということを最近知った。lingonはスェーデン語なので，IKEAがこの名でジャムを売り出してから定着したのに違いない。

馬の背の風衝草原ではコケモモの果実がたくさん結実している。年によってはほとんど見られないが，今年は多い。あまり鳥や動物に食べられてはいない様子。

年降りたガンコウランのマット群落にハイマツの種子が飛んできて芽吹き，ともに育っているところ。

風上側はガンコウランの枝が冬の風と闘った最前線になっている。この様子を見ると，この群落は何十年，いや，もしかすると何百年も経った株かもしれない。

いつも見る場所で，いつものように御釜にカメラを向けて撮る。いつもと同じような画像が撮れるけど，その場に立つとやはり撮らずにはいられない御釜の迫力を感じる。

馬の背から大勢の登山客が登ってくる。なかには長いスカートをはいて登ろうとする娘さんもいた。

雲が流れる様子は，タイムラプス映像向きの素材かもしれない。

雁戸山に東側から雲が吹き寄せ，稜線を越えると消えている。梅雨時に見られる光景とまったく同じだ。

リンドウの花は開花が終わり，茶色に変色した株が多かったけれど，ここではまだ鮮やかな紫だった。

見る角度によって微妙に印象が変わる火口湖。

帰り道で刈田岳から下った頃には，風が西風に変わって雲が低いところまで後退していた。

カジイチゴ？の樹がひと枝だけ真っ赤に色づいて，目立っている。

クロウスゴの果実は8月末頃が食べ頃だと思ったけど，遅く熟した実はまだ枝に付いている。

マイヅルソウの実も到るところにあった。

ヒカゲノカズラの胞子葉が立っている。指で弾くと「石松子」（胞子）が舞い散りそうだ。

大黒天に近いところにカラマツの樹が育っている。本来は蔵王山系には（馬ノ神岳を除けば）無いものだけど，山麓に植林されたものからここまで種子が吹かれてきたのか。

感想

kibitaki99

コロナウイルス禍のなかでも山岳観光地である蔵王にはたくさんの遊客が集まっている。首都圏や関西のナンバーを付けた車もいたし，かつての賑わいが戻ってきつつあるのかもしれない。この後の紅葉シーズンにはまた蔵王エコーラインの渋滞が復活するのか。