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Yamareco

記録ID: 8243705
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ハイキング
磐梯・吾妻・安達太良

甲子山,大白森山

2025年06月01日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
06:30
距離
11.9km
登り
1,204m
下り
1,200m

コースタイム

日帰り
山行
5:55
休憩
0:30
合計
6:25
6:15
5
スタート地点
6:20
82
7:42
16
7:58
8:15
10
8:25
35
9:00
9:05
47
9:52
9:55
155
12:30
12:35
5
12:40
ゴール地点
天候 天気:☔。気温:5〜10℃。風:やや強め。
過去天気図(気象庁) 2025年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
甲子山登山口(旅館・大黒屋近く)
旅館「大黒屋」の奥に登山道があります。そちらからスタートです!
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旅館「大黒屋」の奥に登山道があります。そちらからスタートです!
すごい水量でした!
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すごい水量でした!
綺麗な花✨?
こちらのヤマツツジ(?)も綺麗ですね
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こちらのヤマツツジ(?)も綺麗ですね
ひたすら九十九折れの登山道を登ると、「猿ヶ鼻」に到着しました。
ひたすら九十九折れの登山道を登ると、「猿ヶ鼻」に到着しました。
綺麗です!
甲子山(標高1,549m)に登頂しました!
が…景色は全くありませんでした…。
途中で雨が降り始める始末…。
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甲子山(標高1,549m)に登頂しました!
が…景色は全くありませんでした…。
途中で雨が降り始める始末…。
山頂標です。景色があれば良いのにな…。雲の中ですね
山頂標です。景色があれば良いのにな…。雲の中ですね
おそらく三本槍岳を中心に綺麗な山容を望むことができるのでしょう。
赤面山周辺や三本槍岳周辺、と最低2回は再びこのエリアに行こうと思うので、その時まで、綺麗な景色はお預けですね…。
おそらく三本槍岳を中心に綺麗な山容を望むことができるのでしょう。
赤面山周辺や三本槍岳周辺、と最低2回は再びこのエリアに行こうと思うので、その時まで、綺麗な景色はお預けですね…。
甲子山分岐〜甲子峠のところ、標高1,400m前後ですが、ジャイアントホールみたいに雪が残っていました。
いつになったら溶けるんでしょうか…?
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甲子山分岐〜甲子峠のところ、標高1,400m前後ですが、ジャイアントホールみたいに雪が残っていました。
いつになったら溶けるんでしょうか…?
これから向かう大白森山が見えますが、雲の中です。
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これから向かう大白森山が見えますが、雲の中です。
甲子峠です。この道は昔(甲子トンネル開通前)の国道289号ですかね…?
甲子峠です。この道は昔(甲子トンネル開通前)の国道289号ですかね…?
こちらも綺麗な花です!
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こちらも綺麗な花です!
大白森山山頂です!標高は1,656m。
甲子峠〜大白森山間は急登が続きますが、一部雪あり、また雨で非常に足場が悪くなっており、手こずりました。
大白森山山頂です!標高は1,656m。
甲子峠〜大白森山間は急登が続きますが、一部雪あり、また雨で非常に足場が悪くなっており、手こずりました。
こちらの花も綺麗ですね!
登山道に花びらが落ちている中を歩くのが好きです!
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こちらの花も綺麗ですね!
登山道に花びらが落ちている中を歩くのが好きです!
甲子峠〜甲子山分岐で、ここも景色がよく開けているところですが、全く見えません。風も出てきて寒くなってきました。
甲子峠〜甲子山分岐で、ここも景色がよく開けているところですが、全く見えません。風も出てきて寒くなってきました。
(ほぼ)下山してきました。雨が降りしきっていましたが、そのおかげが新緑が映えて見えます。
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(ほぼ)下山してきました。雨が降りしきっていましたが、そのおかげが新緑が映えて見えます。
道中に滝への分岐があり、寄り道しました。この写真の奥にも残雪が見えます。ちなみに標高は1,000m前後まで下っています。
道中に滝への分岐があり、寄り道しました。この写真の奥にも残雪が見えます。ちなみに標高は1,000m前後まで下っています。

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 地図(地形図) 計画書 GPS ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 タオル ストック

