西伊豆の秘境赤沢渓谷を歩く
- GPS
- 06:30
- 距離
- 5.8km
- 登り
- 442m
- 下り
- 440m
コースタイム
09:20 中国人慰霊碑前⇒ 09:40 赤沢歩道入口.八瀬橋⇒ 09:45 八瀬歩道入口⇒ 10:00 滝ノ沢歩道入口⇒ 11:10 滝ノ沢歩道上部(標高約500m)⇒ 11:50 昼食後戻る⇒ 12:30 滝ノ沢歩道入口⇒ 12:40 八瀬橋
赤沢歩道の部
12:55 赤沢歩道入口⇒ 14:00 コンクリート基礎跡⇒ 14:30 赤沢歩道入口⇒ 14:40 中国人慰霊碑前
白川林道の部
14:50 中国人慰霊碑⇒ 15:20 白川横断地点⇒ 15:50 中国人慰霊碑前
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年04月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
国道136号線を南進して、静岡県賀茂郡西伊豆町仁科から県道59号線に入り、仁科川沿いに大沢里に向け走りました。採石所や発電所を通り過ぎて、東海バス停留所「出合」を白川方面に右折し、白川集落内の細い車道を進み人家が無くなる最上部の製材所を過ぎて、すぐに栄橋を渡り白川林道に入りました。 赤沢橋にはゲートがあり一般車は通行止になっていました。赤沢橋のたもと横には中国人慰霊碑がありました。約10台ほどの駐車スペースがあり、そこに車を置きました。 赤沢橋を渡り赤川林道(終点まで900m)に入りました。赤川の川底は赤く、川の名前の由来になっているようです。林道を約200m程登った左手側に鳥居が見え、潜ると急勾配の89段の階段があり、上りきったところに石の祠の山神社がありました。大正13年建立の記念碑がありました。 林道から赤川に降りて沢の流れを眺めてから、再び林道を登り八瀬橋に着きました。橋のすぐ手前には赤沢歩道入口があり、林道を登ると小さな沢横に八瀬歩道の入口がありました。 ヘヤピンカーブを通り過ぎて広い平らな所に出ると手前に滝ノ沢に架かる橋があり、そこからは林道沿いにたくさんの木の板を立てかけて有るのが見えました。 平らな広場の上に出ると滝ノ沢歩道入口があり、滝ノ沢の堰堤を超えて杉林の中に入りました。 ここから先は道が不明瞭で途中から滝ノ沢に降り、沢を登りました。緑色の苔が岩に付いた滝ノ沢の色は無色の普通の沢でした。 再度杉林に入り登って行くと、沢が3つに分かれ左手側の沢には滝があり二段に流れ落ちていました。すぐ近くには炭窯の跡があり、歩道も山仕事のために作られたと思われます。長九郎山北側直下の標高500m地点まで登ってきました。滝ノ沢を詰めて行けば長九郎林道に出ると思われます。 今回はここまでとし、昼食を採り八瀬橋まで戻りました。 赤沢歩道に入り木々の間から赤川を約50mほど下に見ながら赤川沿いに登りました。道幅は2m程ありましたが落石や崩壊したところがありました。上流に登って行くにつれて赤川の赤い色は薄れてきました。歩道横に石積みがあり岩を掘ったと思われる所にコンクリート製の四角い物体がありました。前面を2ヶ所壊してあり、中は空洞でした。少し登った平坦な所にはコンクリートの基礎がありました。上部には四角に掘ったタンクのような跡がありました。赤沢橋の横にあった中国人慰霊碑に鉱山の文字があり関係がありそうです。 来た道を戻り赤沢橋へ向かい、赤沢林道から白川林道に入り新しくコンクリート舗装された林道を白川沿いに登りました。赤川が合流している付近よりかなり上流まで、白川までも川底は赤くなっていました。白川沿いの林道脇には原生林が広がり、学術参考林になっていました。手入れがいきとどいた太い杉林を通り過ぎて、ヘヤピンカーブの林道からは桜の花も見られました。すぐに林道は分岐点なり、未舗装の白川支線林道を進んで白川横断地点まで行きました。 夕方に近づいてきたので、車に戻ることにしました。 もう片方の舗装された白川林道を進むと諸坪峠に通じているようです。 |
写真
感想
地方新聞に掲載された「大沢里の自然満喫を」の記事を見て西伊豆の赤沢渓谷を知りました。当日には西伊豆町主催のイベントがありましたが残念ながら参加できないために、地図を見ながら散策しました。白川地区に初めて入ると、山間の小さな集落には現代の騒がしさから遠ざかった静かな風景が広がっていました。白川林道を自然を満喫しながら歩きたい気持ちでしたが、車で進んでしまいました。赤沢橋のたもと横にある中国人慰霊碑には、戦争の傷跡が残っていました。静かで自然が残された西伊豆の山間での昔の出来事は、平和な時をハイキングをして楽しんでいる私にはショックでした。
滝ノ沢歩道は地形図に表示されていたので、地形図を参照しながら入りました。訪れる人も少ないのか歩道は道標もなく不明瞭でしたが自然そのままの滝ノ沢を見ることができました。
赤沢歩道は落石や崩壊地もありましたが、道に迷うことはありませんでした。歩道下を流れている赤川の赤い流れは初めて見ました。苔や周囲の緑色の木の葉と対象的な色で神秘的でした。赤沢自体はさほど険しい所は無いので沢登をしたほうが楽しめそうです。
白川林道は樹齢を重ねた天然林を見ながらのハイキングでした。今回は入り口付近程度なので日を改めて散策してみたいと思います。
中国人慰霊碑には「大平洋戦争末期多数の中国人が強制的に連行され、わが国の鉱山、土建、荷役等の労働に従事させられた。その一部178名が当時仁科村(現西伊豆町)にあった戦線工業に就労したが、当時の極度に悪かった食糧事情と強制労働のため、このうち82名が現地おいて死亡された。
これらの遺体は1954年殉難者慰霊実行委員会により手厚く葬儀がおこなわれた後、遺骨は中国へ送還された。このたび有志の発起人により母国の解放を見ずに他界された殉難者の霊を慰めると共に、このような悲惨な犠牲をもたらした戦争への反省と子々孫々に至るまでの日中友好の誓いを固めるため、ゆかりの深いこの地に中国人殉難者の慰霊碑を建立した次第である。酒井邦造 1976年7月4日 西伊豆町中国人殉難者慰霊碑建立実行委員会」と刻まれていました。
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