書写山 (姫路):書寫山の もみじまつりや 圓教寺


- GPS
- --:--
- 距離
- 2.8km
- 登り
- 145m
- 下り
- 145m
コースタイム
- 山行
- 0:39
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 1:50
天候 | 曇り~雨~曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
♠15時過ぎ、ブラリとロープウェイで軽登山
姫路に仕事で出張しました。仕事は、15時過ぎに終わりました。この日は、姫路にもう一泊宿を予約していましたので、急遽、書写山に参拝することにしました。
姫路駅前10番からバスに乗ると、書写山ロープウェイ駅が終点でした。そこからロープウェイを利用すれば、30分ほどで山上の書寫山圓教寺に参拝できます。が、山の上なので、軽登山となります。
♠山道の参道の両脇の如意輪観音などの仏像:観る価値大
姫路といえば「姫路城」です。あまりに城が有名なので、ロープウェイがある書写山のことは、よく知りませんでした。が、行ってみると、緩くきれいに整備された山道の参道の両脇には、青銅か?見事な仏像が点々とあって、参拝者を歓待して見守ってくれているようでした。ただしこれらの仏像は、古いものではなく、比較的最近整備されたもののようです。
写真を撮影した像を調べてみたら、すべてが観音菩薩像でした。背景がよく分かりませんが、西国の巡礼の霊場に縁のいくつかの寺院(天台宗関係か?)が、それぞれの本尊とする観音像を寄進したものではないかと推測しました(間違っているかもしれません)。それぞれの像の出来がとてもよく、なかなかの芸術性だと思います。もっと注目されてもいいのではないでしょうか。
この観音像の中に、「二臂如意輪観世音菩薩」がありました。
「二臂~」というのは、初めて見ました。調べると、「二臂如意輪観世音菩薩」は、石光山石山寺の本尊、秘仏でした。「二臂」とは、日本の腕のことでした。石山寺のウェブサイトを引用します。「石山寺の本尊である如意輪観音は、六観音のうちのひとつで、通常は六臂(六本の腕)のお姿で表されます。六本の腕には、『六道の衆生を救う』という意味が込められていますが、石山寺の如意輪観音さまはより古い形の、二本の腕のお姿です」というと、如意輪観音は、六臂、つまり六本の腕がある像がふつうだと分かりました。ところが、この「石山寺」は「二臂」で、仏像の歴史として古いものだということのようです。
♠書寫山圓教寺:立派な壮大な寺院でした
山門からいよいよ山頂に点在する「書寫山圓教寺」の境内に入ります。どんな山なのか、ウェブサイトから引用します。
「当山は、約一千年前に(康保3年)性空上人(しょうくうしょうにん)によって開かれ、西の比叡山とし言われるように、鎮護国家の道場でその中心になるのが大講堂である。摩尼殿(本尊如意輪観世音菩薩)は西国第二十七番の霊場として、今も全国から参詣者多く、その信仰の中心である。境内は史蹟に指定され、重要文化財も二十数件、数百年の樹林に囲まれ深厳そのものである」
ウィキペディアによると、本尊は「釈迦三尊」、西国三十三所第二十七番札所で、「西国三十三所のうち最大規模の寺院で書写山に位置し、『西の比叡山』と呼ばれるほど寺格は高く、中世には、比叡山、大山とともに天台宗の三大道場と称された巨刹である。京都から遠い土地にありながら、皇族や貴族の信仰も篤く、訪れる天皇・法皇も多かった」とありました。
御詠歌がありました。
「はるばると のぼれば書寫の 山おろし 松のひびきも 御法なるらん」
札所本尊が「如意輪観音」(摩尼殿本尊)でした。参道の左右に点在していた仏像の多くが如意輪観音だった理由がわかりました。
如意輪観音の真言は「オン バラダ ハンドメイ ウン」です。