感想

〜雨中の新緑を行く、甲子山の縦走〜
23歳の私は、人混みを避けてひっそりと山に分け入ることを好む。今回選んだのは、福島県南部に位置する甲子山。新緑の季節、瑞々しい緑に抱かれながら静かに山と向き合う、そんな一日を思い描いていた。しかし、山は私の淡い期待を嘲笑うかのように、その本性を現すことになる。
6月1日、夜明け前の静けさの中、甲子山登山口に車を滑り込ませた。時刻は午前6時15分。まだ薄暗い森の入り口に一人立ち、大きく深呼吸をする。しっとりと湿った空気が肺を満たし、都会では感じることのできない清涼感が全身を巡る。新緑の季節を選んだだけあって、登山口からすでに、目に鮮やかな緑が広がっていた。若葉の透き通るような緑、苔むした岩の深い緑、そして木々の幹を覆う柔らかな緑。それらが幾重にも重なり合い、まるで深淵な緑の海へと誘い込むかのようだ。
登山道の入り口には、熊の目撃情報を示す看板が立っていた。単独行の緊張感をいやが上にも高める。念のため熊鈴をリュックに括り付け、その音を道標としながら一歩ずつ足を進めた。登山道は、整備されているものの、前日の雨の影響か、ややぬかるんでいる箇所もあった。ぬかるみに足を取られぬよう、慎重に、しかし着実に高度を上げていく。
森の中は、鳥たちのさえずりが響き渡り、まるで自然のオーケストラに包まれているかのようだった。時折、木々の間から差し込む朝の光が、足元の若葉をキラキラと輝かせ、思わず立ち止まって見入ってしまう。曇りの予報ではあったが、この時点ではまだ雨は降っておらず、新緑の美しさを存分に堪能できた。
しかし、登り始めて30分ほどが経った頃だろうか。ポツリ、ポツリと雨粒が落ちてきた。最初は小雨だったものが、徐々にその勢いを増していく。レインウェアを取り出し、慌てて身につける。今日の天気予報は曇りだったはずなのに、完全に裏切られた気分だ。雨具を身につけたことで、体から発する熱がこもり、じわりと汗が滲む。
午前8時頃、甲子山山頂に到着した。山頂は、濃い霧に包まれ、残念ながら景色の広がりを望むことはできなかった。周囲は木々に囲まれ、展望はもともとあまりない山頂だが、それでも霧の幻想的な雰囲気は、雨中の登山ならではの趣を感じさせた。山頂標識に触れ、達成感を噛みしめる。休憩もそこそこに、今回の登山のもう一つの目的地である大白森山を目指し、甲子峠へと足を進めた。
甲子山から甲子峠への下りは、雨でぬかるんだ道が続く。木の根が張り出し、滑りやすい岩場も多い。細心の注意を払いながら、一歩ずつ足場を確認して下っていった。視界は白く霞み、遠くの景色は一切見えない。ただひたすらに、目の前の足元に集中する。雨音だけが、絶えず耳元で響き渡っていた。
甲子峠からは、大白森山への登りとなる。雨脚はさらに強まり、もはや小降りとは言えない状態だった。レインウェアは水の侵入を完全に防ぎきれず、服がじっとりと湿っていくのがわかる。冷たい雨が容赦なく降り注ぎ、体温が奪われていくのを感じる。しかし、ここで引き返す選択肢は私の中にはなかった。一度決めた目標は、何があっても達成したい。それがソロ登山の醍醐味であり、時に厳しい試練でもある。
大白森山への道は、甲子山への道よりもさらに険しかった。急登が続き、足元は泥濘で滑りやすい。ストックを強く突き刺し、体を支えながら登っていく。雨に濡れた新緑は、その美しさをさらに増しているように見えた。雨粒をまとった葉っぱは、宝石のように輝き、みずみずしさに満ち溢れている。雨で景色が見えない分、足元の植物たちに目を奪われた。苔むした岩、雨に濡れて鮮やかな緑を放つシダ植物、そして、小さく可憐な花々。それらが、私を励ますかのように、静かにそこに存在していた。
午前10時頃、ついに大白森山山頂に到着した。達成感と同時に、全身を濡らした冷たさが一気に襲いかかる。山頂は、甲子山以上に視界が悪く、辺り一面が濃い霧に覆われていた。展望は完全に諦め、わずかな時間で山頂標識の写真を撮り、すぐに下山を開始した。
下山は、登りよりもさらに難易度が高かった。雨で滑りやすくなった急な下り坂は、一歩間違えれば転倒しかねない。何度も足を滑らせそうになりながらも、集中力を切らさず、慎重に下りていった。全身はすでにびしょ濡れで、レインウェアも意味をなさなくなっていた。リュックの中まで水が染み込んでいるのがわかる。体は冷え切り、指先はかじかんでいた。
しかし、不思議と心は折れていなかった。むしろ、この過酷な状況を乗り越えることに、ある種の喜びを感じていた。都会の喧騒から離れ、大自然の中で自分と向き合う。それがソロ登山の醍醐味なのだと、改めて実感した。
雨の中をひたすら歩き続け、ようやく登山口に戻ってきたのは午後0時30分頃だった。全身から湯気が立ち上るかのように、雨水が滴り落ちていた。泥だらけになった登山靴、びしょ濡れのレインウェア、そして冷え切った体。しかし、その顔には達成感と満足感が満ち溢れていた。
車に戻る途中、ひときわ目を引く美しい滝が目に入った。雨で水量が増しているのだろうか、普段よりも力強い水しぶきを上げながら、勢いよく流れ落ちていた。雨に洗われた周囲の木々も、一層その緑を深くしているように見える。この美しい滝が、今日の登山の締めくくりとして、私を優しく労ってくれているかのようだった。
今回の甲子山縦走は、想像していた新緑の中の爽やかな登山とは全く異なる、雨と霧に包まれた過酷なものとなった。しかし、その厳しい状況を乗り越えたことで、得られたものは大きかった。自然の厳しさと美しさ、そして自分自身の内なる強さを再認識できた一日だった。きっと、この雨の甲子山は、私の中に深く刻み込まれることだろう。そして、次回の登山では、澄み切った青空の下、広がる絶景を心ゆくまで堪能したいと、新たな目標を胸に抱いた。

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