富士山 吉田口ルート
コースタイム
8合目山小屋6:00-5合目10:00
天候 | 霧雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
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感想
出発の金曜日。仕事を終えて帰宅、夕飯をすませて夜11時半に集合。
小5と中3の息子連れ。
バスの中は、トイレ休憩などがあったり、インターでご飯を買ったり、座席のリクライニングがほとんどできなかったり、対向車のライトがまぶしすぎたりでほとんど寝れず、、、、。
こんなんで登れるのか?
緊張と興奮からか目は冴え冴え。
五合目について着替えを済ませトイレに行くも、ちょっと階段を登っただけできついぞ。。。あれ?息がしにくいなあ。。。
すでに空気が薄いことを思い知る。
ゆっくりしてから10時に出発。
あれ?歩きだしてすぐのなだらかな登りでやばい。。。
息ができない感じ。
だが、少しなれてあっという間に6合目。霧雨が降りだしてレインウエア着用。
そこから7合目までだらだらとしたジグザグ道。
手がしびれてきたのは、寒さ?空気の足りなさ?
40人のうち4名が7合目すぎてリタイヤ。
7合目で宿泊することに。
7合目からの岩場のほうがダラダラ登りよりましな気分。
だが、濃霧は一切の景色を拒み、黙々と足元を見つめて登るのみ。
息があがってきつい。
一番きついのが、山小屋前の高い階段。
1段が高いので、1段登っては息を整え、やっと山小屋に。
夕方5時。
夜11時半集合とのことで、夜8時過ぎにカレーを食べるも
何やら食がすすまず残す。
横になると気持ち悪いので、外でぶらぶらする。
9時過ぎて布団に入るも、疲労と気持ち悪さで もはやここまでと思う。
うとうとと1時間寝られたかどうかだったが、目が覚めてみたら
少し元気になっていて、やはり頂上へ行く気になる。
長男は完全に行く気なし。
次男を起こして頂上へ出発する。
ここからが大変。
一歩歩いても、半歩下がるのは石でずり落ちるせい。
一番前の次男がふらつきだした。
30分たったところでガイドさんが、
「このままのペースだと頂上には間に合いません。
ゆっくり登るチームと御来光チームに別れてみましょう」
別れてみたものの、ゆっくりチームはたったの3人。
そのうち2人がうちら親子。
ガイド2人のうち、1人をたった3人につけるわけにもいかず、
3人は結局山小屋までの下山を暗に強いられる。
3人で下山をはじめた途端、うち1人の女性が、
「待ってーー」と言って、御来光チームに駆け寄り
結局、親子二人でとぼとぼ下る。
安いヘッドライドだったせいか光料が少なく、真っ暗闇では
足元を十分に照らせない。
頂上をあきらめた悲しさと弱い明りの頼りなさで精神不安定に。
登ってくる人の強力ライトで何とか道を判別する。
しばらく下っていたが、あまりに人が登ってこなくなってきたので
道を間違えたことに気づく。
真っ暗闇。
弱いライト。
水はたったの500ml。
なるほど、こうやって遭難していくのかもしれないなと思った。
とにかく動かず、どうすればよいか考える。
どこかに光はないか?
しばらくじっとしていると、来た道の方向に光が時々見える
ポイントがある。
人がいた!
そこまでなんとか戻ってみると、山小屋に戻れる道の標識らしきものが
足元にあり、登山者にも尋ねてみたところ、その道でいいことがわかる。
暗闇の中で曲がるポイントを間違えたようだ。
やっと小屋へ戻れると思って安心したとたんに
空を仰ぎみる余裕が生まれ、顔をあげてみると満点の星。
見たこともない量の星とその星と自分との距離の近いこと。
しばらく二人でぽかんと星を見続けた。
なんともいえない感覚。
ずっとこのままいたいなあ、帰りたくないなあと思う感覚。
スキューバダイビングで綺麗な海に潜ったときと同じ感覚。
地上へ帰りたくないなあ。
自分が自然の中の1粒なのだと確信する。
山小屋についたのが1時半。
次男が目に涙をためている。
悔しかったのだろう。
また来ようね、富士山に。
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