♠何と幸運:書写山もみじまつり(15~17日)の和太鼓公演の時
まったく偶然でしたが、ちょうど登ったその日の前後が「もみじまつり」イベントの最中で、紅葉の名所である書写山で、通常非公開の重要文化財の特別公開や夜間に紅葉ライトアップが行われていました。
姫路市の案内によると、「国指定重要文化財である十妙院および金剛堂の内部のほか、今年1月に新たな重要文化財に指定された摩尼殿の内陣や秘仏の六臂如意輪観世音菩薩の特別公開および和太鼓演奏」などがあったことを知りました。
そういえば、ロープウェイに乘った時、本日はもみじまつりのため最終が20時半?まで運行というアナウンスがあり(通常は最終18時)、少しゆっくり見ても大丈夫な、ラッキーな日だったのです。
舞台がある壮麗な摩尼殿を紅葉の後に見上げて一度下がってから、また登り返していくと、「隈研吾」氏のお名前が書かれたイベント会場がありました。ここは標高300mほどの山上です。ロープウェイがなかったら、そこそこ脚で登るのは、たいへんな山中です。そんなところに、京都の寺院のような、巨大な堂がいくつも建ち並び、その中庭のようになっている開けたところに、数十人くらいの人々が、小雨を傘で避けながら、和太鼓の演奏が始まるのを待っていたのです。
私も和太鼓は大好きなので、とにかく触りだけでも聴きたいと思い、周囲をプラプラ紅葉を楽しみつつ待ちました。雨がけっこう降ってきて、傘を差しました。どうも雨で開演が遅れているようでした。が、夕闇が重くのしかかるタイミングで、始まりました。
♠書写山の巨刹の中庭に轟いた和太鼓「森羅万象」
ちょうど私が書写山にこの日登った夕刻は、なんと「もみじまつり」イベントで、和太鼓演奏が行われるそのタイミングでした。
あとで知ったのですが、この和太鼓演奏イベント「森羅万象」についての解説を引用します。
公演:令和6年11月16日(土曜日)午後4時30分から午後6時までを予定
場所:書寫山圓教寺 三之堂広場
内容:「現世に生きる私達は何を望むのか」ゲストに仏教をテーマとした歌手Shocann(台湾)を迎え、「森羅万象」の世界を唄と和太鼓を中心とした芸術で表現いたします。演奏者は兵庫県を拠点とし、日本のみならず、世界30ヶ国で和太鼓奏者、舞台芸術家として活躍する「陽介、修侃 Shocann(台湾)、柴田未来、尊鼓音の会」。
陽介プロフィール:1999年に佐渡島(新潟県)を拠点とする太鼓芸能集団「鼓童」に入団。中心メンバーとして国内外で活動、日本及び世界30ヶ国で演奏、国内では全都道府県で公演。また、世界各地で和太鼓ワークショップを行う。2017年に退団以降は姫路市内に拠点を移して活動を続ける和太鼓奏者。
つまり、私が登ったその時間は、まさにこの和太鼓公演とドンピシャだったのです。まったくの偶然でした。
残念なことに、闇が下りて下山道は参道ではあっても勾配のある山道です。しかも、ロープウェイやバスの運行時間も、遅くなるとヤバイです。この日の宿泊場までも近くではありません。和太鼓は最後までは聴けませんでした。しかし、こんな幸運な奇遇があったなんて、「宝くじ当たった」級のすごい強運が自分にあったのだと思わざるを得ません。
ありがたや 如意輪紅葉 摩~尼~殿
山の装備では、雨具上下と懐中電灯、滅多に使いませんが、必需品です。この日下山はやはり真っ暗になりました。バッテリー兼用ライトで、整備された道ですが、慎重に下りました。なぜか、山行記録で今回初めて、ヘタックソな五七五をいくつか書きつらねてしまいました。学生だったころ以来だから、数十年来のことです。ご笑覧ください。
姫路では 何を差置き 姫路城
ひょっとして 城より勝る 書写山道
山上に 京都かと紛ごう 圓教寺
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